ビンディングペダルと言えば、ロードバイクやクロスバイクに本格的に乗ろうとすると、必須とも言える装備になるかと思います。
そしてビンディングペダルの代表的なメーカーの一つである「シマノ」の製品には、本格的な仕様の「SPD-SL」というタイプのビンディングペダルと、もう少し気軽な仕様の「SPD」というタイプのビンディングペダルがあります。
この記事では、シマノのSPDペダルの中の一つである「片面SPDペダル」についての解説しています。
ロード用片面SPDのビンディングペダルが欲しい
一般的なSPDペダルは両面にクリート受けがある
SPDペダルは、もともとシマノがマウンテンバイク用のビンディングペダルとして開発したものです。
荒れ地を走るマウンテンバイクは、走行中にバランスを崩して着地することも多いので、ビンディングペダルの着脱も多くなります。
そのため、ペダルには表裏の両面にクリート受けが備わっていて、どちらでもクリートを嵌められるようになっているのが一般的な仕様です。
表裏関係なくクリートを嵌められるので、ペダルを踏みさえすればクリートが嵌められるので、便利なのは確かですし、ロード用の本格的なビンディングペダルであるPSD-SLと比べると、カジュアルに使用ができるので、気軽にビンディングペダルを導入できるというメリットがあります。
しかし、裏表にクリート受けが備わっているため、ペダルの見た目がゴツくなってしまったり、重量が重くなるなどのデメリットな部分もあり、ロードバイクやクロスバイクで使用するには「うーん、もうちょっとどうにかして欲しい」というものになります。
そんなユーザーの声に応えるようなペダルが、クリートが片面にしかない「片面SPD」と呼ばれるビンディングペダルです。
片面SPDペダルの方がコンパクトで軽量
SPDビンディングペダルの、大きさや重量の問題を解決できるのが、片面SPDと呼ばれるビンディングペダルです。
その名の通りで、クリート受けが片面にしか備わっていないのが特徴です。
クリートが片面にしかないので、クリートを嵌める場合には、必ずクリート受けが有る方をビンディングシューズの底面と合うようにしなければいけないという煩わしさがありますが、クリート受けが片面だけになった分、見た目がコンパクトになり、重量も軽量化されるというメリットがあります。
片面SPDペダルにするメリット
● ロードバイク仕様がある
● 軽量化できる
シマノのロード用片面SPDビンディングペダルは2種類
Photo via:https://amzn.to/3sivh3d
シマノのロード用片面SPDペダルは、2021年4月現在で2モデルで、PD-ES600とPD-EH500がラインナップされています。
PD-ES600とPD-EH500基本スペックの比較
PD-ES600とPD-EH500の大きな違いは、PD-ES600が片面のみ使用できるビンディングペダルなのに対して、PD-EH500は踏板が備わっていて、片面SPD/片面フラットの両面が使用できるビンディングペダルです。
なので、選択のポイントは「フラットペダルが必要かどうか」というところになります。
実際問題で、クリート受けがあっても、普通のシューズで踏めないことはないので、踏板のない片面のみのSPDビンディングペダルPD-ES600でも良いのかなと思います。
片面SPDペダル重量
● PD-ES600 279g
● PD-EH500 383g
カラー
● PD-ES600 ブラック
● PD-EH500 ブラック
価格
● PD-ES600 定価 10,204円 相場 7,800円前後
● PD-EH500 相場 7,700円前後
グレード
● PD-ES600 ULTEGRA
● PD-EH500
重量、価格、グレードのいずれで見てもPD-ES600がおすすめという感じですね。
https://escape.poo.tokyo/shimano-light-we…d-pedal-pd-es600/
上位グレードを購入すべし
今まで、いろいろな自転車パーツを購入して僕が学んだことは、クロスバイクやロードバイクなどの自転車パーツは「安物買いの銭失い」になるパターンが非常に多いです。
SPDのビンディングペダルもまさにそんな感じです。
実際のところでSPDペダルには両面タイプまで含めるとかなりの種類があり、PD-ES600よりも安いペダルも沢山見つかります。
しかし、僕自信の経験から言えば、予算をケチって安物パーツを購入した場合、高確率で後から高いパーツを購入し直すことになってしまいます。
なので、悩んだ時は、最上位モデルを選択するのが一番良いと思います。
よって、おすすめの片面SPDビンディングペダルは、最上位モデルのPD-ES600の一択になるのです。
シマノ以外の片面SPDペダル
ビンディングペダルを製造しているメーカーは、世界中にいくつかありますが、基本的にはいずれのメーカーも、クリートには独自規格を採用しているので、メーカー間の互換性はありません。
ただし、シマノのSPDペダルは限っては、かなり普及していることもあり、サードパーティ製としてSPDと互換性のあるビンディングペダルが販売されています。
というわけで、シマノのSPDと互換性のある製品を出している、他メーカーの片面SPDペダルの情報も掲載しておきます。
三ヶ島の片面ビンディングペダル
日本のペダルメーカーである、三ヶ島の片面ビンディングペダル「Urban Step-in AとUrban Step-in A Ezy Superior」は、独自のクリートであるUS-Aというタイプのクリートを使用しています。実はこのクリートは、シマノのSPDと互換性があります。
XPEDOの片面ビンディングペダル
アメリカのペダルメーカーであるXPEDO(エクスペド)からも、SPDと互換性のあるクリートを採用した片面ビンディングペダルが販売されています。
EXUSTARの片面SPDペダル
エグザスターは台湾の自転車パーツメーカーで、シマノのSPDやSPD-SLと互換性のあるビンディングペダルを製造販売しています。
クランクブラザーズの片面ビンディングペダル
SPDペダルではありませんが、SPD同様にクリートが小さく、評価も高いビンディングペダルメーカーのクランクブラザースからも、片面がビンディング、もう片面がフラットタイプのペダルが販売されています。