クロスバイクの改造カスタマイズも回数を重ね、遂にはフレーム以外の全てのパーツを交換してしまいました。
ここに至るまでには、いろいろな失敗もありますし、遣ったお金もそれなりの金額だったりすることから、人によっては「無駄な改造カスタマイズをするくらいなら、最初からちゃんとしたロードバイクを購入した方が良い」などと考えたりもします。
確かに表面的な部分だけを見れば、その考え方は正解かもしれませんが、実際には「経験」や「自転車いじりの楽しみ」など、プラスの面も少なからずあるわけです。
そんなわけで、僕と同じようにクロスバイクの改造カスタマイズに興味がある人も多いと思うので、実際に僕が作業をしたり、計画をした中での改造カスタマイズのポイントや、改造カスタマイズに関する僕の考えをまとめてみました。
クロスバイクの改造カスタマイズを始めるきっかけ
クロスバイクの改造カスタマイズを前提にGIANT ESCAPEを購入
僕がスポーツバイクと呼ばれるものに興味を持ち、購入しようと計画をした時に、絶対に購入には失敗したくないということで、ロードバイクやクロスバイクについていろいろ調べていました。
その際に、大変お世話になったのが、クロスバイクの改造カスタマイズの情報を公開しているブログでした。
多くの方がクロスバイクの改造カスタマイズをしていて、スポーツバイクは乗ること意外の楽しみとして、チューンナップやメンテナンスするこでも楽しめるということを知り、改造カスタマイズに興味を持ちました。
性能に満足できなければ、自転車そのものを買い替えるのではなく、パーツだけ交換して、自分に合った自転車を組み上げる、ということはロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクでは当たり前のことではありますが、全く無知だった僕にとっては、まさしく目からウロコだったのでした。
そして、それらのブログで改造カスタマイズする対象として定番だったのが、GIANT社のESCAPEシリーズであったことから、僕が最初に購入したのもESCAPEシリーズで、当時としては画期的に軽量化されたESCAPE Airというモデルでした。
もちろん改造カスタマイズをすることが前提の選択でした。
自転車いじりという趣味
自転車には本来の目的である「乗る」ということ以外にも楽しみがあります。
それこそが「改造カスタマイズ」「整備メンテナンス」といった自転車いじりなのです。
例えば、クロスバイクを購入する前は、自転車がパンクすれば修理は自転車屋さんにお願いするのものと思っていましたし、タイヤの空気圧を気にした事もなければ、チェーンの清掃はもちろん、注油することもほとんどありませんでした。
まして自転車のパーツを交換して改造カスタマイズをするなんて、考えたこともありませんでした。
自転車に関しては全く知識が無いと言っても過言ではない僕でしたが、クロスバイクに乗り始め、改造カスタマイズに手を付けると、その面白さにハマってしまったというわけです。
自転車は1つパーツを換えるだけで体感できるレベルで違いが感じられるので、次から次へと「このパーツを換えたらどうなるんだろう」「安いパーツでも大きな変化があったんだから、高価なパーツだとどれだけ変化があるんだろう」という感じで、探究心を刺激されてしまうのです。
クロスバイクを改造カスタマイズする目的
クロスバイクをロードバイクに近づけたい(性能アップしたい)
クロスバイクと言えど、スポーツバイクの端くれですから、ママチャリやシティサイクルと比較すると、漕ぎ出しの軽さや軽快感はまるで別物です。
しかし、ロードバイク的な走りを求めるようになると、クロスバイクに対して不満を感じるようになります。
例えば、クロスバイクのESCAPEに標準で取り付けられているパーツなどは、かなり安いパーツが使用されています。
フレーム以外のパーツを個別で購入したとするなら、1万円もあれば全て揃えられそうな安物パーツばかりなのです。
これらのパーツは最安レベルと言われるまともなロードバイクの目や薄となる10万円程度のロードバイクの入門モデルでさえ使われないような安物です。
スポーツバイクのパーツの性能は、基本的に価格に比例するので、安いパーツのロードバイクよりも、性能の高い高級なパーツを組み込んだロードバイクの方が絶対的に性能は高くなります。
高価なパーツともなれば、それこそパーツ一つでクロスバイクが買えるような価格だったりするので、性能に雲泥の差が出てしまうのは当然と言えば当然です。
