クロスバイクやロードバイクに興味を持つようになる前までは、自転車のコンポーネントなんて知りませんでした。
その名前どころか、存在さえ知らなかった「DURA ACE(デュラエース)」や「ULTEGRA(アルテグラ)」などの、Shimano製の自転車用コンポーネントでしたが、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクに乗るようになると、否が応でも気になるようになります。
きっと僕に限らず、クロスバイクやロードバイクに興味を持つ人みんなが、同じように気になることだと思いますので、シマノのロード用コンポーネントのグレードのそれぞれの印象について偏見や誤解を含んだ私感をまとめてみようと思います。
完全なる私感によるものですから、ある程度スポーツバイクがなんたるかを理解している方にとっては多少なりにツッコミどころの多い記事になっているかもしれません。
しかし、クロスバイクを初めて買おうとしている超初心者などにとっては、なんとなく自転車のコンポーネントのグレードの違いや、グレードの違いによる存在する自転車界の階級社会を、なんとなく理解できる程度の情報になっているかと思います。
DURA ACE デュラエース
DURA-ACE概要
DURA ACEは、シマノのロード用コンポーネントの最上級グレードです。
多くの自転車乗りの間では「デュラ」という呼ばれ方をされています。
2021年のアップデートされてR9200シリーズがリリースされ、オール電化された高機能なコンポーネントですが、一気に高額化され、パーツの実売価格で40万円を超える高嶺の花となりました。
フレーム自体も高性能になるため、デュラエースを搭載した自転車は100万円を超えるような価格にもなり、クロスバイクやロードバイクに乗らない人からすると到底理解できない超高級自転車となります。
新型のR9200シリーズ以前のR9100シリーズまでは、ロードバイクに本格的に乗りはじめた人にとっては「いつかはデュラエース」と言った感じで、憧れのコンポーネントでしたが、R9200シリーズの大幅な値上げで、簡単に手が届くものではなくなり、本当のガチ勢かブルジョアジーが使用するようなコンポーネントという位置づけになりました。
R9200シリーズ発表後に市場価格が上がったR9100シリーズ
2021年にシマノのハイエンドコンポーネントであるデュラエースがリニューアルされR9200シリーズが発表された当初は、ロードバイクを趣味にする人たちの間では「待ってました!」という喜びの声が上がりましたが、その価格はR9100シリーズと比べると倍近い40万円超えという、とても自転車のパーツとは思えない価格となっていて、一部のガチ勢やブルジョアジーな方々以外には縁のないコンポーネントとなってしまいました。
そこで「電動化は要らない」「やっぱりデュラエースが良い」という人たちは、旧シリーズのR9100を買い求めることになりました。
本来であれば新シリーズが発表されて型落ちとなり、価格が下がると思われたR9100シリーズは、R9200シリーズが発表された後、市場価格が高騰してしまうという現象が起きました。
自転車コンポーネントの階級社会の頂点
自転車の世界はコンポーネントのグレードによる階級社会のようなものが存在します。
例えば、どんなに速くても、SORAあたりの下位グレードのコンポーネントの自転車に乗っていると、鼻で笑われたりするのです。
走りの実力ではなく、グレードの高い自転車、つまりは高級な自転車に乗っている人ほど「凄い」という価値観があるのです。
なんだかおかしな価値観だと思うのですが、逆に言えばデュラエースにしていれば、昨日今日ロードバイクに乗り始めた初心者であっても、自転車仲間の間で一目置かれる存在になれる魔法のパーツとも言えます。
本格的に乗りたい人やこだわりたい人におすすめ
ロードバイクに本格的に乗りたい人や、メーカーやフレームにこだわってとことん自分の好きな自転車に乗りたいような人は、迷わずデュラエースにするのが良いと思います。
自転車レースに出場するような人や、パーツにこだわるような人は最初は安いパーツで妥協していても、遅かれ早かれで必ずデュラエースに手を出してしまうのは間違いないありません。
なので一気にデュラエースにしてしまった方が、時間もお金も無駄にしなくて済むと思われます。
