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★★ セール情報 ★★

サイクルコンピューター・センサー レビュー

Wahoo GPS対応サイコンELEMNT ROAMレビュー

更新日:

WahooのGPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAM

室内サイクルトレーナーなどの自転車系デバイスで有名なWahooのGPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAM (エレメント・ローム)の使用レビューです。

今回はお試しでしばらく借りることができたので、いろいろと試しながら使用してみた感想をまとめています。

GPS対応サイクルコンピューターWahoo ELEMNT ROAM基本情報

WahooのGPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAM

Wahooのフラッグシップサイクルコンピューター

WahooのGPS対応サイクルコンピューターのELEMNT ROAMは2021年6月現在でWahooのラインナップの中でフラッグシップモデルのサイクルコンピューターです。

ちなみに、Wahooのサイクルコンピューターは2種類しかなく、上位モデルのROAM廉価モデルのBOLTで、とてもシンプルなラインナップです。

ELEMNT BOLTとの違い

2021年5月25日に4年ぶりにELEMNT BOLTが刷新されたので、Wahooのサイクルコンピューターの中ではROAMよりも最新になりますが、今回の発売で基本的な機能がROAMに追いついたというような感じです。

ROAMとBOLTで細かな違いはいくつかありますが、分かりやすい違いは下記の通り。

● ROAMの方が一回り大きい
● 液晶の色数 ROAM 8色 BOLT 64色
● ROAMの方がバッテリーが長持ちする
● ROAMの方が画面が大きく解像度が高い
(ROAM 2.7インチ 240x400/ BOLT 2.2インチ 240x320)
● ROAMの方にはLEDが画面上部と左側に備わっている

というような感じで、液晶の色数以外はROAMの方が発売時期が2年ほど早いにも関わらず、ROAMの方が未だ上位モデルで総合的な性能も高いままになっています。

それほど価格差は無いので、コンパクトさを優先するならELMENT BOLTが良いでしょうし、総合的な部分で性能を優先したいのであればELEMNT ROAMが良いと思います。

個人的にはせっかく購入するのであればハイエンドモデルのELMENT ROAMの方を選んだ方が良いと思います。

Wahoo ELMENT ROAMは機能全部乗せ的なハイスペックなサイクルコンピューター

WahooのサイクルコンピューターのELEMNT ROAMは、速度や走行距離、時間などのサイクルコンピューターの基本的な機能はもちろん、その他にも様々な機能が備わったハイスペックなサイクルコンピューターです。

Wahoo ELEMNT ROAMの主な機能

● 速度表示
● GPS対応
● 走行距離表示
● 走行時間表示
● 高度や勾配など表示
● 地図表示ナビゲーション
● 各種フィットネス系アプリとの連携
● サイクルトレーナー(KICKR)との連携
● ケイデンスセンサーでケイデンスの表示
● 電動コンポーネントと連動して使用中のギアを表示
● ハートレートモニター(TICKR)やスマルチスポーツウォッチ(ELEMNT RIVAL)と連携して心拍数の表示

詳しい機能の詳細についてはWahooのサイクルコンピューターのページで確認していただくのが良いと思いますが、単純に説明するなら、自転車トレーニングに必要なありとあらゆる機能に対応したハイエンドなサイクルコンピューターと言えると思います。

Wahoo ELEMNT ROAMはGPS対応で地図表示ナビゲーションができる最新のサイクルコンピューター

スマートフォンやスマートウォッチの台頭で変わったサイクルコンピューターに対する考え

僕が今まで使用してきたサイクルコンピューターはキャットアイのSTRADA WIRELESSとGPS対応のSTEALTH 10というもので、基本的な、速度、走行距離、走行時間が表示できるタイプのサイクルコンピューターでした。

STEALTH 10は当時としては珍しいGPS対応のサイクルコンピューターで、GPSによって取得した位置情報をもとに走行ログが記録できるなどで重宝していました。

しかし、その後はSTRAVATreainingPeaksRUNTASTICなどのフィットネス系スマートフォンアプリが優秀になり、サイクルコンピューターで収集するような情報のほとんどをスマートフォンでも記録できるようになったことなどから、サイクルコンピューターの出番が徐々に減ることとなりました。

