amazon 自転車用品売れ筋ランキング

ロードバイクやクロスバイクのホイールを交換しようと思ったとき、意外と分かりにくいのが「今使っているカセットスプロケットが、そのホイールに取り付けられるのか?」という問題です。
特にクロスバイクの場合、
といったシマノのコンポーネントを使っていることが多いと思いますが、現在販売されているロードバイク用ホイールには11速対応のHGフリーハブを採用したものが多くあります。
なので、「11速用のホイールに、今使っている8速や9速のスプロケットを付けられるの?」と思う人も多いでしょう。
さらに現在では12速化も進んでいるので、「11速用ホイールに12速スプロケットは付けられるの?」という疑問も出てきます。
結論から言うと、シマノのHGフリーハブを採用した11速対応ホイールなら、10速・9速・8速用のカセットスプロケットをスペーサーを使えば、多くの場合、取り付けられます。
12速については「12速なら何でも付く」というわけではありません。
同じ12速用でも、12速用カセットには、従来のHGフリーハブに対応するものと、シマノの新しいHG L2やMTB系のMicro Splineなど、異なるフリーハブ規格を使用するものがあるのです。
ここが非常にややこしいところです。
この記事では、クロスバイクやロードバイクのホイール交換で困らないように、シマノのフリーハブとカセットスプロケットの互換性について整理してみます。

ホイールへカセットスプロケットを取り付けられるかどうかは、フリーハブの長さとカセットスプロケットの幅で決まります。
フリーハブとは、カセットスプロケットを取り付ける部分のことを言います。
ここにカセットスプロケットを差し込み、ロックリングで固定するわけですが、ホイールハブの長さが、カセットスプロケットの幅よりも長ければ、取り付けができますが、短ければ取り付けができません。
要するに、互換性がない、ということになります。
● ホイールハブ長さ > カセットスプロケット幅 : 取付可能
● ホイールハブ長さ < カセットスプロケット幅 : 取付不可

シマノのHGフリーハブでは10速・9速・8速のカセットスプロケットは、基本的に同じHG系フリーハブとなっています。
そのため10速・9速・8速のカセットスプロケットは、同じホイールに取り付けることができます。
つまり
8速→9速
8速→10速
9速→10速
といった変更では、ホイールをそのまま使えるケースが多くあります。
WH-7800やWH-7801などの、シマノの初期の10速ホイールは、10速専用のホイールのため、例外的に10速以外のスプロケットを取り付けることができません。
11速ロード用のHGフリーハブは、10速用のホイールのフリーハブと比べると、約1.85mm長くなっています。
なので、10速・9速・8速用のカセットスプロケットは11速用のホイールに取り付けることができます。
8速・9速用カセットスプロケットを取り付ける場合には、1.85mmのスペーサーを使用します。
10速用カセットも、11速ロード用HGフリーハブに取り付けることができます。
一般的なシマノ10速カセットでは、構成によって1mmスペーサー+1.85mmスペーサーを使用します。つまり合計で2.85mmのスペーサーを使用するケースがあります。
ただし、10速カセットはモデルによって必要なスペーサー構成が異なるため、「10速なら必ず2.85mm」と覚えるよりも、使用するカセットスプロケットのメーカー・型番の取扱説明書を確認するのが確実です。
これは当然ながら、取り付け可能です。
11速ロード用カセットスプロケットと11速ロード用HGフリーハブは基本的にそのまま組み合わせられます。
ここが一番注意したいところです。
12速の場合、「12速だから付く」「12速だから付かない」と一括りにはできません。
シマノの12速ロードには、従来のHGフリーハブを使用できる構成と、12速対応の新しいフリーハブ規格(HG L2)あります。さらにMTB系12速ではMicro Splineが使われるものもあります。
つまり、12速=全部同じフリーハブではありません。
これらは見た目が似ていても互換性がありません。
例えば、Micro Spline用の12速カセットを、通常のHGフリーハブに取り付けることはできません。逆も同様です。
そのため、12速スプロケットを購入するときは、カセット側のフリーハブ規格を確認する必要があります。
従来型のHGフリーハブに対応した12速ロード用カセットであれば、11速ロード用ホイールと組み合わせられる場合があります。
「11速用ホイールだから、歯数の多い12速カセットはつけられない」というわけではありません。
| ホイール側 | 8速 | 9速 | 10速 | 11速 | 12速 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10/9/8速用HG | ○ | ○ | ○ | × | × |
| 11速ロード用HG | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
| 12速対応HG | △ | △ | △ | ○ | ○ |
| HG L2 | × | × | × | × | ○ |
| Micro Spline | × | × | × | × | ○※ |
※12速でもカセット側の規格によります。
この表で重要なのは、「12速」という数字だけでは互換性を判断できないということです。
ここまで読んで、「結局、クロスバイクのホイールを交換するならどれを買えばいいの?」と思う人もいるでしょう。
個人的には、現在10速・9速・8速のクロスバイクに乗っているのであれば、一般的なシマノ11速ロード用HGフリーハブを採用したホイールはかなり使いやすい選択肢だと思います。
現在の10速・9速・8速を11速対応ホイールでも使い続けることもできますし、将来的に11速へ変更する場合にもホイールを流用できます。
例えば、現在:9速 →11速対応ホイールへ交換 →11速化せずに現在の9速カセットを使用 →将来11速化 →11速カセットに交換 という使い方ができます。
ホイールを買い直さなくて済む可能性があるので、コンポーネントを徐々にアップグレードしたい人には便利です。
ロードバイク用ホイールを購入するとき、「自分のクロスバイクは9速だから、11速用ホイールは使えない」と思っている人がいるかもしれません。
しかし、これは必ずしも正しくありません。
一般的なシマノ11速ロード用HGフリーハブであれば、
というように、11速用ホイールでも幅広いカセットスプロケットを使用できます。