デュラエースはその性能の高さだけでなく、パーツの質感もその他のグレードの自転車とは一線を画していて、デュラエースを搭載するだけで自転車の雰囲気や満足度も大きく変わります。
なので最高の自転車に乗りたい、とことんパーツにこだわりたいような人は妥協せず最高のパーツで自転車を組み上げた方が良いでしょう。
Y'sロードの店員さんのおはなし
僕の身の回りの自転車乗りも、R9100シリーズではありますが、基本的にはみんなデュラエース仕様の自転車にのっています。
恐らくスポーツバイクに乗り始めると、回りのロードバイク乗りなどが、ことあるごとに「デュラエース」という言葉を口にするので、「そんなにデュラエースって良いものなのか?」と疑問に思うのは当然のことです。
実際問題で僕の回りの人もそうだったので「デュラエースがそんなに良いものなら、一度は実物を見に行かねば」と、ある日、自転車大手量販店であるY'sロードで実物を見に行きました。
実物を見て最初の感想は、質感も良く、仕上げも綺麗い。他のグレードとは「全く違うなぁ」と驚いたものです。
Y'sRoadの店員さんにDURA ACEについて尋ねてみても、結果下記のようなお返事が返ってきました。
「僕なんかも職業柄でDURA ACEにしていますけど、値段も値段ですから、自転車が好きでもなかなか手を出しずらいというのは理解できるんですが、実際に乗ってみると、そりゃもう他のグレードとは全く違いますよ。」
確かに性能は良いのでしょう。
値段相応の満足度も得られるのでしょう。
しかし、高性能な製品はそれだけ精密なので、取り扱いやメンテナンスが大変なんじゃないのかという気がします。
きっと「DURA ACEも、細かな調整や、メンテナンスが必要なのではないか?」という心配があったので「DURA ACEは壊れやすくてメンテナンスが大変ではないのか?」と質問してみると、下記のような言葉が返ってきました。
「いや、それは逆ですね。耐久性も段違いで、メンテナンスも非常にしやすい ですよ。」
というような感じのようです。
要するに、プロ用途で激しく使い込んでも耐えられるようになっているだけでなく、メンテナンスもしやすいように出来ているというわけです。
聞けば聞くほどデュラエースは隙のない完成度が非常に高いパーツだということが理解できました。
最後に「DURA ACEにした方が良いか?」との質問には「予算が許すのであれば絶対におすすめです。」と笑顔で答えてくれました。
DURA ACEに手を出した身の回りの人達の感想
ここで、僕の身の回りでデュラエース化した人たちのデュラエースに対しての感想を紹介しておきます。
「ULTEGRAから変えてもすぐに違いがわかるよアメージング!」
(58歳男性)
「剛性が高いので踏んだ分だけ進む感じがするね」
(40歳男性)
「耐久性を考えればDURA ACEかな。でなければULTEGRAで良いと思う」
(34歳男性)
フレームとのグレードのバランスは考えたい
僕の愛車であるクロスバイクのESCAPE Airをデュラエース化(R9100)しようと考えた時期がありました。
しかし完成車価格で6万円程度の自転車に、コンポーネントだけで20万円を越すようなパーツを取り付けるのは、あまりにアンバランスですし、クロスバイクのフレームはロードバイクとは違った性格のフレームなので、せっかくのデュラエースの性能が活かしきれないという勿体無さもあり、計画は中止されました。
では、「クロスバイクではなく、ロードバイクなら良いのか?」というところでも同じ問題があります。
ご存知のようにロードバイクの価格もピンキリで、ロードバイクでも、最低グレードと思われる10万円程度のロードバイクにデュラエースは非常に勿体ない組み合わせになります。
せっかく高いお金を出して最高級のコンポーネントを手に入れるなら、フレームとコンポーネントのバランスが取れた組み合わせを考えるのが良いと思います。
そう考えるとフレームで最低でも30万円くらいのロードバイクがデュラエースには似合うのではと思います。
クロスバイクにDURA ACEを導入するなら一点豪華主義
クロスバイクの場合はDRUA ACEを導入するのはフレームの価格から考えても勿体ない組み合わせなのでお勧めはしませんが、それでも憧れてしまうのがデュラエースです。
メインパーツであるクランクセットなどは、それだけで新しいクロスバイクが買えてしてしまうため、おいそれと手を出せる価格ではありませんが、デュラエースだからと言って全てが高いというわけではありません。