また、心拍トレーニングにも興味がありましたが、心拍計付き時計のmioAlphaApple Watchなどのスマートウォッチを使用すればサイクルコンピューターがなくても、心拍トレーニングは出来てしまいます。

もう一つ期待ししていたカーナビのようなナビゲーション機能に関しても、スマートフォンにナビゲーションアプリを入れておけば用事が済んでしまうので、よほど遠くへ出かけるサイクリングでスマートフォンのバッテリーが不安になるような時以外は、サイクルコンピューターではなく、スマートフォンとスマートウォッチだけで出かけるということも多くなってきました。

そんなわけで、新たにサイクルコンピューターを買い直すほどの必要性を感じられなかったので「もうサイクルコンピューターは要らないかな」と思っていたくらいです。

最新のサイクルコンピューターの事情

上記のような理由から、サイクルコンピューターは今後はなくなってしまうんじゃないかと、すっかり最新のサイクルコンピューターの状況をチェックするのを怠っていたこともあり、最新のサイクルコンピューターがどの程度に進歩しているのか、まったく把握していなかったのが実際のところでした。

しかしサイクルコンピューターもデジタル系ガジェットですし、より便利な方向に進歩をしているという話も聞いたことがあり「さてさて、一体どんな風にサイクルコンピューターが進歩しているのかな」と、再びサイクルコンピューターについて調べるようになりました。

実際にサイクルコンピューター事情について調べてみると、やはり状況が大きく変わっていて、かつては有名だったメーカーがサイクルコンピューター事業から撤退したような雰囲気があったり、格安なサイクルコンピューターは無名中国メーカーにシェアを奪われてしまっていたりして、一時期から衰退しているような印象がありました。

一方で、着実に便利な方向に進歩しているサイクルコンピューターもあり、GPSに対応してカーナビのように地図表示をしながらナビゲーションができるようになっているのが、最新のサイクルコンピューターのトレンドのようです。

そんなハイエンドなサイクルコンピューターの一つがWahooのサイクルコンピューターのELEMNT ROAMをということになります。

GPS対応サイクルコンピューターWahoo ELEMNT ROAM 外観等

Wahoo ELEMNT ROAMの同梱物

同梱物

Wahoo GPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAMの同梱物は下記の通り。

● ELEMNT ROAM 本体
● 充電用USBコード
● 専用マウント
● ステム用マウント
● ステムマウント用ケーブルタイ

マニュアルについて

マニュアルは無いに等しいですが、本体での操作は説明書が不要なくらい簡単で単純なのと、基本的な設定はコンパニオンアプリと呼ばれる専用アプリでおこなうことになり、いずれも一通りいじれば、すぐに理解できると思います、シンプルな操作ですぐに扱えるのはWahooの製品の特徴でもありますね。

Wahoo ELEMNT ROAMの基本情報

大きさ

WahooのサイクルコンピューターELEMNTの詳しいレビュー
GPS対応サイクルコンピューターのWahoo ELEMNT ROAMを箱から出したと時の第一印象は「大きい」でした(笑)。

僕がそれまで使用していたサイクルコンピューターが小さかったということもありますが、思っていたよりも大きかったです。

サイクルコンピューターは多機能になり、同時に多くの情報を表示させられるようになっています。

しかし、従来までの大きさだと、必然的に表示する文字を小さくするしかないので視認性が悪くなってしまうという問題が出てきてしまいます。なので画面が大きくなるのは正当な進化と言えると思います。

手のひらサイズの大きさです。

視認性と画面の大きさは比例するものなので、大きければ大きいほど画面が見やすくなります。

しかし自転車で使用する場合には大きくなりすぎるのは問題で、重くなったり取り付けた際の見た目が悪くなってしまいます。スマートフォンがまさにこれで、大きくなれば良いというわけでもありません。

その点、サイクルコンピューターは自転車用に適するように考えられているので、大きすぎず小さすぎずで理想的な大きさだと思います。

液晶

液晶

ベゼル(枠)が意外と大きいですね。そのため、本体の大きさに対して液晶モニターの大きさは半分くらいの面積になっています。

これは画面の上部と左側にインジゲーター用のLEDを配置したデザインになっているためです。

個人的には大きな画面の利点を活かすためにベゼル部分を小さくして、もっと画面一杯に表示エリアが広くなった方が良いなと思いますが、このLEDの機能自体がWahooのサイクルコンピューターを他のメーカーのサイクルコンピューターと差別化する部分でもあるので難しいですね。

