今でこそロードバイクとクロスバイクの違いくらいは分かるようになった僕ですが、スポーツバイクに興味を持つ前までは、ロードバイクやクロスバイクはもちろん、マウンテンバイクやシティサイクルの違いさえよく分かっていませんでした。
そんな当時の僕にとって、ちょっと特別な存在だったのが、「FERRARI(フェラーリ)」や「HUMMER(ハマー)」など、有名自動車メーカーのロゴが入った自転車でした。
スーパーカーや大型SUVを作っているメーカーのロゴが入っているのですから、「きっと自転車の性能もすごいんだろうな」と思っていたんですよね。
例えば、ハマーのロゴが入ったマウンテンバイクなら、本物のHUMMERのように悪路もガンガン走れそうなイメージがありました。
ところが、スポーツバイクについていろいろ調べるようになると、有名自動車メーカーのロゴが入っているからといって、特別に高性能な自転車というわけではないということが分かってきました。
自動車メーカーのロゴが入っているからといって、その自転車まで自動車メーカーが開発・製造しているとは限りません。
いわゆるライセンス商品として、自転車メーカーや自転車関連企業がブランド名やロゴを使用して販売しているものも多くあります。
では、こうした自動車メーカーのロゴ入り自転車は、実際のところどうなのでしょうか。
憧れの有名自動車メーカーのロゴ入り自転車
自動車メーカーのロゴ入り自転車を調べてみると、「FERRARI」「HUMMER」「FIAT」「Alfa Romeo」「CHEVROLET」「CORVETTE」「JEEP」など、誰もが知っているブランドの自転車が販売されています。
どのメーカーも、普段はなかなか手が届かない高級車やスポーツカーを作っているメーカーばかりです。
子どもの頃から憧れていたフェラーリやコルベットのロゴが、自転車に入っているだけでも何だか特別感があります。
だから当時の僕は、「きっと価格も高くて性能も一級品なんだろう」と思っていました。
ところが、実際に調べてみると、価格は3万円〜6万円くらいのモデルが多く、ロードバイクタイプでも10万円前後の製品が中心でした。
今なら「スポーツバイクとしては標準的な価格帯」と分かりますが、当時の僕は「自転車は1万円くらいで買うもの」という感覚だったので、それだけでも十分高級車のように感じたものです。
自動車メーカーのロゴ入り自転車って高性能なのか?
FERRARIなどのスーパーカーのロゴ入り自転車を販売しているサイトの情報を基に、スペックを検証してみました。
参照したのは「Ferrari R7016-Claris」 と呼ばれるモデルで、FERRARI(フェラーリ)のロゴ入りフレームのロードバイクです。
見た目は上記の写真のようにフェラーリカラーでペイントされていて、なかなかスポーティなロードバイクのように見えます。
スペック
● フレーム材質:アルミ
● コンポーネント:SHINMANO Claris フロント3段 リア8段
● 重量:11.4kg
● 本体価格:約95,000円
比較対象として同じようなスペックの自転車を考えると¥10,000円〜120,000円程度になります。
ただ、ここで見ておきたいのは、「FERRARIのロゴが付いているから、ロードバイクとして特別に高性能」というわけではないということです。
逆に、「FERRARIだから100万円!」というものでもなく、FERRARIのロゴ代をプラスして考えれば、妥当と言える価格と性能と言えるでしょう。ごくごく標準的な価格のようです。
スペック以上にブランドを楽しむ自転車
一般的な感覚からするとFERRARIなどのスーパーカーを製造する自動車メーカーのロゴが入っているだけで、その自転車もすごく性能が高い自転車だと思いがちですが、スペックを見れば価格相応で、特別素晴らしいスペックというわけではありません。
自動車メーカー自身が自転車を作っているとは限らない
自動車メーカーのロゴ入り自転車を見るときに知っておきたいポイントです。
自動車メーカーの名前が付いているからといって、その自動車メーカーが自転車を設計・製造しているとは限りません。
いわゆるライセンス契約というもので、自転車自体はその自動車メーカーが製造しているわけではなく、ロゴの使用の許諾を得て製品化しているというもので、いわゆるライセンス商品です。
例えばFERRARIのロゴが付いているからといって、「フェラーリの自動車を作っている会社が、このロードバイクのフレームを設計している」とは限りません。
ここを知らないと、「フェラーリの技術がそのまま自転車に使われている」と勘違いしてしまうかもしれません。
サイクリストが自動車メーカーのロゴ入り自転車を選ばない理由
自動車メーカーのロゴ入り自転車は、見た目はカッコ良いですし、価格とスペックのバランスも、そこそこで、悪いものではないと思います。
しかし世の中のサイクリストと呼ばれるような人達が、自動車メーカーのロゴ入り自転車にあまり興味を示さないという現実があります。
理由は人それぞれいろいろあるかと思いますが、個人的なところで言えば、採用されているフレームがどういったスペックなのかが分からないというのが大きいような気がします。
クロスバイクやロードバイクの性能を左右するものとして最も重要視されているのがフレームです。
フレームには、ジオメトリと呼ばれる各種寸法がありスペックに大きく関与しています。ロードバイクとクロスバイクでも大きく違いますし、メーカーによっても大きく違い、それぞれの性能の特徴になっていたりもします。
スポーツバイクのスペックを読み解く上で、非常に重要な情報なので、GIANTとかPINARELLOとかTREKなどのメーカーのページでは、車種ごとに詳しいスペックが確認できるようになっているのが普通です。
しかし、自動車メーカーのロゴ入りで販売されている自転車の場合、この情報が見つからないことが多いです。そもそもどこで作られているのかさえよく分からないというのが、サイクリストの選択肢から漏れてしまう大きな理由になっているのではと思います。
