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クロスバイクのハンドルをブルホーン化すると、前傾ポジションが取りやすい、見た目がロードバイク風になる、巡航速度が上がるなどのメリットがあります。
クロスバイクをブルホーン化するには、ハンドルやブレーキレバーのほか、シフトレバー、ケーブル類などのパーツ交換が必要になります。
ということで、この記事では僕が実際にクロスバイクをブルホーン化した経験をもとに、必要なパーツ、費用、具体的な作業手順を紹介します。

クロスバイクのブルホーン化は、どういった仕様にするかで使用するパーツも作業内容も変わると思います。
このブログにおいてのブルホーン化の作業内容は、実際に僕がクロスバイクをブルホーン化したのと同じで、ハンドルだけではなく、ブレーキレバーやシフトレバーなども全て交換するブルホーン化を想定しています。
必要になるものは、
・ブルホーンハンドル
・ブレーキレバー(エアロタイプ)
・シフトレバー(サムシフター)
・ブレーキケーブル
・シフトケーブル
・バーテープ
などです。
クロスバイクをブルホーン化するために必要なパーツについては、下記の記事で詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。

使用するパーツによってかなり変わりますが、僕が行ったような仕様なら、パーツ代はおおよそ15,000~30,000円程度をひとつの目安にできます。
・ハンドル 3,000〜10,000円
・ブレーキレバー 4,000〜12,000円
・シフトレバー 5,000〜15,000円
・ケーブル類 2,000円前後
・バーテープ 1,000〜3,000円
合計
15,000〜35,000円程度

ブルホーン化の作業を始める前に、現在の自転車の状態を写真に撮っておくことをおすすめします。
ケーブルの取り回しやシフトワイヤーの固定位置などを写真に残しておけば、「元はどうなっていたっけ?」となったときに確認できます。
僕も自転車を分解するときは、作業前の写真を撮っておくようにしています。
下記にはザックリとした作業の手順など、実際に僕がクロスバイクをブルホーン化するために行なった作業をまとめていますが、実際の作業などについては、メンテナンスブックやパーツに付属している説明書などを参照しながら行なうことをお勧めします。
メンテナンスブックは1冊では作業内容が把握出来ない場合もあるので、複数冊を参照しながら行なうと捗ると思います。
ちなみに僕が参照したのはロードバイクメンテナンスブック シマノ編です。基本的にはロードバイク用のメンテナンスブックですが、一番の難所となるブレーキやシフトのケーブルの調整方法などが写真入りで詳しく解説されているので大変参考になります。
ここからは実際の作業です。

まず、現在取り付けられているブレーキレバーやシフトレバーからケーブルを外します。
ブレーキレバーとシフトレバーを交換するので、まずはブレーキやシフターに張られているケーブル類をカットして、取り外せるようにします。
カットしたケーブル類は基本的にゴミになりますが、アウターケーブルは、あとで元のフラットバーに戻したくなったときの長さの参考になるので、捨てずに保管しておくのもおすすめです。
ケーブルを交換するのであれば、ワイヤーカッターは必須です。
ニッパーではワイヤーが潰れてしまい、切断面が乱れることがあります。
ワイヤーカッターなら、インナー・アウターケーブルとも綺麗に切断でき、その後の変速やブレーキ調整もしやすくなります。

ケーブル類を切断した後は、ステムごとハンドルが取り外せるようになります。ステムを再利用する場合は、ハンドルだけを外せばOKです。
僕の場合は、ステムも交換したのでステムごと取り外しました。

ブルホーンバーとステムを接続する部分にはサイズがあります。ここはステムとブルホーンバーハンドルを購入前に確認しておきたいポイントです。
クロスバイクに採用されているステムとハンドルを接合する部分のサイズは25.4mmが標準サイズです。
しかし、今回僕が選択したブルホーンバーのクランプ径はロードバイクなどで採用されることの多いドロップハンドルの標準サイズである31.8mmです。
なので、ステムも31.8mmに対応したものを使用する必要があります。
クロスバイクは多くの場合、25.4mmのステムが使用されていると思うので、31.8mmのクランプ径のブルホーンバーを使用する場合には、ステムも31.8mmに対応したステムにする必要があります。
クランプ径についての情報は下記にまとめてありますので参考にしてください。