表示の拡大縮小

表示項目

モニターに表示させる項目は基本の設定のほか、自分自身で自由に項目や表示順をカスタマイズすることができます。

表示する項目は2〜11項目の範囲で自由に選択することができるほか、レースやポタリングなど用途に応じて使い分けできるように表示内容ごとに「ページ」を複数登録して使い分けができます。

画面が大きいので11項目を表示させたとしても視認性は良いと思いますし、本体側面の拡大ボタンを押せば、文字が拡大されてより見やすい画面にすることができるようになっています。

本体の操作性

操作性

Wahoo ELEMNT ROAMの操作や設定は基本的にスマートフォンアプリのコンパニオンアプリを介することになり、本体側でできる操作はそれほど多くはありません。操作はタッチスクリーンではなく物理ボタンで行います。

物理ボタン

● 正面下部3種類(キャンセル。決定、ページ送りなどの基本操作)
● 本体側面右2種類(画面の拡大と縮小)
● 本体側面左1種類(主電源)

本体がIP7レベルの防水仕様ということも関係していると思いますが、ボタンは弾力のあるゴム製なので、ボタンの感触は硬いプラスチックのボタンのような「カチッカチッ」というようなクリック感があるものではなく「グニッグニッ」というような弾力のある感触です。

なので、意外とボタンが重たいのですが、ボタン自体は親指で押せるくらいの大きさなので押しやすく、サイクルグローブをしていたとしても操作がしづらいということはありません。

タッチパネルを採用したサイクルコンピューターも中にはありますが、サイクルコンピューターでの実用性を考えると、雨が降ったり、サイクルグローブを装着しているなんてことが普通にありますから、タッチパネルよりも物理ボタンの方が合理的だと思います。

Wahoo ELEMNT ROAMの設置

専用マウント

専用マウント

Wahoo ELEMNT ROAMの取り付けは、付属の専用マウントを使用します。
ハンドルに取り付けて前に突き出すタイプと、ステムの上に取り付けられるタイプの2種類が同梱されています。

個人的にはステム上だとかなり目線を下に移動させないと見られないので、突き出しタイプのマウントの方が好みです。

マウントへの取り付けは、本体を10時くらいの角度に傾けて本体裏とマウントの凸凹を合わせると合体できて、時計回りに回すと固定できるようになっています。取り外しは反時計周りにひねれば外れて、着脱は非常にスムーズです。

Wahoo ELEMNT ROAM

ステム横にマウントを取り付ければちょうどセンターにサイクルコンピューターが配置されるようなデザインになっています。

Wahoo ELEMNT ROAM

専用のマウントに取り付けた際にエアロ形状になるように設計されているので、横からの見た目がとても素敵です。

このエアロ形状のマウントと本体はWahooのサイクルコンピューターの特徴の一つでもあります。

Wahoo ELEMNT ROAM

正面から見た時に見えるWahooのロゴも、アメリカンプロダクトならではの大胆なデザインで良いと思います。

GARMINのマウントで使用したい場合

Wahooのマウントは独自規格なのでその他のメーカーのマウントとの互換性がありませんが、世の中的にはGARMIN互換のマウントが多いかと思います。

Wahoo純正品でもガーミンマウントをWahooのマウントに対応させられるマウントアダプターが準備されています(別売品)。

このアダプターを使用すればGARMIN用のマウントにもWahooのサイクルコンピューターを取り付けできるようになります。

Wahoo専用アプリ(コンパニオンアプリ)

専用アプリ(コンパニオンアプリ)

Wahooの製品の専用アプリは「Wahoo」と「ELEMNT」の2種類があります。

「Wahoo」はワークアウトの記録のためのアプリで、ワークアウトは全てこちらのアプリに記録されていくほか、STRAVAなどにアップロードすることもできます。

専用アプリ(コンパニオンアプリ)

サイクルコンピューターの設定は「ELEMNT」でおこない、画面の表示項目やルートの設定、その他のセンサーとの連携などできます。

シンプルなアプリなので、設定やセンサーとの連携などは特に行き詰まることもなくスムーズにできました。

時々おかしい日本語

Wahoo ELEMNT

Wahoo ELEMNT

Wahoo ELEMNT

Wahooの製品やホームページ全般に言えることですが、所々でおかしな日本語が見つかります。

意味が不明な程ではありませんが、拍子抜けしてしまうポイントでもあります。

文字の間違いの傾向から推測すると中国製品でもよく見られるような日本語になっているので中国方面で日本語化されているのかな?

