フィットネスにスマートウォッチを使用する人がどんどん増えてきているように感じます。通っているジムでもスマートウォッチを使用している姿を多く見かけるようになりました。
タイムはもちろん心拍数や距離や運動量など自分の運動を視覚化できるというメリットがあり、一度使いはじめるとフィットネスには必要不可欠なアイテムになるのは間違いありません。
スマートウォッチの多くがフィットネス用途を念頭に置いた売り方をしているのを見ても判るようにスマートウォッチとフィットネスの相性は非常に良いのです。
さて、スマートウォッチと言えばApple WatchやGARMIN、Fitbitなどが有名ですが、30,000円〜40,000円を超えるものが標準モデルになり、ちょっと使ってみようかというレベルで考えるには少々高価というのが実際のところです。
ところが最近はそれらのスマートウォッチと同様の機能を備えつつも10,000円を切るようなスマートウォッチも見かけるようになりました。
いずれも見たことも聞いたこともないような中国メーカーが販売しているものがほとんどですが、安いものだと2,000円程度で売られていたりしてスマートウォッチに興味のある人だと思わず買ってしまいそうになる価格です。
これらの格安中華スマートウォッチでも問題なく使用することができるのであれば、わざわざ高いスマートウォッチを買わなくても良いわけで、購入を検討している人も多いのではないかと思います。
しかし安い。安すぎる。本当に大丈夫なのか?というのが普通の人の考えるところだと思います。
そこでApple Watchと格安中華スマートウォッチの両方を使用したことのある僕が二つのスマートウォッチの違いについて解説してみます。
使用したスマートウォッチ
Apple Watch
僕が使用しているのはApple Watchです。言わずと知れたスマートウォッチの代名詞的な存在でもあるので詳しい説明は省きます。
格安中華スマートウォッチ
バンドタイプのスマートウォッチで価格は4,000円ほどのものを使用していました。
主な機能は時計、心拍数、血圧、歩数、距離、運動量などが計れるもので、一般的なスマートウォッチ同様に専用アプリも有り、フィットネスのログを記録していけます。
もちろんiPhoneに届いたメールや電話の通知も受けられる通知機能も備わっています。
Apple Watchと格安中華スマートウォッチの比較
通知機能の違い
僕がそもそもスマートウォッチが欲しいと思った切っ掛けは、LINEや電話などの通知機能が欲しかったからでした。
スマートフォンが大きくなるにつれ、ポケットに入れておけないサイズになってきたので、バッグの中にスマートフォンを入れるようになり、LINEや電話があっても気付かないことも多かったのです。
その悩みを解決してくれそうだったのが、スマートウォッチに備わっている通知機能というわけで、腕時計に通知が届けば流石に気がつくだろうと考えたわけです。
通知機能は僕にとって最も優先度の高い機能ということになり、逆に言えば通知機能さえ満足できる動作をしてくれれば、あとはオマケのような機能といっても良い感じです。
iPhone-Apple Watchの連携
iPhone-Apple Watchの連携はほぼ確実に通知が来ます。純正品ならではの抜群の安定感です。
iPhone-格安中華スマートウォッチの連携
iPhone-格安中華スマートウォッチの連携にはBluetoothを使用しました。意外とすんなりと連携できるので連携に対してのストレスはほとんど感じませんでした。
ただし、知らない間に連携が切れていて通知が届かないこともあありますし、連携されていても通知が来ない場合もあり、動作が安定しないという印象でした。
この点については格安中華スマートウォッチが原因というよりはiOSの独自規格のせいだと思われます。
事実、GARMINやCASIOなどの大手メーカーの製品でも連携が想定されているのはアンドロイド携帯になります。iPhoneとの連携は「一応できるレベル」のものとされていて、動作に関してはサポート対象外としているような感じです。
なのでApple Watch以外を使用する場合は安定した通知は諦めなくてはいけないのかもしれません。
そんなわけでiPhoneとの連携を重要視する人の場合は、選択の余地なくApple Watch一択になると思います。
ただし通知をあまり重要視しない、あるいはアンドロイド携帯などを使用しているのであれば、まだまだ格安スマートウォッチを使用する余地はあるかと思います。
フィットネス機能の違い
基本的なフィットネス機能についてはApple Watch、スマートウォッチともに五十歩百歩という感じです。
計測できる指標の種類は心拍計や歩数計、消費カロリーなどでだいたい共通していますし、計測される数値には大きな違いはないと思います。
レビューなどを見るとわずかな誤差で文句を言っている人がいたりもしますが、システム的に歩数計や心拍計などは目安程度のものと考えた方が良いでしょうし、大体の数字が得られていればそれで良しとした方が良いでしょう。
Apple WatchはiPhone純正フィットネスアプリに記録&多機能化
Apple WatchはiPhoneの純正フィットネスアプリにログが記録されていくので新たにアプリをインストールする必要はありません。
もっと専門的に細かい情報が欲しい場合は、いろいろなフィットネスアプリを追加して多機能化することもできます。
ウォーキングやランニング、自転車や水泳など目的に応じた専用のアプリもあるのも魅力ですし、STRAVAなどの定番フィットネスアプリとの連携もバッチリなのも嬉しいポイントです。
格安中華スマートウォッチの場合
