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サイコン・スポーツウォッチ・心拍センサーを併用するメリット

Wahooのサイコン・スポーツウォッチ・心拍センサーは併用がおすすめ

WahooのサイクルコンピューターであるELEMNT ROAM、マルチスポーツウォッチのELEMNT RIVAL、そしてハートレートモニター(心拍センサー)のTICKRxは、それぞれ単体でも十分な機能をもったデバイスですが、それぞれを併用して連携させることで、より効果的に活用できるというお話です。

機能的に似通った部分もあるこれらのデバイスを、どのように使い分けるのが良いのかについて解説しています。

Wahooのサイコン・スポーツウォッチ・心拍センサー

Wahooのサイコン・スポーツウォッチ・心拍センサー

Wahooの製品で最も有名だと思われるのが室内サイクルトレーナーのKICKRかと思いますが、屋外でのサイクリングでも使用できる自転車用のアクセサリー類もラインナップされています。

その代表的な製品が、サイクルコンピューターやマルチスポーツウォッチ、心拍センサーの三点で、サイクリストの三種の神器とも言えるものかもしれません。

サイクルコンピューター Whoo ELEMNT ROAM

サイクルコンピューター Whoo ELEMNT ROAM

Wahooのサイクルコンピューターは小型のELEMNT BOLTと、ELEMNTROAMの二種類。

2021年6月にBOLTの新製品が発表されて、機能的にはBOLTもROAMもほぼ同じになっていますが、ROAMの方が一回り大きく、インジケーターであるLEDの数も多いなどで、総合的なスペックではROAMの方が上位モデルという感じになっています。

一般的なサイクルコンピューターで計測できる、速度、平均速度、走行距離、ワークアウトタイムなどの他、高度計や勾配、SHIMANO Di2などの電子制御のコンポーネントと連動させて使用しているギアの表示やGPS対応でナビゲーション機能によるルート設定やルートの読み込み機能などが備わった高機能なサイクルコンピューターです。

Wahoo Element ROAMの詳しいレビューについては下記の記事を参考にしてください。

参考 Wahoo ELEMENT ROAM 公式ページ

マルチスポーツウォッチ Whoo ELEMNT RIVAL

マルチスポーツウォッチ Whoo ELEMNT RIVAL

Wahooのスマートウォッチで、製品名からも分かるようにマルチスポーツに特化したスマートウォッチです。

Apple Watchのようなオールマイティーな使い方はできませんが、よりスポーツ目的に適したデザインになっているので、ボタン操作や情報の表示などに関しては優位性があると思います。

通話やメッセージの着信を知らせてくれる通信機能もありますし、GPS対応なので、ELEMNT RIVAL単体でも走行ログを記録することもできます。

Wahoo Element RIVALの詳しいレビューについては下記の記事を参考にしてください。

参考 Wahoo ELEMNT RIVAL 公式ページ

ハートレートモニター(心拍センサー) Wahoo TICKRx

ハートレートモニター(心拍センサー) Wahoo TICKRx

TICKRxは胸部に固定して心拍数を計測するハートレートモニター(心拍センサー)です。

Wahooのハートレートモニターはシリーズ化されていて、シンプルな機能のTICKR、加速度センサーとメモリー機能が備わったTICKRx、光学式心拍計が採用されたアームバンド式のTICKR FITの3種類です。

加速度センサーが備わったTICKRxは心拍数だけでなく、上下動、接地時間、ケイデンス(ステップの速さ/ピッチ)などが計測できる高機能タイプです。

Wahoo TICKRxの詳しいレビューについては下記の記事を参考にしてください。

サイコン・ウォッチ・心拍計の用途や機能は似ているようで実は違う

サイクルコンピューター、マルチスポーツウォッチ、ハートレートモニターのそれぞれの基本的な使い方や用途は上記の説明で理解いただけるものかと思いますし、特に説明がなくても、なんとなく理解している人は多いかと思います。

それぞれの機能を比較してみると、なんとなく機能が被っている部分もあり、それぞれを用途に応じて使い分けるというよりは、どれか一つだけあれば十分な気がしてしまいます。

実際、僕自身もそれぞれを使ってみるまでは、その用途の違いがよく理解できず、極端ではありますが「スマートウォッチがあれば全ての用事が足りる」と思っていました。

例えば上記のWahooのサイクルコンピューター、マルチスポーツウォッチ、ハートレートモニターの中でも似たような機能がいくつもあるので、同じメーカーの製品内でもカニバリズム(共食い)のような状態になっているのではと思っていたのです。