Wahoo GPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAM使用レビュー

Wahoo ELEMNT ROAMの起動

Wahoo ELEMNT ROAM起動

高性能なサイクルコンピューターになると、まさしくコンピューターと同じになってくるので、電源を入れればすぐに使用できるというものではなく、起動するまでに少し時間が必要です。

電源オンから有効になるまでの時間の目安

● 起動時間 約40秒
● GPS捕捉時間 約1分20秒

起動時間が1分未満程度であれば、サイクルコンピューターを自転車にセットして、いろいろ準備をしたり、スマートフォンを取り出して設定画面を開いたりしているうちに既に起動が完了しているはずです。

また、GPSの捕捉に関しても、以前使用していたGPS対応のサイクルコンピューターはGPSの補足までに5分くらい必要だったことを思うと、1分程度で捕捉できるのが素晴らしいと感じました。

なので、起動やGPS捕捉に関しては、ほとんどストレスを感じないレベルで使用できるものと思います。

Wahoo ELEMNT ROAMは環境光を判断して自動点灯できる

環境光を判断して自動点灯

環境光センサーが備わっているので、夜間はもちろん、トンネルなどに入るとバックライトが自動点灯してくれる機能は便利ですね。

昨今のサイクルコンピューターでは当たり前になりつつある機能ですが、自動点灯の機能が備わっているのはサイクルコンピューター選びの条件でも重要なことの一つです。

Wahoo ELEMNT最大の特徴LEDでの表示

Wahooのサイクルコンピューターの最大の特徴は画面に備わった複数のLEDライトです。

ELEMNT ROAMの画面の上部と左側にLEDが備わっていて、平均速度や心拍数などを点灯する色や点滅パターンなどから視覚的に把握することができます。

例えば心拍数などが平均値よりも高いのか低いのかは、モニターの数字を見るだけでは判断ができないので、それが平均値なのかハイペースなのかを頭で考える必要がありますが、LEDインジゲーターだと平均値だと真ん中、ハイペースだと上方に点灯表示が伸びるなどで、パッと見るだけで、どのような状態なのかを判断できるのです。

単なるサイクリングの場合は無くても良い機能ではありますが、レースなどに出場した場合やトレーニング時などはとても有用に活用できるものと思います。

上記のようにLED表示は便利な機能であるのは間違いないのですが、問題はLEDライトのために割いているスペースが大きすぎるというところで、LEDを配置しているがために画面の大きさを犠牲にしているような感じになっています。

せっかくのカラーモニターなので、わざわざLEDを配置しなくても、モニター画面の中でも同じような表現をすることだってできると思いますし、そうすればモニター画面ももっと広く有効に使えるのになぁと思うんですけどね。。。

Wahoo ELEMNTその他の機能

Wahooといえば、室内用のサイクルトレーナーのメーカーとしても有名で、KICKRシリーズなどを展開しています。

WahooのGPS対応サイクルコンピューターのELEMNTシリーズは、このKICKRシリーズとも連動させてトレーニングで活用することができます。

例えば、地図情報をサイクルコンピューター内に持たせられるので、コースを設定すると実際の勾配などに合わせてペダルの負荷が変わるなど、室内トレーニングでも屋外を走行するのに近い状況を再現してトレーニングが出来るようになる、などができるようになります。

Wahoo ELEMNTのサイクルナビゲーション機能

サイクルナビゲーション機能

WahooのサイクルコンピューターELEMNT ROAMは、レースや室内サイクルトレーナーなどの本格的な使用で真価を発揮するようなガチ系なサイクルコンピューターだと思います。

しかしながら僕はレースには出たりはしないですし、サイクルトレーナーにも乗らないので、個人的に最も期待していたのがサイクルナビゲーションの機能でした。

適当に目的地を決めて散歩のようにいろいろな場所に行ってみたいと考えた時に、ナビゲーション機能のあるサイクルコンピューターはきっと最高のデバイスになるだろうと思えたからです。