格安中華スマートウォッチでも様々な数値を集めることができますが基本的には用意された機能で完結するものがほとんどでApple Watchのようにアプリを入れてプラグイン的に拡張していく感じはありませんが、STRAVAなどのフィットネスアプリとの連携も出来るようになっています。
一応オリジナルのフィットネスアプリもありますが、情報を中国サーバーに送るのはちょっと不安が伴います。登録した情報がどこへ行ってどのように使われるかが気になる人にとっては中国メーカーの不明なアプリを使用するのはかなり抵抗があるかもしれません。
バッテリーの持続時間の違い
Apple Watchのバッテリー持続時間は公称で18時間(実際は30時間くらいは持続します)なのに対して格安中華スマートウォッチの場合は1週間程度は充電しなくても使える感じでした。
この点に関しては格安中華スマートウォッチの方が圧勝ですが、多機能高性能との引き換えになるのでApple Watchの消費電力も高くなってしまうのは仕方がないところでしょう。
耐久性の違い
Apple Watchの場合はさすがにしっかりとデザインされている感じで質感も良く、長い時間使用したとしても、そうそう壊れなさそうな印象です。
格安中華スマートウォッチに関しては、デザイン云々よりも、まずは初期不良が無ければOKというところになります。
恐らくですが格安中華製品は品質確認をしていませんから不良品もバンバン紛れ込んでいます。「問題が出て購入者からクレームが来たら対処しよう」というような考え方が中国企業は普通だったりするので、当たり前のように不良品が混じっているのです。
先日中国から購入したライトなんかは動かない以前の問題でバラバラの状態で梱包されていました。それが当たり前なのです。
そんなわけで初期不良がなければとりあえずOKということになると思いますが格安=全体的にチープなので簡単に壊れたりボロくなったりします。
実際問題で僕が使用していた格安中華スマートウォッチはベルトを固定するピンが金属ではなくプラスチックで、何度か使用しているうちに折れてしまいました。
販売元に連絡して新しいものに交換してもらいましたが、またすぐに折れてしまうという欠陥商品並みのお粗末さで、格安中華製品を買うということは、安かろう悪かろうということを常に覚悟しておく必要があるでしょう。
おすすめの中国メーカー
格安中華メーカーはいずれもOEM的にどこかの工場で大量に作られたものに適当なブランド名を付けただけで販売したり、外側だけ変えたような程度で販売されていることが多いので基本的にどれも似たようなクオリティと思って間違いないと思います。
そんな中で、ある程度信用できるレベルのメーカーもあったりもします。
Xiaomi シャオミ
日本には入ってきていないメーカーですが中国本土ではスマートフォンメーカーとして有名です。ベースはスマートフォンメーカーですが、数年前から家電も販売するようになりアクションカメラやスマートウォッチなども手がけるようになっています。
僕自身、xiaomiのアクションカメラを使用したことがありますが、価格の割にしっかりした感じでしたし、スマートフォンメーカーだけあってスマートフォンの連携もかなりスムーズでした。
HUAWEI ファーウェイ
こちらも中国のスマートフォンメーカーとして有名で日本にも入ってきているのでご存知の方も多いと思います。
まとめ
「Apple Watchの方が絶対良い!」という最初から答え有りきな内容になってしまいましたが、Apple Watchの方がいろいろと調子が良いのは間違いありません。
単純に価格相応というところになるのだと思います。
なのでApple Watchに限らずGARMINやFitbit、CASIOなどの既に定評のあるスマートウォッチの方が使用していてストレスも少ないでしょうし、いろいろと安心して使用できるのではないかと思います。もちろん装着している時の気分も良いはずです。
格安中華製品はそれなりの問題も覚悟した上で購入するというのが良いと思います。
リスクとしては
● 初期不良が多い(交換は迅速な場合が多い)
● 突然販売終了になる
● アプリの信頼度
● 壊れやすい
という感じになると思います。
そんな感じなので僕としては、ちょっとしたお試しで格安中華メーカーの製品を買って、なんとなく今後も使いそうだなと思うようなものに関しては、後から評判の良いメーカーの製品を購入したりしています。
結果として、思っていた以上に通知機能が便利だったこと、その他のフィットネス系の情報は日常生活の運動を知ることができそうだったので、格安中華メーカーおスマートウォッチの購入が切っ掛けになりApple Watchを購入することになりました。
格安中華メーカーは割り切って使うためのもの
スマートウォッチに限らずいろいろなジャンルで格安中華メーカーの製品を見かけることが多くなりました。
自転車用品で言えばサイクルコンピューターやライト、鍵、サイクルジャージなど、以前では考えられないような価格の製品がAmazonなどにたくさん出品されています。
しかしこれらの製品に共通して言えることは価格相応ってことで基本的には掘り出し品はありません。
要するにちゃんとしたものをちゃんと作って、品質検査までしようと思えば中国製品でもそれなりの価格になるということで、安いには安いなりの理由があるわけです。
もちろん悪い部分だけではなく、安い製品があるとお試し感覚で購入できますし、そこまでクオリティが必要でないものや、消耗品などは別に安くても困ることはありません。
なので、それぞれの製品の性格を理解した上で上手に選択していくというのが正しいんじゃないかと思います。以上、Apple Watchと格安中華スマートウォッチとの比較についてのまとめでした。