ランス・アームストロング
ロードレースの世界で、かつてこれほど有名になった選手はなかなかいないと思います。
アメリカ出身の元プロロードレーサーで、1999年から2005年までツール・ド・フランスを7連覇。さらに、がんを克服してトップレベルへ復帰したこともあり、当時は「奇跡の復活を遂げた英雄」として世界的な人気を集めました。
ところが、その後にドーピング問題が発覚。
2012年にはUSADA(アメリカ反ドーピング機関)から制裁を受け、ツール・ド・フランス7連覇を含むタイトルを失うことになりました。
現在では、ロードレース史上最大級のドーピング問題の中心人物として知られています。
そんなランス・アームストロングについては、現役時代の姿を描いた作品から、ドーピング問題を詳しく追った作品まで、映画や書籍がいくつもあります。
ここでは、僕が知っているランス・アームストロング関連の映画や本をまとめてみました。
ランス・アームストロング関連リンク
LANCE ARMSTRONG(official)
ランス・アームストロング(wikipedia)
ランス・アームストロングのドーピング問題(wikipedia)
The Program(IMDb)
ランス・アームストロングに関する映画・DVD
ランス・アームストロングを題材にした映画は、大きく分けると、
- ドーピング問題を描いた劇映画
- 本人が登場するドキュメンタリー
- 現役時代のランスを記録した映像作品
といったものがあります。
疑惑のチャンピオン|The Program
ランス・アームストロングのドーピング問題を題材にした映画として、まず名前が挙がるのが「疑惑のチャンピオン(The Program)」です。
2015年公開。
監督はスティーヴン・フリアーズ、ランス・アームストロング役をベン・フォスターが演じています。
物語は、ランスがまだ世界的なスターになる前から始まります。
がんを克服し、ロードレースへ復帰。
そしてツール・ド・フランスを勝ち続け、世界的な英雄になっていく一方で、ドーピング疑惑を追及するジャーナリストが現れます。
ランス・アームストロング本人を知っている人なら、ベン・フォスターの再現度にも驚くと思います。顔だけでなく、ロードバイクに乗っている姿までかなりそれらしく、現役時代のランスを知っている人ほど入り込みやすい映画です。
ロードレースそのものを描いた映画というより、ランス・アームストロングという人物と、ドーピング問題の裏側を描いた作品と考えたほうがいいでしょう。
「疑惑のチャンピオン」作品情報
原題:The Program
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本:ジョン・ホッジ
主演:ベン・フォスター
出演:クリス・オダウド、ギヨーム・カネ、ジェシー・プレモンス、ドゥニ・メノーシェ、ダスティン・ホフマン
公開:2015年
上映時間:約103分
公式ページ
2015年に一般公開され、DVD化もされていますが、あまりメジャーな作品ではないため、レンタルショップなどでは見つけることが難しいと思います。
大変ありがたいことに、Amazonプライムビデオでは、字幕版と吹き替え版のいずれもレンタルすることができます。
ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実
ランス・アームストロング本人が出演するドキュメンタリー作品です。
劇映画の「疑惑のチャンピオン」と違い、こちらは本人や関係者の証言などを通して、ランス・アームストロングとドーピング問題について見ていく作品。
ランス本人の言葉を聞くことができるので、ドーピング問題を知るうえでも興味深い作品です。
ランス・アームストロングについて調べているなら、劇映画だけでなく、こうしたドキュメンタリー作品も一緒に見ると面白いと思います。
レジェンド・オブ・ツール・ド・フランス ランス・アームストロング
こちらは、ランス・アームストロングがツール・ド・フランス7連覇を達成した「英雄時代」のランスを取り上げた映像作品です。
ポイントは、ドーピング問題が大きく取り上げられる以前の作品だということ。
現在の視点から見ると、当時どのようにランス・アームストロングがロードレース界の英雄として見られていたのかを知る資料としても興味深いです。
後から知った事実によって、同じ映像でも見え方が変わってしまう。
ランス・アームストロングという選手を象徴するような作品かもしれません。
ランス・アームストロングに関する本
映画だけでなく、ランス・アームストロングについて書かれた本もかなりあります。
特に面白いのが、ドーピング問題が明らかになる前に書かれた本と、問題発覚後に書かれた本では、ランスの描かれ方がまったく違うことです。
ランス・アームストロング ツール・ド・フランス永遠(とこしえ)のヒーロー
ランス・アームストロングが、がんを克服してツール・ド・フランスで勝利を重ねていた時代に書かれたルポルタージュです。
現在から見ると、まさに「英雄だった頃のランス」を知ることのできる一冊。
ドーピング問題が大きく取り上げられる前のランスが、どのような存在として見られていたのかを知る資料としても興味深い本です。
ただマイヨ・ジョーヌのためでなく
ランス・アームストロングの自伝的な作品として有名なのが、「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」です。
がんを克服し、再び自転車競技の世界へ戻り、ツール・ド・フランスを制覇するまでの物語。
当時は「不屈のサイクリスト」「奇跡の復活」としてランスを象徴する一冊でした。
もちろん、この本が書かれた時点では、その後に明らかになるドーピング問題はまだ現在のようには知られていません。
そのため、現在の視点から読むと、単なる自転車選手の自伝とは違った意味で興味深い本になっています。
偽りのサイクル 堕ちた英雄ランス・アームストロング
こちらはドーピング問題を知るための本。
ランス・アームストロングを「英雄」として描くのではなく、ドーピング問題や、その背景にあったロードレース界の事情を追ったルポルタージュです。
本人や関係者への取材などをもとに、ランスを取り巻いていた環境について詳しく書かれています。
ランスの成功だけを見るのではなく、なぜこれほど大規模なドーピングが行われていたのかという部分まで知りたい人には面白い一冊だと思います。
かなりボリュームがありますが、その分、内容は濃いです。
シークレット・レース
ランス・アームストロング本人の著書ではありません。
元プロロードレーサーのタイラー・ハミルトンと、ノンフィクション作家のダニエル・コイルによる作品です。
ランス・アームストロングを中心としたドーピング問題だけでなく、当時のプロロードレース界でどのようにドーピングが行われていたのかを知ることができます。
ロードレース界のドーピング問題について知りたいのであれば、かなり興味深い本です。
特に、ドーピングが単純に「一人の選手が禁止薬物を使った」という話ではなく、チーム、選手、医師などを含めた構造的な問題だったことが見えてきます。
ランス・アームストロングについて調べているなら、一度読んでおきたい本のひとつです。
ランス・アームストロングのドーピング問題を知るなら
ランス・アームストロングについて調べていると、どうしても「本当に7連覇はどこまで実力だったのか?」という疑問が出てきます。
当時は、がんを克服した英雄として世界的な人気を集めていました。
僕自身も、自転車に興味を持った頃にはランス・アームストロングの名前を普通に「ツール・ド・フランス7連覇の選手」として見ていました。
ところが、その後にドーピング問題が明らかになり、過去の記録そのものが大きく覆されることになります。
だからこそ、現在ランス・アームストロングについて知ろうと思った場合は、「英雄だった頃の作品」と「ドーピング問題が明らかになった後の作品」を両方見るのがおすすめです。
同じ人物なのに、時代によって評価がこれほど変わるのか。
それを比較してみるだけでも、かなり興味深いと思います。



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