実際問題で、GARMINやBrytonなどのGPSサイクルコンピューターでもナビゲーション機能が強化され、サイクルコンピューターも徐々にカーナビのように使われることが増えているようで、今やナビゲーション機能はサイクルコンピューターに欠かせない機能になっています。

そのナビゲーション機能が「一体どの程度活用できるのか?」という点においては実際に使用してみるまで判断ができないということもあり、とてもとても興味を持っていた部分でもありました。

目的地はスマートフォンで設定(本体だけでもできる)

目的地はスマートフォンで設定

目的地の設定は基本的にはコンパニオンアプリで設定します。
ルート設定で、目的地を入力すればルートを自動で設定してくれるので、あとはナビゲーションに従って走行すれば目的地に辿り着けます。

Wahooのサイクルコンピューターの設定は基本的にスマートフォンで操作することになるので、個人的にはストレスフリーでお気に入りですが、逆に考えるとスマートフォンが無ければ出来ることがかなり限定されてしまうということも留意しておく必要があるかと思います。

ただ、スマートフォンが無くても目的地を設定してルート作成やワークアウトを記録することはできるので「表示項目の設定」や「ルート設定」などをしないのであればサイクルコンピューターだけでも問題ないと思います。

つまり、出発前に設定を済ましてさえいれば大きくて重たいスマートフォンがなくても良いということになるので、サイクリングに集中したい時などでは重宝しそうです。

Wahoo ELEMNT ROAMの地図表示

Wahoo ELEMNT ROAMの地図表示

地図の表示方法

地図の表示は進行方向が常に上向きになるように進行方向に併せて地図の向きが変わるパターンと、固定のパターンを選べます。

進行方向が変わる際にはカクカクとした動きで地図の角度が変わりますが、これは読み込みのスピードの問題というよりは、段階的に角度が切り替わることで方向が変わっているのを認識しやすくしているためだと思われます。カーナビなどと同じですね。

幹線道路は黄色

基本的には白と黒のモノトーンで描かれている地図ですが、幹線道路などは黄色で表示されていて色分けされています。

道に迷ってしまった時などは、この黄色い大きな道路に向かって走れば良く、ナビゲーションを使用していない場合でも路頭に迷ってしまうようなことがなくて良いですね。

地図の拡大縮小表示

拡大縮小表示

山道や田舎道などの単純な道路の場合は広域な地図表示でも特に困ることはないと思いますが、市街地などを走行している場合は分岐が多いため、ルートが表示されていても、どこで曲がるべきなのかが分かりづらいことがあります。

そんな時には本体右側面にある「拡大縮小ボタン」を押すことで地図を拡大することができます。結構な倍率まで拡大できるので、間違ったルートを走ってしまうようなことが少なくなります。

反対に広域表示もできるので、細かなルートは無視して、あらぬ方向にだけ進まないようにしながら自分の走りたいように走るなんてこともできると思います。

地図を拡大しながら走ると気がつくのですが、最新の道路地図ってすごいんですね。路地裏の細い道ですらきちんと表示されていて、その細かさと正確さに驚かされました。

もちろん地図なので不正確では困るんですが、これさえあればもうどんな道を走るのも怖くありません。

Wahoo ELEMNT ROAMのルート設定

ルートは太い矢印で描かれる

Wahoo ELEMNT RPAMのルートは太い矢印で描かれます。視認性がとても良く、どの道を走ればよいのか見てすぐに分かるデザインが素晴らしいと思いました。

最短ルートで裏道を走るルートが多い

目的地までのルートはスマートフォンからコンパニオンアプリを介して設定します。目的地を指定すれば自動的にルートが設定されるので非常に簡単に使えると思います。

ただ、何を基準にルートが選択されているのか不思議に思う点もいくつかあります。

iPhoneのナビゲーションアプリなどとは全く違うルートが選択されることが多いです。多少のルートの違いだと何とも思わないのですが「どうしてこんな道を走るんだろう?」と思うような道が選択されていたりします、

