僕はかつてペーパードライバーでした。
自動車が便利なのは間違いありませんが、東京に住んでいると自動車が無くてもどうにかなるので、上京以来、自動車を所有することなく過ごしています。
むしろ、自動車の無い生活を続けて、ペーパードライバーのままでも良いかなと思っていました。
しかしながら、結婚して家族が増えると何かと自動車が必要なことも増えてきます。
自動車を所有するまではいかなくても、自動車を運転出来るようになっておかないと、困ることも多くなってきたので、ペーパードライバーから卒業しようと考えるようになりました。
僕のペーパードライバー歴は、免許を取得した一年程は運転することもありましたが、実家を離れてからの18年の中で、自動車を運転したのは数回だけという有様です。
いつの間にか、自動車を運転することが恐くなってしまい、まともに運転出来るようになるには何らかの対策が必要でした。
ペーパードライバー教習でペーパードライバーから卒業する
ペーパードライバーのための自動車学校と個人教習所
僕がペーパードライバーから卒業するために最初に選択したのは「ペーパードライバー教習」を受けることでした。
最初はレンタカーを借りて、自分で練習しようかと思いましたが、運転すること自体を恐いと感じていましたし、万が一の事を考えると、それは無謀な事だと思えたので却下しました。
そこで次なる対策として、ペーパードライバーに対して路上教習をおこなってくれるという「ペーパードライバー教習」を検討することにしました。
自動車学校のペーパードライバー講習
ペーパードライバー教習は、自動車教習所で受け付けています。
講習料は1時間で6,000円程度になると思います。
自動車教習所はレベルに応じて、路上に出る前に教習所内で走行したりもできますし、隣に教官が座っていてくれるので、金額的なことを除けば、最も安心感のある方法です。
もちろん僕も教習所でのペーパードライバー講習を検討しましたが、金額的にもう少し安いところを探したかったため、教習所以外の方法を検討することにしました。
個人教習
次に検討したのが、個人教習と呼ばれるもので、一般的には免許取り消しになった人達が利用することが多いと思います。
個人教習の場合、費用は自動車教習所と同じ6,000円程度ですが、時間は2時間ほどでお得な感じです。
出来るだけ多くの時間を自動車に乗りたいと考えた僕は、まず個人教習でペーパードライバーの講習を受けることにしました。
しかし、いきなり路上教習ですし、教官としてどんな人が来るか分らないので不安もありますから、少しでも不安のある方や、女性は自動車教習所の方を選択した方が安心かと思います。
個人教習を受けた結果、やっぱりいろいろと忘れていることや、安全確認を怠ることが多く、それらを指摘してもらったおかげで、一度のペーパードライバー講習で、かなり自信を得ることができました。
その後は定期的にレンタカーを利用するようになり、今では特に自動車の運転が不安ということはなく、無事にペーパードライバーから卒業できたのです。
運転経験の有無の違いが出るペーパードライバー
ペーパードライバーにも程度があります。
普通自動車運転免許取得後に、ある程度の期間運転経験がある人と、全く運転経験が無い人とでは、再び運転できるようになるまでの時間が全く違うと言います。
免許取得後にある程度の期間、自動車を運転したことがある人は、しばらくブランクがあったとしても、運転勘をすぐに戻すことができるようになることが多いようです。
それに対して、免許取得後に運転した経験がほとんど無い人は、全く車を運転したことのない人と同等の振り出しレベルになってしまうようです。
僕の場合は、幸いにも免許取得後1年ほどは毎日のように自動車に乗っていたこともあり、10年以上のブランクがありながらも、ペーパードライバー講習を受けることで、すんなりと運転勘を回復させることができました。
さて、ここまで「自動車」の話題ばかりでしたが、ようやく「自転車」の話題に入ります。
個人的には、スポーツバイクである「クロスバイク」や「ロードバイク」もペーパードライバーから卒業するのに少なからず良い影響を与えると感じているので、その点について解説してみます。
クロスバイクやロードバイクがペーパードライバーからの卒業に役立つ
速度に慣れる
クロスバイクに乗る前までは、自動車はおろか、バイクさえ乗っていなかったので、自動車の速度に全く慣れていませんでした。
