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二人乗り自転車のタンデム自転車について知らなかったこと

二人乗り用自転車のタンデム自転車
Photo via:https://amzn.to/2J04fuB

二人乗り自転車であるタンデム自転車について知らないことがいくつかあったので、調べたことをまとめておきます。

二人乗り自転車(タンデム自転車)とは

タンデム自転車とは二人乗り用の自転車で、前後に並んで自転車に乗り、二人でペダルを漕げる自転車です。

タンデム自転車は一般的には二人乗りですが、三人以上で乗れるようなタンデム自転車も存在します。

複数の人が一台の自転車に乗り、一緒にペダルを漕げるため、一人で乗る時よりも強い力で走行できるというのが特徴で、自転車のトラックレースでもタンデムスプリントと呼ばれるタンデム自転車専用のレースが行われていたりします。

日本でのタンデム自転車が公道走行について

2015年まではタンデム自転車が公道走行できない都道府県がほとんどだった

日本の場合、条例などにより基本的には「タンデム自転車は公道を走れない」とされていました。少なくとも2015年くらいまでは多くの都道府県でタンデム自転車の公道走行は禁止されていて、一部の観光地などの施設内で「珍しい自転車」として乗ることができる程度で留まっていました。

2015年8月当時でタンデム自転車の公道走行が許可されていたのは山形、群馬、新潟、長野、愛知、兵庫、広島、愛媛、佐賀、宮崎10県しかありませんでした。

タンデム自転車の公道走行が出来ない理由は、単純に二人乗りが危ないということや、一般的な自転車とは形状が異るということなどが挙げられるかと思います。

二人乗り用自転車、いわゆるダンデムと呼ばれる自転車は、レンタルサイクルを行なっている公園や施設などでよく見かけますが、確かに公道を走っているのを見た事がありませんでした。

そもそも自転車全体から見ればタンデム自転車はそれほど大量に走っているものでもないでしょうから、見かけなくて当たり前ではありますが、少なくとも東京で見た事がなかったのは、東京の公道でタンデム自転車を走らせることが出来なかったからということかと思います。

道路交通法的には走行できるが条例によって走行できない

タンデム自転車が公道を走れないのは道路交通法で禁止されているわけではなく、各自治体の定める条例によって制限されているとのこと。

これは意外でした。
条例が定められた経緯はわかりませんが、そもそも一般自転車を二人乗りすることは道路交通法(道路交通法57条2項)に基づいて基本的に出来ないので、その流れで二人乗り自転車であるタンデム自転車も禁止になったのではないかと思います。

なのでタンデム自転車の公道走行解禁のためには、各自治体で条例を改正してもらう必要があるため、日本全国で足並みが揃わないという状況になっているわけですね。

タンデム自転車の公道走行が解禁される流れに

2016年12月時点で、タンデム自転車で公道を走行出来る県は14県でしたが2021年1月には40府県まで増えているようです。

解禁される流れの切っ掛けとなったのは、目の不自由な人が楽しめるレジャーとして二人乗りのタンデム自転車が注目され始めたことにあります。

タンデム自転車は後部座席はハンドルはあるものの持ち手としての役割のみで操縦はできずに自転車を漕ぐだけになり、前の座席に座っている人が操縦することになります。

つまり、健常者が前の座席に座って操縦を行い、目の不自由な人は後部座席に座ってペダルを漕ぐというわけです。

こうすることで、目の不自由な人でも、スピード感や遠くまで出かけるような自転車の楽しみを共有できるので、目の不自由な人の世界を大きく広げることができるのです。

そのような事情を踏まえて、一般社団法人日本パラサイクリング連盟などが自治体に働きかけることにより、タンデム自転車の公道走行が可能な方向にルールが変わりはじめたというわけです。

ちなみに東京都は2021年3月現在でまだ解禁はされていませんが、一部区間では認められていて、少しずつですが解禁の方向で進んでいるようです。

ちなみに、タンデム自転車であっても、一人で運転する場合は問題にはならないようです。あくまで二人乗りが問題ということですね。

東京都の二人乗りタンデム自転車走行可能な公道

● 多摩湖自転車・歩行者道(保谷狭山自然公園自転車道)
● 浅川ゆったりロード(浅川サイクリングロード)
● 足立さいたま自転車道(芝川サイクリングロード)
● パレスサイクリングコース 毎週日曜日(午前10時から午後4時まで)

タンデム自転車走行可の新しい標識


Photo via:https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/doro/tandem_bicycle.html

東京都内でタンデム自転車が走行できる道路には上記の道路標識が設置されるようになりました。

参考 タンデム自転車とは|警視庁

三輪タンデム自転車は走行可能

二輪のタンデム自転車は公道の走行が禁止されている場合があるものの、車輪が3つある三輪タンデム自転車の場合だと、公道を走れる県は一気に増えて、東京都や大阪府なども走行可能なようです。

参考 タンデム自転車交流協会通信
参考 一般社団法人日本パラサイクリング連盟

タンデム自転車の公道走行が解禁されても歩道の走行は禁止

二人乗り自転車のタンデム自転車の公道走行が許可された県でも、歩道の走行はできない(一部除く)という条件が付きます。要するに公道を走行する場合は車道を走らなくてはいけません

理由としてタンデム自転車は「普通自転車以外の自転車」扱いとなるためで、歩道の走行はできないとのこと。

前向きに考えるなら、歩道の走行は自転車も原則禁止なので実質通常の自転車と同じ扱いとも言えるかもしれません。

二人乗りタンデム自転車普及活動

大変な偏見なのですが、個人的には二人乗りのタンデム自転車を見ると、観光地の公園でカップルがイチャイチャするために乗る自転車とばかり思っていました(笑)。

しかし二人乗りのタンデム自転車について調べてみると、実際はもっと夢のある自転車ということが調べてみると解ってきました。

上にも書きましたが、タンデム自転車の後部座席に座る人はハンドル操作をしないため、視覚障害を持つ人でも一緒に走行や運動することができて、行動範囲を広げられるというメリットがあるため、視覚障害者がサイクリングを楽しむ為に利用されることが多いようです。

それうい世界があると知った瞬間に「なるほど!」と思い大変感動しました。
目が不自由だと、どこへ行くのにも不自由に感じることはきっと多いと思いますが、タンデム自転車であれば、自分でペダルを踏んで前に進むわけですから、誰かの力を借りてどこかへ行くという感じではなく、自分の力で何処かへ行くという実感が伴うでしょう。

そして日常生活ではなかなかできないだろう運動に関してもかなり身体を動かすことができそうで、タンデム自転車は視覚障害者の方々に新しい世界を開く自転車として注目されているという話は、自転車好きとしてもすごく嬉しい話題でした。

その素晴らしさを出来るだけ多くの人に体験してもらいたいという想いもあり、タンデム自転車の走行制限をなくそうというような活動を行っている団体がいくつかあるようなので一部を下記に紹介しておきます。

タンデム自転車に関する団体

大阪でタンデム自転車を楽しむ会
兵庫タンデムサイクリングを楽しむ会
タンデム自転車交流協会
シクロツーリズムしまなみ

こういった方々の活動もあって、タンデム自転車の解禁の動きが広がっているようですね。

というわけで、二人乗り自転車のタンデム自転車について調べたことをまとめてみましたが、調べる前では全く知らなかったことが沢山出てきました。そしてまた新しい自転車の可能性を知ることができました。

自転車って本当に素晴らしいと思います。

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