自転車でも快適に走れるだろうと思われる幹線道路がすぐ近くにあるにも関わらず、脇道にそれて、住宅街を抜けるような裏道ルートが選択されたりするのです。

iPhoneのナビゲーションが選択するルートなどと比較すると、距離が短くなることが多いので、おそらく最短距離を示していると思われます。

Google Mapの「徒歩ルート」で選ぶような道が多く、基本的には自動車の交通量が少ない道や、地元の人しか通らないような裏道的なルートが選択されることが多い感じです。

ナビゲーションルート

例えば、上記の写真では、直進すれば目的地に辿り着けるはずの幹線道路から外れて、地元の人しか通らないような脇道が選択されています。

ナビゲーションルート

今度は、自転車に乗って走ることが出来ないような坂道が選択されていました。確かにショートカットできる最短ルートではあるのですが、時としてこのような無茶なルートを走らされることにもなります。

自転車はおろか一般の人が徒歩でも通行できない関係者以外立ち入り禁止の大学構内を突っ切るようなルートが指定されたこともありました(笑)

そこまでくると「どうしてそんな裏ルートまで知ってんだろう?」と逆に感心するレベルです。

個人的には非常に楽しい自動で作成されたルート

上記のように「え?なんで?」と思うようなルートを走らされることにもなる自動作成ルートですが、逆に言えばそのルートで指定されない限りは絶対に走ることがない道を走ることになるので、僕のような気軽なサイクリングを楽しみたい人にとってはかなり楽しいルートになります。

例えば、「自宅の近辺ならもう知らない道は無い」くらいに知り尽くしていると思っていた10年以上住んでいる近所のエリアでも、Wahoo ELEMNTで設定されたルートだと、今まで一度も通ったことのない道が選択されたりするのです。

「こんな道には何も無いだろう」と思いながらナビゲーションに従って走ってみると、今まで知らなかったお店を発見できたり、全く知らなかった抜け道を発見するなどで、毎度楽しい思いをさせてもらっています。

また、個人的には自動車や人通りの少ない裏道を走るのが好きだったりもするので、Wahoo ELEMNT ROAMが選択するルートは僕の好みとも合致していて、選択されたルートを走るのが楽しみになっていたりもします。

そんなわけで、行き方を知っている目的地でもあえてルートを選択してもらうような使い方をすることも多いです。

製品名である「ROAM」には「気ままに散策する」というような意味があるようですが、まさにそんな目的にピッタリのルートが選択されるというわけです。

予定するルートがあれば自作したルートを予め読み込ませておく

予定するルートなどがあれば、Ride with GPSや、STRAVAでルートを作成したルート(STRAVAでのルート作成は有料)や、Garmin Connectグーグル・マップで作成したルートを.gpxに変換して、コンパニオンアプリ経由でサイクルコンピューターに読み込ませることで、自分の作成したルートでナビゲーションをさせることもできます。

例えば「幹線道路メインで走行したい」「いくつも経由したい場所がある」「GPSの走行ログで何か図形を描きたい」などの場合は、自作したルートを読み込むことで実現させられます。

ちなみに、Google Mapで自作したルートを.gpxファイルに変換してサイクルコンピューターに読み込む方法は下記の記事でまとめているので、興味の有る方は参考にしてください。

ルートを間違えても安心なWahoo ELEMNTの再ルート設定

Wahoo ELEMNTの再ルート設定

最新のサイクルコンピューターのメインの機能の一つがルートを間違えた場合に、ルートの再設定をしてくれる機能です。

再ルート設定はカーナビでは当たり前の機能ですが、サイクルコンピューターで再ルート設定ができるものって少ないのです。

ルートを外れた場合は、ルートが再設定され、本来のルートに戻るための新しいルートを青い矢印で表示してくれるようになります。

ただし、あまり頻繁にルートから外れたり、ナビゲーションを無視して走行し続けていると機嫌を損ねてナビゲーションが止まってしまうなんてこともあったりもするのでなるべくルートに従って走行するようにした方が良いと思います。

