サイクルコンピューターはロードバイクやクロスバイクなどの自転車でサイクリングを楽しむための必須アイテムの一つです。
サイクルコンピューターも時代とともに進化してスマートフォンと連携するなどで、速度や走行距離だけでなく様々なデータを記録できるようになりました。
そんな多機能なサイクルコンピューターの中で画期的かつ必須とも思われる機能がGPSによるロガー機能かと思います。
数年前まではGPS搭載と言えばGARMINかパイオニアのサイクルコンピューターくらいだったと思うのですが、2016年あたりから一気にGPSを搭載したサイクルコンピューターが増えました。
しかしGPS付きのサイクルコンピューターには随分と価格の差があります。
もちろんその他の機能の有無で価格が違っている場合もあるでしょうが、一体その理由は何なのか?GPS付きのサイクルコンピューターならどれでも同じじゃないのか?などと思う事もあるかと思います。
そんなわけでGPS付きサイクルコンピューターの価格の差は一体どんな部分に反映されてくるのかなど、GPS付きサイクルコンピューターのリストや性能などについて調べてみたことをまとめてみました。
Contents
GPS付きサイクルコンピューター一覧リスト
モデル名 | メーカー |
---|---|
Edge 1030 | GARMIN |
Edge® 830 | GARMIN |
Edge® 25J | GARMIN |
Edge® 530 | GARMIN |
SGX-CA500 | Pioneer |
Rider860 | Bryton |
Rider 420 | Bryton |
Aero 60 | Bryton |
Rider 450 | Bryton |
Rider 310 | Bryton |
Rider 530 | Bryton |
Rider 15 | Bryton |
Rider 10 | Bryton |
Rider 410 | Bryton |
MEGA XL GPS | LEZYNE |
MEGA C GPS | LEZYNE |
SUPER PRO GPS | LEZYNE |
SUPER GPS | LEZYNE |
MICRO GPS | LEZYNE |
MACRO PLUS GPS | LEZYNE |
MINI GPS | LEZYNE |
MICRO COLOR GPS WATCH | LEZYNE |
MICRO GPS WATCH | LEZYNE |
MICRO COLOR GPS | LEZYNE |
POLAR M460 | POLAR |
POLAR V650 | POLAR |
ELEMNT ROAM | Wahoo |
ELEMNT BOLT | Wahoo |
iGS130 | iGPSPORT |
iGS620 | iGPSPORT |
iGS20E | iGPSPORT |
iGS618 | iGPSPORT |
iGS50E | iGPSPORT |
GPS付きサイクルコンピューターと精度
GPSの精度は受信出来る衛星の数で変わる
GPS付きのサイクルコンピューターで最も重要視したい、あるいは気になるポイントはGPSの精度ではないでしょうか。
GPSの精度に違いが出る原因は様々あるようですが、受信出来る衛星の数が精度に大きな影響を与えているというのはよく知られているところかと思います。
受信出来る衛星の数が多ければ多いほど位置情報が正確に計測出来るようになりますし、高層ビルが多い場所や建物内などでも位置を計測しやすくなるという特徴があります。
通常4機以上の衛星が見えていれば位置情報が得られるようですが、より精度を求めるとなると8機以上が必要と言われています。
しかしGPSのシステムだけでは地球の裏側にある衛星の電波が受信出来ないなどの理由で多くても6機程度しか受信できないのが現状のGPSシステム事情のようなのです。
GPS以外のシステムとの併用で測位が高精度になる
GPS(Global Positioning System)とはアメリカの衛星測位システムの名前で、まさしく代名詞的な存在です。
しかしながら上にも書きましたが、ちゃんとした精度で位置情報を得るためには8機以上の衛星が見えている必要がありますが、現状でアメリカのGPSだけではなかなかその数に達することが出来ないという情況があるようです。
そこで足りないGPSを補い、より多くの衛星から受信して正確な位置情報を得るために、GPSと同様のその他のシステムを併用するという方法がとられています。
その代表的なシステムとしてロシアのGLONASS(グロナス)や日本の「みちびき」、中国のBeiDou、欧州のガリレオ、インドのNAVICなどがあります。
日本だけで考えた場合は日本の衛星である「みちびき」のシステムを併用すると、みちびきだけで常に衛星が3機以上見えるようになり、より高精度な測位が出来るようになるようです。
