独身貴族という言葉があるように、独身者と既婚者とでは自由度が全く違います。特にお金に関しては、独身時代と結婚した後とでは頭を抱えたくなるくらいに自由になるお金の額が違ってきます。
誤解の無いように前置きしておきますが、結婚生活自体は素晴らしいモノだと感じています。しかしお金の面だけに関しては独身時代が良かったと思う事もしばしばです。
なぜ冒頭からお金の話かと言えば、クロスバイクやロードバイクなどのスポーツサイクルは贅沢な趣味と言われるほど、いろいろと出費が嵩んでしまうものなのです。
独身時代と違ってお金を自由に遣えるわけでもない既婚者にとっては非常に大きな問題で、いろいろと計画的にやり繰りしないと自転車ライフ自体が破綻してしまうことにもなりかねません。
そんなわけで、一般中流家庭を自負する僕が、家庭を持ちながら自転車ライフを維持していく上で大切なポイントについて、まとめてみました。
結婚後も自転車ライフを維持するための大切なポイント
自転車ライフは結婚前にスタートすべし!
クロスバイクやロードバイクに興味があるけれど購入を先延ばしにしている場合は結婚前までに自転車ライフをスタートさせることを強くお勧めします。
というのも、自転車ライフで最もお金がかかるのが自転車本体を購入する時です。自転車本体の購入費用はもちろんのこと、空気入れやメンテナンス用品にはじまり、バッグやウェアなどハマればハマるほど、お金はどんどん出ていくことになります。
僕の場合で言えば、クロスバイクは6万円程度で購入しましたが、その後は用具やら装備品やらで20万円くらいは遣っているものと思われます。(パーツ類除く!)
自転車に限らずで何か新しい趣味を始めようと思うと、まとまったお金が必要になるものだとは思いますが、結婚しているとお金の使い道は妻との相談になるわけで、趣味のためだけにはそんな出費は簡単に許してもらえません。
例えば旅行や外食など、夫婦一緒に共有出来るものであればまだ理解もしてもらいやすいですが、自転車のように個人の趣味となると、途端に財布のヒモは堅くなってしまうのです。
実際問題で僕がクロスバイクのESCAPE Airを購入したのは結婚後だったので、購入を決める時には妻の了解を得なければいけませんでした。自分で稼いだお金であっても大きな買い物をする時は相談しなければいけないのです。
さらに、僕の場合は改造・カスタマイズという方面にも自転車ライフの楽しみを見出してしまっていたので、自転車本体を購入した後も、気になるパーツや工具などが見つかると、頻繁にAmazonあたりでポチポチしていました。
当然ですが、そうなると毎日のように荷物が届けられるようになります。あまりにも頻繁に荷物が届くので、その荷物を受け取る妻は「またこんなに自転車用品を買って・・・」とかなり白い目で見られてしまうようになり、ちょっとした夫婦喧嘩の原因にもなってしまったこともあります。
そんなわけで、そのうち妻の居ない休日を選んで配送してもらったり、近くのコンビニでの受け取りに変更したりして、なるべく妻に文句を言われないように対策していた時期もありました。
まぁそんな感じでスタートアップにはそれなりの出費が伴うものです。欲しいと思ったモノを欲しいままに次々に買うなんていうことが気軽にできるのは独身時代だけ!と思っていた方が良いでしょう。
結婚前までにバッグやウェアの他、工具類などのメンテナンス用具が一通り揃っているだけでも、まとまった出費はかなり抑えられますので、なんとしても結婚前に自転車ライフをスタートさせてください。
夫婦の財布は別々にすべし!
