自転車のマナー問題が何かと話題になるようなった昨今、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクがやり玉に挙がることも多いです。
個人的には、ママチャリであろうが、ロードバイクやクロスバイクであろうが、ルールを守ってマナー良く自転車に乗る人もいれば、全くルール無視でマナーの悪い人もいます。自動車と同じく、いくら駄目だと言われてもルールに全く無頓着な傍若無人な人は一定数いると思うのでクロスバイクやロードバイクに乗っているからルールを守らないというわけではないと思いますが、自転車乗りが、他の乗り物と比較してもマナーが悪いというところは否定しがたいところでもあります。
僕自身はこんなブログをやっている関係もあり、自転車乗りの模範となるようにルールを守ってマナー良く自転車に乗ろうというのは人一倍意識するようにしています。
そんな僕が日頃自転車に乗っていて頻繁に見かける絶対止めて欲しい自転車のルール違反について考えてみました。
自転車マナーが悪いと感じるルール違反7つ
歩道を猛スピードで走る自転車
最近は自転車は車道を走るものとして認識されてきている感じもあり、以前に比べると減ってきたとは思いますが、歩道を猛スピードで走る自転車は相変わらずいます。
僕には小さな子どもが二人いて、外出する際にはいつも神経をつかわないといけないのがこの歩道を走る自転車です。子供と手をつないで歩道を歩いているすぐ横をかなり速いスピードで走り抜けて行く自転車も少なくなく、万が一ぶつかったら・・・と考えると安心して歩かせられないので、子供を連れて歩道を歩いている時は常に自転車を意識して歩かなければいけません。
また、歩道は双方向通行ができるので、前から自転車が来たので、避けたら後ろから自転車が!というようなことも多いです。僕自身も歩行者としてヒヤリとするような瞬間は何度も経験していますし、雨の日の傘差し運転自転車に追突されたこともあります。
歩行者がは基本的に歩道の外側、つまりは右側を歩くことになっていますが、前から人が歩いてきたり、あるいは自転車が走ってきたりすれば左側に寄ることもありますし、歩行者は後方を確認することは滅多にないですから基本的には不意な動きになります。子供の場合はなおさら予測出来ない動きをするものです。
そのあたりは常識的に考えれば理解できると思うので、少なくとも歩行者の横を通り抜ける時には「不意な動きをするかも」と考えるものかと思いますが、猛スピードで走り抜ける人は非常に多いです。そのあたりをよく理解しているはずの親子自転車に乗っているママチャリですら、徐行しないで歩行者の横を走り抜けることがありますから、なんとも理解しがたいところがあります。
僕がクロスバイクやロードバイクに乗る時には基本的には車道を走りますが、子供乗せ自転車に乗っている時は安全を考えて歩道を走るようにしているので、歩道を走ること自体は否定はしませんが、自転車で歩道を走るのであれば、せめて徐行を心掛けて走って欲しいと思います。
ちなみに徐行とは時速6〜8kmとのこと。
人が普通に歩く速度が時速4km程度なので、歩行者よりも少し速い程度で走らなければいけないということですが、到底守られているようには思えません。
自転車が歩道を通行するときは、常に徐行しなければならない。「徐行」は「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること(法2条1項20号)」と定められており、自転車の徐行は、歩行者の歩速4km/hから考えて、6~8km/h程度とされている。
国土交通省 自転車等に関する法令等の規定 参考資料1
自転車に乗りながらスマートフォン操作
自動車の運転中のスマートフォン使用は論外ですが、最近では歩きながらのスマートフォンも問題になっています。ハワイでは歩きスマホの禁止令が施行されたりするなどながらスマホは世界的な問題にもなっています。もちろん自転車に乗っている最中のスマホ操作も当然問題となります。
ながらスマホをしている人自身はきちんとしているつもりかもしれませんが、交通の流れに乗らない、走行ルートが安定しない、急な反応をする、前方不注意、周囲を見ていないなど、危ないと思うことが沢山あります。
歩きスマホでも前方を見ずに突っ込んでくるような人が非常に多く、いい加減条例や法律で縛る必要があると思う今日このごろです。
自転車の交通事故のニュースを見ると、よくある理由として「前を見ていなかった」という言い訳の場合はスマホの操作をしていたと思って間違いないんじゃないでしょうか。
周りを見られるような人は歩きスマホなどのながらスマホはしませんが、歩きスマホをしているような人達は自分以外に興味が無いような人が多く、多くの人に迷惑を掛けているとは思っていないというのが問題ですよね。「歩きスマホ禁止」などの注意書きが街のあちこちに掲げられていても、そのような人たちは警告などは一切見ていないのではないかと思います。このような人たちは実際に罰則が課せられるまで改めることはないでしょう。
