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CEマークと中国の「China Export」マークの噂を調べてみた

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CE(Conformite Europeenne)マークと思ってみたらCE(China Export)マークだったかもしれないおはなしです。

僕がAmazonで販売されていた中国製の格安自転車用ヘルメットを買った時、物が届くまで最も不安だったのは安全に関する製品保証でした。

安全に関する製品保証と言えば、日本の場合だとSGマークなどが代表的なマークですが、SGマークの他にもヨーロッパのCEやアメリカのCPSCなどがあります。

購入した自転車ヘルメットにそれらのマークが貼付されていない場合、そのヘルメットが安全テストに合格するレベルの安全なモノなのか、それともゴミ同然の安全性のないモノなのかを判断することができません。

そんなわけで、中国製の格安ヘルメットを購入し、手元に届いた際に真っ先に確認したのは安全に関する製品保証マークがあるかどうかでした。

幸い、購入したヘルメットにはEU加盟国へ輸出する際に、安全基準条件(使用者・消費者の健康と安全および共通利益の確保を守るための条件)を満たすことを示すマークであるCEマークが貼付されていて、一安心したわけです。

しかし、そこで安心できないのが中国製品の恐いところです。

ブログで「中国製の安いヘルメットを買ったけどCEマークもちゃんとあって良かったよ!」とCEマークの写真を掲載して報告してみたところ、その写真を見た方から「もしかしてCEマークを模倣したCE(China Export)マークじゃないですか?」というコメントを頂きました。

……なんだそれ?

そこで初めて、ネット上でたびたび話題になる「CE(China Export)マーク」というものの存在を知りました。

今回は、この「China Exportマーク」という話について、僕が調べてみたことをまとめてみます。

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CEマークとは?

まずは本家のCEマークから。

CEマークは、EU域内で流通する一定の製品について、EUの法令で定められた要求事項に適合していることを示すためのマーキングです。

ここで少し注意したいのが、「CEマーク=EUが安全性を保証したマーク」ではないということです。

製品によって適用されるEU法令や適合性評価の仕組みは異なり、メーカーなどが適合性を確認してCEマーキングを行う仕組みもあります。

つまり、

CEマークが付いているから、EU政府がその製品を検査して「安全です」と認定したというものではありません。このあたりは、昔の僕も少し勘違いしていました。

自転車用ヘルメットのCEマーク

僕が購入したのは、自転車用の格安ヘルメットです。

自転車用ヘルメットについては、欧州規格のEN 1078が関係します。

僕が購入したヘルメットには、

CONFORMS TO EN1078:1997+A1.2005

という表示がありました。

当時の僕は、「EN1078に適合しているなら、とりあえず安全基準は満たしているんだろう」

と考えました。

ところが、ここで「China Export」という話が出てきたわけです。

「CE(China Export)マーク」って何?

コメントでの指摘を受けて、初めてCE(China Export)マークの存在を知ったので、China Exportマークについて調べてみることにしました。

ネットで検索すると、「CEにはChina Exportという意味のマークがあり、本物のCEマークとそっくり」という話が出てきます。

説明としては、

CE=Conformité Européenne

という本来のCEマークに対して、

CE=China Export

という別のマークが存在する、というものです。

China Exportマークを簡単に説明するのであれば、CE(China Export)マークは「中国から輸出した」という意味を持つマークのようで「何かの安全基準を満たした製品である」というような保証的な意味合いは無いそうです。

中国から出荷したということを宣言すること自体は別に構わないのですが、問題はそのマークがCEマークにそっくりで、消費者の誤認識を狙って、あたかもCEマークの承認を得たかのような製品に見せかけているという可能性があるというわけです。

気になったのでCE(China Export)マークで検索すれば、この問題を扱った記事やブログなども見つかったので、知る人ぞ知る中華製マークなのかもしれません。

CE(China Export)マークは上に記載した画像のような感じで、ほぼCEマークと言っても過言ではなく、本家CEマークとの違いはCとEの間が詰まっているようです。

しかし、複数の記事を調べるとCE(China Export)マークの存在自体がデマである可能性もあるようです。

僕のヘルメットにも「CとEが詰まったCE」があった

CE(China Export)マーク

まずは僕が購入したヘルメットに貼付されていたCEマークが「CE(China Export)マークではないか?」という指摘を受けているので確認してみました。

ヘルメットに貼付されていたマークを確認すると!
CとEの間が詰まっているCE(China Export)マークと思われるマークが・・・。

「まじか!やっちまった!中国製の安いヘルメットなんて買うんじゃなかった!」と思ったその時、反対側にもCEマークがあることを発見しました。

CEマーク

こちら側のマークはCとEの間が離れている本物のCEマークと思われるマークがありました。

ちなみにいずれのCEマークの下にある
CONF ORMS TO EN1078:1997+A1.2005
の文字についてですが

EN1078が自転車用ヘルメットのCE規格なので、その規格を満たしているということを示しているものとなります。

CE(China Export)マークについて調べてみた結果

CE(China Export)マークについて調べてみた結果

CE(China Export)マークの発端

CE(China Export)マークについてネットで調べてみた結果、CE(China Export)マークの存在について最初に触れられている時期は2007年くらいです。

