2015年6月に改正道路交通法がスタートし、自転車であっても、飲酒運転や信号無視などの悪質な違反は処罰の対象となりました。
道路交通法が改正される前後ではニュースでも大々的に取り扱われ、自転車のルールやマナーについて大きな注目が集まりました。
それから約7年、改正道路交通法施行の後にどんな変化が起きたのかなどを考えてみたいと思います。
自転車の危険運転の取り締まりについて
大阪市大正区の男性会社員(29)が前輪にブレーキがない自転車を繰り返し運転したとして、2015年7月15日に検挙され、同月の31日に二度目の検挙で、初の改正道交法に基づく安全講習の受講命令となりました。
道路交通法が改正された直後は、見せしめの意味もあって精力的に取り締まりがされていた感じがします。
初の安全講習命令がニュースになったのもプロパガンダ的な意味合いが強かったのではと思います。
実感としては、自転車の取り締まりはあまり見ないので、本当に取り締まりを行っているのが疑問に思うところもありますが「自転車の交通指導取締り状況の数値」を見る限りでは毎年摘発数が増えているので、ニュースにはならないものの、それなりに力を入れて取り締まりはされているのかもしれません。
自転車マナーは向上したのか?
道路交通法が改正されてから、自転車のマナーが良くなったのかを考えると、ほとんど改善されていないのではと思ってしまいます。
実際問題で、ちょっと外を出歩いただけでも、すぐに自転車の違反行為を目撃します。
「信号無視」「一時停止無死」「傘差し運転」「ながらスマホ」「逆走」などなど。
自動車のように、ルールを守るのが当たり前と思うようになるには、本気で罰則を科して取締を行わなければ改善はされないのではと思います。
一つでも違反する人は全てを守らない説
ルール違反をするような人は、基本的にルールを守ろうという意識が無く、自己中心的で自分以外の事には全く興味が無いような人だと思います。
例えば、電車の中で優先席に座って携帯電話で話しているような人や、路上喫煙やタバコのポイ捨てをするような人たちと同じような人が自転車乗りにもいるわけです。
そういう人たちは、逆走もすれば信号無視もするし、傘差し運転やながらスマホだって平気でしてしまうんじゃないかと思います。
私の持論ですが、路上喫煙が禁止されている場所でも、平気で歩き煙草をするような人は、きっとポイ捨てをも平気でするでしょう。
路上喫煙はするけどポイ捨てはしないとか、ポイ捨てはするけど路上喫煙はしないなんていう人はほとんどいないのではと思います。
要するに、違反をするような人は、違反をしているということにたいして意識が低いので、他の様々な違反も平気でしてしまうのです。
自転車の場合も同じで、信号無視や逆走をする人は、きっと無灯火運転や、一時停止しない、全てのルールを守らないような人だと思います。
実際に、逆走する自転車を観察してみると、逆走した自転車はその後、信号無視をしたり、横断帯の無い場所から横断するなどの複数の違反行為をすることがほとんどです。
ルールを守っていないのは一部の人だけ
自転車についてはいろいろなルール違反を目の当たりにする情況です。
しかし、それでも道路交通法が改正され、全国的なニュースになったのを切っ掛けにして、多くの人が何をすればルール違反なのかを知り、少なからずルールを意識して自転車に乗るようになったのではないかと思います。
「ちゃんとルールを守ろう」と思う人が多い証拠に、道路交通法が改正されるタイミングで「自転車用の雨カッパの売上が伸びた」というニュースもあったくらいです。
そのことからも、多くの人は「ルールを守らなきゃいけない」と思っていると思われます。
なので、全体で見れば、きっとルールを守っている人の方が圧倒的に多いでしょう。
しかしながら自転車に乗っている人の数は非常に多いのと、ルールを守らない悪い部分だけが目立つということもあり、ルールを守らない一部の人たちのために、自転車乗りのマナーの悪さが強調されてしまうのだと思います。
道路交通法改正以前と以後で大きく変わったこと
道路交通法が改正される以前と以後で「大きく変わったな」と個人的に思うのは、残念ながら自転車のマナーではなく、自転車の車道走行が広く認知され一般的になったことなんじゃないかと思います。
それ以前は「自転車は歩道を走るもの」だと思っていたドライバーも多くて、車道を走る自転車は「自転車は歩道を走れ!危ないんじゃボケえ!」と、邪魔者扱いされて、幅寄せ運転などでプレッシャーを受けることも多かったのです。
しかし、道路交通法が改正された後は、自動車からの嫌なプレッシャーを受けることも随分減ったような気がします。
法改正の目的とは全く違う部分ではありますが、自転車にとってより快適で安全な環境が構築される1つの切っ掛けになったのではと思います。
そう考えると、道路交通法改正の効果は大いにあったんじゃないかと思います。
道路交通法改正後に自転車のマナーは向上したか?のまとめ
残念ながら、道路交通法が改正されたからと言って、まだまだ自転車のマナーの向上が実感出来るほどの変化は感じられません。
しかしながら、路上喫煙の問題にしろ、電車の携帯電話の問題にしろ、時間は掛かったものの、ひたすら言い続けることで、少しずつ喫煙者の意識も変わり、全体のマナーが向上してきたのと同じように、自転車のマナーについても言い続けることで徐々に向上していくものだと思います。
ただ、絶対にルールを守らない人たちも一定数いて、そのような自分勝手な人たちが多くの真面目にルールを守っっている人たちの足を引っ張っているのも事実でしょう。
「信号は守りましょう」なんていう、3歳の子供でも理解できることを守らない大人だって大勢いるのです。
個人的には自転車のルール違反も、自動車やオートバイなどと同じレベルで厳しく取り締まって罰金を科せば良いのになと思います。
それだけで随分マナーは改善されると思うんですけどね。
ところが残念ながら、悪質な道路交通法違反であるモペットですらまともに取り締まりがされていない状況があるので、そんな日が来るのはまだまだ先だと思わなければいけない現状があります。
雨合羽は進化している
自転車の悪質な違反の一つとして挙げられるのが「傘差し運転」ですが、近頃はファッショナブルで機能的な自転車用の雨合羽も充実しています。
傘さし運転は危険ですし、自身が怪我をすることもよくあります。
自転車通勤や、自転車通学で雨の日でも自転車に乗る人は是非県としてみると良いと思います。