クロスバイクをブルホーン化するために必要な、ブルホーンバーの種類について調べてみました。
ブルホーンバーと言っても、形状の違ういくつかのタイプのブルホーンバーハンドルがあり、選択するブルホーンバーハンドルの種類によって、最終的なイメージや操作性が変わってきます。
そこで、ブルホーンバーの形状の種類とそれぞれの特徴についてまとめてみました。
これからクロスバイクやロードバイクをブルホーン化を考えている人に是非、知っておいてもらいたい情報です。
ブルホーンバーの基本
まずはブルホーンバーの基本について知っておいた方が良い情報です。
にぎり径とクランプ径
ブルホーンバーはいろいろな形状があります。また、素材もカーボンやアルミなどの選択肢があります。
ブルホーンバーを選ぶ際の最初の注意点はサイズです。
ハンドルにはクランプ径とハンドル径、ハンドル幅などのサイズがあり、特に「クランプ径」と「ハンドル径」は選択するブレーキレバーやシフトレバーの取付けにも関わってきます。
選択次第では、クロスバイクのパーツが使えず、新たにステムなどを買い直す必要があります。
クロスバイクに最初から装備されているパーツをそのまま流用したいのであれば「にぎり径が22.2mm、クランプ径が25.4mm」のものを選択する必要があります。
しかし、多くのブルホーンバーはロードバイクなどで一般的なサイズである「にぎり径が23.8mm、クランプ径は31.8mm」になっていると思いますので、この点は注意が必要です。
ハンドル幅とハンドルの形状
ハンドル幅のサイズを選ぶ基準は「自分の肩幅を目安にすると良い」と言われています。
ハンドルの形状については、自転車のフレームのタイプで検討するのが良いと個人的には思っています。
例えば、トップチューブが斜めになったスローピングタイプのフレームでは、肩下がりのあるブルホーンバーの方が見た目が良くなりますし、トップチューブが水平になったホリゾンタルタイプのフレームでは肩下がりの無いブルホーンバーの方が、フレームのトップチューブのとブルホーンバーが並行になるので、バランスの良い見た目になると思います。
ブルホーンバーの形状の種類
ブルホーンバーには様々な形状があります。それぞれの特徴についてまとめてみました。
肩下がり無しのブルホーンバー
最もスタンダードなブルホーンバーの形状です。
コの字型をしたハンドルの手前部分からバー先端付近まではフラットな形状で、バー先端部分のみに角度が付いているブルホーンバーハンドルです。
このタイプのブルホーンバーは、ミニベロなどの小径車で多く採用されているイメージがあります。
ホリゾンタルなフレームの自転車で使用するとフレームのトップチューブのラインと、ハンドルのラインが揃って見た目が良くなります。
フラットタイプのブルホーンバー
ハンドル手前部分から先端まで起伏のないフラットなブルホーンバーハンドルです。
このタイプのブルホーンバーは角の部分が短く、角の先端には何も付けずに、シフトレバーとブレーキレバーはハンドル手前部分に取付けることが多いかと思います。
全体的にシンプルなシングルギアの自転車や、ミニベロなどの小径車などは、ブルホーンバーの先端にブレーキレバーやシフトレバーが取り付けられているとアンバランスに見えてしまうので、シンプルなフラットタイプのブルホーンバーハンドルが使用されることが多いです。
ホリゾンタルなフレームの自転車で使用するとフレームのトップチューブとハンドルのラインが揃って見た目が良くなります。
逆に、GIANT社のクロスバイクのESCAPEシリーズなどのスローピングタイプのフレームとはあまり相性が良くありません。
フラットバータイプのブルホーンバーの代表的なメーカーはNITTOなどになると思います。
ギザ HS-RA-02 ブルホーンバー バークランプ径:25.4mm ブルホーンバー シルバー/410mm(HBR17403)
肩下がりタイプのブルホーンバー
ハンドル中央部分から少し外側のあたりから肩下がりになったタイプのブルホーンバーハンドルです。
フラットタイプとは違い、スポーティな印象のブルホーンバーで、GIANT社のクロスバイクであるESCAPEシリーズなどトップチューブが斜めになったスローピングタイプのフレームの自転車との相性が良いと思います。
このタイプのブルホーンバーには先端にエアロブレーキをシフトレバーと一緒に配置すると全体的なバランスが良くなると思います。
また、このタイプのブルホーンバーはクランプ径がロードバイクと同じ31.8mmのものが主流ですので、クロスバイクに取り付ける際には、31.8mmに対応したステムに交換しなければいけなくなる場合があります。
エアロタイプのブルホーンバー
エアロタイプのブルホーンバーハンドは、持ち手の部分が扁平なエアロ形状になっています。