そんな危ないながらスマホを自転車に乗りながらやってしまう人も多く、早急に取り締まり対象にすべき案件だと思うのですが、残念ながら積極的に取り締まられている様子はありません。
自転車と言えど、自動車と同じくながらスマホは大事故になる可能性もあるので、どうにかして欲しいと思う自転車マナー違反の一つです。
自転車の傘差し運転
自転車の傘差し運転は半ば当たり前のように行なわれている行為で、傘差し運転自体を違反と認識していない人も多いんじゃないかと思ってしまうほどです。
2015年6月に行なわれた道路交通法の改正により、危険行為の一つとして取り締まりが強化されたのを切っ掛けに自転車の傘差し運転も取り締まり対象となったので、以前より減った気がしないでもないですが、それでも雨の日になると必ず見かけます。
警察も、自転車のルール違反を本気で取り締まろうと思うなら、雨の日に駅前の駐輪場で待機しておけば、処理しきれないほど違反者を見つけることができると思いますが、なかなかそういうことはしないのですよね。
警察が積極的に取り締まらないのであれば、せめて自転車の傘差し運転が、歩きタバコと同じレベルで人として恥ずかしい行為だと認識されるようになれば良いと思うのですが、歩きタバコですらまだまだな現状ですから、自転車の傘差し運転が無くなる日もまだまだ先のことなのでしょう。
雨の日はブレーキの制動が落ちるだけでなく、路面も滑りやすくなったりもしていますし、視界も悪くなります。そんな中で片手運転でバランスが取りづらいく風にも煽られやすい傘差し運転はどう考えても危険です。
最近はオシャレで機能的な自転車用のカッパも沢山あるので、雨の日に自転車に乗る人は是非検討して欲しいものです。
自転車の酒酔い運転
自転車の酒酔い運転も半ば当たり前のように行なわれている行為かと思いますが、完全にアウトなルール違反になります。
しかしながら金曜日の夜中に繁華街付近では酔っ払いと思われる自転車を多々見かけます。
他のルール違反と同じく違反をしている本人はまともに自転車に乗っているつもりでしょうが、フラフラしながら車道を走る自転車や、自転車で転んでしまって起きない人を見かけるのも珍しくありません。酷くなると反対車線まではみ出すようなジグザク走行をしている酔っ払い自転車もいたりします。
僕は自動車を運転する立場でもあるのですが、週末の夜中の自動車の運転はしたくないなと思うほど酷い状態がまかり通っています。
現状で、いわゆる酒気帯び運転は自転車には適用されないようですが、酒酔い運転は適用されますし、お酒を飲んで安全に自転車を運転できるわけがなく、酒酔い状態で自転車に乗るなんてことはやっぱりしてはいけないことだと思います。
飲んだら乗るなは自動車だけの話ではなく自転車も同じということを知っておいて欲しいものです。
無灯火自転車
最近のママチャリなどの自転車は周りが暗くなると自動点灯するものも多く、一昔前に比べれば無灯火の自転車は減ったとは思いますが、まだまだ無灯火で走る自転車は多く存在します。
無灯火で自転車に乗る人に言わせれば「見えるから大丈夫」という自信があるようですが、無灯火だと相手からは見えていないというところまでは頭に無いようです。
自動車を運転する人なら解ると思いますが、無灯火の自転車は正面に居てもほとんど認識できません。ましてサイドミラーなどで確認するのはかなり難しいでしょう。
バイクですら昼間でもライトを点灯して自分の存在を自動車にアピールしているくらいなのに、バイクよりも遥かに小さい自転車が夜間に無灯火で走るなんてことは相手からは全く見えず自殺行為と言っても過言ではありません。
ライトを点けることの意味は、目の前を照らすだけでなく自分自身の存在を自動車などにも知ってもらうという意味もあります。このあたりの常識というか、安全意識は無灯火の人には完全に欠如しているものと思われます。
安全に自転車に乗る為の条件として、自分の存在を知って貰うというのは非常に重要なことですし、自身の不備で他人をトラブルに巻き込むのだけは絶対にやめて欲しいものです。そのためにも無灯火で自転車は絶対に止めて欲しいことの一つです。
自身の身を守る為にも必ず前照灯は点灯して走るようにしてもらいたいものです。
ちなみに前照灯を点滅にして走っている人がいますが点滅ではなく点灯しないと道路交通法違反になります。点滅させた方が視認性が良くなると個人的には思いますが決まりは決まりなので点灯して走るようにしましょう。
車道を逆走する自転車
車道を逆走する自転車もまだまだいて、毎日のように目撃します。車道を逆走するなどということはまともな安全意識があれば絶対にやらないことだと思うのですが、車道を逆走する自転車は多いです。
車道を逆走する自転車は自動車から見ても、車道を走る自転車から見ても非常に迷惑かつ危険な存在です。逆走に関しても逆走している人に言わせると「対向車が見えた方が安全」などという自己中心的な考え方があるようです。
車道は自動車もバイクも自転車も左側通行というルールがあるわけですから、運転している人にとっては、基本的に対向してくる車両は無いという前提で走行しています。なので、逆走する自転車が現れても「逆走しているな」と理解するのに時間が必要で、咄嗟の対処ができません。