要するに、マルチスポーツウォッチがあれば、サイクルコンピューターもハートレートモニターも、用途が被って売れなくなるんじゃないか、というわけです。

サイクルコンピューターとマルチスポーツウォッチ

サイクルコンピューターとマルチスポーツウォッチ

サイクルコンピューターのELEMNT ROAMとマルチスポーツウォッチのELEMNT RIBALを比較してみると、性能的にかなりの部分で被っています。

しかも、いずれも同じELEMNTシリーズの製品というところも選択に悩んでしまうところです。

機能が重複している部分

● GPS対応(走行ログの記録)
● サイクルコンピューターとしての基本機能(速度/距離など)
● スマート機能(通話/メール通知)
● サイクルトレーナーとの連動
● 高度計

サイクルコンピューターELEMNT ROAMの機能

● ナビゲーション機能(地図表示/方向指示)
● LEDのインジケーター
● 勾配
● 電動コンポーネントとの連携

マルチスポーツウォッチELEMNT RIVALの機能

● 自転車以外でも使える(ランニング/水泳/ウォーキングなど)
● 心拍計

マルチスポーツウォッチがあればサイクルコンピューターが不要に思える

マルチスポーツウォッチELEMNT RIVAL

マルチスポーツウォッチもGPSに対応しているので、速度や走行距離など、サイクルコンピューターで表示されるような基本的な情報は得られるのです。

加えて、心拍計も兼ねることができますし、自転車目的でしか使えないサイクルコンピューターに対して、マルチスポーツウォッチはランニングや水泳、ウォーキングなど幅広いスポーツやアクティビティで日常的に使用することができるので、活用する場面が多くてお得な感じがしてしまいます。

僕はApple Watchを使用し始めた時にも「スマートウォッチがあればサイクルコンピューターはもう要らない」というような記事も書きました。似たような感想をWahooのサイクルコンピューターとマルチスポーツウォッチでも抱いたのです。

実際、それまでサイクリングに必須だったサイクルコンピューターの使用頻度が激減したので、Wahooの製品であればマルチスポーツウォッチがあれば、サイクルコンピューターは不要になるんじゃないかという気がします。

ナビゲーション機能はスマートフォンでも代用できる

サイクルコンピューターの利点は、地図表示のできるナビゲーション機能になるのですが、例えばApple Watchのであれば、iPhoneのAppleマップを使用すると、ナビゲーション機能が表示させられるので、同じような役割を持たせられます。

もちろん、Apple Watchが無くても、スマートフォンを使用すれば地図表示もできますし、優れたナビゲーションアプリもるので、今更サイクルコンピューター を買うのであれば、スマートウォッチを買えばサイクルコンピューターも兼ねられて一石二鳥だと思っていました。

自転車で本格的に使用するにはサイクルコンピューターは必須

「スマートウォッチがあればサイクルコンピューターは要らない」というような考えを持ったのは、僕自身があまりガチなサイクリストではなく、どちらかと言えばお散歩系サイクリストというところが大きいかと思います。

極端な話、サイクルコンピューターが無くても、それほど影響が無いようなユルい自転車の乗り方をしているから、というのが前提にあります。

実際問題で、腕時計の表示は視認性が悪いですし、確認しようと思うと必然的にハンドルから手を離すことになるので、走行中に情報を確認するというのが現実的ではありません。信号待ちなどで停車した際に確認するというような使い方になります。

ロードレースやヒルクライム、ダウンヒルなど、ガチな使用場面を想像すると、スマートウォッチをライディングの最中に確認するのが現実的ではないことがすぐに理解できると思います。

スマートフォンをハンドル上に設置するのはロードバイクなどの場合は大きすぎて不格好ですし、常時表示させておくにしてもバッテリーの持ち時間の問題があります。

スマートフォンはあくまで電話やメールのためのデバイスなので、通勤通学レベルで活用できたとしても本格的なサイクリングでは適さないんですよね。

結果として、自転車用途として本格的に使用したい場合には、視認性や大きさなどの問題から、サイクルコンピューター以上のデバイスは無いという結論になるのです。

マルチスポーツウォッチとハートレートモニター

マルチスポーツウォッチと心拍計

マルチスポーツウォッチと心拍計も機能的に被っている部分が多いのです。

多いというか、マルチスポーツウォッチは心拍計を兼ねるので、マルチスポーツウォッチがあれば、心拍計そのものが不要になると考えることができます。

装備する方法を比較しても、日常的に装備しておけるマルチスポーツウォッチに対して、チェストベルトを使用して胸元に固定する必要のあるハートレートモニターでは手間が全くいます。

