ロードバイクやクロスバイクの修理、メンテナンスを、プロショップや自転車屋さんにお願いした場合の、修理料金・メンテナンス工賃の相場を調べてみました。
お店にメンテナンスや修理をお願いする時に、大まかでも良いので費用が分かっていれば、安心してサイクルショップに持込むこともできると思います。
というわけで、全国いろいろなサイクルショップの修理、メンテナンスにかかる工賃を参考に、だいたいの相場をまとめてみました。
サイクルショップに持ち込む前の価格の参考になるかと思います。
ロードバイクやクロスバイクの修理料金・メンテナンス工賃の相場
以下、修理代金、メンテナンス費用を公開しているサイクルショップ約20店舗の料金をまとめて、平均的な価格を算出した金額です。
タイヤ周りの修理料金・メンテナンス工賃
パンク修理(パッチ)
パンク修理 1,200円
チューブ交換
前輪チューブ交換 1,800円
後輪チューブ交換 2,400円
パンク修理には「パッチ」での修理と、チューブ自体の交換をする修理があります。
チューブ交換は、チューブの費用は別途料金です。
使用するチューブの種類によって金額が変わってくることになります。
実際問題で、パンク修理は難しい作業ではないので、自分でやってしまった方が良いだろうと思います。
パナレーサー(Panaracer) 日本製 チューブ [W/O 700x23~26C] 仏式バルブ(34mm) 0TW700-25F-NP
タイヤ交換
前輪タイヤ交換 2,400円
後輪タイヤ交換 3,600円
タイヤ交換についても、タイヤは別料金で、どのタイヤを選択するかで料金が変わります。
多くの場合、タイヤを交換するほどの状態だと、チューブも交換するようなことになるかと思いますので、タイヤとチューブの交換費用を合計した金額になることが多いのではと思います。
Continental(コンチネンタル) GRAND PRIX 5000 グランプリ5000 (700×25c) [並行輸入品]
ホイールメンテナンス
ホイールの触れ取り 1,200円〜(どこまで追い込むかで変わる)
スポーク交換 1,800円〜(本数や状況による)
前輪ホイール組み 4,800円(本数や状況による)
後輪ホイール組み 6,000円(本数や状況による)
ブレーキ周りの修理料金・メンテナンス工賃
調整
ブレーキの調整 1,200円
ブレーキの調整をお願いすると、多くの場合、ブレーキシューがすり減ったことにより、ブレーキの効きが悪くなっていることが考えられるので、ブレーキ調整の流れの中で、ブレーキシューの交換を勧められることも多いと思います。
その場合は、ブレーキシューの交換費用とブレーキシューの費用も加算されることになります。
交換
ブレーキワイヤー交換 1,800円
ブレーキシュー交換 1,200円
ブレーキ交換 4,200円
ブレーキ周りのパーツは、ブレーキの調整をお願いしたついでに状態を確認してもらい、交換を勧められるということが多いと思います。
シマノ(SHIMANO) リペアパーツ カートリッジタイプブレーキシュー用シューパッド R55C4 (2ペア入) シューの...
変速機周りの修理料金・メンテナンス工賃
交換
変速機の調整 1,800円〜
交換
シフトワイヤー交換 2,400円
変速機の交換 3,600円
Fディレイラー交換 3,000円
Rディレイラー交換 3,000円
変速機周りの不調のほとんどは、ワイヤーの弛みなどが原因になるので、前回のワイヤーの交換からそれなりの日数が過ぎている場合は、ワイヤーの交換そ勧められると思います。
シフトの調整などは工数が増えるため、費用も必然的に高くなってきますね。
シマノ(SHIMANO) CS-R7000 11S 11-30T 12345791470 スプロケット ICSR700011130 シルバー
チェーン周りの修理料金・メンテナンス工賃
調整
チェーン調整 1,200円
交換
チェーン交換 2,400円
洗浄
チェーン洗浄 3,600円
チェーンも走行していると、汚れてきたり、伸びたりして性能が落ちるのでメンテナンスが必要なパーツの一つです。
チェーンの清掃も難しいことではないので、基本的には自分自身で行うことが多いと思います。
チェーン清掃は意外と金額が高いので、よほど良いチェーンを使用していない限りは、交換してしまった方が金額は低くなるかもしれませんね。
シマノ(SHIMANO) チェーン(11スピード) CN-HG901 チェーンピン仕様 11S 116L ICNHG90111116 DURA-ACE(デュ...
