クロスバイクやロードバイクの走りをひと味もふた味も変えるカスタマイズの定番と言えば、フラットペダルからビンディングペダルへの交換です。
一度でもビンディングシューズの効果を味わってしまうと、もうビンディング無しの自転車はは考えられなくなってしまうくらいに、クロスバイクやロードバイクの走りを変える絶大な効果があります。
しかし、シマノなどの一般的なビンディングシューズは、いかにもロードレーサー用といったスポーティーなデザインで、カジュアルな服装には合わせづらいという問題があります。
そんなわけで、「街乗り用途でカジュアルに乗りたい」という場合には、ビンディングシューズの選択に困ってしまうことになります。
そこで、カジュアル服装でも似合う、普通のスニーカーのようなビンディングシューズが無いかを調べてみました。
結論から書くと、シマノのビンディングシューズの規格であるSPDは、街乗り向けのライトなビンディングシューズなので、いろいろなシューズメーカーからスニーカー風でカジュアルに履けるようなSPDシューズが見つかりました。
「これならカジュアルな服装でも問題なく履ける」という、おすすめのSPDシューズをピックアッ紹介してみます。
カジュアルなデザインのビンディングシューズが無い
カジュアルなビンディングシューズは少ない
一般的に販売されているビンディングシューズは、基本的にはロードレース用のシューズになるので、サイクルジャージとの相性の良いロードレーサー仕様なデザインが多いです。
しかし、ビンディングシューズは、クロスバイクなど街乗り仕様の自転車でも使用することも多く、ロードレーサー仕様なデザインは、カジュアルな服装には合わせづらいという問題があります。
僕のように「街乗りメインのカジュアルな服装でも違和感のんないデザインのビンディングシューズが欲しい」と考えている人は多いと思うのですが、SPD-SLなどの本格的なロードバイク向けのビンディングシューズになると、カジュアルなデザインのものは皆無になります。
SPD仕様のビンディングシューズならカジュアルなデザインもある
ビンディングシューズは基本的にはロードレースで使用するものという前提があるせいか、基本的にはスポーティーなランニングシューズのようなデザインになっています。
そんなビンディングシューズの中にあって、シマノのSPDと呼ばれるビンディングシステムは、同じシマノのSPD-SLのようにガチガチのロードレーサー仕様ではなく、もう少しライトユーザー向けにとも言えるビンディングシステムです。
本来はマウンテンバイク用に開発されたビンディングシステムなので、ペダルからクリートを外しやすいという特等があり、その特徴が、初心者でも使用しやすくSPD-SLよりも気軽にビンディングシューズを導入しやすいため、クロスバイクなどでもSPDのビンディングペダルを導入している人も多いというわけです。
そんなわけで、シマノ自体もカジュアルな服装にも似合うようなSPDシューズをラインナップに揃えていたりしますが、残念ながらSPDシューズのデザインがあまりカッコ良くないというのが実際のところです。
そんなSHIMANOから出されているSPDシューズの数々がこちら。
数年前と比べると随分改善された気はしますが、うーん・・・と首をひねりたくなるようなシマノのデザインセンスは自転車仲間の間でもたびたび話題にのぼるところです。
「もう少しどうにかすれば良いのに」というのが正直な感想ですが、「見た目よりも性能が大切!」というのがシマノの魅力の質実剛健な自転車パーツメーカーなので、一般的なシューズメーカーと同等のセンスをカ求めるのは難しいのかもしれません。
シマノが無理なら一般的なシューズメーカーから販売されているSPDシューズが無いかを調べてみることにしました。
シマノ以外のSPDシューズの有無
デザインは「うーん・・・」と首を捻ってしまいたくなるシマノですが、SPD自体は使い勝手が良く大変評判の良いビンディングシステムです。
なので、互換性を持たせたサードパーティ製品が圧倒的に多いのもSPDというわけで、シマノ以外にも多くのメーカーがSPDを採用したSPDシューズを販売しています。
カジュアルでおすすめなSPDシューズメーカー
CHROME クローム
カジュアルなSPDシューズと言えば、まず最初に候補に挙がるのが、メッセンジャーバッグのメーカーとして有名なCHROMEの製品です。
クロームは、街乗りをコンセプトにしているメーカーなだけに、SPDシューズも一般的に販売されているカジュアルなスニーカーと変わらないレベルの、オシャレなデザインになっていて、個人的にも一番のおすすめになります。