ボトムブラケットやチェーンなどはデュラエースグレードでも比較的入手しやすい価格なので、一点豪華主義でボトムブラケットやチェーンだけでもDURA ACEにしてしまうのも有りかもしれません。(R9100シリーズに限ります。)
とは言え、いくらDURA ACEの性能が素晴らしいと言っても、ボトムブラケットやチェーンだけを変えて体感できるほど性能が上がるわけではありませんが、自転車に乗る際には、気分良く乗るという要素も非常に大切なことだと僕は思うので、「俺のクロスバイクにはDURA ACEを(一部)使ってるんだぜ」などという、ちょっとした優越感を味わえたりすることを思えば、充分その価値はあるんじゃないかと思います。
ちなみにクロスバイクをDURA-ACE化したらいくら掛かるのかをシュミレーションしたことがあります。R9100シリーズについてですが、詳しくは下記の記事で書いていますので興味のある方は読んでみてください。
SHIMANO(シマノ) DURA-ACE デュラエース R9100シリーズ カセットスプロケット CS-R9100 11S 12-25T 33560
SHIMANO(シマノ) DURA-ACE デュラエース R9100シリーズ フロントディレーラー FD-R9100 直付 2X11S 33599
シマノ(SHIMANO) チェーン(11スピード) CN-HG901 チェーンピン仕様 11S 116L ICNHG90111116 DURA-ACE(デュ...
ULTEGRA アルテグラ
庶民の味方の質実剛健なコンポーネント
シマノのロード用コンポーネントの中で上から二番目のグレードがULTEGRAで、多くの自転車乗りの間では通称「アルテ」と呼ばれています。
プロでも好んでアルテグラを使用する人もいるほどで、アマチュアであれば必要十分な性能を備えたコンポーネントです。
2021年にデュラエースと同時に12速化と電動化(R8100シリーズ)され、性能的には、以前のデュラエース(R9100シリーズ)のポジションに新しいアルテグラが収まった形になるかと思います。
アルテグラの評価として、「耐久性ではデュラエースと比べると差を感じてしまうけれど、性能面ではDURA ACEと大差ない」と言う人もいて、草レースに出場する程度であればULTEGRAで充分と考える人も多いです。
ULTEGRAの価格帯
ULTEGRAのパーツをバラで購入した場合は旧モデルのR8000シリーズは10万円〜12万円程度でしたが、R8100シリーズでは25万円程度となり、かなり高くなりました。
そんなわけで、アルテグラと言えども、使用するフレームは各メーカーのトップグレードかセカンドグレードのフレームが好ましいと思います。
もしも予算が許すのであれば、後からデュラエースが欲しくなった場合にもバランスが取れるように、トップグレードのフレームを選択するのが結局の所最適解となるでしょう。
往々にして、コンポーネントで20万円以上出せるような人は、遅かれ早かれでデュラエースに手を出すことになりますからね。
ULTEGRAを選択する人
アルテグラは本格的な路線を目指しつつも、DURA ACEほどの性能は要らない人、あるいは予算がないと人などが選択するグレードになります。
ただアルテグラを選択する頃には自転車に関する価格的な感覚が崩壊してしまっているので、物欲を抑えきれずにDURA ACEに手を出してしまうことも多いようです。
DURA ACEに手を出して余ってしまった後のULTEGRAの行方
アルテグラを導入したにもかかわらず、物欲に負けてデュラエースを導入してしまった場合、せっかくのアルテグラのコンポーネントが余ってしまうことになります。
この無駄を省く方法としては下記のような考え方をする人が多いです。
デュラエースを導入する際は高級なロードバイクを購入して、そちらにデュラエースを搭載する。
アルテグラ仕様のロードバイクは練習用や普段使い用に格下げにする。
現在乗っているロードバイクのコンポーネントを載せ替える場合には、アルテグラのパーツが余ってしまうので、中古で売りさばいてしまうか、日頃の足として使っているクロスバイクに移植してしまうなどの選択をする人が多いです。
インターネットで見かける、クロスバイクなのにやたらと贅沢な装備になっている場合は、ほとんどロードバイクからのお下がりと考えて間違いないでしょう。
