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自転車チューブにも使えるパンク防止目的のシーラント剤についての情報

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タイヤのパンクを防ぐために使用されるものの一つに「シーラント剤」と呼ばれるものがあります。

あまり聞きなれないかもしれませんが、自転車の場合だととチューブレスタイヤではよく使われるもので、チューブレスタイヤ自体が普及するようになってからは、かなり身近な存在になってきたものでもあります。

ただし、チューブレスタイヤの場合は、パンク防止が目的ではなく、空気が漏れる隙間を埋めるために使用していて、ついでにパンク防止も兼ねるという感じになっているかと思います。

そんなシーラント剤ですが、チューブ対応のシーラント剤であれば、一般自転車やチューブを使うクリンチャータイヤでも使用でき、パンク対策として備えることができるようになります。

シーラント Sealantsとは

シーラントは繊維を含んだ液状の物質で、タイヤやチューブの中に注入しておくと、タイヤやチューブに穴が空いた際に、液体が穴を塞いで空気が抜けるのを防いでくれる効果が得られるものです。

シーラントの成分の中には細かい繊維のようなものが含まれていて、それで穴を塞いで、メインの成分であるラテックス(ゴムの液)が空気に触れて硬化するというメカニズムになっています。

メカニズムは上記のSlimeの動画を見ると分かりやすいです。

塞げる穴の大きさも意外と大きく、一般的には2ミリ程度であれば問題なく塞げるものがほとんどで、添加剤を入れて効果を高めたシーラントであれば、6ミリ程度であっても塞げるようで、仮に太い釘を踏んだとしてもパンクしないという心強いアイテムです。

自転車ではチューブレスタイヤやMTBで使われることが多い

一般的にシーラントは自動車やオートバイなどでも使用されるものですが、自転車の場合はチューブレスタイヤを装備したロードバイクやマウンテンバイクで使用されるイメージがあります。

チューブレスタイヤなどにシーラントを注入している人が多いのは、パンク対策ではなく、タイヤとリムとの隙間を塞ぐ目的の空気漏れ対策として使用するのがメインの目的となっています。

もちろん、チューブレスタイヤは道中でパンクしてしまうとクリンチャータイプのようにサササッとチューブだけ交換して終わり!みたいな感じにはならないので、シーラントで空気漏れ対策とパンク防止対策を兼ねることができて一石二鳥というところがあるかと思われます。

クリンチャーでパンク防止目的で使用するにはシーラント剤を選ぶ必要がある

チューブレスタイヤだけでなく、チューブを使用したクリンチャータイヤでもシーラントを使用する人も増えているようで、サイクルショップなどでも推奨したり、シーラント剤の注入をサービスで行うところも増えてきています。

実際のところで、私もサイクルベースあさひで自転車を購入した際に、シーラント剤で処理をしておくかどうかを聞かれました。

子供の通学用に買った自転車だったので、パンクしても困らないようにシーラント処理をしてもらいました。

ちなみに料金は前後で1,500円程度だったと思います。

そんなわけで自転車界隈でも身近になってきたシーラント剤ですが、チューブにシーラントを注入する場合は使用するシーラントの種類に注意が必要です。

チューブに使用できるシーラントはチューブレス専用のシーラントを使用することができず、チューブに対応したシーラントを使用する必要があるのです。

チューブ対応のシーラントについては、この記事の下部で紹介していますので参考にしてください。

シーラントの効果と特徴

タイヤが回転していないと効果が薄い

シーラントは液状のケミカルなので、タイヤが回転していない時は、全て下の方に沈殿してしまうため、効果が薄くなります。

例えば、走行中のパンクに対しては、遠心力でシーラントがタイヤ全体に行き渡っているので上手く働いてくれると思いますが、駐輪中にいたずらでタイヤに穴を空けられたりすると、シーラントが底部分に溜まってしまっているので、効果が発揮できないということになります。