スニーカータイプのカジュアルなSPDシューズが欲しいなら、クロームから選択するのがまず基本と言えるでしょう。
「餅は餅屋」という言葉がついつい口から出てしまうくらいのセンスの良いデザインは、メッセンジャーバッグのCHROMEデザインが好きな人なら、CHROMEのSPDシューズ一択で間違いないと思います。
DZR ディージーアール
DZR ディージーアールは、クロームと同じくカリフォルニアに拠点を置くシューズメーカーで、SPDシューズを手掛けています。
カリフォルニアが拠点ではありますが、元々はスイスが発祥のようです。
チェーンをモチーフにしたブランドロゴがカッコよくて、サイクリストの心を鷲掴みな感じのデザインは、自転車乗りなら履いているだけで気分が良くなるのは間違いないでしょう。
上記に掲載したプロモーションビデオを見ても判る通りで、カジュアルでおしゃれなスニーカーなので、SPDシューズと言われなければビンディングシューズだとは気が付かないのではと思います。
こちらは生粋のシューズメーカーだけあって、Chromeよりも靴の数も多く、デザインもより熟れた感じがするのが特徴です。
Chromeがシンプルなクラシックタイプのスニーカーなのに対し、DZRはもう少しアメリカンカジュアルなデザインのSPDシューズをリリースしている感じで、それぞれのブランドの良さがあるかと思います。
QUOC PHAM クオック・ファム
スマートカジュアルなSPDシューズを製造するのが、イギリスのシューズメーカーであるQUOC PHAM クオック・ファム。
フォーマルな国、英国生まれのブランドらしいシューズで、サイクリスト用のビンディングシューズなのに、フォーマルな雰囲気すら漂っています。
クロスバイクだけでなく、街乗りオシャレ自転車でもバッチリハマりそうですね。
どちらかと言えば、クラシカルスポーティなデザインで、クロモリなど細いフレームの自転車との相性が良さそうです。
残念ながら日本にはあまり流通していないのが現状のようです。
GIRO ジロ
GIROは、イタリアの自転車パーツメーカーとして有名で、日本ではヘルメットメーカーとして知名度が高いと思いますが、SPDシューズも製造しています。
さすがにスポーツ用途を意識したデザインで、上記のChromeやDZRと比べるとカジュアルな感じではなくなりますが、シマノ製品よりはデザイン的に好みです。
【日本正規品】 GIRO(ジロ) 自転車 シューズ ランブル [RUMBLE VR] SPD対応 EU43サイズ(約27.5cm) ブラック...
大手シューズメーカーのSPDシューズの有無
NIKEやadidasなどの大手のシューズメーカーがSPDシューズを製造していれば、きっとカジュアルでカッコ良いSPDシューズになりそうだと思い、製造していないかどうかを調べてみました。
どうやら以前はNIKEやadidasなど、大手スポーツシューズメーカーも自転車用シューズを販売していたようですす。
しかし、残念ながら昨今の自転車ブームが訪れる前に、サイクルシューズから撤退しているようです。
なので2019年9月現在では、大手のシューズメーカーがSPDシューズを製造しているという情報はありません。
個人的には餅は餅屋という考えがあるので、是非大手スポーツシューズメーカーにも自転車用のSPDシューズを販売して欲しいと思ったりするのですが・・・再販は難しいのかな。
カジュアルなSPDシューズのまとめ
SPDシューズについて調べてみると、世の中的にはかなりマイナーな製品になるので選択肢はそれほど多くないというのが実際のところではありますが(実質クロームとDZRの二択)、それでも上記のようなセンスの良いメーカーが、街乗り向けのSPDシューズを製造してくれているというのは非常に有り難いですね。
ちなみに、シマノのSPDクリートが取り付けられるビンディングシューズであれば、別のビンディングシステムメーカーである、クランクブラザーズのクリートでも使用できると思います。(※お互いのクリートに互換性はありませんが、シューズのクリート取付け用の穴に互換性があり、シマノでもクランクブラザースでもどちらのクリートも取り付けられるようになっています。)
クランクブラザーズのクリートは、シマノのSPDのクリートと比べても薄く、着脱もしやすいと評判で、ビンディングペダルのデザインもカジュアルな感じなので、ビンディングペダルの候補として検討してみるのも良いかも知れません。