社会人にもなると、毎日あれこれと忙しい日々を送っている人が多いと思います。
自転車を趣味にしていても、なかなか時間を捻出出来ずに、クロスバイクやロードバイクに乗る時間が確保できないという人も多いのではないかと思います。
そんな人が一度は考えるのが自転車通勤でしょう。
もしも自転車通勤が出来るのであれば、日々の暮らしの中に自然と自転車を組み入れることができ、通勤という目的があれば、否でも自転車に乗らなければという気持ちになれて持続できるというメリットがあります。
● 毎日自転車に乗ることができる。
● 自転車に乗る時間が一気に増える。
● 通勤ラッシュからも解放される。
などなど、ちょっと考えるだけで自転車通勤のメリットはいくつも見つかるのです。
しかし、誰でも自転車通勤が出来るかというと、実際はそれほど簡単なものではなかったりします。
自転車通勤を続けるためには、いくつかの条件をクリアしないと持続させるのが難しいのです。
僕自身も「自転車に乗る時間を増やしたい」との思いから、自転車通勤を真剣に考えたこともありますが、条件が揃わずに、自転車通勤を断念してしまいました。
では、自転車通勤を実現する為の適正条件とは何でしょうか?というところをまとめてみました。
自転車通勤を実現させるために必要な20の適正条件
会社の環境や理解
● 会社が自転車通勤に理解がある
● 会社はフレックスタイム制だ
● 会社に自分のロッカーがある
● 会社で自転車の室内保管ができる
● 会社または会社近くに屋根付き駐輪場がある
● 会社または会社近くにシャワールームがある
● 会社に更衣室がある
会社でのワークスタイル
● 仕事でお酒を飲む機会が少ない
● 会社に自転車仲間が居る
● 会社への荷物が少ない
通勤の条件
● 自宅から会社までの距離は15km未満である
● 電車やバスなどの他の交通手段と比べて自転車の方が早く着く
● 自転車以外の交通手段でも不便ではない
自身の条件
● パンク修理が自分で出来る
● メンテナンスが好き
● 雨に濡れても気にしない
● 短髪だ
● 朝は余裕を持って行動する
● 運動不足を解消したい
● 月に300kmは走りたい
自転車通勤の適正条件解説
自転車通勤に必要と思われる条件を書き出してみました。
勿論、全ての条件が揃っている必要はありませんが、Yesの数が多ければ多いほど、自転車通勤に適した条件が揃っているはずです。
Yesが多かった人は、是非とも自転車通勤を検討してみたほうが良いと思いますし、逆にNoの数が多い場合は、自転車通勤を続けるのは厳しいかもしれません。
では、自転車通の条件について軽く解説してみます。
自転車通勤に対する会社の理解や環境
会社が自転車通勤に理解がある
自転車通勤をするには会社の理解や設備が重要です。
事故などを嫌って自転車通勤を禁止しているような会社もあるようですし、会社との兼ね合いを無視して自転車通勤を続けても、良いことはあまり無いように思います。
会社の規則などは自分自身ではコントロールできる部分ではないですが、なるべくなら自転車通勤に対して理解のある環境の中で自転車通勤をすることが望ましいでしょう。
そもそも会社に対して後ろめたい気持ちで自転車通勤をするなんて楽しくありません。
遅刻に対しての対策ができる
自転車通勤の場合、パンクなどのトラブルがあった場合は大幅な遅刻をしてしまうリスクがあります。
電車やバスなどの公共交通機関での遅刻は、ある程度不可抗力な部分もあるため、理解のある会社もあるかと思いますが、自転車通勤の場合は遅刻の責任は全て自分自身で負うということになります。
実際問題で自転車通勤で遅刻を繰り返すと、自転車通勤自体が禁止に追い込まれる可能性もあるので、トラブルがあった場合でも遅刻を回避できるようにするために、かなり早めに家を出るなど、遅刻に関してはかなり気を遣う必要があるでしょう。
会社がフレックスタイム制を導入してくれていたりすると、多少の出勤時間のズレは許容範囲となるでしょうから、かなり自転車通勤に適した環境になります。
自転車の保管場所が確保出来る
クロスバイクやロードバイクに乗る人の多くは、自宅では室内保管している人も多いと思います。
