GIANT社のクロスバイクのESCAPE Airをブルホーン化したので、約30kmのテスト走行へ行ってきました。
乗り心地や操作性の変化などがあり、快適に乗るためにはいくつかの修正が必要なことがわかりました。以下その感想やまとめです。
クロスバイクのブルホーン化と試運転
乗り心地に関しては改良と調整が必要
ブルホーン化したクロスバイクの乗り心地は、フラットバーの頃と比べると、まるで別の自転車に乗っているかのような大きな違いがありました。
「良い」「悪い」ではなく、ブルホーン化すると、それまでのフラットバーとはポジションが大きく変化するため、他の部分も調整しなければ、快適な乗り心地にはならないということがわかりました。
上記の写真を見ていただければ、すぐに判ると思いますが、ポジションが全然出ていません(笑)。この点についてはカスタマイズ実行時に全く知識も意識もなく適当に組み上げてしまったことが原因です。
コメント欄にて指摘をいただいて、ポジションを見直す気付きを与えてもらい、その後、ポジションの修正に取り掛かることになりますので、この記事ではポジションについての言及しないでいただくと大変ありがたく思います。
あくまで趣旨は、ブルホーン化による乗り心地の変化と、改良のポイントについてです。
坂道は楽になった
フラットバーとの違いを一番実感したのが坂道でした。
過去にバーエンドバーを取り付けて、ブルホーンバーと同じような感じで乗っていた時期もあるので、フラットバーもブルホーンバーも違いはそれほど無いだろうと思っていましたが、実際は大きく違いました。
バーエンドバーの時は、バーをつかんで手前に引き寄せる感じでしたが、ブルホーンバーの場合はハンドルの上に体重を預ける感じです。
つまり、フラットバー+バーエンドバーの時は、立ち漕ぎすると重心が後ろになるので、バーを使って身体を引き寄せつつペダルを踏むという感じでした。
しかし、ブルホーンバーの場合は、重心が常に前にあって、ペダルに自重をかけつつペダルを踏むことができるため、坂道での走行はものすごく楽になったと感じました。
今までしんどい思いをして登っていた坂道を、グイグイとスピードアップして登っていけたのには驚きました。
スピードの変化は?
フラットバーの時に平均速度が23km/h程度で走れていた道を、ブルホーン化した後に走行すると平均速度は20km/hでした(笑)
しかしこれは慣れないブルホーンバーのため、かなり安全運転を心掛けて走行したのと、「強風の中での走行」だったので、あまり参考になりません。
後日あらためて走った結果、数キロは速度アップできるようになりました。
要するに、速度に関してはあまり違いが出なかったということになります。
フリクション方式のシフトレバーについて
ブルホーン化に伴って、シフトレバーはトリガー式の「ラピッドファイヤー」から、無断階の「フリクション方式」のシフトレバーに交換しました。
要するに、ラピッドファイヤー方式のシフトレバーが登場する前の時代に使用されていたシフトレバーを使用しています。
結果的に、操作性は少なからず悪くなりました。
ラピッドファイヤーはレバーを引けば、一段ごとに正確に切り替えられるのに対して、フリクション方式は目盛りがないようなものなので、手探りでシフトチェンジをすることになります。
自動車で例えるならオートマとマニュアルくらいの違いがあるかも知れません。
そんなわけで、頻繁にシフトチェンジをする人にとっては多少なりにストレスに感じる部分かと思います。
とは言え、ラピッドファイヤーが登場する以前は、みんなフリクション方式のシフトレバーを使用していたわけで、慣れれば同じ様にシフトチェンジが出来るものと思われまし、一段一段ではなく一気に数段飛ばしでシフトチェンジできるのはフリクション方式のメリットでもあります。
ブレーキの互換性など
クロスバイクをブルホーン化するのに、一番大きな不安要素だったのが「ブレーキの効き具合」でした。
改造前から、クロスバイクなどに装備されているVブレーキはキャリパーブレーキなどで使用するブレーキとの互換性が無いという情報もあったので、とても気になる部分でした。
互換性についてはメーカーに確認してみたところ、互換性が無いのは一般的なVブレーキで、GIANT Escapeなどに装備されているアームの短いミニVブレーキは互換性があるとの返事をいただけたので一安心。
しかし、安全に関わる部分なので、多少なりの不安を感じてはいたのでした。
いざ乗ってみた結果としては、きちんと調整しさえすれば、問題なく使用できそうです。
制動力はフラットバーの時のブレーキと比べると弱くなりましたが、道路交通法で定められたブレーキの制動力はクリアしている感じなので、安全上は特に問題ないと思います。
クロスバイクのブルホーン化の修正点とポイント
フラットバーとは同じ感覚では乗れない
ハンドル位置 手のポジション
僕のクロスバイクのブルホーン化では、シフトレバーとブレーキレバーをバーエンドに配置しているため、手のポジションはバーエンドになり、かなり遠くなります。
実際に乗ってみると、見た目以上に持ち手部分が遠く感じますし、腕が伸びて突っ伏したような状態で乗らなくてはいけなくなったため、長い時間乗っていると疲れてしまいます。
もう少し、手の位置を近くして楽な姿勢を取るために、ステムの長さを短くするなどの調整が必要そうです。
ハンドル位置を近くにするための方法としては
● ステムを短くする
● サドルを前に出す
● シートポストをセットバックの無いタイプにする
などになるかと思います。
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ブレーキレバーの向き
ブレーキレバーとシフトレバーをバーエンドにまとめて配置していますが、ハンドルを握る際に若干邪魔になる感じがありました。この問題はシフトレバーの向きを外側に開いてハの字になるようにセットすることで回避できそうです。
ブルホーン化したクロスバイクのテスト走行まとめ
クロスバイクをブルホーン化すると、全く別の自転車になったような乗り心地で、最初に乗った時点では戸惑いもありました。
しばらく乗るとその変化にも慣れましたが、現時点ではしっかりとポジションを調整しないと快適なサイクリングをするのは難しそうなので、今後はそのあたりを調整していく必要がありそうです。
ざっとテスト走行してみた感じで、ブルホーン化するメリットやデメリットもなんとなく理解できた内容をまとめてみると下記のような感じです。
クロスバイクをブルホーン化するメリット
● 見た目がカッコいい(私観)
● 坂道が楽になる
● 手の位置が豊富になる
● ハンドル周りがすっきりする
● 重量が軽くなる
ブルホーン化するデメリット
● ラクチンさや気軽さがなくなる
● シフターなどの操作性が悪くなる
クロスバイクをブルホーン化をして満足出来るか出来ないかは、デメリットの部分を許容出来るか出来ないかに依るかと思います。
僕の場合は、このあたりは承知の上でのブルホーンバー化だったので、おおむね満足ですが、もしもこの点が我慢出来ないようであれば、せっかくブルホーンバー化したとしても、すぐにフラットバーに戻す事になるのではと思います。
これからブルホーン化を検討している方は、このあたりをどう考えるかを検討してからブルホーン化に踏み切るかどうかを決めるのが良いと思います。
以上、ブルホーン化したクロスバイクでテスト走行してみた感想でした。