山梨県の山中湖に行ってきました。と言っても今回は自転車ではなく、家族サービスのため自動車での訪問でした。
山中湖は東京から中央高速に乗って約1時間半の場所にあり、東京からのアクセスが良いことや、近隣にはオートキャンプ場やコテージなども多く、キャンプ系のアウトドアレジャーを楽しむ人達が多く訪れる場所です。
我が家でも年に数回キャンプに出かけるため、ちょこちょこと山中湖周辺にやってくるというわけです。
さて、その山中湖で以前から気になっていたのが、山中湖周辺にはロードバイクはもちろん、クロスバイクやシティサイクルに乗って、サイクリングを楽しんでいる人を沢山見かけます。
琵琶湖や多摩湖など湖を自転車で周回するコースも多いので、きっと山中湖もサイクリングに適した環境に違いないと思い、山中湖のサイクリング事情について調べてみました。
Contents
山中湖とサイクリング
山中湖の基本情報
山中湖は富士五湖と呼ばれる湖群の中の1つの湖で、富士五湖の中では最大の湖です。その他の富士五湖は本栖湖、精進湖、西湖、河口湖となります。
実際に山中湖を目の前にすると、ものすごく大きな湖のように感じますが、湖を一周した場合の距離は13.6kmということで、約11kmの多摩湖とほぼ同じレベルの大きさのようです。
ちなみにロードバイク関連で湖と言えば琵琶湖ですが、琵琶湖を一周するビワイチは約200kmで全く規模が違います。
ともかくも、山中湖は富士五湖と呼ばれる湖群を代表する湖だけあって、天気が良ければ富士山も見えるという素敵なロケーションですから、多くの観光客が訪れる場所でもあります。
山中湖と自転車事情
山中湖周辺には無料駐車場がいくつかあります。土日は流石に混み合いますが、土日であってもキャンプシーズン(6月〜9月)を避ければ、駐車場所で困ることはないかと思います。
その無料駐車場近辺の道路は、路側帯や車道も広く、綺麗な道路なので、自転車でも非常に走りやすそうですが、途中から路側帯や車道も狭くなってしまう他、制限速度が50km/hの片側一車線で、かつそれなりに交通量もあるので、自動車からのプレッシャーも強いはずで、全ての道を快適に走れるというわけではなさそうです。
じゃあ何処を走れば良いのか?ということになりますが、山中湖にはサイクリングロードがあるのです。
山中湖とサイクリングロード
上記の写真は無料駐車場にあった、山中湖周辺の案内マップです。
赤い線のある場所がサイクリングロードのある場所で、山中湖をほぼ一周サイクリングロードが整備されているのが判ります。
また、この案内マップは少し古いようで、右上の途切れている部分にも現在ではサイクリングロードが整備されているとのこと。
一部を除いてほぼ山中湖一周でサイクリングロードが整備されているというわけです。
そしてもう1つ気になる看板を発見。
自転車歩行者道を新しく作っているとのこと。
つまり、サイクリングロードが整備されていない部分についても2016年10月現在工事中につき、近い将来で山中湖を全周するサイクリングロードが出来上がるようです。
こんな感じで重機が並び、基礎工事が行なわれていました。
基本的な整備が終っているような部分はこんな感じで、出来上がればかなり走りやすそうなサイクリングロードになるのではないかと思われます。
絶賛工事中の場所。
残す未整備区間もそれほど無いようなので、全線開通するのも時間の問題かもしれません。
多少の起伏はあるものの基本的には平坦な道が続き、湖沿いの風光明媚な景色を眺めながらのんびりサイクリングできる場所のようです。
そのため、ロードバイクなど本格的なサイクリストよりは、シティサイクルで気軽なサイクリングを楽しむ人達の方が多い印象です。
山中湖とレンタルサイクル
湖と言えば白鳥、白鳥と言えばボートですが、山中湖にも当然貸しボートが沢山停留しています。ボートを貸し出しサービスをしているお店が山中湖周辺にはいくつもあります。
ボートの他にも自転車の貸し出しも行なっています。
自転車のレンタル料金はどのお店も基本的には1時間700円程度ですが、貸し出ししている自転車の種類はまちまちで、シティーサイクルメインのお店もあれば、電動自転車がメインのお店もありますし、マウンテンバイクやタンデムバイク(二人乗り)など、ちょっと変わった自転車もありました。
山中湖周辺のロードバイクな方々は道志みちを走る
山中湖の無料駐車場付近ではロードバイクに乗っている人の姿も多いのですが、山中湖をぐるりと一周してみてもロードバイクの姿はそれほど多く見かけません。
ロードバイクでストイックに走るには山中湖のサイクリングロードだと物足りないかもしれないので、ロードバイクの姿が少ないというのは理解出来るのですが、それではみなさん何処を走っているのでしょう?
