自転車の事故でも高額な賠償命令が出されるようになり、自転車でも保険の加入の義務化が進んでいたりするわけですが、実のところで自転車保険の補償範囲は、火災保険や自動車保険に付帯したり数百円のオプション扱いになっている個人賠償責任保険とほとんど同じなので、それらの保険に加入している人は、わざわざ自転車保険に加入する必要はなかったりします。
自転車保険の加入の必要性が叫ばれるようになってきた当初は、そのあたりの事情を知らない人が加入したりして二重に保険料を払うようなこともあったかと思いますが、流石に周知されてきたせいか、保険会社も個人賠償責任保険を単に名称を変更して自転車保険としているような保険から、自転車保険ならではの補償を付けた保険を展開するようになってきています。
そんな自転車保険ならではの補償として代表的なのがロードサービス付きの保険です。
自転車のロードサービス
一般的にロードサービスと言えば自動車の保険などがイメージされると思います。
事故や故障などで、出先で動けなくなった場合に車両をレッカーしてくれたり、希望の場所まで送迎してくれるようなサービスですが、2015年あたりから自転車のロードサービスの保険もよく見かけるようになりました。
自転車の場合、街乗り自転車だとそれほど必要性を感じないかと思いますが、例えば電動ママチャリのような自転車だと車両が30kg以上あるものも珍しくくなく、自走できなくなった場合に、自力で運ぶのにはちょっとつらい自転車だったりします。
あるいは、ロードバイクのように一日で100km以上の道を走ったり、ヒルクライムなどにチャレンジしている場合は、人里離れた山奥などである場合も多く、パンクや故障などで身動きができなくなってしまった場合には、途方に暮れてしまうことにもなりかねません。
そこで加入しておくと安心なのがロードサービス付きの保険ということになります。
ロードサービス付き自転車保険
ロードサービス付きの自転車保険は年々増えてきている印象ですが、2021年12月現在で、大手の保険商品としては下記の4商品くらいかと思います。
● au損保 Bycel
● 自転車生活サポート|JCOM
● 新・サイマスタンダード安心パック
● サイクルコール
今回は、そんなロードサービス付きの自転車保険の中の一つであるZuttoRide Cycle Call サイクルコールの詳細についての情報をまとめてみました。
ZuttoRide Cycle Call サイクルコール
「ZuttoRide CycleCall(ずっとライド サイクルコール)」は自転車で外出した先で、事故・故障などにより自走できなくなるなどした場合に自転車を現場までピックアップしに来てくれる「自転車用のロードサービス」です。
サービスの提供をしているのは、自転車やバイクなどの盗難保険などを扱うZuttoRide株式会社で、オートバイのロードサービスなども提供しているため、全国に営業拠点があり、サービスのノウハウやシステムが下地にある点で、他のロードサービスのある保険と比較しても安心感は多いと思います。
Cycle Call サイクルコールのプランの特徴と比較
ZuttoRide CycleCall(ずっとライド サイクルコール)のプランは3つに分かれていて、必要に応じて選択することになります。
プランS
自転車ロードサービスのみのプランで年会費は最安で3,400円(税込)
1回50kmまでで、無料搬送は年4回。
他の自転車保険などに加入していて、ロードサービスのみを選択したい場合に選択することになるプランと思います。
プランM
自転車ロードサービスと自転車賠償責任保険がセットになったプラン。
年会費はで4,300円(税込)
1回60kmまでで、無料搬送は年4回。
ロードサービスに、一般的な自転車保険が付属したプランです。
ロードサービスのみのプランSと比べると、ロードサービスの距離が10km増えて、自転車保健の部分が900円(税込)と考えることができます。
一般的な自転車保険だと補償内容はいろいろ異なりはするものの年額だと2,000円〜3,000円円程度の保険が多いので、他の保険に加入している場合は、解約して、この保険に乗り換えるのも選択肢としてはありだと思います。
プランL
自転車ロードサービスと自転車賠償責任保険がセットになったプラン。
年会費はで5,200円(税込)
1回100kmまでで、無料搬送は年4回。