みちびきのシステムを利用している製品としては日本製品のカーナビや、ガーミンのサイクルコンピューターやスポーツウォッチ、AppleウォッチやiPhoneなどがあります。
そんなわけで、高精度なGPS付きサイクルコンピューターは複数のGPSシステムを併用して位置情報を得るようにしていて、その多くはGPS/GLONASSが使用されています。
※衛星の数は今後もどんどん増やされていくようなので、複数のシステムを併用しなくても良い時代も来るものと思われます。
GPS機能付きサイクルコンピューターのメリット
GPSならスピードセンサーレス
サイクルコンピューターには通常、速度や走行距離を測る為のセンサーとマグネットが必要ですが、GPS機能付きのサイクルコンピューターの場合はセンサーもマグネットも必要ありません。
センサーもマグネットも小さなモノではありますが、それらが無くなるだけで自転車の印象も大きく変わりますし、時計タイプのサイクルコンピューターであれば、自転車に乗らない時でもスポーツウォッチとして活用することができます。
GPSで走行ログの記録
GPSで走行ログを記録すると、STRAVAなどのサイクリング情報サービスとも連携でき、その時点や区間での速度の計測や、その他のユーザーの情報等と比較することで、自転車に乗るモチベーションを維持や、今までに無い楽しみを得ることが出来るようになります。
実際問題で日々の生活の中で、それほど多彩なコースを走れるわけはなく、毎日同じようなコースを走るようになってしまうわけですが、そうした中で必ずマンネリ化してしまいます。
僕自身もそんなマンネリを体験していたわけですが、GPSで走行ログを記録するようになると、単純なタイムや走行距離だけではなく、負荷や体調などを踏まえた自転車の乗り方を考えられ、同じコースを走ることにも大きな意味を見出すことが出来るようになりました。
GPS機能付きサイクルコンピューター選びのポイント
GPSの精度が高くなれば価格も高くなる
僕自身、GPSについてあまり詳しくはありませんが、GPSを搭載した製品を開発している方にいろいろとお話を伺ったことがあります。
GPSの受信機にもいろいろとランクがあり、価格は位置情報精度だったり、受信速度などに反映されているとのことです。
要するに位置情報の精度を高めようと思えば、利用するGPSシステムを増やすことになりますし、そのためのコストが価格に反映されるわけですから、高精度なGPS搭載のサイクルコンピューターは価格も高くなります。当然と言えば当然です。
予算については人それぞれだとは思いますが、せっかくGPS機能付きのサイクルコンピューターを使用するのであれば、ある程度価格には目をつぶり、精度重視で選んだ方が後々は後悔の無い選択が出来るのではないかと思います。
GPS付きサイクルコンピューターは格安中国製品はまだ少ない
ここ数年で中国の無名メーカーなどから販売されるライトやサイクルコンピューターなどの自転車製品の品質は目覚ましくクオリティが高くなったと思います。
どう見ても同じ製品でOEM品だと思われるモノでもスペック情報が違うなどイマイチ信用出来ない部分や、故障した場合の保証など、不安な点や怪しい点は多々あるように思いますが、日常用途レベルの使用であれば、わざわざ価格の高いメーカー品を購入しなくても良いんじゃないかと思える程度の品質はあるように思います。
例えば、心拍計やケイデンスが計測出来るサイクルコンピューターと言えば10,000円以上が相場ですが、無名の中国メーカー品を探せば数千円でそれらの機能が備わったサイクルコンピューターを見つけることができ、その価格の安さには驚かされるものがあります。
しかしながら、GPS機能付きとなると、宇宙衛星という特別な技術を利用する必要がある関係もあるのか、無名中国メーカー製の激安なサイクルコンピューターはまだ登場していないようですし、仮に見つかったとしても、機能的にちょっと怪しいと思った方が良いかもしれません。
GPS付きサイクルコンピューターはGARMINとその他
GPS付きのサイクルコンピューターも多くのメーカーから出されるようになりましたが、いろいろな方の使用レビューやスペックを見比べて総合的に判断した場合、やっぱりガーミンのGPS付きサイクルコンピューターが性能(価格も)で頭一つ抜けた感じがあると思います。
逆にGPS付きのサイクルコンピューターを選ぶ際にガーミン製を候補から外すのであれば、どれを選んでも似たり寄ったりじゃないかと思うので、その他の機能を含めて総合的なところで使用用途に見合うものを選択するのが良いのかなと思います。
とにもかくにもGPS付きのサイクルコンピューターはまだまだ高価なものではありますが、サイクリングの楽しさや意味を大きく変えてくれるアイテムでもあるので、導入を積極的に考えてみる価値は必ずあるものだと思います。
以上、GPS付きのサイクルコンピューターの一覧、選び方のポイントなどについてまとめでした。
サイクルコンピューターに関する記事は下記にまとめていますのでサイクルコンピューターに興味のある方は参考にしてみてください。