自転車にハマればハマるほど自転車は気軽な乗り物ではなくなっていく
自転車に興味を持って、最初にクロスバイクを買った人が次にロードバイクを買おうとするのは、クロスバイクでスポーツバイクの楽しさを知り、もっと本格的に自転車に乗ってみたいと考えるからだと思います。
なので、必然的に購入しようとするロードバイクも入門用ではなく、それなりにグレードの高い自転車を選択するのが常道でしょう。
多くの場合、カーボンフレームにDURA-ACEやULTEGRAなどの本格的なコンポーネントをインストールしたロードバイクを選び、入門者向けの10万円台のロードバイクを選ぶ人はあまりいないでしょう。。
この「グレードが高い」というのがロードバイクとクロスバイクの違いを語るのには重要で、グレードの高い自転車に乗ると、ウェアや装備品もそれなりに本格的になってくるものなのです。
例えば、グレードの高いロードバイクの場合、ビンディングペダルの導入は当たり前に行なうでしょうし、気軽なSPDよりも、走り専門のSPD-SLタイプのものにすると思います。
ウェアにしても、クロスバイクに乗り初めの頃は「あんなピチピチな格好は絶対にしない」と言っていた人も、いつの間にかピチビチのサイクリングウェアを着用するようになってきます。
より快適で楽しい自転車ライフを求めると、否が応でもピチピチのサイクリングウェアを着るようになり、そして一度でもそのウェアを着てしまうと、あまりの快適さに屈して必需品になってしまったりするのです。
さらには、安全のためにヘルメットやグローブなどを装備したり、パンクなどのトラブルにも対処出来るように修理キットなどを持ち運んだりするようになるのです。
何が言いたいかと言えば、自転車にハマればハマるほど、なんだかんだで自転車に乗るまでの準備が多くなります。
そうすると、自転車でもなかなか気軽に乗れるものではなくなってくるのです。
ロードバイクとクロスバイクを二台持ちする理由
世の中には、ロードバイクとクロスバイクの二台持ちをしている人が結構います。
スポーツバイクをわざわざ二台も持つ必要がないじゃないか、と思うかもしれませんが、それには理由があるのです。
グレードの高いロードバイクに乗るようになると、ウェアを着たり、ビンディングシューズを履いたりと、乗る前の準備がいろいろと増えてきます。
そうすると、ロードバイクは週末に気合を入れて「さぁ今日は乗るぞ!」と乗るための自転車となり、ちょっとそこまで・・・とか、近所のホームセンターまで・・・などと言った用事には、ロードバイクは使えないなと思うようになります。
そうなると、便利なのが、クロスバイクです。
クロスバイクはスポーティな自転車でありながらも、ママチャリやシティサイクルの延長気分で、気軽に乗れる自転車です。
スタンドも装備されていますし、ジーンズなどの普段着でそのまま乗ってもロードバイクのように服装と自転車がマッチしていないというような違和感はありません。
ちょっとした用事でも気軽にに乗れてしまうのがクロスバイクなのです。
要するに、自転車を用途によって乗り分けるようになるのです。
ロードバイクの場合は、乗り出すまでの準備が多くて面倒だけれど、一度乗り出せば快適さがこの上ないので、週末ライディングやレースなどで思い切り自転車を楽しむために乗るようになります。
クロスバイクはロードバイクほどの走行性能はないものの、服装などを気にせずに、どこでも気軽に走れて、駐輪もできてしまうので、日頃のちょっとしたサイクリングに便利。
というような感じでロードバイクとクロスバイクそれぞれの特徴を考えて、用途に応じて乗り分けるために、二台持ちするのがベストになってくるのです。
自転車ライフも行き着けば、ロードバイクもヒルクライム用や長距離用などで使い分けるようになってくるため、二台持ち、三台持ちは珍しいことではなくなってきたりするのは、より快適に乗るために、より目的に適った自転車を選ぶようになるからなのですね。
気が付けば自転車乗りになっている
僕の場合は、最初に購入したクロスバイクをカスタマイズしているだけで、本格的なロードバイクに乗っているわけではありませんが、それでもロードバイク寄りの改造・カスタマイズを意識していると、いつの間にやら自転車乗り風の服装をするようになってきました。
そしてクロスバイクのスペックがロードバイクに近づくにしたがって、愛車のクロスバイクが気軽な乗り物ではなくなってきたりします。
自転車のスペックが本格的になればなるほど、その性能を堪能するためには、服装などもそれ相応になっていくのが自然なことなのです。
僕が自転車に乗り始めた頃
僕がクロスバイクに乗り始めた頃は、自転車に乗る為の服装なんて全く意識していませんでした。
ロードバイクに乗っている人たちが来ているピチピチな服装なんて絶対にしないと思っていたものです。
持ち物に関しても特に何も考えず、鍵とライトがあればそれで十分だと思っていましたし、ヘルメットも着用していなかったですね。
ママチャリやシティサイクルに乗るのと何ら変わらない、普段着のままクロスバイクに乗っていました。
実際問題でそれで乗り続けることはできますし、特に困ることも無かったのですが、より快適なライディングを求めれば話は別で、快適さを求めているうちに、徐々に徐々に自転車乗りらしい服装になっていくのです。
徐々に自転車乗りになっていく
快適さを求めているうちにいつの間にやら自転車乗りになっていきます。
ヘルメット
現行の道交法では自転車に乗る際にヘルメットの着用は義務はありません。
一応努力義務にはなりましたが、努力義務の場合は着用していなくても特にお咎めなしなので、着用しない人もまだまだ多いと思います。
僕自身もクロスバイクに乗り初めた頃はノーヘル派でした。
しかし、車道を30km/hのスピードで走り、坂道ではそれ以上のスピードが出てしまうわけです。