逆に言えば、ロードバイク的な走りではなく、街乗りお気軽自転車として乗るのであればその程度のグレードのパーツでも十分とも言えるのですが、僕はクロスバイクに乗ることで自転車の魅力を知り、もっともっと自転車について知りたくなり、その性能を向上させたいと考えたのでした。
クロスバイクの見た目をカッコ良くしたい
クロスバイクを改造カスタマイズする一番の理由は、性能の向上でしたが、それと同時に見た目の向上も僕にとっては非常に大きな理由でした。
どうせ乗るなら自分がカッコいいと思える自転車に乗りたい。
クロスバイクのESCAPEシリーズの見た目はあまり高級感がなく、純正のままではそんなにカッコ良くありません。
安いパーツの寄せ集めがクロスバイクなので高級感が無いのはしょうがないのですが、高級なパーツが取り付けられたロードバイクなどと比べると、どうしても見劣りがしてしまいます。
とにもかくにもパーツの質感が非常にチープに感じられたので、パーツを交換することでもう少し高級感のあるカッコ良い見た目にしたかったのです。
クロスバイクを改造カスタマイズがエスカレートする理由
クロスバイクの改造カスタマイズをやりはじめると、連鎖的にエスカレートしていきます。
カスタマイズするたびに快適になっていく
自転車は、ちょっとしたパーツの違いでもすぐにその違いを体感できるという楽しさもあって、一つの改造が終われば、また次の改造を考え始めて、改造カスタマイズに拍車がかかっていくのです。
● 気になる部分を調整 → 快適になる
● もっと快適さを求める → 更に快適になる
● パーツを変える → 体感できるレベルで走りが変わって感動する
● もっとパーツを変えたくなる → さらに感動
こんな感じで一つのパーツを変えることによって、知らなかった自転車の魅力に気づくようになり、次から次へとパーツを交換したくなってしまうのです。
楽しいからこそ次々にパーツを交換したくなる
クロスバイクをいくら改造カスタマイズしても「所詮はクロスバイクなので限界がある」とか「素直にロードバイクに乗ればいい」とか、自転車の改造カスタマイズは「金と時間の無駄」と考える人も少なくありません。
例えば、クロスバイクをいくらロードバイク風に改造カスタマイズしたとしても、ロードバイクにはできないわけですから「ロードバイクが欲しければ素直にロードバイクを買うべきだ」というような意見です。
実際、そのような意見をいただくこともあります。
確かにそのような意見はもっともな意見なのですが、クロスバイクの改造カスタマイズは一つの価値観と言いますか、ハマるにはそれなりの理由があるのです。
例えば、ありふれたクロスバイクが少しずつ姿を変えてオリジナルな自転車が完成していくという育成感だったり、あるいはパーツを換えた時の乗り心地や感覚の違いの面白さ、そして今まで知らなかったことを実践してやり遂げることで自転車に関しての知識が増えていく喜びだったり、いろいろです。
そういった部分に価値観を見出してしまうと、自転車の改造カスタマイズはハマればハマるほど奥が深く、また裾野が広いエンドレスな世界になってきます。
別にそれでロードレースなどに出場するわけでもなく、あくまで趣味の自転車弄りなので、交通ルールを犯したり、他人に迷惑をかけない限りは自己満足でやりたいようにやって乗りたい自転車に乗れば良いのだと思っています。
スポーツバイクには「乗る」という楽しみの他に「弄る」という楽しみ方もあるわけですし、自転車の楽しみ方や関わり方は人それぞれというわけです。
自転車の改造カスタマイズをするとメーカーの保証も切れますし、安全面に関しても自己責任になってしまうので、僕自身が自転車の改造カスタマイズを積極的に人にはお勧めすることはあまりありません。
しかし、自転車の改造カスタマイズを趣味にするメリットは本当に大きいです。
自転車の改造カスタマイズを趣味にするメリット
● メンテナンスは自分でできるようになる
● 自分で弄ることにより自転車への愛着が湧く
● 自転車を大切に扱うようになる
などなど非常に沢山のメリットがあります。
改造カスタマイズをした後に自転車の調子が悪くなれば、それは自分の技術不足だったと認めざるをえませんから、しっかり勉強してメンテナンスの達人になりたいと思うようにもなります。
完璧とも思えるくらいの調整ができれば、嬉しくなって自転車に乗りながら「ムフフ」となってしまうのです。
「もっ自転車に詳しくなりたい」「もっといろいろな変化を楽しみたい」そして「もっと楽しく自転車に乗り続けたい!」
そういう気持ちが僕をクロスバイクの改造カスタマイズに駆り立てる一番の理由なんじゃないかなと思います。
クロスバイクの改造カスタマイズについて
自転車の改造カスタマイズの知識はあった?
