自転車で車道を走っていて迷うことは意外と多いですが、その中の1つが、バス停に路線バスが停車していた時の「対処法」や「走る場所」の判断です。
停車中のバスを、右側から追い越すべきか、左側から追い越すべきか、それともそのまま後ろで待つべきか、正しく対処するにはどうしたらよいのでしょうか?
他の自転車の走りを観察していると、路線バスが発車の合図である右ウインカーを出しているにも関わらず、右側から追い越そうとする人も居るくらいで、ヒヤヒヤする場面に出くわすことも多いです。
安全面を考えれば「路線バスの後方で待つ」のが最も安全だとは思いますし、それで間違いはないとも思うのですが、もう少しルールを明確に知っておきたいと思ったので、自転車に乗っている時に、バス停に停車中のバスに出会ったら、自転車はどのように走るべきなのかについて調べてみました。
バス停に路線バスが停車していた時の自転車の対処法
基本は右側から追い越す
バス停に路線バスが停車している場合、停車中のバスの右側を通行して追い越すというのが正しいようです。
自転車も車両扱い(軽車両)なので、自動車やバイク、原動機付き自転車と同じルールで通行することになります。
路線バスが右側ウインカーを出した場合は後ろで待つ
但し、路線バスが右側ウインカーを出して発進の合図を出したら、バスの右側からの追い越しをしようとすると、バスの進路を邪魔してしまう可能性があるので、バスの後方で待つのが正しいと思われます。
乗合自動車発進妨害の罰則
【道路交通法第31条の2】
停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない。
右側追い越しの問題点
バスの停留所に停車しているバスを追い越すのは、バスの右側からというのが基本ですが、右側からの追い越しでは下記の点にも注意しておく必要があり、周りや状況を見て、危なくないように判断をした方が良いでしょう。
● 後方から来る車や対向車線の車の危険性がある
● バスが複数台並んだ時にバスが長いため追い越しに時間がかかる
● 加速が遅い自転車では追い越しに時間がかかり危ない
バスの停留所に停車中のバスを左からの追い越しは・・・NG!
バス停留所に停車中のバスの追い越しは「右側が危ないなら左側で」と考える人もいるかもしれませんが、バスの左側からの追い越しはNGです。
何故ならば、乗り降りする人と接触する可能性が大きく、非常に危険だららです。
特にバスはお年寄りや子供などの利用も多く、ちょっとした接触でも大事故になる可能性が高いので、停車中のバスの左側から追い抜くようなことは絶対にしてはいけません。
バス停に路線バスが停車していた時の自転車に推奨されるべき対処法
バス停に路線バスが停車していた時は「バスが発車するまで後方で待機」というのが、自転車に最も推奨される対処方法のようです。
右側から追い越すのが基本と言っても、小さい自転車はバスの死角に入りやすいですし、バスは車両自体が長いので、自転車で追い越すには時間が掛かります。
つまりは、追い越し始めの時点ではウインカーが出ていなくても、追い越し途中でウインカーが出てしまう場合もあるわけです。
なので、そのような危険を避けるためには「バスの後方で発車するまで待機」というのが、最も安全な対策と言えるでしょう。
参考にさせていただいた多くの資料などでも待機を推奨しています。
バス停に路線バスが停車していた時の対処法まとめ
バス停に路線バスが停車している時には、バスの右側を追い抜くのが正しいようです。
少し考えれば、なんとなく正解は判るのですが、そのような場面に自分自身が遭遇して、バスの右側から追い抜こうとする時や、誰かがバスを右側から追い抜こうとしている様子を見ると「危ないなぁ、大丈夫かなぁ」と、いつも思ってしまいます。
仮に、右側から追い抜こうとしている最中に、路線バスが右ウインカーを出しても、バスの運転手も自転車も、お互い気付けないかもしれませんし、追い越ししている最中にバスが加速しはじめると、バスの前に走り出ることは難しいでしょう。
加速してバスの前に出られたとしても、死角に入ってしまうこともあるでしょうし、幅寄せされて右側の車線に追いやられる危険も考えられます。
どう考えても、とても危ない状況です。
そう考えると、後方で待機というのが最も安全な方法というところに落ち着くわけですよね。
一車線の道路なんかで路線バスに出くわすと、バス停の度に足止めを食らうというストレスもありますから、正直なところ、路線バスはさっさと抜き去りたくなるものですが、焦らずゆっくり、安全運転を心掛けて通行するように常に意識しておくのが大切なのでしょうね。