
クロスバイクやロードバイクに乗るならば、タイヤの空気圧の管理は非常に重要です。
特に「700×23C」や「700×25C」といった細いタイヤは、空気量が少ない上に空気圧も高いため、数日放置するだけでも空気は少しずつ抜けて、適正空気圧より低くなってしまい、、そのまま乗ると、走行性能が著しく悪化して自転車の性能を活かせられなくなります。
そのためロードバイクやクロスバイクでは、乗車前に空気を補充するのが常識となっており、僕もクロスバイクに乗る際には、フロアポンプを使って空気を入れています。
使用しているフロアポンプにはアナログの空気圧計が付いているのですが、このところ、このアナログ空気圧計の動きが不安定で、本当に空気圧計が指す通りの空気圧になっているのか不安に感じるようになっていました。
そこで今回、パナレーサーのデジタル空気圧計を使用して空気圧を計測し、フロアポンプのアナログ空気圧計がどれだけ正しい空気圧を示しているのかを確認してみることにしました。
フロアポンプのアナログエアゲージの挙動が怪しくなった

僕が使用しているフロアポンプは、クロスバイクをGIANTストアで購入した際に「スポーツバイクにはエアゲージ付きのフロアポンプが必需品」というので、クロスバイクと一緒に購入したものでした。
以来、クロスバイクに乗る前にはいつも使用していたのですが、このところゲージが不安定に動くようになっていて、本当に正しい空気圧が表示されているのか怪しい感じがしてきたのです。
ある程度の誤差はあるものでしょうから、あまり気にしなくても良いものかもしれませんが、僕の体重は75kg前後なので、適正空気圧まで入れようとすると、700×23Cでは120psi程度まで空気圧を上げる必要があり、タイヤ許容の上限付近まで空気を入れなければいけないんですよね。。。
「ちょっと空気を入れすぎな気もするけど。。。」と思っても、フロアポンプの空気圧計はまだ110psiを指していたりして、恐る恐るポンピングをすることになるのです。
しばらくは騙し騙し使ってきましたが、不安を抱えたまま使い続けるのは精神的に良くないですから、ここらでパナレーサーのデジタル空気圧計を用いて、アナログの空気圧計が正しい数値を指しているのか調べてみることにしました。
アナログ空気圧計が正しい数値を指しているのかをデジタル空気圧計で確認してみた
パナレーサーの、デジタルエアゲージを使って、フロアポンプのアナログのエアゲージの数値と比較してみます。

まずは、アナログゲージで80psiまで入れてみました。

デジタルエアゲージで計測した結果はは、86.9psiでした。
デジタルエアゲージの方が高い数値を示しましたが、このくらいだと誤差の範囲かもしれません。

デジタルゲージで計測中に空気が抜けてしまったので、もう一度80psiまでアナログゲージで空気をいれます。

再びデジタルエアゲージで計測してみます。
結果は94.2psiとなり、今回は、アナログとデジタルでかなり差が出てしまいました。
アナログエアゲージとデジタルエアゲージを比較した結果から思うこと
アナログのエアゲージと、デジタルエアゲージを比較した結果、かなりズレが出てしまいました。
特に、二度目の計測に関しては、2割程度もズレがあります。
写真は2度のテスト結果しか掲載していませんが、その後も、空気を抜いたり入れたりをしながら、何度か比較してみました。
その結果、アナログエアゲージとデジタルエアゲージの数値は、常に1割程度のズレがあるような感じでした。
フロアポンプのアナログエアゲージの挙動は少々怪しいものの、そこまで数値が間違っているようにも思えず、このあたりはアナログとデジタルの性格の違いなのかなとおもったりもします。
アナルグ時計とデジタル時計にも考え方は似ていて、少しアバウトで幅を持たせた考え方ができるのがアナログ時計、カッチリ秒単位まで管理しやすいのがデジタル時計だったりするのと同じように、空気圧もある程度アバウトでよければアナログを、しっかりと正確に測りたいのであればデジタルが良いと考えることができるというわけです。
なので、どちらのエアゲージを使うかについては、どっちの方が自分にとって気持ちよく空気圧管理ができるのか?というのが重要になってくると思います。
空気圧管理の本質とは
空気圧の「管理は大切だ」なのは間違いないですが、その本質は、お手本通りに数値をカッチリと適正値に合わせることが大切というわけではありません。
本当の意味での空気圧管理とは、その日、その日の、体調や天候など、走行する環境や自身のコンディションに合わせて、最も適した空気圧に調整するということです。
例えば、同じ空気圧でも、体調や路面状況によっては「硬いな」「滑るな」と感じることがありますよね。
こうした調整を繰り返していくうちに、自分にとっての“ベストな空気圧”が感覚的に分かるようになります。
そしてその日の体調、天候、走り出したときのフィーリングなどから判断して、微妙に空気圧を変えていくのが理想的な運用なのかなとも思います。
そう考えると、空気圧計の数値はあくまで目安であり、その数値に縛られる必要はないということで、デジタルよりもアナログの方が良いのかもしれないと思ったり。
慣れると感覚で空気を入れられる
クロスバイクに乗り始めた頃に「空気圧管理ってエアゲージを見ながら合わせる必要があるから、出先とかで空気を入れないといけなくなると大変ですね」という話を自転車屋さんと話をしていたところ「慣れてくるとエアゲージがなくても適正な空気圧を入れられるようになる」と言っていたのを思い出しました。
当時は、そんなバカなと思ったものでしたが、実際のところで毎日のように空気を入れていると、ポンプを押し込む力加減や、タイヤを触った時の硬さなどから、なんとなく良い感じの空気圧というものが判るようになってくるもので、エアゲージがなくても適正な空気圧にできるというのはあながち嘘でもないのだなと思う今日この頃です。
むしろ、感覚で空気圧を調整した方が、その時々の体調やコンディションに合わせた微妙な調整ができそうですよね。
そんなこんなで、正しい空気圧の調整方法を考えると、まずはエアゲージを使って、一気に適正値近くまで空気圧を上げて(少々高めにしておく)、あとは実際に走行していく中で、感覚で微調整していくというのが良いのかなと思います。
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