ハンドルやステム、ブレーキレバーなど、ブルホーン化では六角レンチを使う場面が数多くあります。
サイズの揃ったセットを1つ持っておけば、今回の作業だけでなく今後の自転車メンテナンスでも長く活躍してくれます。

ステムにブルホーンバーを取り付けます。
この段階では最終的な角度を完全に決める必要はありませんが、ある程度イメージしながら仮止めします。

角度はブルホーンバーのフラットな部分が地面に対して水平になるように取付けるのが基本とは思いますが、ポジションや乗り心地の問題もあるので、実際に乗りながら微調整することになります。
ハンドルによっては目盛りがあるのでそれを参考にして水平出しとセンター出しを行なえば良いと思います。
ブルホーン化の中心となるパーツです。前傾姿勢を取りやすく、ロードバイクに近いポジションで走れるように調整しましょう。

多くのブルホーンバーにはブレーキケーブルやシフトケーブルを通すための穴が空いています。
まずはそこからブレーキ用のアウターケーブルを突っ込んで、バーの先端へ出します。(今回はブルホーンバーの先端には、エアブレーキと呼ばれるブレーキを取り付ける仕様のため。シフトレバーをブルホーンバーの先端に取り付ける場合は、シフト用のアウターケーブルを差し込んでください。)

先にアウターケーブルを通しておいた方が、その後のインナーケーブルを通す作業が楽になります。


ブレーキレバーを取り付ける前に、アウターケーブルの長さを確認して調節します。
いきなり短く切ってしまうのではなく、まずはハンドルからフレームまで実際の取り回しに沿わせて長さを確認します。ビニールで仮止めすると作業をしやすいです。
この段階では少し長めにしておき、ハンドルを左右に振ったときに、ケーブルが突っ張らないことも確認しておきます。

ブレーキレバーの先からブレーキインナーワイヤーを差し込みます。
ブレーキレバーのタイコ部分が、レバー内部の所定の位置に収まっていることを確認します。

ブレーキインナーワイヤーをブレーキレバーに差し込んだら、手順4でブルホーンバーに差し込んだブレーキアウターワイヤーに差し込んで通します。
このあたりはブレーキの種類やメーカーごとに少し異なると思います。

ブレーキレバーをブルホーンバーに取り付けます。
僕がブルホーンバーに取り付けようとしたのはプロファイルデザインのエアブレーキバーですが、取り付け方法が書かれたマニュアルが入っておらず、取り付け方が判らずに躓いてしまったので、少しだけ詳しく解説しておきます。

ブレーキの根本の部分をブルホーンバーに差し込もうとすると、どうしても差し込むことができませんでした。よく見るとブレーキレバーの根本の部分がズレて段差ができてしまっていました。
この段差がハンドルバーに差し込む際につっかえてしまって差し込めないのです。最初は欠陥商品かと思いましたが、実はこれで正しい状態です。
これは取り付け部分の内部に、固定のための機構があるためです。軸をズラすことでハンドルにブレーキを固定させることができるというわけですね。

エアブレーキの差し込み軸の段差をなくす方法は、ブレーキレバー正面にある2つの穴のうち、下側の穴の奥にあるボルトを六角レンチで回転させることでなくせます。

反時計回りにボルトを回転させると差し込み軸の段差がなくなりました。
ハンドルに差し込んだら、時計回りにボルトを締め付けると段差が大きくなり、ハンドルに固定されます。

この機構のおかげで、取り付け部分にネジ切りをしていなくても、ブレーキレバーをブルホーンバーに固定できるようになっています。

アウターケーブルとブレーキレバーを接続してから、ブレーキレバーをブルホーンバーに差し込んで仮止めします。
前述したように、アウターケーブルはハンドルに添わせてビニールテープなどで仮止めしておきますが、現段階ではあくまで仮組みの状態なのでアウターケーブルは長さの調節のために何度か抜き差しする必要があるので少し長めにした状態にしておきます。

