個人的には自転車の盗難対策として最も優れた鍵はU字ロックだと思っています。ワイヤーカッターなどでは切断できない強固さで、他のタイプの鍵とは比べ物にならないくらいの信頼感があります。
しかし盗難されづらい鍵は裏を返せば鍵を紛失してしまった場合には、自分自身も鍵を開けられないということでもあります。
そんなわけで、もしもU字ロックの鍵を紛失してしまった時にはどうしたら良いのかの対処法をU字ロックの各メーカーごとに調べてみました。
メーカー別U字ロックの鍵を紛失した時の対処法
ABUS アバスもしくはアブス
Photo via:https://amzn.to/2oDx7zJ
AUBSは南京錠やブレードタイプの鍵で世界的に有名なドイツの鍵メーカーです。クロスバイクやロードバイク用の鍵と言えばABUSと言って過言ではないほどの鍵の代名詞的なメーカーでもあります。
鍵を正しい状態でロックしていたにも関わらず盗まれてしまった場合には盗難見舞金が支払われる制度などが設けられているくらいにその高い防御力には自信があるようです。
そこまで鉄壁な鍵ですから、もしも鍵を紛失した場合には、素人では解錠することは不可能と言えるレベルの鍵かと思います。
公式サイトによる鍵を紛失してしまった時の対処法は追加で鍵を請求することで解決するようです。
追加の鍵の請求方法
Photo via:http://www.abus.com/eng/Mobile-Security/Bike-Safety-and-Security/Locks/U-locks/GRANIT-X-Plus-540
追加で鍵が欲しい場合は、製品に付属している専用コードを使って代理店にオーダーすると、代理店からABUSに鍵が発注されて数日後に納品されるとのこと。
ちなみにスペアキーの価格はU字ロックのグレードによって異なるようですが、費用の目安としては一本1,000円〜数千円の範囲のようです。
購入時に鍵は一つしか付属していないみたいですが、鍵にはそれぞれ固有のコードが割り振られていて、このコードさえしっかりと保管しておけば、追加で鍵をオーダーすることができます。
kryptonite クリプトナイト
Photo via:https://amzn.to/2nXP6QR
南京錠やブレードタイプの鍵の代名詞的存在ががABUSならば、U字ロックの代名詞的存在がkryptoniteでしょう。それもそのはずでU字ロックを世界で初めて開発したメーカーです。
ABUS同様にその高い防御力には定評があり、盗難見舞金制度も設けられていることからもメーカー的にも自信があるようです。
公式サイトによる鍵を紛失してしまった際の対応はキーコードを登録することで同じキーを作ってくれるようです。
このシステムだと、購入した際に登録作業を済ませておけば、問題が発生した時にも、すぐにお願い出来そうです。
最初の二つは無料らしいですが、基本的には一個10ドルから作れるとのこと。また、世界中に発送してくれるようです。
参考 Order Keys|kryptonite
Palmy パルミー
Photo via:https://amzn.to/2n5F688
岐阜県のリンエイ株式会社が販売を行なっています。
ABUSやKryptnightに比べると不安になるレベルの安さですが、使用していて特に不便もなく良い鍵だと思います。僕が初めて購入したのがパルミーのU字ロックでした。
鍵は3つ付属しており、シリアル番号のようなものが刻印されてはいますが、メーカーページを見てもスペアキーの入手方法などの情報は見つけられませんでした。
ただ価格的にはスペアキーを手配する値段で新しい鍵が買えてしまうので、3つの鍵のうちの1つは最終手段用と考えて、鍵を2つなくした時点で使用をやめて新しいモノを買った方が安全かもしれません。
knog ノグ
Photo via:https://amzn.to/2oBUzNH
knogはオーストラリアのオシャレな自転車アイテムを扱うメーカーです。ライトをメインに扱うメーカーですが、ワイヤーロックやU字ロックなど自転車周辺のアイテムも製造販売しています。U字ロックもほかメーカーとはちょっとちがうオシャレなデザインです。
公式サイトによる鍵を紛失してしまった際の対応はキーコードを入力すれば一個10ドルで新しい鍵を発注できるそうです。注文から納品までは約4週間かかるとのこと。