ナビゲーションとLED表示

LED表示とナビ

Wahoo ELEMNT ROAMは画面に矢印を表示して進行方向を示しつつ、画面上部と左側のLEDによって進行方向などを知らせてくれるようになっています。

画面表示

地図表示モードの場合には画面の下2/3程度に地図が表示され、上1/3には平均速度と次の地点(右左折ポイント)までの距離が表示されます。

そして交差点や分岐の約200メートルほど手前になると「右へターンする」などの文字で右左折方向が表示されます。

LED表示

画面表示と連動してLEDが点滅して右左折ポイントを知らせてくれます。

例えば、ポイントが近づくと上部のLEDが点滅し、ポイントが近づいたのを知らせたり、左折の場合は上部にあるLEDが右から左へ流れるように点滅して曲がる方向を教えてくれます。

また、ルートを間違えた場合は上部のLEDが赤く点滅するなど、色の違いによってもお知らせの意味が変わってきます。

しかしながら、表示パターンの意味がマニュアルに書かれていないため(どこかにあるかもしれませんが見つけられていない)、一体何の意味なのか分からなくて戸惑うこともあります。このあたりはひたすら使用していく中でその意味を理解していく必要がありそうです。

Wahoo ELEMNTのナビ表示のタイミングと精度

Wahoo ELEMNTのナビ表示のタイミングと精度

上記の写真のように、サイクルコンピューターの画面上でのナビ表示やLEDでの表示は便利なものではあるのですが、指示のタイミングがズレると逆に混乱してしまうという諸刃の剣でもあります。

というわけで、「右へターンする」などのナビ表示やLEDでの方向指示がされる場合は、表示されるタイミングの正確さが非常に重要になるわけです。少なくともカーナビのように同じタイミングで指示が表示されるべきで、場所によってタイミングが異なったり、GPSの捕捉状況によってタイミングが異なったりすると、それだけで混乱してしまうことになります。

しかし残念ながらサイクルコンピューターのナビゲーションの精度はカーナビほど優れているわけではなく、衛星の捕捉が難しい曇りや雨の日、高い建物が多い市街地を走行する場合はどうしても精度が悪くなってしまうようです。

例えば、上記の写真は曇りの日に使用したものですが、既に「右へターンする」位置に到着しているのですが、ナビでは31m先に右へターンする位置があると示しています。GPS対応のデバイスの宿命とは言え、条件が揃っていないとズレが大きくてストレスを感じる部分でもありました。

使用した範囲では最大で60メートルほど、平均で20〜15メートルほど現在位置とのズレがある感じです。もちろんナビが表示されるタイミングやLED表示のタイミングもズレてしまうので、実質機能していない状態となります。

さすがに晴れた日で、衛星の信号を遮るような高い建物が無いような場所を走行する場合にはかなり正確な位置を表示してくれますが、それでもポイントを知らせるアラートやLED表示はワンテンポ送れて通知される感じで、交差点を通過し終えたあたりで「この先の交差点を右折です」というようなナビゲーションになり、チグハグなナビゲーションになるのです。

徒歩くらいのスピードで使用すると丁度のタイミングでアラートが出るような感じですが、自転車だとスピードが速いので、アラートが出た時には既にその地点は通り過ぎた後という感じになります。

山道や田舎道などの単純な道路であればそれでも問題はないでしょうけど、市街地を走行する場合はナビゲーションがあることとで逆に道に迷ってしまうことにもなり、全く実用的ではなく、ナビやLED表示に従いながら走行するのは難しいと思われます。

ナビを無視して地図とルートを目安に走れば迷わない

とは言え、地図で示される現在地の情報はある程度正しいのと地図情報は思い切り正確なので、ナビ表示やLED表示は無視してもらって、現在地と地図情報を確認しながら走るとストレスフリーで問題なく走行できるようになります。

逆に言えばナビとLED表示が無いほうが混乱もなくなり、画面もシンプルで広く使えるということでもあり理想的なサイクルコンピューターになりそうです。

しかし、残念ながら2021年6月現在では、ナビ表示を消したりすることができません。(LEDの方向指示は消すことができます。)

これは全くの私感ではありますが、サイクルコンピューターにLEDを配置したデザインのコンセプトは面白いので機能的には残すにしても、カラーモニターであればLEDでなくても良いように思います。要するに「LEDをやめて液晶画面上で表示させれば良いのにな」と思います。