エアロブレーキレバーには、フラットバー用ブレーキレバーのようなワイヤー調整機構がない場合があります。
そのまま使用すると調整が難しくなったり、Vブレーキの解放ができなくなったりするため、ブレーキケーブルアジャスターを前後ブレーキ両方の間に挟む必要があります。
ブレーキケーブルの途中にアジャスターを入れることで、ワイヤーの張りを調整できるようにします。

そこで、SM-CB90などのアジャスタを使うと、ワイヤーの張り具合の微調整ができ、楽に調整ができるようになります。
SM-CB90はクイックレリーズ機構を備えたアジャスターです。
実際のところで、ワイヤーの微調整をする目的だけであれば、その他のシンプルなアジャスターで問題ありません。
今回はVブレーキを楽に解放できるようにしたかったため、クイックレリーズ機構のあるSMCB90を選択しました。クイックレリーズ機構があると、ワイヤーを大きく緩めることができるのです。

ブレーキケーブルアジャスターの取り付け方はインナーケーブルをアジャスタの中に通して、アウターケーブルでアジャスタをサンドする形になります。
つまり、インナーケーブルが「串」、アウターケーブルが「鶏肉」、アジャスタが「ネギ」のように焼き鳥をイメージすると構造が理解しやすいかもしれません。
取り付けてみると、それなりに存在感のあるパーツなので、取り付け位置が悪いと変に目立ってしまうため、取り付け前に、どのあたりにアジャスタがセットされるかを考えた方が良いと思います。
アウターケーブルの長さの調整が済んだら、インナーケーブルを元々張られていたように張り直します。
ブレーキの調整方法は、メンテナンスブックを見ればいくらでも解説されているので省略しますが、エアロブレーキレバーは一般的なVブレーキ用のブレーキレバーとは違い、レバーの引き量が少ないため、調整が少しシビアになります。

メーカーに確認しても、ミニVブレーキとの互換性を持たせるためには、手順7で出て来たブレーキケーブルアジャスターを使用するべきとの回答を貰っています。
そんなわけでブレーキケーブルアジャスターで微調整をしつつ、ブレーキの効き具合を調整していきます。

サムシフターをブルホーンハンドルの先端部分に取り付けます。
シフトレバーの取り付けの際には、ハンドルの握り部分の太さ(にぎり系)を確認する必要があります。
僕が選択したブルホーンバーのにぎり系は23.8mmなので、その径に対応しているサムシフターである必要があります。今回はダイアコンペ ENE サムシフターを選択しました。

ダイアコンペ ENE サムシフターの取付金具は26mmまでのにぎり径に対応したものなので、そのまま取り付けることはできません。
そこで、23.8mmや22.2mmのにぎり径に対応させるためのパイプが半分にカットされたような金具が付属品として付いているので、取り付けの際にはスペーサーとして使用して固定します。
各サイズ4つ入っているので、2個がセットかと思いましたが、2個で取り付けようとするとかなり無理があります。どうやら左右それぞれ1個を使用して固定するようです。

サムシフターを固定する位置はブルホーンバーの先端にしました。
自転車で走行中の基本となる手のポジションはブレーキ位置になるので、シフトレバーはブレーキの近くにあったほが同時に操作しやすいためです。
取り付け位置は自由に決めることができますが、ブレーキとシフトレバーはなるべく近くになるように取り付けた方が良いでしょう。
サムシフターにシフトワイヤーを取り付け、フロント・リアディレイラーへ通していきます。基本的なワイヤーの取り回しは、フラットバーの場合と大きく変わりません。
フロントディレイラー用のシフトワイヤーをできるだけ張った状態でフロントディレイラーに固定します。
その状態でシフトレバーを倒すことで大きなチェーンリングから小さなチェーンリングへチェーンが移動するようになります。
シフトレバーを操作してチェーンが正しく移動するか確認します。
リアディレイラー側もシフトワイヤーを張った状態で固定します。こちらもワイヤーの取り回しはフラットバーの時と同じなので、同じようにワイヤーを張れば大丈夫です。
リアディレイラーの調整はギアをトップ(一番小さいギア)に合わせてシフトワイヤーをピンと張った状態でディレイラーに固定します。
その状態でレバーを動かせば、シフトチェンジができるようになります。レバーを押し上げるとシフトダウンするので、ローギアになるまでレバーを押し上げてから、その位置を起点にしてワイヤーを張るようにします。
そうすることで、実際に走行中にローギアに戻す際には、レバーを単純に元の位置まで押し込めば良いだけなので、どのギアで走っているかが把握しやすくなります。
レバーを操作して、一番小さいギアから一番大きいギアまで正常に変速できるか確認します。
インデックス方式のシフトレバーのような細かい設定は必要なく、ケーブルを張って固定するだけの作業なので、あっけないほど簡単に調整作業が終了します。

