初めて買ったスポーツバイクはクロスバイクでした。気に入って毎日乗っていましたが、しばらく乗っているうちに、もっと走りを追求したくなり、すぐにロードバイクが欲しくなりました。
しかし独身ならいざ知らず、結婚して妻子ある身としては、ロードバイクが欲しいからと言って自分の意思だけで買えるわけはなく、諦めざるを得ませんでした。
ロードバイクを買うことが出来ないのであれば、せめてクロスバイクでもっと軽快な走りができるように、クロスバイクの8速のコンポーネントを総取っ換えしてShimanoのロード用コンポーネントである105で10速化(のちに11速化)しました。
自転車の改造カスタマイズの作業をおこなうにはパーツ以外にも工具が必要なわけですが、僕は最初からクロスバイクの改造カスタマイズ、それからメンテナンスを自分自身でおこなうつもりだったので、クロスバイクを購入して間もなく「BIKE HANDの ツールボックス 自転車用工具セット」を購入していたので、10速化(11速化)もその工具があればどうにかなるだろうと思っていました。
ところがいざ作業に入ってみると、工具セットに含まれている工具以外にも必要な工具が多く、その度に作業を中断して工具を注文する必要があったので、必要な工具をリストアップしておけば便利と思い、コンポーネントを交換する際に必要だった工具を解説しておきます。
クロスバイクを10速化(11速化)する際に必要な工具
クランクの取り外しに必要な工具
コッタレス抜き(コッタレスクランク専用工具)
クランクを取り外す際に必要な工具は「コッタレス抜き」と呼ばれます。
これが無いとクランクを取り外すことができない、クランクを取り外す専用の専用工具になります。別名、コッタレスクランク専用工具、クランク抜き工具、コッタレスクランク抜き、などと呼ばれます。
例えばシマノのホーロテック製のボトムブラケットが採用されている場合はコッタレス抜きは必要ありませんが、GIANT社のESCAPEシリーズなどの一般的なクロスバイクの場合はコッタレス抜きが必要になります。
クランクの取り付けに必要な工具
クランク取付工具
クランクを取り付ける際にはクランク取付工具が必要です。
シマノ(SHIMANO) クランク取付工具 TL-FC16 FC-7800/M960/M800/M760/M761用 Y13009220
アダプター戻し工具
ボトムブラケットを外す際に必要なアダプター戻し工具<
シマノ(SHIMANO) カートリッジタイプBB用アダプター戻し工具(インパクトレンチ用)TL-UN66 Y13009075
BBユニット取付工具
ボトムブラケットを取り付ける際に必要なBBユニット取付工具
スパナ・レンチ
31~32mmの太いサイズのスパナやいくつかのサイズのレンチが必要になるため、サイズ調整できるモンキーレンチも用意しておいた方が良いです。
ゴムハンマー
固着してしまったBBやクランクに衝撃を与えると緩むことがあります。衝撃を与えたい時に便利なのがゴムハンマーです。
クランク周りは締め付けトルクも高めなパーツが多く、上記の工具がなければ作業は進められなくなるので必須の工具になります。
チェーン周りで必要な専用工具
チェーンカッター
チェーンの長さを調整するための工具。チェーンカッターにはコンパクトサイズなものや大きなものなどありますが、自宅で作業するには大きな方が使い勝手が絶対に良いです。
僕は安物のチェーンカッターを買ってすぐに調子が悪くなり、コネクトピンが上手く押し出せずにチェーンを二本無駄にしたことがあります。安物買いの銭失いそのものでした。
ミッシングリンク
チェーンにミッシングリンクを嵌めることで、チェーンカッターを使わずとも、チェーンの付け外しができるようになる便利なパーツです。無くても良いモノですが便利なので僕は使っています。
ミッシングリンクリムーバー
ミッシングリンクの取り付け取り外しは個体差があるようですが、基本的にはなかなか取り付けられない、取り外せないという問題があるので、その際にはミッシングリンクリムーバーというミッシングリンクの付け外しだけを行なう専用工具を使うと簡単に付け外しが出来ます。