戦闘機のような見た目でカッコ良く、エアロフレームの自転車であれば、ガッツリとハマると思います。ブレーキもエアロブレーキを選択するのが良いと思います。
逆に、普通の見た目のフレームの自転車に取付けてしまうとマッチせずに、ハンドル部分だけが場違いな感じに見えてしまう可能性があります。
ちなみにエアロタイプのブルホーンバーだと形状が独特なため、バーテープは巻かないことが多いようです。
ブルホーンバー選びのポイント
クロスバイクをブルホーン化した時に、全体のシルエットが美しく見えるようにするためには、自転車のフレームのトップチューブと、ハンドルのラインを揃えることが重要です。
つまり、ホリゾンタルなフレームの場合は、肩下がりの無いフラットなタイプのブルホーンバーを選択するのが定番ですし、GIANT社のクロスバイクのようにトップチューブが斜めになっているスローピングタイプのフレームの場合には、肩下がりタイプのブルホーンバーを選択するのが良いと思います。
ブルホーンバーの幅と太さ
ブルホーンバーの幅
ブルホーンバーのハンドル幅は、ドロップハンドルとほぼ同じ程度で、420mm〜380mm程度の中から選択できます。
ハンドル幅が狭くなると、シュッとした見た目になりますし、狭い場所などを走行する際に有利ですが、ハンドル操作がクイックになって、少しの振れでもハンドルが切れてしまうので、速度が乗るまでの間はふらつくことが多くなるかもしれません。
ちなみに、クロスバイクのフラットバーハンドルの場合のハンドルの幅は560mmくらいが標準で取付けられているので、それを考えるとブルホーンバーハンドルの幅は随分狭くなっています。
ブルホーンバーの太さ
ブルホーンバーの太さは大きく分けると2種類あります。
ブルホーンバーの太さを判断するためには、まずはクランプ径が「25.4mm」か「31.8mm(26.0mm)」かを確認します。
クランプ径の太さで取り付けられるステムやブレーキレバー、シフトレバーが変わるからです。
ポイントとしては、クロスバイクのフラットバーで使用していたブレーキレバーやシフトレバーをそのまま流用したい場合には「クランプ径が25.4mmのハンドル」を探すと、そのまま流用できると思います。
ステムやブレーキレバー、シフトレバーを新調して、よりスポーティな仕様を目指すのであれば、クランプ径が31.8mのオーバーサイズと呼ばれるブルホーンバーハンドルを選択すると良いでしょう。
クランプ径が25.4mmのブルホーンバー
クロスバイクのESCAPEなどに最初から装備されているフラットバーは、クランプ径が25.4mmのブルホーンバーが殆どで、ステムも25.4mm対応のものになっていると思います。
また、クランプ径が25.4mmであれば、にぎり径が22.2mmのものがほとんどで、フラットバーで使用していたシフトレバーやブレーキレバーをそのまま流用することができます。
クランプ径が31.8mmのブルホーンバー
クランプ径が31.8mmのブルホーンバーは、一般的なロードバイクなどのドロップハンドルで採用されている太さと同じです。
ブルホーンバーも31.8mm径が多いように思います。
クランプ径が31.8mmになると、クロスバイクで最初に装備されているステムでは固定することができないと思われるので、新たに31.8mm対応のステムを準備する必要があります。
さらにクランプ径が31.8mmのハンドルのにぎり径は23.8mmになっているものがほとんどで、この場合、クロスバイクのフラットバーで使用していたシフターやブレーキレバーは使用できなくなるため、新たに準備する必要があります。
備考
基本的には「クランプ径25.4mm/にぎり径22.2mm」と「クランプ径31.8mm/にぎり径23.8mm」になっているものが多いと思いますが、メーカーによってクランプ径25.4mmでもにぎり径23.8mmというものも存在しますし、その逆もあるようです。
また、クランプ径が26.0mmのものもあります。
規格が異なるとパーツの取付ができなくなるなどの問題があるので、ブルホーンバー購入時は必ずクランプ径を確認するようにした方が良いと思います。
ブルホーンバーの種類と特徴のまとめ
ブルホーンバーの種類と特徴や個人的なブルホーンハンドルに関する印象、注意点などを書いてみましたが、クロスバイクをブルホーン化する際に選択するハンドルやパーツなどについては、クランプ径やにぎり径での制限はあるものの、組み合わせ自体にはルールは特にないので、それぞれが好きなパーツを使って組み上げるのが最も正しいと思います。
この記事を参考に、自分の目指しているブルホーン化を検討いただければ幸いです。
● フラットタイプのブルホーンバーはホリゾンタルフレームかミニベロや小径車に似合う
● スローピングフレームは肩下がりタイプが似合う
● クランプ径とにぎり径の太さでシフトレバーやブレーキレバーが変わるので注意が必要