クロスバイクやロードバイク等のスポーツバイクで快適な走行をするためにはタイヤの空気圧を適正に管理する必要があります。
しかし空気圧を適正にしているつもりでも乗り心地が悪く感じることもあり、適正な空気圧とやらの基準がよく解らずに悩んでいました。
そこで、適正な空気圧についてや空気圧を調整方法について調べてることにしました。
タイヤの太さと体重と空気圧の関係
僕がGIANTストアでクロスバイクを購入した際に、スタッフの方に「空気は二三日に一度、少なくとも一週間に一度は入れてくださいね、適正な空気圧は80PSI(約5.5bar)ですよ」と教えてもらいました。
当時はタイヤの空気圧に関して全く知識がなく、必ず80PSI入れなくてはいけないものだと思い込んでいて、頑にその数値を守って空気を入れていました。
その後、タイヤを23Cや25Cの細いタイヤに交換した際にも、最初に言われた80PSIにして乗り続けていました。
そんなある日、自転車仲間と空気圧についての話になった際に「80PSIにしている」と自信満々に答えたところ「え?23Cでしょ?え?体重は?」などと驚かれました。
それを切っ掛けにして、タイヤが細ければ空気圧は高くする必要があること、同じ太さのタイヤでも乗車する人の体重で適正な空気圧は変わり、体重が重くなれば空気圧を高くしなければいけないということを知ったのでした。
● タイヤが細くなれば太いタイヤと比べて空気圧は高くなる
● 体重によって適正な空気圧は変わり、体重が重い方が高くなる
その際に使用しているタイヤと自身の体重から計算された適正な空気圧は100PSI(約7気圧)だったので、それ以降は100PSIにしてから乗車するようになりました。
空気圧を高めに調整すると、最初は少し跳ねるような感じが気になったものの、乗り馴れてくると適正と言われた100PSIの方がより快適に乗れるということも理解でき、改めて空気圧の管理って大切なんだなぁと実感したものでした。
人に依って適正な空気圧が違う・・・
ところがまたしばらく経ってから、今度は別の方から「あなたの体重なら100PSIは低過ぎるんじゃないの?120PSI(約8気圧)くらいが妥当だ」と言われてしまいます。
またまた「え?そうなの?でも120PSIって使用しているタイヤ(コンチネンタルグランプリ4000S(現行5000))の気圧の上限だしな・・・そんなに入れて大丈夫なのかな」と半信半疑だったものの、教えてもらった参考サイトで調べると、確かに僕の体重だと120PSIが適正な空気圧となっているのでした。
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試しに120PSIまで入れてみると、今度はコロコロと抵抗が少なく転がっていくような感覚があり「確かにこれだと速く走れるかも!」と思ったものでしたが、タイヤが硬くなった分、路面の状態に敏感になり、塗装の古いアスファルトの上を走るとビリビリと強い振動がハンドルまで伝わってきて、乗り心地が悪くなってしまったのでした。
そのことを切っ掛けにして巷で言われている適正な空気圧について疑問を抱くようになり「うーん、適正な空気圧って実際のところどうやって知るべきなんだろう?」と考えるようになったのです。
適正な空気圧は個人が決めれば良い
適正な空気圧なのにどうして乗り心地が悪くなるんだろう・・・などと疑問に思ったことから、タイヤの空気圧についていろいろと調べてみたところ、空気圧に関して明確な決まりというものは無いようなのです。
というのも、適正な空気圧は、路面状態や乗る人の体重や体調、自転車のフレームの設計や素材、タイヤの種類、それから自転車に何を求めるのかなど、様々な要素で変わるもののようで、一概にはどれくらいが正しい空気圧なのかを決めることが出来ないのです。
空気圧について何か情報はないかと所有している全てのメンテナンスブックを調べてみましたが、やはり明確な数字は書かれておらず、どのメンテナンスブックにも共通して書かれてあったのは、タイヤに記載されている適正な空気圧の下限と上限の間で調整しましょうということでした。
そう言った点から解釈するに、ルールのように決まった適正な空気圧というものは存在せず、適正な空気圧は自転車に乗る人自身が決めれば良いのだと思います。
考えてみれば確かにそうで、その時その時の状況や体調によって「乗り心地が良い」と思える空気圧に調整して走るというのが正しいはずで、巷で言われているような適切な空気圧というのは、一つの目安でしかないのです。
適正な空気圧にするためのヒント
適正な空気圧を知る方法ですが、タイヤメーカーのヴィットリアのサイトに推奨空気圧についてのページの情報があります。
こちらを参照すれば、タイヤの種類によって数値は変わるものの、だいたいの目安を知ることができると思います。
また一般的に23Cタイヤであれば100PSI(7気圧)あたりが1つの目安になるようで、そこから実際に乗ってみて、5PSIくらいずつ増やしたり減らしたりしながら、心地良い空気圧に調整していくのが良いようです。
例えば、路面の状態が荒れていたり、濡れている場合には、空気圧を下げた方が振動が弱まり乗り心地が良くなったり、グリップ力が高くなってスリップしづらくなるなどの違いが出てきます。
空気圧の違いによる乗り心地の違い
空気圧が高い場合
● 路面状況に影響されやすく跳ねたりする
● 振動などで乗り心地が悪くなる
● グリップ力が低下する
● よく転がる
空気圧が低い場合
● 乗り心地が良くなる
● グリップ力が上がる
● 低過ぎると走行性能が落ちる
● 低過ぎるとパンクのリスクが高くなる
クロスバイクやロードバイクの適正なタイヤ空気圧の考え方まとめ
タイヤの適正な空気圧の結論として、乗る人それぞれが目的に応じて快適だと思える状態に調整すれば良いという、なんとも曖昧な答えになってしまいましたが、それが正解なのだと思います。
僕の場合も、最初こそは誰かの意見や計算表を参考にして空気圧を調整していましたが、乗り心地が良い空気圧を探すと、それらの指標が必ずしも正しい数値ではないということに気が付き、今では少し低めの100PSI〜110PSIあたりで乗るようにしています。
こうして自転車のタイヤの空気圧について調べたことにより、以前から感じていた同じコースで同じ空気圧で走っていたとしても、日によって走り安さが違うという疑問にもなんとなく答えが出たように思います。
自転車は、ポジションやパーツなど、ほんの少しでも違えば乗り心地が変わるので、当然のように空気圧の違いも乗り心地も大きく変わるので、その時その時で最適な空気圧を探すというのは、自転車ライフを楽しむ上で非常に重要なことだと改めて思うのでした。