GPS付きのサイクルコンピューターが色々と出揃ってきました。
これからサイクルコンピューターを買うのであれば、GSPサイクルコンピューターの方がおすすめになります。
しかし、普通のサイクルコンピューターは、ホイールに取り付けたマグネットが一周する速さと回数から速度と走行距離を計算しているのである程度正確に情報が拾えるのだろうなと簡単に想像できますが、GPSサイクルコンピューターはマグネットなどのセンサーを使わずに、衛生からの電波を受信して速度や走行距離を計算するようです。
ハイテクなのでしょうが、アナログなおっさんとしては、本当に正確に計測できるのか気になるところです。
精度を疑いながら使用するのもスッキリしないので、普通のサイクルコンピューターとGPS付きのサイクルコンピューターを装備して実際に走行して速度や走行距離にどれだけの差が出るのかを検証してみました。
普通のサイクルコンピューターとGPS付きサイクルコンピューターの比較
使用したサイクルコンピューター
普通のサイクルコンピューターとGPS付きのサイクルコンピューターを比較するのに使用したのはCATEYE STRADA WIRELESSとCATEYE STEALTH 10というサイクルコンピューターです。
CATEYE STEALTH 10は今現在ではキャットアイの商品ラインナップから外れてしまったサイクルコンピューターですが、GPS付きのサイクルコンピューターの先駆け的な存在でした。
なので精度に関しては今現在販売されているサイクルコンピューターの方がより高くなっているものと思われますので、今回の検証結果よりも悪くなることは無いと思いますので、その点を踏まえて参考にしていただければ幸いです。
走行距離を比較してみた結果
走行距離の結果1
約20kmほど走行してみた結果です。
上記の写真の左側がCATEYE STEALTHで右下にあるのがCATEYE STRADA WIRELESです。
走行距離は画面最下部に表示されている数字です。
● CATEYE STEALTH 10(GSP) → 22.12km
● CATEYE STRADA WIRELES → 21.68km
差は約500m
走行距離の結果2
別の走行です。
約25kmほどの距離を走行してみた結果です。
● CATEYE STEALTH 10(GSP) → 27.46km
● CATEYE STRADA WIRELES → 26.95km
差は約500m
二つのサイクルコンピューターの数値を比べる限りでは、GPS付きのサイクルコンピューターの方が少し距離が長く表示されるようですが通常のセンサータイプとGPSタイプには大きな差はないようで、ほとんど誤差の範囲かと思います。
20km以上の距離を二度計測して誤差はいずれも500m程度だったことから判断すると、しっかりとした基準で計測されているんじゃないかと思います。
平均速度を比較してみた結果
平均速度の結果1
● CATEYE STEALTH 10(GSP) → 18.8km/h
● CATEYE STRADA WIRELES(GSP) → 19.7km/h
平均速度の結果2
● CATEYE STEALTH 10(GSP) → 19.2km/h
● CATEYE STRADA WIRELES(GSP) → 19.8km/h
平均速度を比較した場合でも二つのサイクルコンピューターの間で大きな差はありませんでした。
ちなみに計測した際に走行した場所は、都心で信号の多い市街地だったのでストップ&ゴーの回数が必然的に多くなります。
GPS付きのサイクルコンピューターは低速走行で不安定な数字を出すため、信号待ちで停車することの多い条件下では正確な計測をするのが難しいのではないかと思っていましたが、予想に反してしっかりと計測できているようです。
最高速度を比較した結果
最高速度の結果1
● CATEYE STEALTH 10(GSP) → 36.0km/h
● CATEYE STRADA WIRELES → 37.0km/h
最高速度の結果2
● CATEYE STEALTH 10(GSP) → 35.7km/h
● CATEYE STRADA WIRELES → 35.8km/h
最高速度の場合も普通のサイクルコンピューターとGPS付きのサイクルコンピューターでほぼ同じ数値が計測されました。
GPS付きのサイクルコンピューターは低速の場合は計測が不安定になる感じがありますが、高速走行になればなるほど安定して計測できるような印象なので、最高速度の結果はかなり精度が高いのではないかと思います。
普通のサイクルコンピューターとGPS付きサイクルコンピューターを比較して判ったこと
実のところGPS付きのサイクルコンピューターの精度についてはずっと疑っていました。
しかし、実際に検証してみて上記のような結果になると「GPS=あまり信用出来ない」という僕の認識は大きな間違いだったようで、思っていた以上に正確に計測してくれることが判りました。
この結果から、GPS付きのサイクルコンピューターでもしっかりと計測できることが判ったので、今後サイクルコンピューターを購入する際にはGPS付きのモデルを中心に検討した方が良いと言えるでしょう。
GPSは日進月歩で進化していますから、検証してみた当初(2015年)でもこれだけ正確に計測できるのであれば、今ではもっと正確に計測してくれるはずです。
GPS付きのサイクルコンピューターにすれば、スポークにマグネット、フォークにセンサーを付けるなどの手間がなく、見た目もスッキリさせられるほか、走行ログを記録してWEB上のマップで走行ルートや速度をチェックすることができます。
またそれらの記録した情報をサイクル系のWEBサービスと連携させれば、自転車に乗ることの楽しさやトレーニングのモチベーション維持にもなるなどメリットも多いですから、例えば今現在普通のサイクルコンピューターを持っていたとしても、わざわざGPS付きのサイクルコンピューターに買い換えても良いくらいの価値はあるんじゃないでしょうか。
そんなわけでGPS付きのサイクルコンピューターの可能性を大きく感じた検証結果となりました。