気になって調べてみると、どうやら山中湖周辺を走るロードバイクな方々は、山中湖を一周するコースを走っているのではなく、道志みちを走る人が多いようです。
道志みちとは、国道413号の一部で相模湖から山中湖まで続く片道約70kmの山道。都内から走れば片道100kmくらいとなります。
僕自身はこの道志みちを自転車で走ったことはありませんが、毎年夏には道志みちにあるオートキャンプ場を利用しているので、車では何度も通ったことのある道です。
山間部をウネウネと縫うように走る道は程よい起伏と、見晴らしの良いスポットが何カ所もあるため、景色を楽しみながらロングライドにチャレンジする人達にとってはなかなか素晴らしい道だと思われます。
また距離的にも都心から片道100kmなので、ポタリング、ロングライドのコースとして非常に人気のコースの1つのようです。
実際問題で、山中湖周辺よりも道志みちの方で多くのロードバイクな方々を見かけることができます。
山中湖と2020年東京オリンピックのロードレース
2020年東京オリンピックの自転車競技のロードレースのコース会場として山中湖のある山中湖村が選ばれ、現地ではオリンピックを歓迎する垂れ幕やポスターなども多く見られました。(沿道にあり、自動車を運転中だったので写真は撮れず)
東京2020オリンピック自転車競技ロードレース詳細
● ロードレース(男子):2020年7月25日(土)11:00-18:15
● スタート:武蔵野の森公園
● ゴール:富士スピードウェイ
● 総距離:約244km
● ロードレース(女子):2020年7月26日(日)13:00-17:35
● スタート:武蔵野の森公園
● ゴール:富士スピードウェイ
● 約147km
男女ともに道志みち(山伏トンネル)を通るコースになっていて、男子は山中湖を一周、女子は山中湖を2/3週ほど走るようになっています。
一般的な感覚では、道志みちを抜けて山中湖にたどり着いたら「ゴール」で精根尽き果てる感じなのですが、恐ろしいことに山中湖に着いた時点ではまだ折り返し地点にもとどかない100km程度の距離。しかもそこから富士山麓や三国峠などの坂道を登らなければいけないという、かなり過酷なコースになっていて「プロでも相当キツイ」コースになっているとのこと。
しかしながら元フランス選手のトム・ボシス選手のコース解説などを読むとワクワクするようなコースになっているので「あー、これは現地に行って応援したいなぁ」と思ってしまいます。
参考 東京2020オリンピック自転車ロードレース競技コース解説(pdf)
個人的には、スタート地点が比較的自宅から行きやすい場所になるので、そちらの方で応援をしようかなと考えていますが、どう考えても後半の坂道が続くコースの方が盛り上がるでしょうから、現地に行って応援しようかどうか、悩ましいところです。
沿道においての観戦や応援はチケットは必要がありませんが、最低限守るべきマナーやルールがありますので下記ページを参考にしてください。
山中湖とサイクリングまとめ
山中湖も道志みちも何度も訪れている場所ではありましたが、自転車では訪れたことがなく、ただ漠然と「サイクリストが多いなぁ」と思っていた程度で、何故サイクリストが多いのかについては気にしたことがありませんでした。
しかしこうして調べてみると、自転車乗りにとっての山中湖のサイクリングロードや道志みちの魅力があるからこそ、自転車乗りが多いのだなと判りました。
実際に、道志みちを自転車で走った人の感想を記録したブログなども沢山有り、それらの情報によれば、景色もきれいで気持ち良さそうですし、道々での寄り道も楽しそうです。
僕自身、毎年のように道志みちのキャンプ場には訪れるので、そのうち自転車で訪れてみるのも良いかもなと思ったりしています。
さすがに往復200kmを一日で走り切るというのは今の僕には無理でしょうが、山中湖周辺にはキャンプ場やコテージや民宿などの格安な宿泊施設も多いので、一泊することで計画を立てれば、一気にハードルも下がりますし、充実したサイクリングホリデーが楽しめそうな気がします。
ちなみに富士五湖の1つである河口湖の方にも足を運びましたが、河口湖の方にはほとんど自転車乗りの姿はありませんでした。