ULAC ユーラック
Photo via:https://amzn.to/2nOW9LP
ULACは台湾で鍵を製造するメーカーで、独自ブランドだけでなく、OEMなどもしているメーカーです。
U字ロックにはシリコン塗装がされていて自転車のフレームに優しいだろうと思われる点、ティンプルキーを採用している点、価格が安い点などでPalmyの鍵の次に購入し現在も愛用しているU字ロックです。購入時に鍵は3つ付属してきました。
公式サイトによる鍵を紛失してしまった際の対応は、購入時に付属して来るプレートに記載された番号か、鍵本体を提出することで同じ鍵を製造できるとのこと。
Panasonic パナソニックサイクルテック
Photo via:https://amzn.to/2mUehnz
パナソニックサイクルテックのU字ロックは写真からもなんとなく想像できると思いますが、おそらく上記のユーラックの鍵のOEM品だと思われます。
パナソニックサイクルテックの公式サイトには鍵に関する言及はありませんが、3つのスペアキーと一緒に番号札が取り付けられていて、おそらくこの番号をパナソニック側に伝えることでスペアキーを作れるのではいかと思われます。要するにユーラックと同じです。
U字ロックの鍵を紛失したら・・・?
基本的にはメーカーに連絡する
U字ロックはその高い防御力故に、鍵をなくしてしまうとお手上げになってしまうわけですが、どのメーカーも基本的にはスペアキーを新たに作ってくれるようなので、万が一鍵を紛失した場合ばまずメーカーに問い合わせ、というのが正しいようです。
但し、いずれも購入時に付属しているキーコードが必要になり、キーコードが無い場合はスペアキーは作れないようなので、U字ロックを購入した際は、このキーコードがどこかへ行ってしまわないように、どこかにメモしておいた方が良さそうです。
簡単にスペアキーが作られてしまうと、鍵の意味がないですから、当然と言えば当然です。
最終手段
キーコードもなく取り外せない場合や、スペアキーが届くまで待てないなどの理由がある人は、鍵のトラブルを解決してくれる業者にお願いすると迅速に鍵を取り除いてくれるようです。
作業代金の相場は10,000円程度のようで、けして安くはないですが、最悪の場合には最後の手段として頼ることも有りだと思います。
参考 東京キーステーション
自転車用U字ロック選びのポイント
YouTubeなどに上がっている鍵破壊系の動画が沢山あり、いろいろな鍵を破壊しようと試みるようなものもありますが、やはりABUSやkryptoniteなどの有名メーカーのU字ロックは巨大なケーブルカッターでも簡単には切断出来ないようです。
逆に、無名メーカーのU字ロックは、あっさりと切断されたりしているので、本気で盗難対策に取り組みたい場合は、有名メーカーのU字ロックを買っておいた方が良さそうです。
有名メーカーのものはそれなりの値段がしますが、鍵を失くした時のフォローもしっかりとしていますし、盗む側も厄介な鍵と理解していると思うので、それだけでも印籠的に泥棒除けの効果があるものと思います。
ちなみに自転車盗難でよく使われるアイテムとして知られているのが大型のワイヤーカッターですその気になればU字ロックも切断できるようです。
しかし、いくら大型のパワフルなワイヤーカッターでもU字ロックはすんなりと切断できるわけではなく、U字ロックが太くて短いほど切断が難しくなることや、地面などに固定出来ない高い位置にあるものは切断が難しいようなので、U字ロックを自転車に取り付ける際には地べたに近い場所ではなく、高い位置に取り付けるなどすると防犯効果は上がると思われます。
キーレスなU字ロック Skylock
スマートフォンと連動させる近未来的な最新型U字ロックもあるようです。キー無しなら紛失の心配も皆無ですね。価格が20,000円近いのが難点ですが、デザインの良さやキーレスなところはかなり魅力的です。
Photo via:http://www.skylock.cc/?gclid=COz1lL746soCFdcRvQodkBQB0w
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