そのあたりで発生した情報を時々蒸し返すような感じで、数年おきにポツポツと掲示板あたりで話題になっている感じです。

CE(China Export)マークの存在の信憑性

ネットにはコピペ的な情報が沢山あり、ソース元を辿って信憑性のある情報かどうかを確認しないと、それが本当の情報なのかどうなのかの判断がつきません。

ニュースのような文体で書かれていたとしても、そこの情報取得先が信頼出来るものでなければ、その情報は信用できるものではないでしょう。

まとめサイトやニュースサイトなど影響力のあるサイトが取り上げたことで、真偽が曖昧なままネタの面白みだけで拡散され広まってしまうということもあるわけです。

で、CE(China Export)マークの情報について調べてみた結果として、まず本家のCEマークを管轄するEuropean Commission(欧州委員会)のページでCE(China Export)マークについて言及したページが見つかりません。

CE(China Export)マークが世の中に出回っていて、それなりに話題になるレベルであれば、CEマーク自体の信用にも関わることですから、欧州委員会自体が何らかの注意喚起を促す情報を出していても良さそうなものだと思うのですが、そのような情報は見つかりませんでした。(※あると教えていただけると嬉しいです)

この時点でCE(China Export)マークの存在の信憑性がかなり薄いと感じられます。

その他の情報としては、掲示板だったり、ウワサレベルの情報をただ記載しただけのブログ記事などばかりで、信憑性のあるソースを見つけられませんでした。

とは言いつつも、僕の購入したヘルメットには実際にCE(China Export)マークと思しきマークがあるわけですから、公式のCEマークとは違ったマークがあることは確かでしょう。

しかし、それがChina Export(中国から輸出した)を意味するかの根拠となるような情報は見つけられませんでした。

そんなわけで、僕個人の感想としては、CE(China Export)マークの存在の信憑性については疑問に思うのです。

じゃあ、実際に僕のヘルメットに貼付されていた「CとEの間の詰まったマークは一体何なんだ?」ということになりますが、以下のような可能性が考えられそうです。

公式マークがデザイン作成時に変わってしまう可能性

では何故CE(China Export)マークのようなCとEの間が詰まったものが存在するのか?についてですが、意図的かそうでないかはまた別として、デザイン作成時にマークが変えられてしまったという可能性があります。

僕は仕事でCEやUL、RoHs、FCCなどの規格マークを扱うこともたまにあるのですが、それらの中でCEマークだけが大きさが5mm以下になってはいけないなどのルールがあったりします。

しかし、これらのマークを記載する場所は、製品の比較的目立たない場所だったりするので、5mmという大きさで記載するのがレイアウト上、大変だったりするわけです。

マークの扱いに慣れているデザイナーは、もちろんサイズの規定を守りつつカッコ良くレイアウトしてくれるのですが、あまり詳しくない人だと、大きさの規定を無視してマークを小さくしてレイアウトしてしまうのです。

また、欧州委員会のページでも「比率を守るべし」という説明がわざわざあるということは、比率を守らない人もいるからでしょうし、規定破りでデザインを作成してしまうことは実は珍しいことでは無いと思われます。

そして何よりもこのCEマークの間の空間がデザインをやっている人からすると「微妙に気持ち悪い」もので「字詰め」したくなってしまうのです。

字詰めの例

字詰めとは、デザインソフトなどで、何かの文字を打った場合、そのままでは文字の形によって文字と文字との間が不均等に見えたりして不格好に見えるため、文字間を個別に詰めて調整し、見た目を良くするような作業です。

なかなか言葉では伝わりづらいので、字詰めの例を掲載しておいたので、参照いただければと思います。

CEマークを字詰め

文字間を詰めることで、間抜けな感じがなくなります。
ポスターなどの制作では当たり前のように字詰めが行われます。

そんなわけでデザイナーがCEマークの規定に詳しくなければ、思わず字詰めしてしまう可能性は大いにあると思います。

また、何かのはずみでうっかり比率が変わってしまうこともあります。縦や横伸びてしまったまま気が付かないままで入稿してしまうなんてこともあり得ます。

さらには、形が変形されたままのマークをテンプレート的にデザイン事務所内で使い回したりすることも考えられ、そうすると、一気に間違ったデザインのマークが増えていくことになります。

要するに、CEマークはデザインを組む際に、少々面倒な存在で、デザインのバランスを崩さないためにCEマークの大きさを基準に他のマークの大きさを揃える必要があったり、狭いスペースの中でCEマークだけが幅を利かせたりしていてデザイナーを困らせてしまうのです。

CE(China Export)マーク

それを思うと、僕のヘルメットに貼付されていたCEマークも、その他の注意事項のマークが並べられたハシッコの狭いスペースに記載されていたりするので、もしかしたら字詰めされてしまったのかなと、なんとなく感じてしまうのです。

CE(China Export)マーク以前の問題

そもそもCE(China Export)マークにする必要がない

CEマークは欧州委員会のページでも述べられているように

Please note that a CE marking does not indicate that a product have been approved as safe by the EU or by another authority. It does not indicate the origin of a product either.