特に同じ場所(レーン)を走る自転車にとって、逆走してくる自転車は正面衝突の危険もありますから絶対に止めて欲しい行為です。
時々出くわすのが逆走かつ無灯火の自転車ですが、どう考えても死にたくて走行しているとしか思えない、かなりクレイジーな行動であることを自覚すべきでしょう。
そのような行為を平気で出来てしまう人は基本的に自己中心的で周りの事には微塵も興味が無いような人達なので、いくら「逆走禁止!」などと注意喚起の看板を立てた所で全く見ていないのが困ったところです。
信号無視する自転車
逆走の問題とも通じるところがありますが、交通安全は全員がルールを守るという前提があるからこそ成立するものだと思います。
青信号で進む、赤信号で停まるというルールを全ての車両が守って走行しているという前提のもとで走るわけですから、運転者はそれを守らない人に対して咄嗟の反応をするのが難しくなります。
信号を守るというのは小さな子供でも理解できる単純明快なルールのはずですが、信号を守らない自転車は本当に多いですね。自転車は免許制ではないので、細かな交通ルールを知らない人がいるのはある程度仕方がないことだと思いますが、「信号は守るもの」「赤信号は停まれ」などということは、三歳の子供だって知っています。
実際問題で信号無視は自転車乗りの評判を落としている代表的な行為だと思いますが、老若男女、自転車の種類問わずで信号無視をする人はものすごく多いです。日常的に目にする交通ルール違反のほとんどは信号無視ですね。
自転車のルール違反の中でもでも信号無視の数はダントツで多いんじゃないかと思います。もう自転車は信号を守らなくても良いと認識されているくらいの酷さがあります。
交差点ではない場所の信号無視は特に酷い
特に交差点ではない直線道路の信号では歩行者が横断歩道を渡っている間を平気で横切ったりして、守るべきものとすら思っていない感じすらあります。
「ルールは守るもの」という前提のもとにバイクや自動車のドライバーは運転していると思います。青信号なら進めですし赤信号なら停まれということ
をみんなが守るという大前提があるからこそ、自動車などは時速六十キロでも交差点に入る事ができるわけです。
ルールを守っている人からするとルールを守らない人は想定外の存在ですから、それだけ事故に遭う可能性も高くなるということをよく考えて欲しいと思います。
重大な交通事故の殆どはルールを守らないことで起きる
実際問題で、自転車の死亡事故の大半はルールを守らなかった結果起きた事故と言われています。
信号無視で先を急いでも短縮できる時間はほんの少しの時間でしかありません。信号無視することによって事故を起こしたりすることで、取り返しのつかないことにもなります。
当たり前のルールを当たり前に守る。それが出来ないようであれば自転車に乗る資格なんて無いと思った方が良いでしょう。
自転車マナーが最悪と感じるルール違反7つのまとめ
僕自身が自転車に乗っている時に感じる、自転車マナーの悪いルール違反についてまとめてみました。
共通するのは、マナーが悪い人は全て自分が良ければ全て良しというよう自分勝手な考えで行動しているというところかと思います。周りの人の迷惑やルールを守っている人を危険に巻き込んでしまうということが考えられないような人たちなのでしょう。
公道には様々な人がいて、いろいろな場面があります。だからこそ自分の事だけでなく、他の人の事も考えて自転車に乗るということが、安全運転の基本だと思いますし、お互いが注意しあってこそ事故も減らせるものだと思います。
事故を起こして怪我をしてしまったり、怪我をさせてしまってからでは遅いです。日頃からルールの尊守と安全運転を心掛けて自転車に乗るようにしたいものです。
・・・とは言いつつも、自転車のマナーに限らずで、電車のマナーや、喫煙マナー、自動車の飲酒運転の問題などと同じく、あれだけしつこく告知や警告がされているにも関わらず、未だに守らない人も沢山います。一定数どうしてもルールを守れないどうしようもない人がいます。残念ながらそれが現実です。
そのようなルールを守らない人たちは、まともな感覚をした人からすれば、関わりたく無い人、恥ずかしい人でしかないのですが、そういう人に限って聞く耳は持たないのもまたこの問題の厄介なところですよね。そのような人たちは自分以外に興味がないので、忠告や警告などは一切目に入っていないでしょうし、注意されたとしてもその理由が理解できないので逆ギレするというようなことになります。
当然、この記事のようにマナーの向上を投げかけてみても、読んでくれる人は既にルールをしっかりと守っているような人ばかりで、メッセージも届けたい人には届かないものと思います。
偏見かもしれませんが、上記のマナー違反を一つでもするような人は、恐らく他のマナー違反も併せてしているのではないでしょうかね。
なんだか嘆かわしいまとめになってしまいましたが、そういう人達が「ルールを守らないのは恥ずかしいことだ」と思えるくらいになるまで、繰り返し繰り返し自転車マナーの向上を訴えながら実践していくしかないのでしょうね。