シフトレバーで巻き上げたワイヤーが固定されるようにするためには、レバーに付いているDカンを時計回りに締めることで固定ができます。

最後にバーテープを巻きます。
バーテープの巻き方もメンテナンスブックなどでは必ず解説されているので、ここでの説明は端折りますが、テープの1/3程度が重なるように意識しながらグルグルと巻き付けていくだけです。
下記の記事で簡単に説明をしています。

巻き幅に多少のムラがあってもほとんど気にならないと思うので、あまり細かい部分を気にしなくても良いと思います。
バーテープを巻くことで見た目もよりスポーティな印象になって素敵だと思います。
バーテープは、見た目だけでなく握り心地や振動吸収性にも大きく影響します。クッション性の高いタイプを選べば、長距離ライドでも疲れにくく快適です。グリップに比べてともかく種類が多いので、デザインや性能などを見て、好みのバーテープを選ぶのが良いでしょう。
以上でクロスバイクのハンドルをブルホーンバーに交換する作業はほぼ終了となります。

実走してそれぞれのパーツの位置を扱いやすい場所に移動させたり、使用しているうちにワイヤーが伸びてくるので、シフトレバーやブレーキなどの微調整を行えば良いと思います。
まずは軽く走行して、
などを確認します。
そのうえで実際に走りながら、ブレーキレバーやシフトレバーの位置、ハンドル角度などを微調整します。
ブルホーン化では、最初から完璧なポジションにするというより、実際に乗りながら自分に合う位置を探していくのがいいと思います。
クロスバイクのブルホーン化はそれほど難しい作業ではありませんが、一部ブレーキやシフトの調整など自転車整備の基本作業が必要になります。
なので、DIYでブルホーン化を行う場合は
・ケーブル交換
・ブレーキ調整
・ディレイラー調整
などの作業ができることが前提になります。
ディスクブレーキの場合は、より複雑になり、専用工具も必要になるのでDIYで行うのは難しいですが、Vブレーキなどは構造が単純ですし、シフト調整も無段階のサムシフターであれば簡単に行えると思うので、自転車のメンテナンスの勉強と思ってチャレンジしてみるのも良いと思います。
工具とパーツが揃えば1〜2時間程度で作業できるのでクロスバイクのカスタムとしても人気の高い改造です。
今回のような作業では、少なくとも以下のような工具があると作業しやすくなります。
特にハンドルやステム、ブレーキレバーを固定する部分は、締め付けすぎにも注意が必要です。
カーボンパーツを使用する場合は、メーカー指定トルクを確認して作業する必要があります。
僕が実際にESCAPE Airをブルホーン化してみて感じたのは、ハンドルを交換するだけでも自転車の印象がかなり変わるということでした。
フラットバーとは違って前傾姿勢を取りやすくなりますし、手の位置も変えられるので、同じ自転車でも違った感覚で走れます。
クロスバイクをロードバイクとは少し違った方向にカスタマイズしてみたい人には、ブルホーン化はなかなか面白い改造だと思いますので、是非チャレンジしてください。
クロスバイクのブルホーン化についての総合的な記事は下記にまとめているので参考にしてください。