そうすれば大画面表示ができると思いますし、設定でナビの表示の有無が選べるようになっていれば、シンプルで分かりやすくなりそうなんですけどね。

Wahoo GPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAMアクセサリー

今回のレビューはサイクルコンピューター単体での使用レビューでしたが、より本格的に活用しようと思うと、心拍計(ハートレートモニター)ケイデンスセンサーと併せて使用するのがおすすめです。

他にも、後続車を知らせてくれるGARMINのVariaとも併用できるので、これらのアクセサリーを複合的に活用した方がハイエンドサイクルコンピューターの性能をフル活用できるようになるかと思います。


参考 GARMIN Varia
参考 Wahoo RPMケイデンス
参考 ハートレートモニター TICKR X
参考 マルチスポーツGPSウォッチ ELEMNT RIVAL




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Wahoo GPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAMまとめ

Wahoo GPS対応サイクルコンピューターELEMNT ROAMまとめ

GPS対応サイクルコンピューターは楽しいと再認識

実のところApple Watchを購入した後から、個人的にはサイクルコンピューターは時代遅れになってしまって「もう使うことはないだろう」と思っていました。

実際、日頃のサイクリングでもよっぽどで無いかぎりはサイクルコンピューターを持ち出すことがなくApple Watchで済ませていたりしたのです。

しかし、今回GPS対応サイクルコンピューターのWahoo ELEMNT ROAMを使用してみると「サイクルコンピューターを使用したサイクリングってやっぱり楽しいな」と再認識することとなりました。

確かにスマートフォンとスマートウォッチでサイクルコンピューターと同じようなことが一通り出来てしまうので、僕のように「サイクルコンピューターはもう不要だ」と考える人も多くなっているとは思います。

しかし、やっぱり自転車専用に考えられたサイクルコンピューターの方が、自転車での使用に関しては間違いなく優れていると言えると思います。

正直なところ、速度と走行距離などの単純な情報しか得られないような安いサイクルコンピューターや旧式のサイクルコンピューターの場合はスマートフォンとスマートウォッチで十分だと思います。

しかし、Wahoo ELEMNT ROAMのようなハイエンドなサイクルコンピューターであれば、サイクルトレーナーとの併用や、地図表示を伴ったナビゲーション機能、アクセサリーを使用してより本格的な活用など、使用できる範囲はどんどん広がってくるので、まだまだサイクルコンピューターを使用する価値は十分に有るということが分かりました。

ナビゲーション機能が楽しくてサイクリングが捗る

個人的に最高に評価したいのがWahoo ELEMNTのナビ機能で自動選択されるルートです。

Apple MapやGoogle Mapなどのルートで選択されるような無難なルートではなく、ひたすら近道で裏道を選択して走るコースは優れているかと言われると疑問符が出るところでもありますが「サイクリングが楽しい!」と思わせてくれるコース選択であることは間違いなく、とても気に入った機能でもあります。

ナビゲーションで指定されることがなければ、恐らく一生走行することがなかっただろう道を走り、隠れ家的なお店を見つけたり、やたらと抜け道に詳しくなったりと、気ままにどこでも走れる本来の自転車の楽しさを思い起こさせてくれるのです。

日頃から何度も行っている場所をあえて指定して自動で作成されたルートを走ってみる、なんてことを何度も繰り返してしまうくらい楽しいのです。

「一度も通ったことのない道を通ることが旅」という言葉がありますが、まさに旅をさせてくれるサイクルコンピューターがこのWahooのELEMNTだと思います。

新世代のサイクルコンピューターは使用する価値あり

サイクルコンピューターは2019年後半あたりから、機能的にも性能的にもブレークスルーがあった感じで、それまでの製品と、それ以降の製品で、旧世代と新世代で区別しても良いくらいに性能差があります。

いろいろと機能が限定されている旧世代に対して、拡張性やカスタマイズ性が高くなり、いろいろなことができるようになっているのが新世代のサイクルコンピューターです。

多機能化に伴って価格も高くはなりますが、どんどんサイクリングをしたくなるので、モチベーション維持にも効果がありますし、どんどん使いたくなるので、すぐに元を取れてしまう感じがします。

そんなわけで、一時期は完全にスマートフォンとスマートウォッチに流れていた僕ですが、これから先はまたサイクルコンピューターを愛用するようになりそうです。

参考 Wahoo サイクルコンピューター ELEMNT ROAM

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