ペダルの交換方法についてまとめました。
今回はクロスバイクのペダルの交換をしましたが、普通の自転車のペダルや、クロスバイク、ロードバイクのペダルを交換する場合でも、ペダルの交換方法は同じです。
自転車のペダル交換に必要な工具
自転車のペダルを交換するのには、工具が必要です。
使用する工具は、ペダルレンチか六角レンチのいずれかです。
ペダルの軸の部分に六角レンチを差し込める穴があれば、六角レンチを使用できますが、穴が無いペダルならペダルレンチを使用しなければいけません。
また、ペダルが固着していたりする場合は、六角レンチだと外しづらい場合もあるので、個人的にはペダルの取り外しには、ペダルレンチを使用するのがおすすめです。
クロスバイクやロードバイクなどの場合は、ペダルを交換したり、輪行などで、付け外すことが多いので、ペダルレンチは購入しておいて損は無いと思います。
ペダルレンチはいろいろな形のものがありますが、自転車のペダルの軸の規格は同じなので、基本的にはどのペダルレンチでも使用できると思います。
サイズ的には15mmのネジに対応していれば良いので、ペダルレンチでなくても、スパナなどでも対応できると思いますが、薄型でないと作業がしづらだろうと思います。
自転車のペダル交換作業 ペダルの取り外し方法
自転車のペダルの取り外しの基本
自転車のペダルの取り外しで注意する点は、左側のペダルが「逆ネジ」になっている点。
通常のネジ、いわゆる「正ネジ」は、時計回りに回すことで締め上げられ、反時計回りでネジが緩むようになっています。
しかし逆ネジは、正ネジの逆で、時計回りで緩むようになっています。
なので、逆ネジになっていることを知らずにペダルを取り外そうとすると、締め付ける方向に回してしまうことになるのです。
ペダルが破損したり、ガッチリと締め込まれて外せなくなったりするなどのトラブルの原因にもなるので、どのメンテナンスブックでも、「ペダルの取り外しは逆ネジに注意すべし」ということが書かれています。
しかし、実際問題で逆ネジなのを理解していても、たまにしかペダルの取り外しをしなかったりすると、左右のペダルどっちが逆ネジなのかよく分らなくなったりするものです。
進行方向と反対側に回転させればペダルは緩む
そんなわけで、僕も「あれ?どっちだったかな?」なんて悩んでしまうことが多かったので「左側のペダルが逆ネジ」という覚え方をするのはやめました。
代わりに、「進行方向と反対側に回転させれば緩む。」というような覚え方をするようにしました。
つまり、自転車の頭がある方向とは逆に回すとペダルは緩む、と覚えておけば、右ペダルだろうが、左ペダルだろうが、緩める方向を間違うことはありません。
ペダルレンチを使用してペダルを取り外す
自転車のペダルを取り外すには、ペダルレンチを使用します。
多くの自転車のペダルは、軸の裏側部分を確認すると、六角レンチを使用できるようになっているので、六角レンチを使用しても取り外すことが出来ます。
しかし、日頃から輪行などをして頻繁に取り外しを行なっているような人以外は、六角レンチよりもペダルレンチを使用した方が無難です。
このように、ペダルの軸部分の裏側では六角レンチが使用出来る穴が開いていています。
なので、六角レンチを使用してペダルを外そうと試みることが出来ますが、ペダルは固着しやすい部分でもあり、かつ長期間付けっぱなしの場所でもあるので、短い六角レンチだとトルクをかけづらく、取り外すのに非常に苦労してしまいます。
ペダルレンチだと、六角レンチよりも長さがあるので、仮にペダルが固着していても、テコの原理を効かせやすく、それほど力を入れなくても取り外すことが出来ると思います。
ちなみに自転車のペダルの軸のサイズは、9/16インチ(約14.3mm)が主流なので、ペダルレンチは15mmが使えるものを選択するのが良いでしょう。
怪我の防止対策