考えれば考えるほど、胸部に固定するタイプのハートレートモニターのメリットが分からないというのが実際のところで、心拍を計測できる腕時計が登場したことで既に役目を終えてしまったデバイスのように思えてしまいます。

加速度センサー内蔵のハートレートモニターのメリット

胸部に固定するタイプのハートレートモニターは、実際に使用してみるとそのメリットやマルチスポーツウォッチとの差を理解できるようになります。

まずは心拍センサーの精度についてですが、胸部固定式とスマートウォッチタイプの心拍計とでは測定方式が異なります。

しっかりと装備されているとい前提であれば、いずれの方式でも精度に関してはそれほど差がないらしいのですが、スマートウォッチの場合は固定する場所がズレたりすると精度が大きく変わるようなことがあるようです。

この点については、スマートウォッチのメーカーのサイトでも言及されているところですので、詳しくは下記の各メーカーの記事を参考にしてください。

参考 AApple
参考 GARMIN
参考 SUUNTO
参考 POLAR

つまりは、精度高く計測するのであれば「しっかりと固定してください」ということになります。

しかし、ダンベルなどを使用した荷重トレーニングなどの場合は、腕時計タイプだと血管を圧迫されるため正確に計測されないなどの問題が出やすくなってしまいます。しっかり固定することで逆に問題が出てしまうのです。

そのような場合にはスマートウォッチタイプではなく胸部固定式の方が使い勝手が良いと考えることができます。

また、Wahooの TICKRxは加速度センサーが備わっているので、スマートウォッチでは計測できない、上下動や接地時間、ケイデンスなどの情報が得られるため、トレッドミル(ランニングマシーン)などでも、走行距離や速度などの情報を得て、ワークアウトの記録として残すことができます。

このあたりについても、GPSを使用して速度や距離を計算しているスマートウォッチではカバーしきれない部分になるので、胸部固定式のハートレートモニターを使用するメリットとして考えられます。

Wahooの製品は連携して使用することでより活用できる

Wahooの製品は連携して使用することでより機能アップ

サイクルコンピューターと心拍計

Wahooのサイクルコンピューターは心拍計やケイデンスセンサーを使用することで、モニターにそれらの情報を表示して、心拍トレーニングなど、より高度なトレーニングができるようになります。

また、ELEMENT ROAMの場合は、本体に備わったインジケーターの設定で心拍数のレベルがどのゾーンになっているかを視覚的に分かりやすく表示させることができるので「今、心拍数が135か。。。ということは脂肪燃焼のゾーンか。。。」みたいに考える必要がなく、LEDの点灯している色や数を見るだけで「黄色なので脂肪燃焼のゾーンか」という感じで瞬時に判断できるようになります。

心拍センサーとなるのが、マルチスポーツウォッチのWahoo ELEMENT RIVALであったり、ハートレートモニターのTICKRxで、いずれかを使用すればWahoo のサイクルコンピューターであるELEMNT BOLTやROAMに接続し情報を表示することが可能です。

自転車用途の場合はどちらでも良い

では、どちらの心拍計を選べば良いのかですが、自転車の用途であれば、どちらを使用しても特に差はないように思います。

便利さで言えばマルチスポーツウォッチの方が便利なのは間違いありませんが、価格の差が大きいので導入のしやすさは価格の安いTICKRにあると思います。

TICKRxは10,000円程度ですが、自転車の場合だと加速度センサーも特に必要ないですし、走行ログはサイクルコンピューターにメモリー機能があるので、無印のTICKRでも機能的には十分ということになります。

無印のTICKRであれば5,000円程度なので、導入のハードルはかなり低くなるはずです。

いずれにしてもELEMENT BOLTやROAMは折角の高機能なサイクルコンピューターですから、心拍計を使用しないのは勿体ないので、心拍計とセットで使用するのがおすすめです。

逆に言えば心拍計と連動させないと機能の1/3くらいは無駄になってしまうので、是非とも併用した方が良いものでもあります。

ケイデンスセンサーとスピードセンサー

Wahooのラインナップにはケイデンスセンサーや、スピードセンサーなどもあり、サイクルコンピューターと一緒になったセットもあります。これらは連動させればさせるほど、より本格的なトレーニングに活用できるようになるものです。