シマノの一般的な8速・9速用HGフリーハブには、10速用カセットスプロケットを取り付けることができます。
ただし、10速用カセットスプロケットは、8速・9速用カセットスプロケットよりも幅が狭いため、通常は1mmスペーサーを使用して位置を調整します。
取り付ける際は、
フリーハブ → 1mmスペーサー → 10速カセット → ロックリング
という順番になります。
なお、この1mmスペーサーは10速用カセットスプロケットに付属している場合がありますが、すべての10速カセットに同じスペーサーが付属するとは限りません。
購入したカセットスプロケットの説明書やメーカーの取扱情報を確認して、必要なスペーサーを用意するようにしましょう。
シマノのCS-4600(Tiagra 10速)は少し特殊です。
CS-4600は10速用カセットですが、一般的な10速カセットとは異なる寸法になっており、9速・8速用HGフリーハブに取り付ける場合、通常の10速カセットで必要になる1mmスペーサーを使用しません。

一般的な8速・9速用のHGフリーハブには、通常の11速ロード用カセットスプロケットを取り付けることはできません。
11速ロード用カセットは、8速・9速・10速用のフリーハブに装着するカセットよりも幅が広く、フリーハブの長さが足りないためです。
そのため、現在8速や9速のクロスバイクに乗っていて、「11速のコンポーネントに交換したい」という場合、基本的には11速対応のホイールに交換する必要があります。
シマノのCS-HG700-11とCS-HG800-11は、11速用カセットでありながら、通常の11速ロード用カセットとは異なり、10速・9速・8速用と同じ長さのHGフリーハブに取り付けられるように設計されています。
代表的な仕様は11-34Tです。
これは、ロード用11速の通常のカセットよりも大きなスプロケットを使用するため、MTB系のフリーハブ規格を利用しているためです。
そのため、対応する10速・9速・8速用HGフリーハブを使用しているホイールであれば、ホイールを11速用に交換しなくてもCS-HG700-11 / CS-HG800-11によって11速化できる場合があります。
ただし、11速対応ホイールにこれらのカセットを取り付ける場合は話が変わります。
11速ロード用のHGフリーハブは、8速・9速・10速用よりも約1.85mm長いため、CS-HG700-11 / CS-HG800-11を11速ロード用HGフリーハブに取り付ける場合は、1.85mmスペーサーが必要です。
8/9/10速用HGフリーハブ
→ CS-HG700-11 / CS-HG800-11を装着可能
11速ロード用HGフリーハブ
→ CS-HG700-11 / CS-HG800-11 + 1.85mmスペーサー