クロスバイクを購入する前までの約10年ほどは、自転車すら無い生活をしていたので、自転車に関する知識はゼロでした。
自転車に限らずで何かを改造したりすることも、あまり得意ではないのですが、自転車の改造カスタマイズブログを見ると「自分にもできそうだな」と思えるものが多かったのと、実際作業をしてみると、自転車は想像以上にシンプルな構造なので、僕のような初心者でも、どうにか出来るレベルの作業が多かったです。
もちろん最初から難易度の高い作業は出来ないので、グリップの交換など調整の必要のないパーツから交換することから始めて、徐々に自信と知識を身に着けていった感じです。
知識がなくても改造カスタマイズできる?
プロの自転車屋さんではないので、自転車の改造カスタマイズをする場合は、ほとんどが初めての作業になります。
それでも自転車の構造自体がすごくシンプルなので、知識がなくてもどうにかなることが多いです。
ちゃんと下調べをすることは大切ですが、失敗しても一からやり直せば良いだけなので、なんとかなると思います。
無知故に間違ったことをたくさんしてきたのも否めませんが、ブログを書いてきたおかげで、間違いを指摘してもらえたりして随分と助けられました。
ブログに限らず、実生活でも自転車に詳しい人はたくさんいるので、そういう方にアドバイスを求めるのも良いと思います。
時にはお叱りを受けることもありましたが、メンテナンスマニュアルには載っていないよな情報をいただけたりして、助けられることが多かったです。
分からないことがあれば、調べたり聞いたり、新しく覚えたことがあればその情報を発信したりは、知識を増やしていく上でも非常に大切なことだと思います。
勉強や下調べは大切
経験が無いことを失敗なく作業するためには、いろいろ調べてから作業をする必要があります。
最初の頃は想像だけで作業することもありましたが、簡単に思えるようなことでも、サイズ違いなど、思わぬところでつまづく事が多かったので、今ではしっかりと下調べをしてから作業に入るようになりました。
インターネットでの情報も大いに参考になりますが、自己流の情報や真偽が怪しい情報も少なくはないので、あくまで参考として、きちんとした情報を得るためにメンテナンスブックなどを数冊読み比べるようにしています。
一冊のメンテナンスブックを読むだけでは理解できなかったことも、複数のメンテナンスブックを読み比べてみたりすると「あぁ、そういうことか」と理解できることも多く、メンテナンス系の本は幾らあっても面白いものです。
改造カスタマイズで参考にしたものは?
ブログを参考にするときは、マニアックな情報やメンテナンスブックに載せられないようなDIY的な情報を集めるのに重宝します。
しかし、ドンピシャな内容が少なかったり、細かく解説してくれている人が少なかったり、適当に情報を集めた広告目的のブログが多く、間違った内容も多いので、昔ほど参考にはできなくなりました。
そんわけで、基本的にはメンテナンスブックや説明書を見ながらの作業が詳しく解説してくれていますし、間違いがありません。
改造カスタマイズで必要なものは?
メンテナンスブックと工具です。
メンテナンスブック
メンテナンスブックは教科書ですし、実際に作業に行き詰まった時には何度も助けられました。
またブログなどに比べて、内容の正しさに関しては安心感があるのもメンテナンスブックの良いところです。
一般的な参考書と同じ様に、一冊だけでなく複数冊購入するのがポイントです。
読み比べることで理解が深まると思います。
工具
工具なくしては改造カスタマイズはできません。
なんだかんだで工具だけでも気がつくと10万円くらいは遣っているかもしれませんが、自転車と付き合っていくためには、必要不可欠なものですからしょうがないですね。
工具はセットで購入しても使わないものも多いので、必要に応じて買い足すレベルで良いと思いますが、あまり安物ではなくそこそ価格のする工具を選んだほうがトラブルも少ないと思います。
良い工具は精度も高いですし、非常に扱いやすいです。
頻繁に使う六角レンチなどは、PB SWISS TOOLSなどの定評のあるメーカーの工具がおすすめです。
改造カスタマイズで大切なことは?