あとは、奥さん用のロードバイクを組むという人もちらほらいらっしゃいますね。
要するに、二台持ちすることでアルテグラも有効に使える!というわけです。
ちなみに釣り具のリールでもULTEGRAがあります。
とっても格好良いので自転車の他に釣りも趣味にしている人は思わず欲しくなってしまうかもしれません。※リールにはデュラエースはありません。
シマノ FD-R8000 直付 2X11S ※バンドタイプとしてご使用の際には、SM-AD91をお使い下さい。 IFDR8000F
105 イチマルゴ
105は、Shimanoのロード用コンポーネントの上から三番目のグレードのコンポーネントで、上位のデュラエース、アルテグラと同じく11速が採用されています。通称「イチマルゴ」と呼ばれています。
105を選択する人
本格的な自転車レースへの参加資格として、「105以上のコンポーネントがインストールされている」ことを最低条件としているレースも多いようで、105を搭載して初めて本格的なロードバイクと名乗れるグレードになります。
そんなわけで、コンポーネントの性能的にも、見た目的にも上位グレードのアルテグラやデュラエースと比較して遜色のないの性能を備えているとも言えるコンポーネントです。
シマノのコンポーネントは、グレードが上位になるほど「キビキビしたシフトチェンジ」が出来る印象で、105以上になるとそのあたりが如実に感じられるようになります。
よっぽどのガチ勢でもないかぎりは、不足を感じるようなスペックではないので、電動システムの有無、使用する予定のホイールのグレード(同じグレードで揃えたほうが格好良い)、フレームのグレードとの兼ね合いなどで、アルテグラか105かの選択を考えても良いかもしれません。
105の価格帯
105のパーツを購入した場合で10万円〜12万円、105を搭載した完成車だと25万円〜というのが相場になると思います。
一般的に本格的な仕様のロードバイクの価格が20万円以上と言われているのも、コンポーネントが105以上が装備されていることが本格的なロードバイクの条件になっているからなのですね。
実際問題で、僕がクロスバイクをカスタマイズしてスペックアップしたいと考えた時に105を洗濯したのも、本格的なロードバイクと呼べるようなスペックが欲しかったからであります。
クロスバイクへの導入
105は本格的なロードバイクで考えるとエントリーモデルとも言えるグレードですが、クロスバイクの場合だと、価格のバランスやスペックを考えるとハイグレードと言えるコンポーネントかと思います。
アルテグラやデュラエースでは、クロスバイクのフレームの設計的にも、せっかくのコンポーネントの性能が活かしきれず、無駄な投資になるような気がします。
105であれば、フレームとのバランスも悪くはないですし、5万円くらいのホイールでもバランスは悪くないですし、費用的にも現実味のある金額になると思います。クロスバイクのお気軽さを残しつつも、ちょっとしたロードバイクには負けないくらいの性能を持たせることもできます。
ただし、一般的に考えれば、クロスバイクに105を導入するのであれば、「さっさと本格的なロードバイクを購入するか、その資金にした方が幸せになれる」ので、クロスバイクに105を導入するためだけにパーツを購入する人は少ないと思います。
現実的なところで考えると、最初に105が搭載されたロードバイクを購入し、後にデュラエースにグレードアップして、余った105のパーツをクロスバイクにインストールするというパターンが多いでしょうね。
シマノ(SHIMANO) ST-R7000 左右レバ-セット 2x11S STIレバー ISTR7000DPAL ブラック
シマノ(SHIMANO) BR-R7000 前後セット デュアルピボットブレーキ IBRR7000A82L ブラック アーチサイズ:51mm
シマノ(SHIMANO) RD-R7000 11S SS 対応CS ロー側最大25-30T リアディレーラー IRDR7000SSL ブラック
シマノ(SHIMANO) CS-R7000 11S 11-28T 12345791358 スプロケット ICSR700011128
Tiagra ティアグラ
Shimanoの上から四番目のグレードのコンポーネント。