クロスバイクや少し古いロードバイクなどでよく使われているのが、10速・9速・8速に対応したHGフリーハブを採用したホイールです。
このタイプのホイールは、基本的に8速・9速のカセットスプロケットをそのまま取り付けることができ、10速についてもカセットに応じたスペーサーを使用することで取り付けられます。
れば、ホイールを交換せずに対応できるケースが多いです。
一般的な11速ロード用カセットスプロケットは、このタイプのフリーハブには取り付けられません。11速ロード用カセットは8速・9速・10速用よりも幅が広いため、フリーハブの長さが足りないからです。
そのため、例えば現在10速のクロスバイクを通常の11速ロード用コンポーネントへ11速化する場合は、11速対応のホイールへ交換する必要があります。
ただし、ここには例外があります。
シマノのCS-HG700-11 / CS-HG800-11のように、11速用でありながら8速・9速・10速用と同じ長さのHGフリーハブに取り付けられるカセットも存在します。
また、シマノには過去に10速専用設計のフリーハブを採用したホイールが存在しました。
代表的なのが、WH-7800やWH-7801などです。
これらは一般的な8速・9速・10速共用のHGフリーハブとは構造が異なり、10速カセット専用として設計された特殊なフリーハブを採用しています。
そのため、現在一般的に使われている8速・9速用カセットを取り付けることもできません。もちろん、通常の11速ロード用カセットや12速用カセットも取り付けできません。

11速ロード用のHGフリーハブは、一般的な10速・9速・8速用のHGフリーハブよりも約1.85mm長くなっています。
そのため、10速・9速・8速用のカセットをそのまま11速用フリーハブに取り付けると、カセットとロックリングの間に隙間ができてしまいます。
そこで、1.85mmのスペーサーを使用してフリーハブの長さを調整する必要があります。

11速用のホイールに10速用のカセットスプロケットを使用するためには、ホイールとカセットスプロケットの間に専用の1.85mm幅のスペーサーと1mmスペーサーをセットにして合計2.85mmのスペーサーを入れる必要があります。
1.85mm+1mm幅のスペーサーを入れることで、都合2.85mmの幅が調整でき、11速用のホイールでも10速用のカセットスプロケットが使用できるようになります。
大抵の場合、1.85mmスペーサーは11速用のホイールを購入した際に一緒に同梱されていますし、1mmのスペーサーは10速のカセットスプロケットを購入すると同梱されているので、後からスペーサーを購入する必要はない場合が多いですが、スモールパーツとして購入もできます。
10速用では通常1.85mmのスペーサーの他に1mmのスペーサーを入れなければいけないようですが、CS-4600 Tiagraのスプロケットに関しては10速ではありますが、9速用のカセットスプロケットと同じ厚みがあるため1.85mmのスペーサーだけで良いようです。
8速用や9速用のカセットスプロケットは11速用のカセットスプロケットよりも幅が狭いため、11速用のホイールに1.85mmのスペーサーを入れることで8速用や9速用のカセットスプロケットを取り付けられます。
ちなみに8速用と9速用のカセットスプロケットの幅は同じです。

