愛車のクロスバイクの700Cのタイヤがパンクしたのでパンク修理をしました。
せっかくなので修理の様子を写真に撮りつつパンク修理をしてみたのでパンク修理の作業方法や手順を解説してみました。
クロスバイクやロードバイクのパンク修理の方法
ホイールを自転車から外す
今回は後輪がパンクしました。
車輪をフレームから外さないとパンク修理できないので、まずは後輪をフレームから外します。
後輪の外し方
● ギアをアウタートップにします。(フロントは大きなギア、リアは小さなギア)
● ブレーキを開放します
● クイックリリースを開放します
● タイヤを押さえてサドルを持ち上げます
後輪をフレームから外しました。
パンクしているのでタイヤをつまむとスカスカな状態になっています。
屋外で作業する場合は後輪を外した自転車はサドルとハンドルを支点にして逆さにしておくと自立させることができますが、今回は自宅でのパンク修理になるのでミノウラのディスプレイスタンドを使用して自立させています。
ディスプレイスタンドは自転車メンテナンス作業の際には必須でとても便利なものです。
タイヤレバーを使用してホイールからタイヤを外す
パンク修理にはタイヤレバーが必須です。
これがないとホイールからタイヤを外すことが出来ません。
いろいろなタイプのタイヤレバーがあります。
我が家にはプラスチック製のタイヤレバーが2種類、金属製のタイヤレバーが1種類、タイヤレバー付きの携帯工具が2種類あります。
今回使用したのはパナレーサーのタイヤレバーです。
タイヤはバルブの反対側から外す
ちなみにバルブ口のある側からタイヤレバーを差し込むとバルブが邪魔になるので、タイヤレバーを差し込む位置はバルブ口のある反対側からです。
タイヤレバーの使い方
タイヤレバーの使い方です。
タイヤレバーの先端が小さいフック状になっているので、タイヤのビート部分に引っ掛けます。
ビートに引っ掛けたら、テコの原理でそのままタイヤレバーを倒して、タイヤレバーをスポークに引っ掛けます。
こうすることでタイヤをホイールから浮かせることができます。
一本目のタイヤレバーで浮いたタイヤの隙間から二本目のタイヤレバーを差し込んでリムに沿ってタイヤレバーをスライドさせます。
スポーク二本分くらいスライドさせたら一本目と同じようにタイヤレバーをスポークに引っ掛けます。
だいたいの場合は二本目のタイヤレバーをスポークに引っ掛けるとタイヤがホイールから外れると思いますが、二本目でも外れない時は三本目のタイヤレバーを同じように差し込んで作業を繰り返します。
パンクしたチューブをタイヤから取り出す
タイヤをホイールから外したら、パンクしたチューブをタイヤから取り出します。
バルブ口の部分にあるバルブ口を固定するためのリングを外します。
これを外さないとバルブをリムから外すことができません。
リングを外したらバルブ口をホイールから外し、タイヤを引っ張るとズルズルとチューブが出てくると思います。
引っ張り出したチューブに空気を入れて空気が漏れる穴の位置を特定する
引っ張り出したチューブに空気を入れます。
引っ張り出したチューブにわざわざ空気を入れるなんて意味のないような作業に思えますが、空気を入れることでチューブのどこに穴が空いているかを確認することができるのです。
大抵の場合は空気をたくさん入れると「シュー」という感じで空気漏れが始まるのでチューブに耳を近づけて音を聞いてみるのが良いでしょう。
自宅でパンク修理の作業をする場合はバケツやタライに水を張ったものを用意してチューブを水の中にくぐらせれば空気漏れしている部分がすぐに見つけられると思います。
タイヤの上にチューブを重ねて異物を確認する
チューブに空気を入れて穴の位置を確認したら、タイヤの上にチューブを重ねます。
こうすることでパンクの原因が異物が刺さったなどの場合、タイヤのどこに異物が刺さったのかを特定することができます。
ホイールのバルブ穴とバルブの位置を揃えて重ねれば簡単に位置が特定できます。
今回、チューブに空いた穴の位置はバルブのすぐ横の位置に空いていたので、異物が刺さったとするならばタイヤの23mmの文字がプリントされた位置あたりが怪しい部分になります。なので、その部分を念入りに調べてみることになります。