ロードサービスの距離が100kmということからも、超距離を走行する人が加入するプランで、ガチなロードバイク愛好家のことを考えると、最も需要にハマるのはこのプランのような気がします。
Cycle Call サイクルコールの要点
基本的なプランは上記の3プランで、非常にシンプルなので、目的に合わせて選びやすくなっている印象ですが、規約で気になる点をいくつかピックアップしてみました。
ロードサービスの無料搬送は年4回まで
ロードサービスの無料搬送は年4回までになっています。逆に考えれば年4回ロードサービスを利用する権利を年会費で購入(約850円(税込)〜/1回)するという風に考えることができます。タクシーや電車などと比較しても、けして高くはないですね。
また、4回という回数は、よほど不幸でも無い限りは頻繁に自転車に乗る人であっても十分な数かと思います。
契約者本人と登録した車両のみ
契約者しか適用されないというのは、まぁ常識の範疇だとは思いますが、気をつけなければいけないのが、登録した車両のみに適用されるという点です。
自転車愛好家の場合、複数台の自転車を所有していることも珍しくはないと思いますが、契約者の所有する自転車であっても、登録していない自転車の場合は対象外となるようです。
新しい自転車を購入するなどした場合に、対象の自転車を変更することはできるようです。
会員証の提示が必要
ロードサービスを受ける際には、現場にて会員証を提示する必要があるため、常に会員証を携行する必要があります。
競技中の事故やトラブルの場合は対象外
トライアスロンやロードレースなどの競技中のトラブルの場合はサービス対象外となるとのことです。(競技ではない自転車イベントに参加中のトラブルなどの場合は対応可能。)
自転車を搬送する車両に同乗できない場合がある
ホームページなどの説明には、車両のピックアップに関しては書かれているものの、肝心のライダー本人はどうすれば良いのかについては書かれていません。
規約によると「対象車両を搬送する車両への会員の同乗は、できない場合がございます」とあるので、基本的には道場できると思われますが、必ずしもそうではないということも念頭において、事前に確認した方が良さそうです。
搬送距離を超過した場合
契約しているプランで定められている搬送距離を超過した場合は、1kmあたり550円(税込)の費用が発生する。
逆に言えば、加算料金を支払えば、契約が50kmまでだとしても、途中で強制的に降ろされるということではないようなので安心ポイントでもあるかもしれません。
ただ、東京都のタクシーの加算運賃が1kmで約350円程度なので、タクシーの1.5倍くらいの料金と思うと、適当なところで下車した方が金額的には安く済みそうですね。
ZuttoRide Cycle Call サイクルコールまとめ
ロードバイクなどで長距離のサイクリングを楽しんだり、市街地ではなく郊外の方面でサイクリングを楽しむ人にとっては、パンクなどのトラブルで自走できなくなった場合はどうしようかという不安が常にあるかと思います。
そのような場合には当然のようにパンク修理キットなども携行しているとは思いますが、連続してパンクすることも有り得るので、人里離れた場所に行くには、やはりロードサービスへの加入は検討しておいた方が安心というのは間違いないでしょう。
ZuttoRide Cycle Call サイクルコール意外にもロードサービスが備わった自転車保険はありますが、ロードサービスのみを選択できる保険は少ないので、基本的にはロードサービス付き自転車保険に加入するようなカタチになる場合がほとんどかと思います。
しかし、実際のところで、既に自転車保健に加入している場合も多いと思うので、自転車保険の二重掛けみたいなことにもなりやすいという問題もあります。
そんな中で、ZuttoRide Cycle Call サイクルコールはロードサービスのみでも加入できるというのは大きな特徴でありメリットだと思いますし、既に他の自転車保険に加入している場合は、解約して乗り換えるというのも自転車関係の保健を一つにまとめることができるので良いのではと思います。
ZuttoRide Cycle Call サイクルコールの加入について
ZuttoRide Cycle Call サイクルコールへは、インターネット経由でのみ加入を受け付けているようです。