つまり、11速用ホイールにはスペーサーを入れれば8速用、9速用、10速用、スペーサー無しの状態で11速用、12速用(HG)のカセットスプロケットが使用できるということになります。
ただし、12速については別途注意が必要です。
なお、ここでいう「11速用ホイール」とは、従来型のシマノHG 11速フリーハブを採用したホイールを指しています。
12速用として販売されているホイールでも、従来型HGを採用しているものとHG L2を採用しているものがあるため、単純に「11速」「12速」という変速段数だけで判断しないようにしましょう。
シマノの12速ロード用ホイールには、大きく分けて従来型のHGフリーハブを採用したものと、12速用に設計されたHG L2フリーハブを採用したものがあります。
ここは、12速化を考える際に非常に重要なポイントです。
12速ロード用のホイールであっても、従来型のHGフリーハブを採用しているモデルであれば、対応する11速カセットを取り付けられる場合があります。
一方、シマノが12速ロード用に採用しているHG L2フリーハブは、従来のHGフリーハブとは異なるスプライン形状になっています。
そのため、従来型HGに対応する11速・10速・9速・8速などのカセットスプロケットを、HG L2フリーハブに取り付けることはできません。
例えば、シマノの12速ロード用コンポーネントであるDURA-ACE R9200シリーズなどでは、HG L2フリーハブを採用したホイールが存在します。
このタイプのホイールを購入する場合、現在8速・9速・10速・11速の自転車に使用しているカセットをそのまま流用することはできないので注意が必要です。

ここまでの話をまとめると、従来型のシマノHG 11速対応フリーハブを採用したホイールは、かなり幅広いカセットスプロケットに対応できます。
10速・9速・8速のカセットは、適切なスペーサーを使用することで取り付け可能です。
11速カセットは基本的にスペーサーなしで取り付けられます。
12速については注意が必要です。
シマノの12速ロード用カセットには、従来型HGフリーハブに対応するものと、HG L2フリーハブを必要とするものがあります。
12速用カセットスプロケット ○
11速用カセットスプロケット ×
10速用カセットスプロケット × ※注
9速用・8速用カセットスプロケット × ※注
※注: この「12速HGハブ」は基本的に11/12速に最適化されており、1.85mmスペーサーを足しても8〜10速が取り付けられない(または推奨されない)ケースがあります。確実に8〜10速を使いたいなら「11速用ホイール(HG 11s)」を選ぶのが無難です。
12速用カセットスプロケット ○
11速用カセットスプロケット ○
10速用カセットスプロケット ×
8速用・9速用カセットスプロケット ×
※HG L2は12速ロード用に登場した新しいフリーハブ規格です。従来型HGとはスプライン形状が異なるため、従来型HG用の11速・10速・9速・8速カセットは取り付けできません。
12速(ロード用)スプロケット:◯
11速スプロケット:◯
10速スプロケット:◯ 1mm + 1.85mmスペーサー
8速・9速スプロケット:◯ 1.85mmスペーサーのみ
12速用スプロケット ×
11速用スプロケット ×
10速用スプロケット:○ 1mmスペーサー
9速用/8速用スプロケット: ◯
自転車のホイールとカセットスプロケットの互換性は、単純に「8速」「10速」「11速」「12速」という変速段数だけでは判断できません。
確認したいのは、
① フリーハブの規格
② フリーハブの長さ
③ カセットスプロケットの規格
④ 必要なスペーサー
の4点です。
11速から12速への移行に伴ってフリーハブの規格も増えているため、「12速対応」と書いてあるだけで購入を決めるのは危険です。
現在10速・9速・8速のクロスバイクに乗っていて、将来的な11速化も考えているのであれば、従来型HGの11速対応ホイールを選んでおくと、現在のカセットをスペーサーで使用しながら、将来的に11速化したときにもホイールを流用しやすくなります。
逆に、12速化を前提にホイールを購入するのであれば、使用する12速カセットがHGなのかHG L2なのかを確認して、ホイールとカセットをセットで考えることが大切です。
カセットスプロケットを交換するだけで済む場合もあれば、フリーハブの規格が合わず、ホイールそのものを交換しなければならない場合もあります。
「何速だからこのホイール」と決めるのではなく、カセットとフリーハブの規格を確認してからホイールを選ぶようにしましょう。