それに加えてスポーツバイクはオートバイなどのような車重がないため、路面の状態でバランスを失うことも少なからずあるわけで、落車したら死んでしまうなぁと思ったのを切っ掛けにヘルメットも着用するようになりました。
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サングラス(アイウェア)
最後の最後までアイウェアは必要ないな、と思ってはいたのですが、走行中に目に虫が入るようなアクシデントも意外と多いです。
それから信号待ちなどの停車時に隣の自動車の運転手と目が遭ったりするとちょっと気恥ずかしい感じもするので、サングラスは照れ隠しにも使えて便利です。
実際のところで、なくてもどうにかなるものだとは思いますが、サングラスを使用するようになればなったで、やっぱり快適さはアップしますから、一度使用したら最後で、それ以降はサングラス無しだと「サングラス欲しいなぁ」などと考えながらサイクリングをしなければいけなくなってしまいます。
サイクリングウェア
ピチピチな服装は未だに慣れませんが、サイクリングウェアを着て自転車に乗るとやはり快適です。
乗り物にとって空気抵抗は大きな問題ですが、人力が動力の自転車の場合はその問題が顕著になります。
その空気抵抗の問題を解決するのにとても効果的なのがサイクリングウェアです。
サイクリングウェアを着ると空気抵抗がものすごく減るのです。
カジュアルな服装で自転車に乗ると、空気抵抗が大きくて、空気を切り裂いて走るような感覚ですが、サイクリングウェアだと空気の中に溶け込むように入れるような感覚に変わるのです。
空気抵抗以外にもメリットがあり、発汗してもすぐに乾く、熱がこもらないなど、自転車用に開発されているウェアだけあって、非常に快適です。
サイクリングウェアは一度着用するとその後はずっと着用し続けることになるものの1つです。
サイクルパンツ
クロスバイクの場合は、ロードバイク乗りのようにピチピチパンツで乗ってる人は少ないので、僕もスラックスタイプのものを使用しています。
自転車用のパンツはストレッチも効いていて良い感じです。
ジーンズなどで自転車に乗っている人は、まずはパンツだけでも変えてみるのが良いかもしれません。疲れが全く違います。
サイクルパンツも同じく、一度でも着用して自転車に乗ってしまうと、二度とジーンズなどでは乗ることがなくなるでしょう。
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グローブ
サイクルグローブも最初は必要ないと思って素手で乗っていたのですが、ちょっとした凸凹などで手を滑らしそうになることが数回続いたので、安全のためにグローブ着用で乗るようになりました。
サイクルグローブをするとハンドルを滑らせることもないですし、万が一転倒した時も、手を怪我から守ってくれます。
転倒したらまず怪我をするのが手というのは自転車乗りの間では常識で、サイクルグローブをすることで、万が一、転倒したとしても手の怪我を最小限にとどめることができるのです。
安全のためにはサイクルグローブは欠かせないアイテムの一つです。
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ビンディングシューズ
最近は市街地ばかり走るので、ビンディングペダルの必要性があまり無いこともあり、常時使用はしなくなりましたが、それでもゆっくり長時間走れる時はビンディングシューズは履きたいと思っています。
ビンディングシューズで自転車に乗ると、普段乗っている自転車とはちょっと違った感覚で乗れるのがまた楽しいのです。
バックパック
パンク修理キットや、携帯工具、前後ライトに予備のライト、着替えやタオル、サイクルコンピューター、それからダブルロックのための二つの鍵など、どんどん持ち物が増えてきたりするものです。
それらをひとまとめに入れておけるバックパックも必需品となりました。
メッセンジャーバッグも良いのですが、片掛けで長時間のライディングは身体が歪んでしまいそうですし、実際のところで負担も大きいので、今では重さを均等に背負えるリュックサックタイプのバッグを使用しています。
自転車に乗る時は自転車乗りの服装になるのが正しい道
山登りをする時には山登りの格好をするように、自転車に乗る時には自転車乗りの格好をするのが正しい道です。
もっと言うなら、野球をするのにテニスウェアを着る人は居ませんし、その逆も居ません。
自転車もスポーツですし、スポーツにはそれぞれに適したユニフォームなり、服装があるというわけです。
そしてより自転車を快適に乗ろうとためにサイクルウェアなどで正装をしようとすると、自転車に乗り出すまでの準備がどんどん多くなり気軽に乗れるようなものではなくなってきます。
しかしそれこそが、快適で安全な自転車ライフを得るための儀式であり必要な道なのだと思います。
それを理解すると、自ずと自転車に乗る時には、準備の面倒さがあったとしても、自転車に乗るのに相応しい服装や装備をしてから乗るようになります。
きちんと準備をすればするほど、より快適で楽しいサイクリングが約束されるのですから。
逆に、準備をしないで自転車に乗ると「やっぱり準備をしておくべきだった」などと、サイクリングの最中にもいろいろと考えてしまい、サイクリングを楽しめなくなってしまうのです。
なので、やっぱり本格的に自転車に乗ろうと思えば思うほど、どんどん準備が多くなってしまい、どんどん気軽に乗れるものではなくなってしまうのです。
キッチリと準備をした方が、圧倒的に快適ですし楽しいサイクリングができるんですよね。
そんなわけで「俺は絶対にあんな格好はしない」とピチピチのサイクルウェアを笑ってた人も、気がつくと、どんどんサイクリストに変わっていき、いつの間にかピチピチの格好になっていくものなのです(笑)