下調べと集中力です。
曖昧な知識で作業すると、高確率で失敗します。
事前にしっかりと作業内容を調べて、必要な工具、手順などを一通り理解した後に作業に入ることをおすすめします。
簡単な作業であれば30分ほどで終わる作業もありますが、クランクの交換など大掛かりな作業になると、それなりに時間が必要です。
突貫工事で一気に作業をしてしまうと集中力を欠いて、思わぬミスをしてしまうこともありますから、作業時間が長くなってきたら作業を中断して休憩することをおすすめします。
作業ミスをしてしまうと、作業をやりなおしたり、パーツを駄目にしてしまうこともあるので、急がば回れが基本です
あと、当たり前ですが、安全性を考えることは忘れないようにしましょう。
自転車の場合は車検のようなものがないので、バイクや自動車に比べてかなり改造カスタマイズの自由度は大きいですが、常識的な範囲に留めるというのが大切ですね。
大変だった作業は?
「圧入」と呼ばれる作業が伴う改造カスタマイズは大変です。
例えばスターファングルナットやクラウンレースなど、専用工具を使用して圧力をかけてパーツを組み込むような作業は、毎回泣きが入り「ショップに頼めばよかった」と思ってしまいます。
その他にもクランクセットなど複数のパーツに影響を及ぼすパーツの交換も大変です。
クランクの交換はパーツ交換だけでなく、シフト調整なども関係しているので、一気に工数が増えるので気軽な作業ではなくなるからです。
特にシフト調整に関してはラピッドファイヤーシなどのインデックス式は不慣れだと何度やっても調整がうまく行かない状態が続くので非常に根気が必要な作業です。
おすすめの改造カスタマイズは何?
パーツを交換して効果の大きかったのはコンポーネント一式とホイールです。
いずれも「見た目に大差が無いし、本当に変わるのか?」という半信半疑だったりしたものですが、交換すると、別の自転車になったかのような大きな変化があります。
例えば、コンポーネント(クランク、ディレーラー、シフトレバーなど)を換えてグレードをアップさせると、それだけでスピードアップしますし、シフトチェンジも恐ろしいほどキビキビした動きになります。
「ガッチャン、ガッチャン」という感じが「シュパシュパ!」って感じになるのです。
このあたりのパーツの違いを体感してしまうと、改造カスタマイズに拍車が掛かってしまいます。
特にホイールは乗り心地や速度などいろいろと影響するのと簡単に交換が出来てしまうので、真っ先に交換した方が良いパーツですね。
改造カスタマイズのメリットは?
自転車に詳しくなる
自転車に関して詳しくなることと、プライスレスな楽しみ方ができることだと思います。
作業をするためには色々と下調べが必要ですし、実践が伴うので、必然的に自転車について詳しくなります。
詳しくなると、出先でトラブルに見舞われても、自力でどうにかできることが増えるので、不安も少なくなります。
以前の僕は、自転車がパンクすれば自転車屋さんに修理をお願いするのが当たり前だと思っていたくらいですから、自転車いじりを始めた時点での僕の自転車に関する知識は、ほぼゼロの状態でした。
しかし知識が無いなりに自分で色々と調べながら改造カスタマイズにチャレンジしてみると、イメージとは違って自転車は非常に単純でシンプルな構造だということに気が付きます。
ドライバーと六角レンチさえあれば、基本的なメンテナンスはできてしまいますし、いろいろなパーツの組み付けに関しても使用する工具はほぼ六角レンチです。
時として特殊な専用工具が必要なこともありますが、初心者でも説明書やメンテナンスブックを見れば、それなりに作業できてしまうのです。
こうして自転車をいじっていく中で、1つ1つの性能の違いのほか、調整や整備の大切さを実感しながら少しずつ自転車に詳しくなっていきます。
そうすると、出先でちょっとしたトラブルがあっても、慌てず騒がすで対応できるようになりますし、改造カスタマイズを繰り返す中で自転車自体への愛着もわいてくるのです。
カスタマイズやメンテナンスの作業自体が楽しい
あとは、作業自体が楽しいですし、作業後の自転車の変化を楽しめるのも良いですね。
同じパーツを使用しても調整次第で乗り心地が変わったりするので、毎度発見があって面白いです。
そんな相乗効果もあり、自転車弄りがますます楽しくなっていきます。
この点の楽しみはもうプライスレスなので、非常に充実させることができます。
逆に言えば、このあたりに楽しみを見出だせるかどうかが改造カスタマイズの適性の有無があるかと思います。
楽しく思えない人にとっては、安いパーツを買い集めて交換するなどは全く意味のない作業に思えるでしょう。
クロスバイクの改造カスタマイズのデメリットは?
