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東京の自転車事情について書いてみた

東京の自転車事情

東京は田舎者の集まりだと言われます。
今でこそ都会人のフリをしている僕も、元を糺せば地方で生まれ育った田舎者です。

そして田舎と東京では文化や生活の違いは大きいです。

例えば電車の本数の多さとか、田舎の終電はガラガラになるのに対して、東京は終電に近づくほど満員電車になるとか、田舎と東京の違いはいろいろと驚くことが沢山あります。

自転車事情に関してもそれは同じです。なので田舎と同じ感覚で東京で自転車に乗っていると、意外と都会の常識とはズレた自転車の乗り方を知らず知らずのうちにしてしまっているかもしれません。

そんなわけで、東京で20年ほど暮らしている僕が、田舎の自転車事情と比較しながら、東京の自転車事情について書いてみようと思います。

東京の自転車事情

東京は自転車の数が多い

東京の自転車事情:自転車の数が多い

東京の自転車の数は多いです。

そもそもの人口が多いので自転車の数が多いのは当たり前ではありますが、主要駅前の駐輪場に並ぶ自転車の数には圧倒されます。

そんな関係もあり放置自転車に対する扱いやルールは田舎よりも厳しく設定されていると思います。

駐輪に関するルールやマナーに対する厳しさが田舎と東京の間にある自転車事情の最も大きな違いかもしれません。

田舎でも商店街などでは駐輪禁止の場所が多いとは思いますが、意識はそれほど高いわけではなく、最寄りの店の前まで自転車で乗り付けて軒先で駐輪するなんてことは当たり前のように行われます。

しかし東京では雰囲気的に「駐輪してはいけないんだな」という空気があります。よほど無神経な人か周りに興味の無い非常識的な人で無い限りは、きちんとした駐輪スペースを探して駐輪する意識の高さがあります。

東京では大人も自転車に乗ります

東京では大人も自転車に乗ります

東京では大人も自転車に乗ります。

東京生まれの人にからすれば「何を言っているんだ?」と思われるかもしれませんが田舎では大人は基本的には自転車に乗りません

田舎の場合、自動車免許がないと仕事に就けないと言われるくらいに徹底した車社会ですから、高校を卒業する前から自動車学校に通い始めるので、高校を卒業する頃には多くの人が自動車免許を取得するようになります。もちろん人によっては自動車も所有しています。

東京では自動車は一家に一台というような感じかと思いますが、田舎では自動車は一人に一台というような普及率かと思います。なので18歳以上になると移動手段は基本的に自動車となり、それと同時に自転車には乗らなくなるのです。

そんなわけで自転車に乗っているのは小学生、中学生、高校生くらいです。極端に言えば「自転車=自動車免許を持っていない人」くらいの認識で良いかもしれません。

なので、大人になると自転車を所有しなくなる人も珍しくありません。なのでちょっとした移動でもすぐに自動車を使用するのが田舎のスタイルです。

例えば、田舎の人は数100メートル先の自販機にジュースを買いに行くのにも自動車を使用するのが当たり前です。自転車どころか歩くことさえしないのです。

僕は年に数回田舎に帰ることがありますが、僕が乗れる自動車は無いので、何か買い物をしたくなったら甥っ子から自転車を借りてコンビニやスーパーに行きます。

都会のようにどこにでもコンビニがあるわけではないので数キロ先にしかお店はないので徒歩という選択肢はなく、自動車に乗れなければ必然的に自転車に乗らなければいけないのですが、困ったことに田舎ではおっさんが自転車に乗っている姿はほとんど目撃されません

目撃されるとするならば、それはその近辺で有名な「ちょっと変わったおっさん」「関わってはいけないおっさん」だったりします。おっさんが自転車に乗るということは田舎ではとても非日常的な光景なのです。

なので田舎でおっさんが自転車を乗るということは、周囲からの目線がなんとなく気になる状況で乗らなければいけません。

しかしながら東京では大人も自転車に乗ります。30〜50代のスーツ姿のおじさんも自転車に乗ります。ママチャリやシティサイクルでも老若男女関係なく自転車に乗るのです。

なので、おっさんが自転車に乗っていても何の違和感もありません。おっさんでも安心して自転車に乗れる街、それが東京です。

ちなみに女性の場合も基本的には自動車での移動ですが、自転車に乗る人はそれなりにいます。あと、ロードバイクを楽しむ人もそれなりに居るので、その場合はそれほど視線を気にする必用もありません。

東京は駐輪場が有料

東京の自転車事情:駐輪場が有料

最近では事情が違うかもしれませんが、少なくとも僕が生まれ育った田舎では、市街地の中心にあるような駐輪場でも無料で利用できていました。

有料駐輪があったとしてもそれは駅前など超好立地な個人が学生相手に月極めで経営しているような屋根付きの駐輪場だったりするのです

僕が生まれ育った高知県では、東京で言うところの新宿や皇居周辺の超市街地でも無料駐輪場が存在します。(無料駐輪場のご案内|高知市)

しかし、東京では駐輪場は基本的に有料です。

東京でよく見かける駐輪システムとしては、最初の10時間は無料、それ以後は12時間ごとに100円というような感じの料金システムでほとんどがオートメーション化されていてます。

しかし冒頭にも書いたように東京の自転車の数は尋常ではありません。それにも関わらず駅前には十分な駐輪スペースが確保されていないので、平日には通勤や通学で利用する人が多くて満車になるため、確実に駐輪場所を確保するために月極契約をしたりするのもそれほど珍しいことではありません。