ハンドル周りの修理料金・メンテナンス工賃
交換
ステム交換 1,800円
ハンドル交換 3,600円
グリップ交換 1,200円
ワイヤーを伴わないパーツの交換は、六角レンチさえあればできてしまうことが多いので、わざわざお店で調整や交換をお願いするほどのことはないのでは、と思ったりもします。
修理工賃で、ちょうっと良い工具を購入して自分自身で取り付けを行った方が、後々を考えても良いように思います。
カット
ハンドルカット 3.000円
ハンドルを短く切り詰めるカスタマイズで必須のハンドルカットもパイプカッターがあれば、作業自体はそれほど難しくはないので、自身で行うことが多い作業でもあります。
取り付け
バーエンドバー 3.000円
バーエンドバーの取り付けは、元々装備されていたグリップを外したりする作業が面倒なだけで、取り付けは難しいものではありません。
クランク周りの修理料金・メンテナンス工賃
交換
クランク交換(BB) 6,000円
スプロケット交換 2,400円
ペダル交換 1,200円
クランクの交換は専用國具が必要ですし、作業自体も専門的になってくるため、よほどの自身がない限りはショップにお願いした方が良いかもしれない内容になります。
スプロケット交換や、ペダル交換なども専用工具が必要なので、頻度が少ないと思われるのであれば、ショップに持ち込むのも良いでしょう。
フレーム周りの修理料金・メンテナンス工賃
交換
シートポスト交換 1,200円
サドル交換 1,200円
フロントフォーク交換 6,000円
サドルやシートポストの交換も簡単にできるカスタマイズの一つなですし、六角レンチがあればできることなので、わざわざ修理や調整をしてもらう必要がないかもしれません。
フォークの交換に関しては、圧入などの面倒な作業も多く、ほぼ専用工具なので、金額が高くなってしまうのは仕方がないですね。
圧入
ヘッドパーツ圧入 1,800円
圧力をかけてパーツを装填する必要のある箇所が自転車にはいくつかあります。
ヘッドパーツやスターファングルナットなどですが、いずれも専用工具が必要だったり、頻度が少ない、作業自体も大変だったりすることから、ショップにお願いした方が良い作業です。
取り付け
ボトルゲージ 600円
スタンド装備 1,200円
いずれも簡単い取り付けができるパーツなので、自分自身で取り付けした方が良いでしょう。
単品だけだと取り付け費用が必要な場合がほとんどでしょうが、他にもいろいろ購入していた場合などは、工賃はサービスしてくれるショップも多いのではと思います。
点検整備・メンテナンス工賃
注油 500円
基本点検・整備 1,500円
オーバーホール 10,000円〜40,000円
ポジション調整 3,000円〜
メンテナンス講習 3,000円〜
注油くらいは、基本メンテナンスの一環で、自分でおこなった方が良いと思いますが、有料で作業してくれるショップもあります。
また、クロスバイクなどではあまり関係ありませんが、本格的なロードバイクなどの場合は、ちょっとした調整で性能がアップしたり、逆に調整をいい加減にすると調子が悪くなるなどもあるため、シーズンオフなどにはオーバーホールを行うこともあります。
ロードバイクやクロスバイクの修理料金、メンテナンス費の留意点
パーツ料金は除いた工賃
上記の料金にはパーツの料金は含まれていません。
純粋に作業料金としての金額で、この他に修理やメンテナンスに用いたパーツや部品の料金が掛かります。
例えばパンク修理で、チューブ交換をする場合で考えると「工賃+チューブ料金」がお店に支払う金額になります。
パーツ料金が計算されていないのは、どのメーカーのチューブを選択するかで料金が変わるからだと思われます。
調整系はどれだけ追い込むかで料金が変わる
ホイールの触れ取りやポジション調整などの調整系のメンテナンスは、実際問題でやろうと思えば際限がないくらいにどこまでも追い込めるので、終わりがありません。
なので、どの程度まで追い込むかの区切りとして、調整回数や調整時間で料金が変わる変動制を採用しているところが多いようです。
関連パーツによる料金加算に注意
単項目だけ見て安心していると、最終的な請求金額が大幅に違っていて「あれっ?」って思う事もあるようです。
例えば、ハンドルを交換した場合、交換したのはハンドルだけであっても、ハンドルの形状が大きく違う場合などは、元のワイヤーやケーブルなどが使えない場合もあり、調整も必要になることから、それぞれが加算されるというわけです。
例えばロードバイクのドロップハンドルを交換した場合、それまで使用していたSTIレバーなどは流用が出来ますが、バーテープなどは流用ができませんし、ワイヤーケーブルもあまり使いまわしをするようなパーツではないので交換になるかと思います。
そうなるとハンドルだけを交換するつもりでも、交換する必要のあるパーツはいろいろあり、全てが工賃に加算されるというわけです。
ハンドルパーツ代+ハンドル交換代+バーテープ処理代+バーテープ代+ブレーキワイヤー代+ブレーキ調整代と言った具合です。
即日修理できない場合もある
ママチャリなどを扱う街の自転車屋さんのイメージだと、持込んですぐ修理や調整をしてくれて、その場で乗って帰れることもあるかもしれませんが、スポーツバイクの場合は、即日修理ではなく、後日渡しというのも珍しくないようです。
ピンキリでバラツキの多い修理料金やメンテナンス工賃
約20店舗の工賃をまとめて、だいたいこのあたりの金額設定が多いな・・・というような感じで相場を出してみましたが、上記の料金よりも安いお店もありますし、もっと高い料金設定をしているお店もありました。
重要なポイントは、上記の金額よりも高い金額を設定しているお店がボッタクっているというわけではなく、サイクルショップそれぞれに、サービスや補償に関するポリシーが異なっているのです。
お店独自の特典があるなど、一概に工賃だけで高い安いは決められないなというのが正直なところです。
よくあるパターンとしては、修理やメンテナンスをお願いするお店で買った自転車については、基本的なメンテナンス費や点検、ポジション出しは無料にしていたりすることが多いようです。
また、パーツをそのお店で購入した後のカスタマイズに関してはパーツ代だけ請求して、取り付け費用は無料になったり割引になったりすることもあるようです。
余分な料金が掛かる場合もある
身体のの調子が悪くて病院に行くと、他の悪い所も見つかった・・・なんてことがあるかと思いますが、自転車の場合も同じです。
タイヤの調子が悪いと思ってショップに行くと、タイヤの他にワイヤー類も調子が悪い事が判明したり、基本チェックをおこなった結果、ブレーキシューが摩耗しているので換えた方が良いなどで、新しいパーツに交換を奨められることもあります。
そうすると、予定していたよりも金額が高くなってしまうことがあるようです。
そこを修理するしないを決めるのは本人次第ですが・・・自転車屋さんに「交換した方が良い」などと言われると、交換しないといけないのかなと思ってしまいますよね。
他店購入したパーツや自転車の持ち込みはお断り?