速度に慣れていないと、周囲まで注意を払う余裕がなくなります。
速度が上がれば視野が狭くなると言われていますが、ペーパードライバーからいきなり自動車に乗ると、その速さに目が追いつかずに、いろいろなものを見落としてしまいます。
適切な状況判断ができずに、危ない運転になってしまうのです。
そのため、できるならゆっくり走りたいところですが、交通の流れに乗るというのも、安全な自動車運転では大切なことなので、速度に慣れていないからと言って、ゆっくり走れるとも限りません。
しかし、クロスバイクに乗り始めてからは、30km/h程度、脚力のある人ならそれ以上のスピードで走ることもできるので、速度にも慣れ、きちんと周囲を確認しながら走行できるようになりました。
周囲の確認と状況判断ができるようになる
自動車に乗り馴れていると当たり前にできる状況判断や標識の確認なども、ペーパードライバーになってしまうと出来なくなってしまいます。
一つのものに集中してしまって、広い視野で見ることができなくて、周囲のいろいろなモノに注意を払うことを忘れてしまうのです。
例えば、車道の信号が変わるタイミングは、横断歩道の信号をヒントにすれば予測できます。
横断歩道の信号は赤になる前に点滅を始めるので、横断歩道の信号の点滅が確認できたら車道の信号も間もなく変わという判断ができる、というわけです。
クロスバイクに乗って車道を走っている時も、そこそこ速度が出ていますから、自動車と同じように信号が変わるタイミングには注意しておく必要があるので、自動車に乗っている時と同じように、横断歩道の信号の点滅をヒントにして判断するようになります。
道路脇に立っている人が、もしかしたら、道路を横断してくるかもしれないとか、目の前を走る自動車が、どこかの店舗に入るために左折しようとして速度を落とすかもしれない、など、自動車を運転していれば当たり前に考えることをペーパードライバーは予測できなくなってしまうのです。
しかし車道を走れる自転車だと、自動車と同じ目線で状況を判断することができます。
なので、状況に応じて加速したり減速したりの判断が必要になってくるのです。
そんなこんなでクロスバイクやロードバイクに乗っていると、周囲の状況を見ながら咄嗟の判断が出来るようになってきます。
道路や地理を覚える
道路を知っているかどうかは、自動車を安全に運転する上で、非常に大きなポイントだと思います。
道路を知っていれば、どう進むべきか、ナビなどに頼らなくても判断できるので、目の前の状況に集中して運転することができます。
例えば、東京のドライバーでも嫌う人が多い首都高速でさえも、前もってYoutubeなどでルートを確認しておくだけで、随分余裕を持ったドライブができるようになるのです。
クロスバイクに乗る前までの僕は、基本的な移動手段は電車だったため、東京に何年も暮らしていながら東京の道路を全く把握していませんでした。
「道路に詳しくなりたい」というのは、僕がクロスバイクを購入した動機の1つでもあるのですが、クロスバイクに乗れば、今まで知らなかった道路を沢山走ることができ、地理にも詳しくなれると期待していました。
その期待通りで、クロスバイクに乗って様々な道を走ることが出来たお陰で、東京の道にもだいぶ詳しくなり、その知識は、自動車に乗っている時にも随分役立っています。
自転車に乗ってペーパードライバーを卒業しよう
僕がペーパードライバーから比較的簡単に卒業出来たのは、僕には免許取得後1年ほどは自動車を運転した経験があったので運転勘がすぐに取り戻せたことが、理由としては一番大きいと思います。
念のため自動車教習を申し込んで、運転中の不注意ポイントをチェックしてもらったことで、いろいろ見落としていたことにも意識を持つことができたので、けしてクロスバイクに乗っていたからというわけではありません。
当たり前ですが、自動車と自転車とでは全く違う乗り物です。
しかしながら、道路を覚えたり、走行中に周囲に注意を払ったり、道路状況の確認の習慣が身に付いたのは、明らかにクロスバイクに乗りはじめたお陰です。
結果的に、ペーパードライバーからスムーズに卒業できる要因にもなったのは間違いないと思っています。
ペーパードライバーからの卒業を考えている人は、クロスバイクやロードバイクなどから徐々に道路を走ることに慣れていくというのも一つの方法として有効だと思います