2017年頃まではロードバイクには700x23Cと呼ばれるサイズのタイヤが採用されていました。
しかし、ある日突然として、25Cの方が転がり抵抗が少ないという説もあちこち聞かれるようになったかと思うと、プロの選手やチームが25Cタイヤを採用したり、25Cタイヤに最適なワイドリムのホイールが次々に販売されるようになり、2019年現在では25Cタイヤがロードバイクの標準的なタイヤになっています。
僕自身が使用しているタイヤは未だに23Cなので、次にタイヤを交換する際には25Cタイヤにしようかななんて考えたりもしていますが、何も考えずに25Cタイヤに移行してしまって問題がないのかな?という疑問もあります。
というわけで、クロスバイクやロードバイクのタイヤでは23Cタイヤが良いのか、それとも25Cタイヤが良いのか、自分の中でも理解し切れていない感じもあるので、何故23Cタイヤは25Cタイヤに入れ替わってしまったのか、その理由などについて調べた結果をまとめてみました。
25Cタイヤの特徴など
25Cタイヤに移行した背景
● 25Cタイヤに最適化されたワイドリムのホイールが増えた
● 同じ体重同じ空気圧にした場合に太いタイヤの方が転がり抵抗が少ない説
23Cタイヤから25Cタイヤに変更して得られる乗車感覚の違い
● 乗り味がマイルドになった
● あまり違いが分からなかった
25Cタイヤにするデメリット
● 重量が増えることがある
● ロードバイクのフレームによってはクリアランスの問題がある
ホイールのワイドリム化と25Cタイヤの関係
ロードバイクのタイヤが23Cから25Cに入れ替わってしまった最も大きな理由としてホイールのワイドリム化が挙げられるかと思います。
ワイドリムと従来までのリムの違い
ワイドリムと従来までのリムの違いはリムの内幅です。
ワイドリムは17mmで従来までのリムは15mmが一つの基準になっていて、ワイドリムの方が従来までのリムよりも2mmほど幅が広くなっています。
2mm程度の違いならあまり大きな差はなさそうですが、ベストパフォーマンスを求めるとリムの幅はタイヤの幅と合わせて考える必要があります。
その違いを下記で解説してみます。
23Cタイヤの場合
23Cタイヤは従来までのリムに最適なサイズになっています。
そのため23Cタイヤをワイドリムのホイールに嵌めるとタイヤが潰れたような形になり横に広がります。
タイヤが変形することでベストパフォーマンスが出せないだけでなく、せっかく細い23Cのタイヤなのに結局タイヤが太くなってしまうという残念な結果になってしまいます。
25Cタイヤの場合
25Cタイヤはワイドリムで最適なサイズになっています。
そのため25Cタイヤを従来までのホイールに嵌めるとゴムが余ってしまいタイヤが想定よりも大きく膨らんでしまうことになります。結果として空気抵抗が大きくなったり変形しやすくなってロスが生まれてしまうということになるのです。
ロードバイクやクロスバイクのタイヤは23Cと25Cのどっちが良いのについてのまとめ
ホイールのリム幅に合わせたタイヤを使用する
従来までのリムは23Cタイヤでワイドリムは25Cタイヤ
タイヤの幅とホイールのリム幅はそれぞれに相関的な関係になっているので、25Cタイヤが主流だからと言って従来までのホイールを使用している人が25Cタイヤにしてしまったり、ワイドリムのホイールを使用している人が、細いタイヤが良いからと言って23Cタイヤを使用したりするのは、性能面でロスをするということになるようです。
そのため、従来までのリム幅のホイールを使用しているのであれば23Cタイヤの方が良いでしょうし、ワイドリムのホイールの場合は25Cタイヤを使用する方が良いという感じです。
実際問題で2017年以降で販売されたホイールのほとんどがワイドリム化していると思われるので、現行で販売されているロードバイクのほとんどが25Cタイヤを標準装備しているというわけですね。
23Cタイヤから25Cタイヤへと移行していく過渡期には「同じ空気圧で同じ体重の人が乗れば23Cタイヤよりも25Cタイヤの方が接地面積が少なくなり転がり抵抗が小さくなって走行性能が良くなる」などの理屈が喧伝されていたこともあり「ワイドリムとワイドなタイヤを売りたいメーカーの思惑という大人な事情があるのではないか?」などという意見も散見されましたが、今ではすっかり25Cタイヤの方が多数派になってしまいましたね。
25Cタイヤのメリットとデメリット
23Cタイヤから25Cタイヤにすることでメリットとデメリットそれぞれあります。
メリットとしては段差や凸凹に対して23Cほどシビアに考えなくて良い点や、タイヤに入る空気の量が増えるためクッション性が高くなり、振動などが少なくなって乗り心地が快適になるという点があります。
総合的に見るとロングライドなど長距離走る人などには、23Cと比べて疲れづらいなどでおすすめになるようです。
デメリットとしてはワイドリム化で重量が増えることになり、漕ぎ出しが重くなるなどの影響が考えられ、快適さよりも「走り優先!スピード優先!」なんて人は23Cなどの細いタイヤの方が幸せになれるようです。
ストップ&ゴーを繰り返すような街乗りなどでも23Cタイヤの方が有利になるのではないかと思います。
Continental(コンチネンタル) グランプリ5000 クリンチャー Grand Prix 5000 700x23C FB