既婚者が自由に使えるお金と言えば、世間一般的には「お小遣い」なのかもしれませんが、僕の場合は違います。我が家では夫婦共働きということもあり、夫婦で財布が別々なのです。
僕の妻は、お金があればあるだけ遣ってしまうタイプなので、とてもじゃないですが家計を任せられません。逆に僕は小さな頃から勝手に貯金が出来るタイプだったので、家庭のお金を管理すべきなのが僕なのです。
しかし僕が妻のお金まで管理してしまうと、かなりキッチリ管理してしまうことになると思われるので、自由にお金を遣えなくなった妻が不満を募らせてしまうのは明らかです。
そうなると「ちょっと遣い過ぎなんじゃないの?」という僕の忠告に対しても「あなただって好きなだけ自転車に遣ってるでしょ!」などと不要な喧嘩を招いてしまうことにもなりかねません。
なので、あえて夫婦の財布を別々にして、お互いに独身時代のノリで自らの収入を計算しながらそれぞれに遣り繰りしていこうというスタイルを選択しています。
僕の親や妻の親の世代の感覚からすると、夫婦なのに財布が別々というのは、ちょっと違和感があるようで驚かれもしましたが、最近は夫婦で別の財布にする家庭は意外と多いようです。
夫婦と言えどもお金に関する感覚は全く違うので、無理に管理してしまうと時として問題を招くことにもなります。そういった問題を避けるためにもお金はそれぞれに管理するのが一番合理的なのだと思います。
やり方はシンプルで、家賃や光熱費、保険等の固定の支払いと貯蓄など、必ず必要な出費をアパウトに計算しておいて、共通の財布に入金してそれで毎月遣り繰りして、それ以外のお金はお互いが自由にして良いという方法です。
共通の財布に出す金額は夫婦で折半というのが理想ですが、我が家の場合は収入のバランスを考えて、家賃、光熱費、保険、家庭の貯金など、ほとんどを僕が負担しているという状態です。
このシステムだと世間一般的に男の方が収入が多いですから、夫婦間のバランスを取ろうと思うとほとんどの家庭で似たような状態になるかもしれません。
比率的には8:2で僕の方が多いので、もう少し僕の負担を軽くして欲しいという気持ちもありますが、地方出身者の僕にとっては、家賃や光熱費は一人暮らしでも必要なものですから、いずれにしても出て行くお金と思ってサッックリと割り切るようにしています。
まぁ子供が生まれたら女性は働く時間がなかなか取れませんし、僕が安心して子供を家において働けるのも妻が居ればこそなので、そのあたりは責任として僕が負担すべきだと思っています。
そんなわけで、独身時代に比べれば自由に遣えるお金はかなり少なくはなりますが、夫婦の財布を別にすることで独身時代に近い感覚で余ったお金を運用できるのでお小遣い制にするよりはマシだと思います。
また、夫婦別々の財布制度に持込むために肝心なのは「夫婦の財布を別々にしましょう!」ということは結婚前に決めておいた方が良いということ。
お金の管理の仕方は夫婦であっても大きく意見が分かれるポイントでもありますから、管理方法については結婚前に話し合っていた方が良いでしょう。
もしも結婚後に突然「夫婦の財布を別々にしよう」などと提案したりするのは、余計な誤解招く恐れもあります。そうなるともう泥沼で理屈をこねたり言い訳をしたりすればするほど怪しさが増してしまいます。恐ろしいですね。
また、実際問題で結婚後にお金の管理システムを変更するのは承認される可能性は低いものと思われます。なので必ず結婚前にお金の管理方法についてはハッキリと伝えておくべきだと思います。
パーツの値段は秘密にすべし!
メンテナンス用品や自転車関連の書籍を買う程度の出費は知れていますが、コンポーネントやそこそこのパーツ、ホイール等を買おうと思うと最低でも数万円が必要になります。
いくら夫婦の財布が別々と言えど、大きな買い物をしていたりすると「そんなに余裕があるなら私の負担を軽くしてよ」などと言われたりする可能性もあるので、そうそう大胆に購入できるものではなく、多少なりに妻の目を気にしながら購入することになります。
幸いにして僕の妻は自転車には全く興味がないので、ホイール等を見てもその値段がサッパリ分かりません。モノが届けば「いくらだったの?」などと聞かれることはありますが、そんな時には「うん、まぁ1万円くらいかな・・・」などと適当なことを言って誤摩化しています。
例えば、クロスバイクのホイールを換えようと思った時の定番のホイールであるシマノのホイールRS500は前後セットで40,000円程度です。
日頃からDURA-ACEやMAVICのキシリウムあたりを眺めている我々からすれば、シマノのホイールRS500は安いホイールではありますが、クロスバイクやロードバイクに関わらない生活をしている人にとっては自転車は一台10,000円というくらいの相場感覚ですから、けして高級なホイールではないシマノのRS500であっても到底理解してもらえるような金額ではない、ということを忘れてはいけません。
ロードバイクやクロスバイクに乗っている人と自転車に関わらない生活をしている人とでは、自転車のパーツに関する値段に関する感覚が全く違うのです。
それを忘れて素直に値段を言ってしまうと、相手をドン引きさせてしまうことにもあるので注意したいところです。
健康を理由にすべし!