穴あきには効果があるがサイドカットなどには効果がない

ガラスや釘などを踏んでしまってできた穴を塞ぐ効果はあるものの、サイドカットや裂けた状態のパンクでは効果が得られないということになります。

空気圧が低いと効果が低くなる

シーラント剤はタイヤやタイヤチューブに穴が空いた際に、空気が外に出ようとする力で空気と一緒にシーラントが出て穴を塞ぐような仕組みです。

そのため、シーラントの効果が出るようにするためには、ある程度の空気圧が必要になります。

従って、空気圧が低い状態で起きるリム打ちなどのが原因のパンクの際には効果が低くなることも考えられます。

シーラントの効果を得るための前提として日頃から空気圧管理はしっかりと行っておくということが重要なポイントになります。

ラテックス系と非ラテックス系

シーラントにはラテックスを配合したラテックス系とラテックスを配合していない非ラテックス系があります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、特徴を理解して選択することになります。

ラテックス系

● アンモニア臭
● 即効性
● 汚れる・詰まる
● 持続性がない

非ラテックス系

● 毒性が少ない
● 刺激が少ない
● 汚れづらい
● 効果が出るのに時間がかかる

シーラント剤のデメリット

重量が増える

タイヤの中にシーラントを注入する関係上、物理的に重くなってしまいます。

少しでも軽量化をしたい人にとっては気になる問題かもしれませんが、シーラントを注入しても数十ミリリットル程度なので、重量増加は微々たるものではありますから、実際はそれほど気にするものではないと思います。

マウンテンバイクなどの場合は太いブロックタイヤだったりしますし、チューブレスの場合はチューブが無い分、軽量化できているので、シーラントを注入して重量が増えるなどということは、気にする人はほとんどいないと思います。

汚れる

リム内部やタイヤ、チューブ内部が汚れます。

特にラテックスが配合されたシーラントでは硬化したシーラントの除去などが厄介な場合があるようです。

現状では、ラテックスを含まないシーラントも増えていて、メンテナンスは楽になってきています。

多くの場合は水溶性で、水で洗い流せるので意外と簡単に作業できます。

定期的な入れ替えが必要

シーラントには寿命のようなものがあり、使用し続けていると劣化して効果がえられなくなるなどの問題が出てきます。

なので定期的にタイヤを外して、リムやタイヤを清掃して劣化したシーラントを取り除き、新しいシーラントに入れ替える必要があります。

理想的には半年に一度、少なくとも一年に一度程度の頻度で入れ替えるようにしましょう。

パッチでのパンク修理ができない

シーラントをチューブに注入した場合は、一般的なパッチでのパンク修理ができないので、チューブを交換することになります。

ロードバイクやクロスバイクの場合は、チューブの交換自体が簡単なのであまり気にすることはないと思いますが、一般的なシティサイクルやママチャリの場合はチューブ交換は大掛かりな作業になるので、修理料金が割高になります。

バルブづまりなどの他のパーツへの悪影響

シーラントが時としてバルブを塞いで詰まってしまうこともあります。

また、使用するシーラントによっては、バルブやリムテープなどの腐食や劣化があったりするというような情報も見かけます。

参考 スライムパンク防止剤被害低減プロジェクト

チューブでも使用できるシーラント剤

シーラントには、チューブレス用、チューブレスレディ用、そしてチューブ用などの種類があり、チューブで使用するにはチューブに対応したシーラントを使用する必要があります。

EVERS シーラント

スポーツ車だけでなく、一般車にも使用できるシーラント剤で、6mmまでの穴を塞いでくれるもので高い効果が期待できます。

Slime シーラント

独特な緑色の液体のシーラントで、サイクルベースあさひがチューブ注入のサービスを行っていることでも有名です。

価格は他のシーラントよりも高い印象です。

ビーバーシーラント


ダイワサイクルなどで取り扱いがされているチューブ対応のシーラントです。
3mmまでの穴に対応しています。

Notube シーラント

シーラント入りチューブ

最初からチューブにシーラントを注入したシーラント入りチューブを販売している自転車ショップなどもあります。

サイクルベースあさひGIANTストアなどでも取り扱いがあります。

タイヤチューブにシーラントのまとめ

メリット・デメリットがあり、一概にチューブにシーラントを入れるのが良いとも言いづらいところもありますが、自転車通勤や自転車通学などで、なるべくトラブルを少なくしたいと考えている人にとってはメリットが大きく良い選択肢になりそうな感じですね。

比較的簡単に対策できるパンク防止の方法でもあるので、パンクして遅刻なんてしたくないなどとストレスを感じている人は検討してみると良いかもしれません。

その他の代表的なシーラント






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