基本的には楽しくてデメリットは感じない
個人的には改造カスタマイズ自体が楽しいうちは、デメリットは無いものと思っています。
研究みたいなものなので、失敗しても、間違ったパーツを選択しても、全てが勉強になります。
その大前提を忘れて、スペックアップだけを求めたり、ロードバイクのような性能を目指すようになると、クロスバイクでは限界もすぐに見えますし、改造カスタマイズ自体が無意味になる可能性もあるので注意が必要です。
あとは、どうしても正統派路線じゃないと許せないような方々もいるので、そういう方からはクロスバイクの改造カスタマイズが邪道という見られ方をするという点があるので、時としてそういう方から厳しい言葉をいただくことでしょうか。
クロスバイクをカスタマイズしていくと気軽さがなくなる
一般的な目線で考えた場合のデメリットとしては、クロスバイクをカスタマイズしていくと気軽さがなくなるという点です。
より便利に、より快適に、よりスポーティーにということをテーマにクロスバイクを改造カスタマイズしていく中で気が付いたのは、改造カスタマイズを繰り返すたびに、性能はアップして、よりス快適に、よりポーティーになっていきました。
しかし、それと同時に「気軽に乗れるというクロスバイク最大の長所はどんどんとなくなっていく」ということでした。
例えば、ビンディングペダルにすると、自転車に乗る時にはビンディングシューズを履くことになります。
そうなると気になる場所やお店を見つけても、立ち寄るのが面倒になってきます。
またロードバイクのようにスタンドを外せば、出先で駐輪する場所に悩んだりもします。
タイヤをロードバイクの標準である25Cなどの細いタイヤにすると、28Cの時よりも頻繁に空気を入れる必要が出てきますし、路面の状態に気をつけながら走る必要があります。
ウェアにしても同じです。
ジーパンなどでは生地が伸縮せず乗りづらかったり無駄に疲れたりするので、伸縮性のあるサイクルパンツにしたりするようになります。
安全の為にヘルメットも被りたくなります。
つまりは、どんどん自転車に乗るための準備が多くなってきて、ロードバイクとの差がなくなってくるのです。
ロードバイクとクロスバイクを比較した時、クロスバイクの最大のアドバンテージは気軽さです。
その気軽さがなくなってしまえば、ロードバイクに乗った方が良いと思えるようになってくるのです。
クロスバイクの改造カスタマイズの総費用は?
大人の趣味として考えればお金を遣わない
特に高価なパーツを使用しているわけではなかったり、人から譲り受けたりしたものもあるので、一つ一つを見ればそれほど大きな金額ではありません。
ただ、ステムやハンドルなどは何度も交換していますし、今までいろいろなパーツや工具を買ってきたりしたので、チリも積もれば山となるで、それなりの金額にはなっています。
ザックリ計算してみると、パーツにかけたお金は20万円〜25万円くらいかと思います。(工具やウェアなどは含まず)
実際問題で途中からカウントしなくなったので、正確な金額はもう分からなくなっているのと。パーツは選ぶグレードやメーカーによって金額は大きく変わるので、パーツ次第というのが正直なところです。
たとえば、ホイール一つで20万円を超えることだってあるわけですし、おもちゃ並に安いパーツもあります。
高価なパーツほど確かにスペックはアップすると思いますが、クロスバイクを改造カスタマイズして、作業自体や交換後の違いを楽しむのであれば、安いパーツでも十分楽しめるわけですから、あまりメーカーや価格にこだわる必要はないかと思います。
また、何年もかけての数十万円ですから、趣味に遣うお金としては非常に安いと思います。
そんなお財布事情にも優しいけど思い切り楽しめるからこそ、クロスバイクの改造カスタマイズが続けられるのだと思います。
これが、バイクや自動車弄りくらいにお金が掛かるのであれば、僕のような小市民では到底続けられる趣味ではでなります。
自転車の場合は低コストで気軽に始められるのです。
仮に有名メーカーのカーボン製のパーツを使用したとしても、100万円程度が上限になるでしょう。
もちろん、自転車として考えればなかなかの金額になるとは思いますが、自動車やバイクで考えれば一瞬で遣ってしまう金額になります。
クロスバイクだからこそ自由に改造カスタマイズできる
クロスバイクの改造カスタマイズの最大のメリットは、その自由度だと思います。
ロードバイクのような快適でスピーディーな走りと、マウンテンバイク寄りのコンポーネントがクロスバイクに採用されています。
