クロスバイクやロードバイクのホイールとフレームを固定するためのパーツであるクイックリリーススキュアー(クイックレリーズスキュアー)を外すと、蛇がトグロを巻いたような形をしたバネがあることに気が付きます。
俗にタケノコバネと呼ばれるバネで、タケノコに似た形からそう呼ばれるようです。
ある日、いつものようにメンテナンスをしていると、二つあるはずのタケノコバネが一つしか無いのに気が付きました。
何かの拍子に紛失してしまったものと思いますが、はたしてタケノコバネを紛失したまま走行しても良いかどうか不安になったのでタケノコバネについて調べてみることにしました。
タケノコバネって何?
タケノコバネの名称
タケノコバネを紛失したことに気が付いた時、取り急ぎ、スペアを購入しようと思ったのですが「・・・あれ? あのバネは何て名前なんだろう・・・?」という初歩的なところでつまづいてしまい「クイックリリース バネ」などの単語で検索して、ようやくタケノコバネという名称だと知りました。
実は「タケノコバネ」以外にも呼び名があるようなのでその他の名称も記載しておきます。
● タケノコバネ
● つるまきバネ
● 円錐バネ
● 円錐コイルスプリング
● Conical compression springs
などの名称があるようです。
バネ屋さんのページなどでは、一様に円錐バネという言葉が使われているのと、英語でもConical(円錐)なので、一般的には円錐バネがよく使われるのではないかと思います。
タケノコバネの特徴
普通のバネとタケノコバネの特徴の違いについて調べてみました。タケノコバネの特徴は
● 普通のバネのように途中でグニャッと曲がることが少ない
● コンパクトに折り畳める
● 細いほどバネが強くなるため、押されると太い方から順番に縮んでいく
などで、高さの取れない狭いスペースなどで使われることが多いようです。
クイックリリースの部分はホイールの固定の為により圧着する必要がある部分ですし余計な幅を取りたくない場所なので、普通のバネよりもタケノコバネの方が適しているとなるわけです。
普通のバネとタケノコバネの特徴の違い図説
タケノコバネはどこで使われているのか?
タケノコバネは自転車のクイックリリースの部分で初めて見た・・・と思っていましたが、以外と身近で使われていたました。
え?
どこかって?
オモチャやリモコンなどの乾電池を入れるところにありますよね。乾電池を入れる場所も出来るだけ高さを抑えたい部分になるので普通のバネよりもタケノコバネの方が適しているというわけです。
自転車のクイックリリースにタケノコバネがある理由
クイックリリースにタケノコバネがある理由
クイックリリースは、レースなどでパンクやホイール周りにトラブルがあった場合に、すぐに交換できるようにするために発明されたパーツです。何故クイックリリースにタケノコバネが必要なのでしょうか?
実はタケノコバネがあると、クイックリリースを解放した際に、左右均等に隙間ができるので着脱の作業がしやすくなるというわけです。
また、タケノコバネの向きですが太いほうが外側を向いているのにも理由があります。細い方を外側にしてしまうとエンドキャップのネジ穴と干渉してしまってうまく嵌められなくなるなどの問題が出たりするので、それを避けるために太い方を外側にしているのです。
クイックリリースにタケノコバネが無くても大丈夫?
上記のように、クイックリリースで素早く着脱をしやすくするためにタケノコバネが使用されているだけなので、タケノコバネが無くても走行には特に支障がないようです。
なので1gでも軽量化したい人はクイックリリースからタケノコバネを外してしまっても良いかもしれませんし、実際そういう人も居るかと思われます。
タケノコバネ単体で注文出来るのか?
パッと調べてみた結果、自転車屋さんやサイクルショップ、Amazonなどではタケノコバネ単体では見つけられませんでした。
しかし、タケノコバネ自体はそれほど珍しいものではないので、バネの大きい方と小さい方の外径、自由長と呼ばれる高さを調べれば、モノタロウなどの用具を取り扱うWebショップなどで数百円で購入できるものと思われます。
あと、スポーツサイクルを取り扱っているお店等では、普通に入手できるのではと思います。この手のモノは通販で買うと物自体よりも送料の方が高くなると思われるので、普通はお店で買うものなのでしょう。
クイックリリーススキュアーのタケノコバネについて調べてみたまとめ
初めてクイックリリースを解放した時から気になっていたタケノコバネの存在。
「どうして太い方が外側なんだろう?」
「どうしてこんなものが必要なんだろう?」
などどいう素朴な疑問を調べてみると「へぇ、なるほど、そうなんだ」と思えるようなトリビアが見つかり、調べていてなかなか面白かったです。
どうでも良い知識と言えばどうでも良いで知識ですが、ちょっとしたウンチクとして自転車仲間に話せる小ネタとして使えそうなおはなしでした。
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