クロスバイクやロードバイクを室内保管することができれば、盗難の心配がありませんし、雨風にさらされるなどの心配もなくなります。
ただ、自転車を室内保管できるような会社はほとんど無いかもしれませんね。
室内保管は贅沢としても、青空駐輪場で雨ざらしになるのも嫌ですから、少なくとも屋根付きの駐輪場は欲しいとろころです。
会社になければ、会社最寄りの駅の駐輪場を確保するなどが必要でしょうが、駐輪場を利用するのは月極でお金が必要だったり、盗難が心配です。
何よりも、サイクルジャージのまま駅から会社まで移動しなきゃと思うと気分が萎えてしまうので、やはり自転車を駐輪する場所は会社がベストかと思います。
着替えや荷物に関して対策ができる
自転車通勤をすれば、基本的に汗をかきます。
暖かい季節などはビショビショになるレベルで汗をかくこともあるはずです。
とてもじゃないですが、そのまま仕事を始めることはできませんし、いくらカジュアルな服装が大丈夫な職場でもサイクルジャージは流石にNGでしょう。
そうなると着替えが必要ですが、サイクルジャージなどで社内をうろつくことが許されるかどうか、そして着替えをする場所があるかどうかなどが重要になってきます。
更衣室やシャワールームがあればベストですが、無ければトイレ等で着替えをすることになりますから、毎日なんだか惨めな思いをしてしまうことになります。
また、ヘルメットや着替え、シューズなど、自転車に関する荷物も増えますから、それらを保管しておくロッカーが必要になります。
汗でビショビショになってしまったサイクルジャージを洗って干しておける場所があれば最高です。
駐輪場とシャワーについては、都心部でもロードバイクやクロスバイクに乗るサイクリスト向けのサービスがいくつかあるので、そういったサービスを利用するというのも一つの方法だと思います。
会社でのワークスタイル
職場でのワークスタイルも自転車通勤を左右する要素の1つです。
お酒を飲む機会が少ない
飲み会やお酒の席が多い職場だと自転車通勤には不向きかもしれません。
というのも、自転車と言えどお酒を飲んだら飲酒運転になってしまうため、自転車には乗れなくなります。
言い換えれば「自転車通勤をすること=急なお誘いは基本的にお断りする」、というようなスタイルになると思います。
職場に自転車仲間がいる
また、職場に自転車仲間がいればいないかでも環境は大きく違ってきます。
職場に自転車仲間がいれば、会社の中でも自転車通勤組の一員として扱ってもらえますし、自転車通勤への理解もしてもらいやすくなります。
しかし、自転車通勤をしているのが一人だと「ちょっと変わった人」としての扱いになってしまう可能性があります。
自転車趣味は、自転車に興味が無い人からするとちょっと変に見える世界なのです。
職場に自転車仲間がいると、新商品の情報交換や、たまにしか使わない工具の貸し借りが出来たりするのもメリットになるでしょう。
荷物が少ない
もう1つ肝心なこととしては、荷物が少ないことが挙げられます。
電車などでは分厚いビジネスバッグを抱えているサラリーマンの方々を見かけますが、クロスバイクやロードバイクでそんな分厚いビジネスバッグを持ち運ぶのは現実的ではありません。
なので、会社への荷物が多い人は、自転車通勤は不向きと言えるでしょう。
クロスバイクやロードバイクで自転車通勤をするには荷物は少なければ少ないほど良いのです。
多少の荷物であれば、バックパックを使用したり、自転車に装備するサドルバッグなどを利用するのもアリだと思います。
https://escape.poo.tokyo/back-packs-and-messenger-bags-for-bicycles/
通勤の条件
通勤の条件も重要です。
自転車通勤に適した距離
毎日自転車通勤をするのに最も重要なのが、自宅から職場までの距離です。
自転車通勤を持続させるのに最適な距離は15km未満です。
都心の場合は信号が多いので、15km程度の距離でも1時間程度の通勤時間になります。