上位グレードとの大きな差は10速というところになります。レースなどではなく街乗りであれば11速も必要ないので、自転車の階級社会を気にしないのであればTiagraで十分と言えるでしょう。
Tiagraの価格帯
Tiagraの価格帯はパーツの購入で4〜5万円、完成車で10〜18万円くらいになると思います。
いわゆるルック車ではなく、ちゃんとしたロードバイクとして評価される目安になる10万円〜という完成車価格で考えると、コンポーネントは必然的にTiagra以上が搭載された自転車になります。
コンポーネントのグレードの制限でTiagraではレースなどには出られないこともあるようですが、街乗りレベルでロードバイクを楽しむという視点では、十分な性能があると思われます。見た目に関しても105とほとんど変わりません。
恐らくですが、シマノ的には105以上をプロやハイアマチュア用のレースモデル、Tiagra以下をファンライドモデルとして差別化している感じがします。
クロスバイクにTiagraを導入するなら
クロスバイクを改造カスタマイズする際にTiagraはよく選ばれるグレードです。
価格的にもクロスバイクのフレームとのバランスが最も良いと思います。
クロスバイクなどのフラットバー用のシフトレバーも評価が良く、10速化するのであれば、シフトレバーはTiagra一択で間違いないでしょう。
シマノ(SHIMANO) リアディレイラー(ROAD) RD-4700-GS 10S ロングゲージ IRD4700GS TIAGRA(ティアグラ)
シマノ(SHIMANO) フロントチェーンホイール(ROAD) FC-4703 50×39×30T 170mm 10S ・HG-Xチェーン専用 EFC470...
シマノ(SHIMANO) シフティング/ブレーキレバー(ROAD) ST-4700-P 左右レバーセット 2×10S ・付属/ブラック ...
シマノ(SHIMANO) シフティングレバー(ROAD) SL-4700-R 右レバーのみ 10S ISL4700RA TIAGRA(ティアグラ)
シマノ(SHIMANO) キャリパーブレーキ BR-4700-F フロント用 EBR4700AF87X TIAGRA(ティアグラ)
シマノ(SHIMANO) フロントディレイラー(ROAD) FD-4700-BL バンドタイプφ31.8mm(28.6mmアダプタ付) 2X10S 対...
SORA ソラ
Shimanoの上から五番目のグレードのコンポーネント。
上位グレードとの差は9速となり、最近では入門用の10万円クラスのロードバイクに搭載されていることが多いグレードです。
SORAをインストールしているバイクとは
街乗りを主眼においたコンポーネントで10万円前後のロードバイクやクロスバイクにインストールされていることが多いと思います。
ロードバイク用のコンポーネントの廉価版とも言えるかもしれません。
Tiagraとの違いは9速か10速かの差が一番大きくて、価格差を考えると性能的にはそれほど違いはないように思います。
クロスバイクにSORAを導入するなら
クロスバイクの主流は9速なのでSORAへの交換はスプロケットの交換などもなくすんなりと出来ると思います。
というのも、ギア数が異なると、シフトレバーのワイヤーの引き量やチェーンの幅が異なるので、全てのパーツを一気に交換しなくてはいけないので大掛かりになるのです。
その点、同じ9速であれば、コンポーネントのグレードが違っても、メーカーの互換性さえあればパーツ単位での交換をすることができるので、一気に交換する必要がなく、少しずつ改造カスタマイズを進めることが出来るのです。
なので、クロスバイクをロード用のコンポーネントにしてみたいと考える人は、SORAでの交換を考えてみるのが良いかも知れません。
CLARIS クラリス
Shimanoの上から六番目のグレードのコンポーネント。8速。
このあたりになると性能的に特筆することがないのか、公式サイトでも情報が少なくなってしまいます。
概ね10万円を切るようなスポーツバイクにインストールされることが多いグレードです。
一応ロードバイク用のパーツも揃ってはいますが、どちらかと言えばフラットバーハンドルのクロスバイクなどで使用されることが多いかも知れません。
逆に言えば、ロードバイクでクラリスが使用されている場合は、いわゆるルック車と呼ばれるようなものになり、「見た目がロードバイクだけど性能は全く違う自転車」だと思うのが正解だと思います。