ロードバイクやクロスバイクの修理やメンテナンスで、ウワサとしてよく聞くのが「他店購入の自転車の修理はお断り!」など、厳しい条件のお店も有るとか無いとか。
しかし、今回調べた中では「他店購入の自転車の修理はお断り!」と明言しているお店はありませんでした。
「あんまり気が進まないですけどね、普通よりちょと高くなっても良いですかねぇ」というような気の進まない感じをそれとなしにほのめかしているお店はありましたが・・。
他店で購入したパーツや自転車の場合は、追加料金をいただくとかで割増料金を設定しているお店はいくつかありました。
ロードバイクやクロスバイクの修理料金・メンテナンス費を節約する方法
購入店のサービスを利用する
僕がクロスバイクのESCAPEを購入したのはGIANTストアでした。
GIANT社のESCAPEシリーズのクロスバイクなどは、GIANTストア以外でも購入できます。またGIANTストアは基本的に定価販売なのに対して、量販店で販売されている場合は、値引き販売されていることもあり、GIANTストアで購入するよりも量販店で購入した方が安く購入できる場合がほとんどです。
しかし僕はあえてGIANTストアで購入しました。
理由はGIANTストアで購入すると、シフトワイヤーの調整や空気圧チェックなどの基本的なメンテナンスはいつでも無料で受けられるという購入特典があるからでした。
このような独自のサービスを設けているサイクルショップも多いようなので、自転車の購入の相談をするのと一緒に、購入した後のメンテナンスやサポートのことを確認しておくと良いかもしれません。
売値だけ見ると高く思えても、後々を考えると絶対お得!というようなお店もきっとあるはずです。
自分で修理やメンテナンスをする
修理費用やメンテナンス工賃を最も安くする方法は自分で全てやるという選択です。
自転車まわりの基本的なことを全て自分でおこなえるようになれば、必要な費用は道具類を揃える費用とパーツ代だけになります。
パーツはネットで安いお店から購入することができますから、トータルで考えればかなり出費を抑えられるようになります。
道具類は、こだわれば高い道具もありますが、自転車と長く付き合って行くつもりであれば、メンテナンスの頻度によらずで、それなりにしっかりしたメーカーのものを一通り揃えておいた方が良いと思います。
また、修理やメンテナンスにかかる費用一回分で基本的なメンテナンス道具は買えてしまうことを思えば、けして高い買いものではないと思います。
自分自身でパーツの交換方法や調整方法を調べて作業することで、少しずつ自転車に詳しくなり、ちょっとしたトラブルが発生しても自力でどうにか対処できるようになります。
ロードバイクやクロスバイクの修理料金・メンテナンス費の相場まとめ
上記でまとめた相場を見る限り、感覚としては何かひとつ作業してもらうためには一回で数千円と思っておけば大きく計算がズレることはなさそうです。
僕は基本的に全て自分でメンテナンスしてしまうので、お店のお世話になることはほとんどありませんが、それでもパーツや道具を買いにお店に立ち寄ることは多く、そこでショップの人の作業する光景を目の当たりにすると、手際の良さや仕上がりの正確さなど、さすがプロだなぁと思わずにはいられません。
流石にお金を払って作業をしてもらうだけの価値はあって、お店に支払うメンテナンス費は確実で安全な整備をしてもらえるという安心料でもあるわけですよね。
交換するパーツによってはまとまった出費になってしまうこともありますが、自動車と同じで定期的に車検に出して、きちんと整備メンテナンスしてもらうこともすごく大切なことだと思います。
以上、自転車の修理料金、メンテナンス費の相場についてでした。