タイヤの中に異物がないか確認する
チューブに穴の空いた場所を中心に異物がタイヤに刺さっていないか、タイヤの中に残留物が無いかどうかを念入りに確認します。
ガラスや金属片などが刺さっていた場合は怪我をしてしまう可能性もあるので軍手などををしてから作業をした方が安全です。
この作業を怠ったり、適当にやってしまうと、新しいチューブに交換してもまたすぐにパンクしてしまうこともあるので出来るだけ丁寧に確認をするようにしましょう。
念のため、穴の空いていた場所だけではなくタイヤ全体の確認もしておきましょう。
パッチを使ってパンク修理
通常のパンク修理であれば、穴の空いたチューブは捨てて新しいチューブに交換することになります。チューブを取り外したのと逆の手順で作業すればパンク修理は完了です。
クロスバイクやロードバイクの場合、チューブを修理するよりもチューブごと新しくしてしまうのが一般的だと思います。その方が簡単で早いからですね。
しかし今回は自宅での作業ですしチューブに空いていた穴が小さかったこともあり、パンク修理用のパッチを使ってパンク修理してみることにしました。
チューブについた汚れを落とす
まずは穴の空いた周辺を綺麗にしておかないとパッチのくっつきが悪くなってしまうのでウェスなどを使って汚れを拭き取ります。
チューブの表面を荒らす
パッチをノリで接着した時にくっつきが良くなるように紙ヤスリなどを使ってチューブの表面を荒らします。今回はパンク修理キットの中に入っていたトゲトゲのツールを使ってチューブの表面を擦りました。
パンク修理キットにはヤスリがセットになったものもあります。
パンク修理用のノリを塗る
パンク修理用のノリをチューブの穴の空いた部分に塗ります。
ノリを伸ばすと穴の位置が判りづらくなるので事前にマジックなどでマーキングしておくとパッチを貼る時にも迷わなくなると思います。
ノリを指などで延ばします。
パッチから少しはみ出る程度の大きさになれば良いでしょう。
パッチを貼る
ノリを延ばしたら乾く前にパッチを貼り付けます。
パッチを剥がして接着部分を触らないように気をつけながらチューブに貼り付けます。
穴の位置がパッチの真ん中に来るようにして注意してください。
表面のビニールは剥がせるものと剥がせないものがあるようです。
僕が使用したパッチの表面のビニールは剥がせないタイプでした。
事前に丸い形にカットしておけば良かったなと思いました。
パッチを圧着させる
パッチを圧着させるために何か丸みのあるものでゴシゴシとパッチを擦ります。
今回はTOPEAKの携帯ツールのヘキサス2の柄の部分を使用してゴシゴシしてみました。
屋外で作業する場合は平らな場所を探して下に柔らかい物を敷いてから行った方が良いと思います。ゴツゴツの場所で作業してとチューブに穴を空けてしまっては元も子もないので注意してください。
適当にゴシゴシと擦った後にパッチがしっかりとチューブに圧着されているかを確認してきちんと接着されているようであれば大丈夫と思います。
チューブをタイヤの中に入れてタイヤをホイールにはめる
チューブをタイヤの中に入れる
チューブをタイヤの中に戻して、タイヤをホイールにはめればパンク修理は完了します。
まずはチューブに軽く空気を入れます。
チューブに少し空気を入れる
チューブに空気を入れる理由は、チューブに空気が全く入っていない状態よりも空気が少し入っている方がチューブをタイヤの中に入れやすくなり、タイヤにチューブが挟み込まれる失敗が少なくなるからです。
チューブがタイヤに挟まれていると、空気を目一杯入れた時にチューブに穴が空いてしまうという最悪の事態になってしまうので、パンク修理の際には注意したいことのひとつです。
チューブはバルブ部分から先に入れる
タイヤにチューブをセットする時には、まずバルブ穴にバルブを通してからチューブをタイヤの中に納めていきます。
タイヤをホイールにはめる
チューブをタイヤの中に収めたら、次にタイヤをホイールにはめていきます。
タイヤはバルブ部分からはめる
タイヤをホイールから外した時はバルブのある側の反対側から外しましたが、タイヤをはめる時はバルブのある側からはめていきます。
最終的にバルブの反対側がゴールになるように、バルブを中心にして左右均等にはめていくのが良いでしょう。
