クロスバイクやロードバイクに装備するホイールの取り付け方向についての記事です。
後輪ホイールはスプロケットがある側が正面から見て左側にならないと取り付けられれないので取付方向を間違うことはまずありません。しかし前輪に関してはどちら向きでも取り付けられます。そのため取付方向を間違うこともあるのです。
前輪ホイールの取り付け方向に関しては特に気にしていなかったのですが、ある日、僕のブログに公開していた画像を見た方から「前輪ホイールの左右の向きが違ってませんかね?」とコメントを頂きました。
そんなわけでクロスバイクやロードバイクで使用するホイールには正しい取り付け方向について調べてみました。
※正確にはハブの左右の向きかと思いますが、完組ホイールということであえてホイールの左右の向きとしています。
自転車の前輪ホイールに正しい向きはあるのか
「ホイールの向きが間違っているのではないか?」という指摘を受けたあとに「え?ホイールに向きなんてあるの?」という気持ちでクロスバイクの前輪ホイールをチェックしてみました。
上の写真は前輪を前から見たところですが「FulcrumのハブのFというロゴもちゃんと正体でF見えるし間違ってない・・・よね。」と僕は思っていました。
なぜならこの状態から前後をの向きを反転させて取り付けるとFのロゴが逆さまになってしまいます。それってやっぱり変だと思うのです。
正面から見てロゴが正しく見える向き。それが僕の中での正しいホイールの向きの判断でした。
自転車の前輪ホイールの向きを調べてみた結果
我が家には5冊ほど自転車メンテナンスブックがあります。きっと答えはその中にあるはずと思い調べてみましたがホイールの取り付け取り外しに関する記事はあるものの、注意事項として書かれているのはブレーキの調整やクイッリリースの閉め方などでホイールの向きについて言及しているものはありませんでした。
しょうがないのでネットで調べてみると下記のような情報が見つかりました。
後輪の左右は決まっているから後輪と合わせれば良いんじゃないか?
後輪はスプロケットを取り付けるフリーホイールがある関係で左右の向きは決まっています。後輪を確認すれば正しい左右の向きが判るかもしれません。
自転車の後輪ホイールを確認した結果
後輪のハブのロゴを見ると正解が判る
後輪ホイールにヒントは無いかと探してみると・・・
おや?
上記の写真を見ていただくと後ろから見た時にFulcrumのロゴのFが正しく見えます。要するに前から見るとFの文字は逆さになった状態
になるというわけです。
後輪はスプロケットの関係でホイールの左右は決まっているので取り付け間違いは考えられません。つまりフルクラムのホイールで考えると前から見てFが逆さまに見えるのが正しい取り付け方向だという判断できそうです。
おそらくフルクラムだけでなくシマノやカンパニョーロなどの他のメーカーでもハブにロゴなどが入っている場合、おそらくそれらは「後ろから見た時に正体になる」ように組まれているはずです。
それはつまり自転車に跨って乗車した時に見えるロゴ(ロゴの位置がハブの上に来た時)が乗車している人にとって正体に見えるようにしている、と考えられます。
タイヤにも前向き後ろ向きがある場合がある
ちなみに僕が使用しているコンチネンタルグランプリ4000S(現行5000)というタイヤにはタイヤの回転方向の指定があります。
Continental(コンチネンタル) GRAND PRIX 5000 グランプリ5000 (700×25c) [並行輸入品]
シマノ ディーラーマニュアルで確信する
Photo via:http://si.shimano.com/#
なんとなく正解はもう出てしまっているのですが、もう少しホイールの向きについて確証が欲しかったのでシマノがディーラー向けに公開しているマニュアルを参照してみることにしました。
参照したのはクロスバイクでホイールを交換する際の定番とも言えるWH-6800(現在はRS500)のマニュアル部分。
ハブ軸の抜き方の解説部分に「右側からの分解はできません」とあります。つまりハブの左右の向きはシマノ的にはしっかりと決まっている感じです。
説明中のイラストのハブにはULTEGRAのロゴがあり後ろから見た時に正しく見えるように組まれています。
やはりクロスバイクやロードバイクの前輪ホイールの向きは、ハブのロゴが後輪と同じような見え方をするように揃えると考えて間違いなさそうです。
自転車の前輪ホイールの向きを直しました
そんなわけで前輪ホイールの向きを直しました。
やはり、正面から見てロゴが上下逆になってしまうのは個人的には違和感がありますが、自転車の場合の諸々の位置関係を考える際は乗車した時を基準にして考えるのが正しいということが解って良かったです。