クロスバイクやロードバイクのカスタマイズで、いろいろ試したくなるパーツの一つがステムです。
ステムには、長さや角度(アングル)など、様々なパターンがあり、微妙なポジションや乗り心地の改善などの調整ができるパーツで、地味な存在ながらも、意外と重要なパーツでもあります。
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ステムの交換方法
ステムは、自転車のパーツの中でも比較的簡単に交換できるパーツですが、交換の際にはいくつか気をつけるべきポイントがあります。
ステム交換の基本的な流れ
● ハンドルをステムから外す
● ステムをコラムから外す
● 新しいステムをコラムに取り付ける
● ハンドルをステムに取付けて角度調整する
という感じで、単純な作業でステムを交換することが出来ます。
単純な作業でも注意するポイントは多い
ただし、ボトルやコラムへのグリスアップや、コラムへの取付けの際のガタの確認、ハンドルを固定するためのボルトの締付け順や、トルクなどの注意しなければいけないポイントがあるので、一つ一つの作業をしっかりと確認しながらステムの交換をおこなう必要があります。
ステムの基本的な交換方法については、下記の記事でまとめていますので、参考にしてください。
ステムの角度(アングル)について
ステムの交換を考える時、考えなければいけないポイントは、ステムの「長さ」と「角度」の2つです。
長さは単純に距離の調整として考えられるので、理解しやすいところですが、角度については、少々ややこしくなり、なかなか理解できない部分でもあります。
ステムの角度にはいくつかの種類がある
角度はアングルと言われ、ステムを水平な場所に置いた場合に、ステムの中心を通る線が傾いている角度のことを指します。
この角度はステムそれぞれに固有の角度があり、
6°、7°、17°、73°、74°、80°、83°、84°、90°
などの様々な角度が存在します。
一般的なステムの角度
クロスバイクやロードバイクでは、73°か84°の角度のステムがよく使用されます。
問題は、一般的なステムの角度が73°や84°なので、その角度のステムを選べば良いというわけではなく、フレームとの相性や、求める結果によって選択すべきステムのアングルも変わるというところで、なかなか奥が深い、というか、ややこしいところだったりするのです。
選択すべきステムの角度
ステムを交換する際に、選択すべきステムの角度で一番間違いの無いのは、元々装備されているステムの角度を確認して、同じ角度のステムを選択するということになります。
ステムの角度が同じであれば、あとはハンドルを遠ざけたいのか近づけたいのかで、ステムの長さを調整すれば良いというわけです。
ステムの角度が変わってしまうと、ステムの長さが同じであってもハンドルの距離が変わってしまうので、何か別の目的がない限りは、同じ角度のステムを選択するというのが基本になります。
また、ステムの角度が変わると、見た目も変わってしまうので、ステムの角度を変更する場合には、見た目への影響も考える必要があります。
ステムの角度については下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
ステムを逆付けするカスタマイズ
一般的に、ステムの角度はフレームに取付けた際に、斜め上に伸びる形か地面と水平になりますが、ステムを逆付けすることで、斜め下に伸びるようなカスタマイズができます。
逆付けとは、天地を入れ替えて取り付けることです。
ここで多くの人が疑問に思うのが、「ステムを天地逆にして取り付けて良いのか?」ということになりますが、結論を言えば天地逆でも良いと考えることができます。
というのも、多くのステムは、逆付けしてもデザインがおかしくならないように、ステムに印刷されたロゴなどは、上下どちらで取り付けても違和感が出ないようなデザインになっていたりするのです。
ステムを逆付けするのは、あまり一般的なカスタマイズではありませんが、84°(−6°)あたりのステムを使用している場合は、ハンドルのポジションの微調整として逆付けをしたりすることもあるので、カスタマイズのバリエーションの一つとして知っておくと良いかと思います。
下記の記事では、ステムを逆付けした際の効果や変化などについてまとめています。
ステムの長さを変えてポジション調整
ステムには様々な長さがあり、通常は10mm単位で異なる長さのステムが選べます。
ロードバイクやクロスバイクで使用されるステムの標準的なサイズは、60mm~130mm程度で、それ以上、もしくはそれ以下のサイズになると極端に選択肢が少なくなります。
なので、通常はこの範囲の中で適当なポジションが得られるようなステムを選択することになりますが、なかなか正解が見つからないパーツでもあり、何本も違う長さのステムを試してみて、ようやく正解を見つけらるという感じで「ステム沼」にハマってしまいやすいパーツです。
下記の記事では、ステムの長さを変更すると、どのような変化が起きるのか、そしてポジションの微調整について解説しています。
ステムのアレンジカスタマイズ
ステム自体のスペックには全く関係がありませんが、ロードバイクやクロスバイクをカスタマイズするアイディアの一つに、ボルトをチタンにしたりカラーボルトにしたりする方法があります。
ステムはボルトが多いパーツであることや、ステムに付属しているボルトは地味なものも多いので、カラーボルトなどにすることで差し色を入れてアクセントを利かせることができます。
このような自己満足も、自転車のカスタマイズの楽しみの一つかと思います。
下記の記事では、カラーボルトに変更するカスタマイズを紹介していますので、参考になるかと思います。