最初は指で押し込めば簡単にはめられますが徐々にビートが突っ張ってタイヤが硬くなります。
なかなかホイールにタイヤをはめられない時は、手の指ではなく掌底の肉厚な部分でグイグイとタイヤを押し上げるようにするとはめやすくなると思います。
ビートが固くてはめられない場合はタイヤレバーを使用する
どうしてもハマらない時はリムにタイヤレバーを引っ掛けてテコの要領ではめると良いでしょう。
ただし、タイヤレバーを使用する際にタイヤレバーでチューブを挟み込んでいないかを確認してください。タイヤレバーでチューブに穴を空けてしまう可能性もあるので注意が必要です。
チューブがタイヤに挟まれていないかを確認する
タイヤをホイールにはめたら、タイヤをリムから剥がすような感じでタイヤとホイールの間にチューブが挟まれていないかを確認します。
きちんとタイヤの中にチューブが収まって入れば問題ありませんが、チューブが挟まれたまま空気を入れてしまうとせっかく新しくなったチューブが裂けてしまいパンクしてしまうことがあります。
ぐるっと回して挟み込みがないかを確認して特に問題がなさそうであれば空気を適正な空気圧まで入れてパンク修理は完了です。
外出先でのパンクはフルに空気を入れるのが難しい
今回は家での作業なのでフロアポンプを使いますが屋外での作業の場合は携帯用のミニポンプだったりするので適正な空気圧まで入れるのが大変だったりします。
その場合は無理に空気を入れようとはしないで4〜5bar程度でも空気が入れられれば自走できるようになりますからサイクルショップなど空気入れが借りられるような場所まで移動するのが良いんじゃないかと思います。
外でも空気をしっかりと入れたい場合はポンプではなくインフレーターよ呼ばれるボンベを使用するのが良いと思います。慣れないと使いづらいと思うかも知れませんが、バルブに直結させられるアダプターもあるので、簡単に空気を満充填させられます。小さいので携帯しやすいのも良いですね。
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バルブのリングと蓋も忘れないようにしましょう。
以上、クロスバイクやロードバイクのパンク修理の方法でした。
クロスバイクやロードバイクのパンク修理の方法まとめ
クロスバイクやロードバイクのパンク修理は難しくない
一般的なママチャリやシティサイクルの場合、パンク修理は自転車屋さんにお願いするのが普通かと思うので、自分自身でパンク修理するというのは初心者にとっては敷居が高いようにも感じられるかもしれません。
また、クロスバイクやロードバイクなどはパンクしやすいと言われているので、パンク修理ができないと遠出などする際にはちょっと不安だったりもするはずです。
しかしながら一度パンク修理を経験してみればそれほど難しいものでもないと実感できるはずです。また、パンク自体も乗り方と空気圧さえ気をつければそんなに頻繁にパンクするものではありません。
そんなわけで僕自身もすごく久しぶりのパンク修理でしたが、特に迷うこともなく、写真を撮りながらでも30分も掛からずに作業を終えることができました。
パンク修理はリハーサルしておくと安心感が違う
パンク修理の経験がないまま出先でパンクしてしまうと、自力でパンク修理するのはかなり難しいかもしれないので自宅でリハーサルをしておくのも良いと思います。
パンク修理のリハーサルの手順としては
1.タイヤの空気を抜く
2.ホイールをフレームから外す
3.タイヤをホイールから外す
4.チューブをタイヤから取り外す
5.取り外したチューブをタイヤに取り付ける
6.タイヤをホイールにはめる
7.空気を入れる
8.ホイールをフレームに取り付ける
という感じです。
自宅だと失敗しても大丈夫ですし同じチューブを使えるので費用もかかりません。
一度リハーサルしておけば、いざという時に安心感が全く違いますから是非トライしてください。
ちなみに僕が使用している自転車のタイヤはコンチネンタルのグランプリ 5000シリーズです。走行性能だけでなくパンク耐性の高いタイヤとしても評価の高いタイヤなのでおすすめです。
Continental(コンチネンタル) GRAND PRIX 5000 グランプリ5000 (700×25c) [並行輸入品]