ちなみに月極で2,000円〜3,000円くらいが相場のように思います。それくらいのお金を出せば田舎では駐車場が借りれます。

東京では商店街や市街地では自転車は停められない

商店街や市街地では自転車は停められない

田舎の場合は基本的にどこでも自転車は止められます。もちろん放置はだめですし、法律的にもNGかと思いますが、ちょっとした買い物レベルの駐輪であれば習慣として許されているような雰囲気があります。

なのでお店からお店への移動は自転車に乗ってお店に立ち寄る際にはお店の前に自転車を止めて・・・ということが当たり前です。お店の人も自分のお店に来るのであれば店先に自転車を止めても文句を言う人はほとんど居ません。

田舎の人が駐輪場を利用するのは、電車(実際は汽車と言う)に乗ってその駅に自転車を置いて遠く離れた場所に長時間移動するような時だけです。

いわゆる街ブラをする時には常に自転車と一緒というスタイルが一般的で商店街やアーケードを通行する時も同じです。なので、商店街の人気店の前には自転車が沢山止まっているのが普通の光景です。

東京の場合は、商店街や駅前などではお店の前に自転車を止めることは出来ません。そもそも駐輪するスペースが無かったりします。都心でなくても店先に自転車を止められるような場所は多くはありません。

沿線や郊外に行けば少し様子は変わってきますが、基本的には駅前などの駐輪場に自転車を停めてから街ブラするというのが東京の正しい移動方法です。

例えば、吉祥寺などでは駅周辺に停めてある自転車は有りません。駅前等に自転車を駐輪すると即時撤去されてしまうのでみんな駐輪場を利用するのです。

自転車を適当に止めると公的に自転車が撤去されてしまうのが東京です。

東京は夜でも道路が明るい

東京の自転車事情:夜でも道路が明るい

東京の道は明るいです。

田舎でも国道沿いには明るい街灯がありますが、一歩沿道へ入り込めばほとんど真っ暗な道になってしまいます。1メートル先も見えないような暗闇になるのです。

田舎の人はそれが当たり前なので暗闇でも道が見えます。なのでそんな暗闇でも無灯火の自転車も多く、暗闇を学生服を着た学生が無灯火で走行していたりします。

東京の道は基本的に街灯が整備されているので明るいです。昼間のように明るい道もあるので夜間でも走りやすいです。沿道に入っても民家やマンション・アパート、街灯も多く田舎のような暗闇に遭遇することは滅多にありません。

もちろん明るいと言っても夜間の無灯火はNGですが、夜間に道が明るいのは安全面でも非常に嬉しいポイントです。

東京は自転車専用道路が多い

自転車専用道路が多い

田舎で自転車専用道路と呼ばれるものは、いわゆるサイクリングロードと呼ばれる類のもので、東京で言うところの自転車専用道路や自転車通行帯のようなものはほとんど見かけません。

もちろん地域差はあるでしょうが少なくとも僕の田舎では見た事がありません。そもそも自転車に乗っているのは小学生・中学生・高校生あたりしかいませんから自転車は車道を走らないので自転車専用道路は必要とされていないのかもしれません。

東京には自転車専用道路が多いです。まだまだ自転車先進国などと比べるとけして多いとは言えないレベルだとは思いますが、それでも「自転車道路が整備されはじめたな」と実感できる程度には青くペイントされた自転車専用レーンを見かけることも多くなりました。

東京は自転車屋さんが多い

東京自転車屋マップ

田舎には自転車屋さんが少ないです。各地域の駅前近くに1軒程度はあると思いますが、街を走っていて自転車屋さんを偶然見かけるなんてことはありません。

街の中心部であってもコンビニですら簡単に見つけられませんから、自転車屋さんが偶然見つかるなんてことはそもそも期待できないのです。

東京には自転車屋さんが多いです。探せば数キロ圏内で自転車屋さんやプロショップが何件も見つかります。

上記のマップは自転車屋さんの分布ですが、パンクしても歩いていける範囲にいくつもショップがあります。これだけの数の自転車屋さんがあれば、昼間だとパンク修理キットを持っていなくてもそんなに困る事はないのではと思います。

田舎でこれだけお店があるのはパチンコ屋くらいじゃないでしょうか。

高知パチンコ屋マップ

上記はパチンコ屋のマップですがパチンコ屋なら東京の自転車屋と同じレベルでありますね(笑)

東京は坂道が少ない

東京の自転車事情:坂道が少ない

田舎や郊外に行くと時として長い坂道に出くわすことがありますが、東京の場合はほとんど坂らしい坂がなく、基本的に平坦な道を快適に走ることができます。

もちろん坂道が無いわけではないですが、長くても数百メートルで終わるような坂が多いです。住んでいる人はあまり知らないかもしれませんが、広大な平地が延々と続いているのが東京です。

東西は千葉から多摩方面まで平地ですし、南北は栃木県の宇都宮あたりまで平地です。日本地図で高度を調べてみると判りますが、こんな広大な平地は日本では北海道以外にありません。おそるべき関東平野です。

東京の自転車事情まとめ

東京の自転車事情まとめ

僕は東京で自転車に乗りながら「もっと自転車に優しい環境が整えば良いのに!」と常日頃感じていたりします。

しかし東京の自転車事情を総合的に考えると、田舎に比べればなんだかんだで東京は自転車乗りにとって快適な街なんだなと思います。

以上、東京の自転車事情について田舎の自転車事情を踏まえながら考えてみました。

東京の自転車事情まとめ

● 自転車の数が多い
● 自転車は庶民の足である
● 子供から大人までみんな自転車に乗る
● 駐輪場が大きくて有料
● 市街地では自転車を気軽に駐輪できない
● 道路は広くて明るい
● 自転車屋さんが多い
● 長い長い坂道が無い

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