「スペック」と「ブランド」は別に考えたほうがいい
自動車メーカーのロゴ入り自転車を見るときは、自転車としての性能と、ブランドとしての魅力を分けて考えると分かりやすいと思います。
例えば、「FERRARIのロゴが付いているから必ずしも高性能」というわけではありません。
逆に「FERRARIのロゴが付いているけど、それに見合ったスペックがなければ意味がない」ということでもありません。
「自転車は移動手段だけではなく、所有すること自体も楽しみたい」という人にとっては、ブランドの魅力も重要な購入の意思決定のポイントだったりもするはずです。
自分の好きな自転車を選ぶのが正解
僕の場合は、自転車メーカーにこだわりたいこともあり、自動車メーカーのロゴ入りの自転車を選択することはありませんが、その自動車メーカーのファンだったりする場合は、購入する候補として考えても良いかなと思います。
例えば、その自転車を「お店などのディスプレイとして使いたい」などの用途での需要を考えれば、同じ値段で中途半端なロードバイクを買うよりも、有名自動車メーカーのロゴ入りのロードバイクを購入した方が断然、見栄えが良くなると思います。
「フェラーリが好きだから」「HUMMERが好きだから」「このデザインが気に入ったから」という理由で自転車を選ぶのも、十分アリだと思います。
自転車は移動手段でもありますが、趣味として楽しむものでもあります。
だったら、自分が気に入ったデザインの自転車に乗るというのも立派な選び方です。
所詮は自転車ですから、最終的には「自分が欲しいと思った自転車を選択する」というのが一番正しいと言えるでしょう。
自動車メーカーのロゴ入りでも本格派のロードバイクは存在する
ここまで読むと、「自動車メーカーのロゴ入り自転車は、どれもライセンス商品なんだ」と思われるかもしれませんが、実はそうとも言い切れません。
自転車メーカーとの共同開発によって誕生した、本格的なスポーツバイクも存在します。
例えば、FERRARIなら、自転車メーカーのCOLNAGO(コルナゴ)と共同開発した「COLNAGO for FERRARI」シリーズがあります。
その中でも「CF8」は、フェラーリがカーボン技術の開発に携わった特別なモデルで、フレームだけでなくコンポーネントやホイールまで本格的なレーシング仕様です。
もちろん価格も本格的で、車体価格は200万円近い超高級ロードバイクで、一般的に販売されているライセンスモデルとは、まったく別物です。
実はFERRARI以外にも、PORSCHEやLamborghini、BMW、Mercedes-Benzなど、多くの自動車メーカーが本格的なスポーツバイクやeBikeを発表しています。
「ロゴだけを使用したライセンスモデル」と「自転車メーカーと共同開発した本格モデル」は、同じ自動車メーカーのブランドでもコンセプトが大きく異なり、それぞれのメーカーのプライドと威信をかけた技術の塊みたいなところもあり、見ていると面白いです。
興味のある方は、こちらの記事で各メーカーの本格仕様モデルをまとめていますので、ぜひご覧ください。

街乗りを楽しむライセンスモデルも、本気で作られたハイエンドモデルも、それぞれ違った魅力があります。
結局のところ、自転車選びで一番大切なのはスペックだけではなく、「この自転車に乗りたい」と思えるかどうか。それが趣味としての自転車の一番の楽しさなのかもしれません。
街乗り向けライセンスモデルはこちら
自動車メーカーのブランドが好きなら、こうしたロゴ入り自転車を探してみるのも面白いと思います。
FERRARIやHUMMERなど、普段乗っている自動車と同じブランドの自転車なら、自転車そのものだけでなく「そのブランドを所有する楽しさ」もあります。
価格やスペックだけでなく、デザインやブランドまで含めて自転車を選びたい人には、こうしたモデルも選択肢の一つです。



コメント
返信有り難うございますm(__)m
私は自転車は全部で7台所有しています。
その内、3台は自動車メーカーの自転車を所有しています。
フェラーリ折り畳み自転車、ハマーマウンテンルック車(650B)、ハマー折り畳み自転車の3台所有していますがどれも街中を走る分には特に問題はありません。
自動車メーカーの自転車は評価がすこぶる悪いみたいですが本当にその自転車に乗ってそう評価してるのかとちょっと疑問に思いました。
確かに、山道やレースとかは無理ですが街中で近場を走るだけならアリだと思いますよ?
街中を走るだけで壊れるならそれは自動車メーカーの自転車が悪いのではなく自転車そのものが不良品ですから(笑)
神彪様
7台!凄いですね。僕等は環境的に1台しか持てないので羨ましい限り。
恐らくですが、自動車メーカーのロゴ入り自転車の評価が低いのは、いわゆるレーサーと比較しての評価が一般化してしまったのかなと思います。
どちらかと言えば街乗りには、レーサーよりも、シティサイクルなどの方が向いていると思います。
返信有り難うございますm(__)m
7台といっても5台は安物ですけど(笑)
それに独身だから気ままにやってますよ(笑)
管理人様は御結婚なさってて子育て大変ですね。
私はアラフィフで再来年五十路になるんですが未だに独身です。
彼女はいるんですが(笑)
自転車を知り尽くしてる人から見ると自動車メーカーの自転車はあまり需要性がないのかなと思いました。
私は普段はブリヂストンのノルコグかルイガノTR1を乗ってます。(笑)
貴方様のブログを見つけてからというもの毎日閲覧しています。
御結婚なさってて子育て大変ですが頑張って下さい。
陰から応援していますm(__)m
自転車に限らずで全てにおいて、何を選択するのかは用途が最も大切な判断基準だと、自転車に乗るようになって再認識しました。
何事も一丁一旦あるもので、無い物ねだりもあるので、今の現状で楽しむ事をモットーとしております。
今後ともよろしくお願いいたします。