フレームの仕様もGIANT社のESCAPEシリーズのようにロードバイク寄りなものや、Bianchi社のようなマウンテンバイク寄りなものもあり、クロスバイク自体が形式にとらわれず、より快適なスポーツバイクというコンセプトで出来上がったような自転車なので、自分の好みでロードバイク寄りにしてみたり、マウンテンバイク寄りにしてみるなど、自由に改造カスタマイズしていけるのです。
もちろん、その自由を否定する考え方をする人もいます。
正統派路線にこだわる人たちがいて、クロスバイク自体を邪道だと考えていたり、クロスバイクにロード用のパーツを付けたりすることを馬鹿にしたりするのです。
一昔前だと、クロスバイクにドロップハンドルを付けただけで、ガチなロードバイク乗りの方々から「神聖なロードバイク用のドロップハンドルをクロスバイクに取り付けるなんてけしからん」「クロスバイクにドロップハンドルは意味がない」というような感じで邪道扱いされたものでした。
しかし、シクロクロスやグラベルロードなどが登場し、遂にはスポーツバイク最大手のGIANT社から、ドロップハンドルを装備したクロスバイクが登場するなどで、そういう方々の声も今では小さくなり、以前よりも自由に自転車の改造カスタマイズを楽しめる時代になっていると思います。
ヤマハの電動アシストロードバイクYPJ-Rが登場したときも「ロードバイクとは」を熱く語る方が大勢いたように思いますが、今ではヨーロッパの老舗ロードバイクメーカーもe-bikeを推しだしているような流れから、以前よりは多様性に関しては理解が深まってきてる感じです。
また、僕自身が自転車先進国と言われるヨーロッパで見てきた自転車事情として、自転車は用途に応じてカスタマイズするのが一般的というのがあります。
自転車を買った状態では自分自身の乗り方にフィットしない部分はどんどんカスタマイズしてより快適な自転車にしていくので、街にはいろいろな形にカスタマイズされた自転車が溢れていました。
カスタマイズの自由度はあって然るべきで、自分好みにどんどんカスタマイズして良いもの、いや、むしろカスタマイズするべきものだと僕は思います。
クロスバイクの立ち位置はまさしくそういう自由度ありきの自転車なので、ロードバイク仕様、マウンテンバイク仕様、ランドナー仕様、ママチャリ仕様など、自分の思い描く自転車にカスタマイズしちゃって良いんじゃないでしょうかね。
全てのパーツを交換してもクロスバイクの改造カスタマイズは終わらない
まだまだやりたい改造カスタマイズはたくさんある
クロスバクを購入し、改造カスタマイズを繰り返して、遂にはフレーム意外の全てのパーツを交換してしまったわけですが、まだまだクロスバイクの改造カスタマイズは続くものと思います。
というのも、やりたいこと、試したいことはまだまだあるのですよね。
例えばロードバイクの場合は、気に入ったメーカーのフレームを購入して、パーツはDURA-ACE、ホイールやパーツはENVEあたりにしてしまえば、カスタマイズ的にはほぼゴールなわけですが、クロスバイクの場合は「何でもアリ」が基本なので、興味のあるものはどんどん試せるし、試してみたいです。
ブルホーンバーからフラットバーに戻して、フラットバーの11速シフターを使ってみたかったり、コンポーネントやディレーラーなどのパーツをバラしてイチから清掃してみたかったり、余計なパーツ(フロントのインナーとか)を極端に省いてみるとか、ホイールを組んでみるとか、色々あるのです。
自転車自体もディスクブレーキが主流になってきので、今後はディスクブレーキ対応のクロスバイクを購入して、さらなる改造カスタマイズに取り掛かってみるのも良いかなと思ったりもしています。
自己満足の世界なので、ゴールがないんですよね。
なので探究心さえ持っていれば、ひたすら遊び続けられるというのが自転車の改造カスタマイズの良い点であったりもします。
純正パーツがフレームだけになってしまった今、今後大きな改造をすることはあまり無いとは思いますが、今後もいろいろなことを試しながら、ちょこちょこと細かいパーツの交換などの改造カスタムをしていくのではないかと思います。
自転車ライフは今だけじゃない
少々気が長い話かもしれませんが、あと10年もすれば、私の子供だってスポーツサイクルに興味を持つ時がやってくるかもしれません。
その時には、一緒に自転車で遠出することもできますし、時にはメンテナンスを一緒にすることもあるかもしれません。
家族と自転車を通して共有出来る喜びは沢山あるものと思います。
以上、クロスバイクの改造カスタマイズについてまとめてみました。
自転車の改造カスタマイズに興味のある方のヒントになれば幸いです。