サイクルコンピューターとマルチスポーツウォッチ

サイクルコンピューターのWahoo ELEMNT BOLTやROAMとマルチスポーツウォッチのELEMNT RIVALの併用としては、心拍計としてマルチスポーツウォッチを使用するというのが最も活用する場面が多いと思いますが、本領を発揮するのはマルチスポーツでの活用です。

例えばトライアスロンのように、水泳、自転車、マラソンなどの複合スポーツ(マルチスポーツ)の場合、水泳とマラソンではマルチスポーツウォッチを活用することになりますが、自転車競技ではスポーツウォッチで情報を確認するのには現実的ではないのでサイクルコンピューターを使用することになります。

しかし、スマートウォッチとサイクルコンピューターを分けて使用すると、レースで大切な総合タイムなどの情報をサイクルコンピューターで確認できないなどの問題が出て不便を感じてしまいます。

そのような問題を解決するために、Wahooのサイクルコンピューターとマルチスポーツウォッチは「マルチスポーツモード」が備わっています。

マルチスポーツモードは、マルチスポーツウォッチで計測している時間などの情報を自動でサイクルコンピューターに引き継げるようなシステムで、競技者にとっては2つのデバイスを使用するメリットが非常に大きくなっています。

このあたりの機能は、自転車系を中心にデバイスを展開しているメーカーならではの視点ですね。

マルチスポーツウォッチとハートレートモニター

マルチスポーツウォッチのELEMNT RIVALとハートレートモニターのTICKRを併用するメリットは自転車(アウトドアサイクリリング)の場合はあまり無いように思われます。

一方で、ウォーキングやランニング、トレッドミルなどでは、加速度センサーが備わったTICKRxを併用することで、マルチスポーツウォッチでは得ることのできない情報(上下動、接地時間、ケイデンス)が得られるようになるので、併用するメリットが大きくなります

Wahooのサイコン・スポーツウォッチ・心拍計についてのまとめ

Wahooのフィットネス系のデバイスであるサイクルコンピューター、マルチスポーツウォッチ、ハートレートモニターそれぞれの特徴と、併用するメリットについてまとめてみました。

実際のところで、それぞれの概要的なレベルでは、なんとなくその機能や用途を理解していたつもりだったのですが、実際にこれらのデバイスを使ってみるまで「それぞれどのような役割や特徴があるのか?」とか「併用することでどのようなメリットがあるのか?」などについては全く理解していませんでした。

記事中にも書いていますが、マルチスポーツウォッチがあれば「サイクルコンピューターもハートレートモニターも必要なくなる」くらいに思っていたので、全く逆の感想になるとは思ってもいませんでした。

それぞれに用途によって得意不得意があり、足りない部分を上手く補えるような棲み分けがされているということに感心し、驚いた次第です。

このあたりは実際に使ってみないと理解するのは難しい部分ではありますが、逆にそれらが理解できると、それぞれを使い分けないと勿体ないなと感じるようになる部分でもありますね。

室内サイクルトレーナーKICKRとの併用が最終形

室内サイクルトレーナーKICKRとの併用が最終形

冒頭にも書きましたが、Wahooのメインの製品は室内サイクルトレーナーのKICKRシリーズかと思います。

当然のように、Wahooの製品はこのKICKRシリーズと活用することが基本に考えられていると思われ、それぞれのデバイスはこの室内サイクルトレーナーに接続して使用することができます。

例えば、室内サイクルトレーナーとの活用例としては、サイクルコンピューターの地図情報を使って、設定したルートの高度・勾配情報を利用して、負荷が変動したり、KICKR CLIMBでフレームを傾けて勾配を登っているのと同じような傾斜を付けられたりで、より実際のコースを走っているようなトレーニングができます。

マルチスポーツウォッチではKICKRのモードの変更などのコントロールができますし、ハートレートモニターではケイデンスの計測ができるようになっています。

参考 Wahoo KICKR BIKE公式ページ
参考 Wahoo KICKR 公式ページ

最終的には、室内サイクルトレーナ、サイクルコンピューター、マルチスポーツウォッチ、ハートレートモニターの全てをWahoo製品で統一することで、最高の自転車トレーニングの環境が整うようになっていて、よく考えられたシステムだなと思います。


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