完成車以外でわざわざCRARISをインスールする人も少ないのではないかと思いますが、デュアルコントロールレバーなど一通り揃っていることから、8速の自転車を安価にロード化するためなど、意外と需要があるようです。
TOURNEY ターニー
Shimanoの上から七番目のグレードのコンポーネント。7速。
一般のシティサイクルの多段切り替え用のパーツとして使われていて、いわゆるスポーツバイクなどを扱うサイクルショップなどでは、扱っているお店も少なくなってくるかもしれません。
僕が住んでいるマンションの自転車置き場に置かれている多段切り替えの自転車のコンポーネントに目をやれば、Shimano製のコンポーネントだとTOURNEYがインストールされていることも多いです。
SHIMANOコンポーネントまとめ
クロスバイクやロードバイクなどのスポーツバイクに乗る以上は、いつかはDURA ACEという気持ちがあります。
一方で、街乗り中心の利用で乗るクロスバイクにはTiaguraかSoraあたりが一番バランスが良く、性能的にも十分じゃないかと思う今日この頃でもあります。
レースでも出ない限りは、街中なら8速あれば、不自由するようなことは何もありません。
というわけで、僕の評価だと本格的にロードバイクに乗りたいと思えばDURA ACE一択。
とりあえず性能的にも充実したロードバイクに乗りたいと思えば105かULTEGRAの完成車を選択。
見た目だけのルック車とは思われたくないのであれば、TIAGRA以上が搭載されているかを条件にすると、自分の欲しい自転車を絞り込む判断しやすいかもしれません。
クロスバイクにロード用コンポーネントを搭載するのであれば、TIAGRAあたりが手頃でお勧めだと思います。
耐久性と重量
自転車パーツとして、かなり重要なポイントである耐久性と重量については、グレードが高くなるにつれてその性能も高くなるようです。
長い期間大切に乗り続けることを考えれば、出来るだけ上位のグレードを選択した方が後々の手間も後悔も少ないと思います。
耐久性と重量以外でも、シフトチェンジの際のキビキビした動作や、踏み込んだ時にダイレクトに力が動力に変わる感覚などは、上位グレードほど顕著になってきます。
個人的な経験から言えば、安物パーツの時の変速は「ガッチャン、ガッチャン」というような感じでモッサリ感がありましたが、105にした後は「シュパッ、シュパッ」と変わる感じです。
逆に言えば、シフトチェンジに不満を感じているのであれば、コンポーネントのグレードアップを検討すると、かなり良い結果が得られることになります。
自転車購入時の注意点
サイクルショップなどで自転車を見ていると「105搭載車」などのキャッチコピーで売られていたりすることがよくあるのですが、どのパーツが該当するのかをしっかりと確認しておいた方が良いと思います。
僕自身、初めてスポーツバイクを買う時に全くそのあたりが分かっていませんでしたが、「105搭載で13万円台!?」などと飛びついてみると、105になっているのは汎用性のあるブレーキだけだったりして、その他は下位グレードのパーツ構成など、初心者の無知に漬け込んで売りつけようというのもよくあるパターンと思います。
なのでグレードだけ見て飛びつかずにメインパーツとなるクランクセットや、リアディレイラーあたりのグレードを確認した方が良いと思います。
このあたりがきちんとしていれば、ギア数の関係もあるので、だいたい一通り同じグレードで揃えないと都合が悪くなってしまうので、安心して購入できるかの一つの判断基準にすることができます。
いつかはDURA ACE
そんなこんなで、長々と書いてしまったのも、いつかはDURA ACEという気持ちがあればこそ。
サイクルショップに行って「一番良いやつで組んでくれ!金は関係ない」と声も高々に宣言したいのです。
僕の場合は、子供に手がかからなくなって状況が整ってからのお話にはなりますが、次に自転車を買うとすれば、心置きなく自転車ライフが楽しめるハイスペックなフレーム&DURA ACE仕様になると思います。
その日を楽しみにしながら、極上ロードバイクに恥じないような立派なサイクリストになれるよう、その下積みとして今日もクロスバイクのESCAPE Airのペダルを回し続けたいと思います。
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