クロスバイクやロードバイクは基本的に個人で楽しむ趣味なので、必要な工具や欲しいパーツがあったとしてもパートナーに事情をなかなか理解をしてもらえないこともあります。
夫婦揃って自転車が趣味ならば理解も得やすいでしょうが、そんな恵まれた人はいないでしょうし、僕なんかは常に単独で自由気ままに走っていたいですから、現状で自転車に興味の無い妻を啓蒙してサイクリストに育て上げようとはこれっぽっちも思いません。
そんな感じなので、カスタマイズやライドにばかり精を出していると、パートナーはイライラしはじめて「遊んでばかりで家の仕事を手伝ってくれない!」などと反感を買ったりするようになります。
人によっては「私と自転車とどっちが大切なのよ!」なんていう究極の選択を迫ったりもするかもしれません。
そんな不満を一気に払拭する魔法の言葉が「健康のため」です。
日頃の運動不足の解消と体力作りを兼ねて自転車に乗るということを大義名分にすれば良いのです。健康のためならば、巡り巡って家族の幸せにも繋がりますから、きっと理解を得られやすくなるはずですし「健康のため」を反対する人はそんなに居ません。
派生語として「自転車は僕にとってフィットネスのようなもの」などもよく使う言葉の一つです。フィットネスクラブに通えば毎月会費が掛かりますが、自転車ならタダ!(ではありませんが)なので理解を得やすくなるかもしれません。
FITBOX LITE 第3世代フィットネスバイク スピンバイク ダイエット器具 メーカー1年保証 組み立て簡単 静音 ...
ギブアンドテイクを心掛けるべし!
自転車は完全に個人の趣味です。あまり没頭しすぎると、いろんなことがなおざりになってしまい、気が付けばパートナーはストレスを抱えてしまっているかもしれません。
「サイクリングに出かけるね!」の言葉に対して、パートナーから素直に「いってらっしゃい」と言われるのか、それとも「また行くの?」と言われるのかでは大きな違いがあるはずです。
結婚生活を送りながら、自由で快適な自転車ライフを送るためにも、日頃からの気遣い、協力は必要不可欠なものだと思います。そのためにもギブアンドテイクは常に心掛けるべきでしょう。
例えば、何か新しいパーツを買いたい、あるいは買ってしまったのであれば、それと同額とは言いませんが、美味しい食事を食べに連れて行ったりして誤摩化す日頃の協力に対して感謝を示すのも大切なことなのです。
結婚後も自転車ライフを楽しむために必要なこととお金のはなしのまとめ
繰り返しますが、結婚自体はハッピーなことですし、結婚することによってもたらされる沢山の良いことがあります。
ただ、結婚することによって様々な制約が入り、独身時代と比べると自由がきかなくなると思ってほぼ間違いないと思います。
まぁ結婚は相手があって成り立つものなので結婚と同時に二人でできることが増えるのと引き換えに、不自由になることも増えるということを覚悟する必要があるのは当然のことで、あとはそれぞれの制約の中で、上手に遣り繰りしながら、結婚後も自転車ライフを満喫できるような環境を築いていくのがベストだと思います。
結婚すればお金の自由が利かなくなり、子供が産まれれば、さらにお金の自由が利かなくなる、というか子供中心にお金を遣うようになったりして自転車は後回しになったりするものです。
また、子供が産まれた後は、お金よりもむしろ時間的な制約が大きくなってしまうので、そんな中でさらに自転車ライフを成立させようと思うと大変になってきたりします。要するに日々の暮らしの中での優先順位が大きく変化することになるのです。
家庭というものは、自分だけの努力ではなく、家族の努力や支えもあって成立するものですから、その一部である自転車ライフも例外ではなく、家族の協力や支えの中で成立しているものだということを忘れてはいけません。
それを忘れなければ、結婚しても子供ができても、きっとそれぞれの暮らしの中での素敵な自転車ライフを実現できるんじゃないかと思います。
自転車だけに歯車がきちんと回れば良いですねっておはなしでした。
結婚後も快適な自転車ライフを送る為に必要なポイントまとめ
● 結婚前に自転車ライフはスタートすべし!
● 夫婦の財布は別々にすべし!
● 知らぬが仏のパーツの値段!
● 健康のためなら大概許される!
● ギブアンドテイクは忘れるな!
また気が向いた時にでも「子供が生まれた後も自転車ライフを楽しむために必要なこととお金のはなし」を題材にして何か書いてみようかと思います。
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自転車ライフは結婚と子育てに関する記事は下記にまとめていますので興味のある方は参考にしてみてください。