郊外の場合は信号が少ないのでもう少し所要時間は短くなるものと思いますが、いずれにしても、15km以上の距離になると時間と体力に支障が出て来るはずです。
個人的には自転車通勤を持続する為の条件として、最も高いハードルとなるのが距離の問題なんじゃないかと思っています。
下記の記事でもまとめましたが、、住む場所を間違えると、職場や住まいを変えない限り、一生自転車通勤は諦めなくてはいけなくなります。
公共交通機関よりも所要時間が短い
電車やバスなどの他の公共交通機関で通勤するよりも所要時間が短くなるというのも大切なポイントです。
電車やバスなどよりも所要時間が掛かってしまうと、忙しい日々の中では逆に負担が大きくなってしまうことになります。
日々の生活の中に自転車を組み入れることが目的なのに、逆に時間が掛かってしまうようであれば、自転車通勤のメリットは少なくなってしまうのです。
例えば、僕が以前暮らしていた場所から職場までは、電車を利用すると片道1時間ほどでした。しかし自転車の場合は30分程度だったので、自転車通勤をするメリットは大きかったのです。
しかし、その後引っ越しして、今現在暮らしている場所からは電車で1時間程度、自転車だと2時間ほど掛かってしまうようになりました。
こうのように、自転車の方が大幅に時間が掛かってしまうようになると、自転車通勤をするメリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまうのです。
ライダーの条件
最後はライダー自身の条件や事情です。
最低限のメンテナンスが出来る
自転車通勤をするなら、最低限のメンテナンスが出来るようになっておく必要があります。
頻発するものではありませんが、通勤途中にパンクなど、何らかのメカトラブルに見舞われる可能性もあるわけですから、自分自身でトラブルに対応できなければ、トラブル=遅刻確定というようなことになってしまいます。
● パンク修理
● ブレーキ調整
● チェーン交換
あたりは当たり前に出来るようになっておいた方が良いでしょう。
自転車通勤をするには自転車に乗る前の準備や、到着した後の着替え等を考えると、電車通勤などに比べて事前事後の準備時間が必要になります。
つまり、朝から時間に余裕を持つことが重要になってきます。
慌ただしい朝を毎日迎えている人は自転車通勤には向かない人と言えるでしょう。
自転車に乗る目的を持つ
ダイエット目的や毎月の走行距離を増やしたいなど、通勤以外の目標があればモチベーションが更に高められ、自転車通勤を持続する理由になると思います。
自転車通勤の適正条件のまとめ
自転車通勤の適正条件をクリアしなければ持続は難しい
僕が勤めている会社は自転車通勤に対しての理解は非常にあるので、自転車の保管場所などの条件は揃ってはいました。
しかし、自宅からの距離と所要時間の問題で、自転車通勤をするのはあまり現実的ではないと思われたので、時間に余裕のある週末の出勤時にだけ自転車通勤をしたりする程度に留まっています。
会社の同僚でも何人か自転車通勤をしている自転車仲間がいますが、いずれも上記の自転車通勤を持続するための適正条件の多くをクリアしています。
自転車通勤は毎日のことですから、他の通勤手段と比べて少しでも無理があると、持続させるのが難しくなってしまうのです。
自転車通勤の最大のメリットは毎日の生活を崩さずに自転車の時間を増やせる
自転車通勤の最大のメリットは、毎日のリズムの中で無理せずに自転車に乗る時間を増やせるというところになります。
例えば、自転車通勤をしていない人が毎月300kmを走るとなると、週末ごとに遠出するような感じでなければなかなか乗れない距離になりますが、自転車通勤なら、よほど雨が続かない限りは余裕で到達できる距離なんですよね。
自転車通勤を持続するためには、上記のような様々な条件が揃っていないと難しいとは思いますが、自転車通勤が持続できるようであれば、自転車ライフは更に充実したものになるのは間違いありません。
逆に言えば、自転車通勤の条件が揃っているにも関わらず、自転車通勤をしていない人はかなり勿体ない状況と言えるでしょうから、是非自転車通気を検討してみることをおすすめします。