CEマークはその製品の安全性がEUやその他の機関によって認められたと示すものではありません。CEマークは製品の起源を示すものでもありません。
引用元:https://ec.europa.eu/growth/single-market/ce-marking_en

つまりは、CEマークはEC公認機関が特定の検査をして安全性が確認出来た製品に貼付が許可されるだけではなく、EUの安全規格をクリアしている製品に対して「メーカーが自己申告で貼付できるマーク」でもあります。

要するに、モラルの問題はともかくとして、検査をしてなくてもCEマーク自体を貼ったり記載したりすることが出来てしまうわけです。

なので、消費者を欺くつもりであれば、わざわざCE(China Export)マークなど使わずに、CEマークを使えば良いだけです。

EC公認機関に提出する検査証明書ですら決まったフォーマットがあるわけではなく、メーカーが作成することができるようです。

CE(China Export)マークのうわさのまとめ

CE(China Export)マークのうわさのまとめ

CE(China Export)マークについて可能な範囲で調べてみましたが、結局はCE(China Export)マークの根拠となるような情報は見つからなかったため、CとEの間が詰まったCEマークをChina Exportマークと決めつけてしまうのは少々問題があるようにも思います。

実際に僕が購入したヘルメットにも在ったように、CEマークとは違ったマークがあるというのは確かなようですが、マーク自体が途中で変わってしまう原因もいろいろと考えられるわけで、本家のCEマークと比べて少し違うからと言って、それがCE(China Export)マークであるとは言えないという感じです。

もう1つの問題として、CEマークを貼付するためには、定められた安全基準をクリアしている必要があり、EC適合宣言書が申請に必要になるわけですが、メーカーや商社の自己宣言で出来てしまうものなので、基本的にはCEマークの貼付の責任は全てメーカーに任せているような状況のようです。

もちろん何か事故などがあった場合はメーカーが責任を問われることになるので、EC公認機関などの第3者試験機関で検査や試験を行なったり、EC公認機関による規格適合の認証を受けたりすることもあるようですが、要領さえ分かっていれば検査をしていない製品にだってCEマークを貼付することができるわけです。

そんなこんなを総合的に判断すると

● 本物のCEマークとは異なるCEマークがある
● 本物とは違ったCEマークでも安全な製品はある
● 本物とは違ったCEマークでもCEの規格を通した製品はある
● CEマークが無くても安全な製品はある
● CEマークがあっても安全でない製品もある

という感じで「それを言ってしまったら」というような根本的なところになりますが、CEマークが貼付されているからと言って、それだけでは製品が安全とは言えないのが実情のようです。

「ではどうすれば良いのか?」というところになりますが、下記のような対応をすることでリスクは少しでも減らせるのではないかと思います。

CEマーク以外の安全規格を取得している製品を選ぶ

そもそもCEマークはEU加盟国内で流通させるために必要なマークなので、日本から見れば、CEマークはただのインクのシミです。CEマークが有ろうが無かろうがどうでも良い問題ではあります。

なので、ヘルメットなど安全を考えるのであれば、SGマークなど、その団体が安全性を保証するような規格のマークが入った製品を選ぶのが安心と言えるでしょう。

有名なメーカーの製品を選ぶ

有名メーカーであればズルをせずに、きちんと安全テストなども行なっていると思われますし、正式な手続きを踏んで製品にマークを貼付している可能性が高いと言えるでしょう。

もちろん無名メーカーでも真面目に申請しているところも多いとは思いますが、会社規模が大きくなればなるほどきちんと申請しているものと思われます。

そんなわけで、消費者としてもCEマークがあるからと言って安心せずに、本当に大丈夫かどうかを選定する必要がありそうです。

なので、ヘルメットで有名なメーカーであるOGKやKASK、GIROあたりは、SGマークやその他の安全規格を取得していたりするので、やはり安心感があり、信頼出来ると思います。

まとめ

そんなこんなで僕が購入した中国製の格安ヘルメットに貼付されていたCEマークは、結局信用に足るモノなのか、それとも正体不明なモノなのか、よく分からないというのが実際のところとなりました。

ただまぁ、1つだけ確実に言えるのは「よく判らないメーカーのヘルメットでも、ヘルメット無しで自転車に乗るよりは、よっぽど安全だろうな」というところですね。

以上、CEマークとChina Exportマークについて調べてみたことのまとめです。

安全性を考えるなら、ヘルメット選びから

CEマークが付いているからといって、それだけで安全性を判断するのは難しいものです。

ヘルメットは頭を守るためのものなので、僕なら価格だけで選ぶよりも、メーカーや安全規格なども確認して選びたいところです。

僕が選ぶなら、OGK KABUTO、GIRO、KASKなど、ヘルメットを長く作っているメーカーの製品を候補にします。

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