ペダルレンチの方が六角レンチよりも力が少なくすむ、と言っても、ペダルが固着している場合にはそれなりに力が必要です。
不意にペダルが外れたりすると、怪我をすることもあるので、注意はしたいところです。
ペダル回りにはクランクのチェーンリングなどもありますから、勢い余ってチェーンリングなどに手をぶつけて怪我をしてしまうこともあります。
実際問題で、僕も過去に固着したペダルを取り外そうとして失敗してしまい、クランク部分のチェーンリングで手を怪我してしまったこともあるので、注意しましょう。
このような怪我の防止をするために、チェーンリング部分はウェスやタオルで覆うようにしています。
こうすれば、ペダルレンチに力を入れている時に、急にネジが緩んでも危なくありません。もちろん作業中は軍手も忘れないようにしてください。
ペダルを外しやすいクランクの位置
ペダルレンチを使用してペダルを取り外そうと思うと、クランクが回転してしまい「うまく力が掛けられない・・・」なんてことになりがちです。
ご存知の通り、クランク(ペダルを取り付けている軸の部分)は踏む方向と逆に回すと空回りします。
そのため、ペダルを取り外そうとしても、クランクが回ってしまい思うように力が掛けられないことがあるというわけです。
そこで、クランクが回転しないようにするためには、クランクの位置に気をつけると良いでしょう。
ペダルを取り外そうとしている側のクランクの位置を前側にするのがポイントです。
クランクを前側上方向(1時から3時の位置)に移動させることで、ペダルレンチに体重をかけてもクランクが回転しないようになります。
但し、メンテナンススタンドなどで後輪を浮かせていると空回りしてしまうので、後輪は接地させてから作業を行います。
ペダルレンチに力を加えると、よほど固着していない限りはすんなりとペダルが取り外せると思います。
ペダルが固着している場合はクランクと繋がっている部分にKURE 5-56などの潤滑剤を使用して時間を置いてからチャレンジするのが良いかと思います。
自転車ペダルの交換作業 ペダルの取り付け方法
自転車ペダルには左用と右用がある
自転車のペダルの取り付けは、取り外す時の逆の方法で作業を行います。ペダルの取り外しに比べると取り付けは簡単です。
気を付けなければいけない点は、ペダルには左右があるので、左右を間違えて取り付けないように注意しましょう。
左右のペダルの見分け方
とは言え、パッと見で左右の区別がしづらいのがペダルです。
ペダルの左右を見分ける方法は、ペダルには左用と右用を意味するLとRのマークが記載されているはずなので、そちらを参考にしてください。
説明するまでも無いとは思いますが、LはLeftで左用、RはRightで右用です。
ペダル取り付け前にはグリスアップする
ペダルの左用と右用を確認すれば、あとはそれぞれのクランクにペダルを捩じ込めば良いだけです。
ペダルをクランクに取り付ける前には必ず軸部分をグリスアップしておきましょう。
グリスアップすることで、ネジ山のカジリを防いだり、水やホコリなどの侵入を防いで防錆の効果や固着しづらくすることができます。
ペダルを取り付けたら、ペダルの軸の裏側から六角レンチを使用するか、取り外した時と同じペダルレンチを使用して締め付ければペダルの交換作業の完了です。
無事、ペダルの交換が完了しました。
自転車のペダルの交換は、慣れてしまえば、15分程度で終るような簡単な作業なので、是非トライしてみてください。
ペダルを交換しただけでも自転車の雰囲気が随分と変わります。
ちなみに交換したペダルはシマノのSPDペダルの中では最高峰の片面SPDペダルであるPD-A600です。
現在はTiagraグレードですが、本来はULTEGRAグレードのペダルなので、高級感もあり軽量でスタイリッシュな感じのするペダルです。
現行モデルで最もロードバイク寄りなSPDペダルはPD-ES600になるかと思いますが、こちらも悪くないペダルだと思います。