スプロケット周りで必要な工具類
フリーホイールリムーバー
スプロケットを外す際にスプロケットを固定してロックリングを外す為に必要な工具。
BIKE HAND(バイクハンド) YC-501A/YC-126-2A SET シマノ(ロックリング)スプロケット 取り付け/取り外しセット
ロックリング締め付け工具
ロックリングを回す為の工具。フリーホイールリムーバーとセットで使用する。
その他で必要な工具類
トルクレンチ
トルク指定のあるパーツも結構あります。
本当はKTCあたりのデジタルのトルクレンチを使った方が校正などを考えると良いと思いますが、僕が買ったのは安物です。
低めのトルク指定がされている場所は万が一の時を考えて、指定トルクよりも低めに設定しておいてから作業するようにしています。もちろん、トルクレンチの保管時はトルクのメモリを最小にしておくのも忘れてはいけません。
メンテナンススタンド
本格的なほうが断然作業はしやすいと思います。特に力が必要なクランク周りの作業ではガッチリしたメンテナンススタンドの方が絶対に良いです。
僕の場合は、そんな予算もスペースもなかったので安物のディスプレイスタンドで作業しましたが作業効率はあまりよくありませんでした。
とにもかくにも、これがないと自転車を自立させられませんし、ディレーラー調整が出来ないので必須の道具です。
https://escape.poo.tokyo/indoor-bicycle-stands/minoura-ds-30-blt-maintenance-stand/
メンテナンスブック
メンテナンスブックが無ければ、実際問題で作業は不可能だったと断言出来ます。メンテナンスブックにはものすごく助けられました。
僕が参考にしたメンテナンスブックはシマノのコンポーネントを中心にまとめられていて、シマノのマニュアルをベースに編集されたような本なので、とても解りやすく解説されています。さながら写真解説付きマニュアルと言えるくらいの本だと思います。
しかしあくまでロードバイク用のコンポーネントなどの解説なのでVブレーキなどの解説が無いため、他にクロスバイクのメンテナンスブックなどが有った方が良いです。
クロスバイクを10速化(11速化)する際に必要な工具のまとめ
クロスバイクのコンポーネントを換装して10速化(11速化)しようと思うと、いろいろな専用工具が必要になり、実際問題で特定の作業でしか使わないような工具も沢山出てきます。やり方や作業方法よっては、まだ必要なものもあるかもしれません。
僕は最初に工具セットを購入しましたが、必要な工具がある程度揃っている反面、工具セット使わない工具も沢山あるので、必要なモノをその時その時で買いそろえるのが良いと思います。
工具セットに工具がきちんと収まっているのもカッコ良いんですが、途中で紛失したり、工具自体が壊れてしまうこともあり、そうなると歯抜け状態でカッコ悪いのですよね。実際問題で僕も安い工具セットを買いましたが、チェーンカッターが壊れてしまったので、オリジナルの工具箱を捨てて別の工具箱へ移し替えました。
工具セットを買うなら品質の良さにこだわる
自転車のメンテナンスやカスタマイズに必要な基本的な工具である六角レンチ、ペンチ、+-ドライバー、ワイヤーカッター、スパナ(モンキーレンチ)などは自転車用工具セットを購入すれば揃うと思います。
ただ、僕自身も失敗したのですが、あまり安い工具セットを購入すると品質もそれなりなので、精度が悪かったり、耐久性がなかったりすることも多いので、しっかりとした品質の工具セットを購入した方が良いと思います。シマノのプロセットあたりだと間違いのない選択になるかと思います。
工具セットで購入するのも所有欲が満たされて良いですが、必要な工具を都度、購入するというのも良いと思います。
なにはともあれ工具だけでも最初は結構な出費になってしまって大変だぁと思いましたが、クロスバイクやロードバイク等のスポーツバイクに乗り続けることを思うと、メンテナンス工具は必須になってくるので、長い目で見れば良い買い物になったと思います。