ロードバイクやクロスバイクなどの自転車のタイヤの空気圧管理には必要不可欠な空気入れ・フロアポンプ・携帯ミニポンプに関する情報をまとめています。
空気入れ・フロアポンプに関する記事一覧
快適なサイクリングはタイヤの空気圧管理から始まる
自転車のタイヤは適正な空気圧にしないとと走行性能が一気に落ちてしまうので、日頃から空気圧管理をして最適な空気圧で走行するように心がけたいものです。
例えばロードバイクやクロスバイクのように細いタイヤの自転車はタイヤの中に入っている空気の量が少ないうえに、高圧で入れられているので、何もしなければ少しずつ空気が抜けてしまい、数日で走行するのには適さない空気圧になってしまいます。
タイヤの空気が抜けて空気圧が低くなると、路面との摩擦が大きくなって軽快さが損なわれたり、クッション性がなくなり、段差などに乗り上げた際にパンクの原因になってしまうこともあります。
なので、日頃からのタイヤの空気圧の管理はしっかりとする必要があるのです。
乗車前には必ず空気を入れるというのが理想ではありますが、さすがにそれは大変だという場合でも、一週間に一度くらいの頻度でタイヤに空気を入れるように心がけたいものです。
ママチャリやシティサイクルの場合は、タイヤが太いことや走行性能がそこまで求められないこともあり、頻繁に空気を入れる習慣がないので、半年に一度しか空気をいれないような人もいるかと思います。
そんなわけで、自転車のタイヤに空気を頻繁に入れるという習慣がないと、乗車前に空気を入れるのは、少々面倒くさいと感じるかもしれません。
しかし、きちんと空気圧管理をした自転車でのサイクリングが当たり前になると、空気を入れなかった場合はペダルが重く感じてしまって「空気を入れておけば良かった」と必ず後悔するようになるはずです。
それくらいに、空気圧を管理するのとしないのとでは走行性能が大きく変わるのです。
なので、ブレーキやパーツのガタツキの具合を確認するのと同じく、空気圧の管理も走行前点検の一つとして必ず確認するような習慣をつけた方が良いでしょう。
自転車の空気入れ・フロアポンプの選び方
バルブ形状に対応した空気入れ・フロアポンプを買おう
タイヤのバルブには種類がある
自転車のタイヤに空気を入れるためには、空気入れ・フロアポンプが必要になりますが、どれでも使えると言うわけではありません。
タイヤの空気を入れる部分の金具の形状には種類があり、それぞれのバルブに対応した空気入れ・フロアポンプを使用する必要があります。
タイヤのバルブの種類
タイヤのバルブの種類は一般的なものでは3種類あります。
● 英式バルブ
● 米式バルブ
● 仏式バルブ
英式バルブは日本ではもっとも馴染みのあるバルブで、ママチャリやシティサイクルに採用されているバルブです。
近所の自転車屋さんやスーパーなどに置いてあることも多いので、わざわざ自分で購入することもなく、見つけた時に借りて済ますことも多いと思います。
ちなみに、英式バルブは虫ゴムの劣化が原因で空気漏れするなどのトラブルが多いので、空気を入れても、しばらくして空気が抜けてパンクのようになる場合には虫ゴムの劣化を確認してみるのが良いと思います。
米式バルブはマウンテンバイクのタイヤで採用されることが多いバルブです。自動車のタイヤなどとも同じ形式なので、ガソリンスタンドに行けば空気を入れられるというメリットがあります。
仏式バルブはロードバイクやクロスバイクのタイヤで採用されているバルブです。ロードバイクなどを取り扱う自転車店ではもちろん空気入れを借りることはできると思いますが、一般的な街の自転車屋さんでは空気を入れられない場合もあるかと思います。最近は街の自転車屋さんでもクロスバイクを取り扱っているお店も多いので、空気入れ・フロアポンプを借りられるお店も以前と比べると増えたのではと思います。
いずれも、サイクルショップなどに行けば空気入れ・フロアポンプが設置されていて、自由に使えるようになっているものと思いますが、前述したように空気圧の管理は走行性能に大きく影響してしまう部分でもあるので、なるべく頻繁に空気を入れたいというのが実際のところです。
なので、日頃の空気圧の管理のために、空気入れ・フロアポンプの購入は必須ということになります。
では、どんな空気入れ・フロアポンプを購入すれば良いのか?について解説をしてみたいと思います。
空気入れ・フロアポンプは最も使用するのでちゃんとしたものを選ぶ
空気入れ・フロアポンプをインターネットなどで探すとピンキリで色々な製品が見つかりますが、「安いから」「どうせ違いはないだろう」というような感じで適当に選んでしまうと後悔することにもなります。
使い勝手は価格に比例することも多いので、あまり安い空気入れ・フロアポンプを買うと、使ってみると不便だったりしてストレスを感じてしまうんですよね。
空気入れ・フロアポンプのような使用頻度の高い道具でストレスを感じてしまうと、ストレスの度合いが大きくなってしまい、後々買い直すことになってしまうので、ケチケチせずにちゃんとした製品を選ぶというのが最大のポイントになると思います。
他の道具と同じく、品質や使い勝手に比例して価格も高くなるのが普通ですが、空気入れ・フロアポンプは自転車用の道具の中でも最も頻繁に使用する道具なので、妥協せず、しっかりとした空気入れを選んだ方が、後々の使用時の満足度が高くなるはずです。
安物買いの銭失いになる
Amazonあたりで空気入れ・フロアポンプを探すと中国メーカーのよく分からない製品がいくつも出てきたりします。中には電動ポンプで自動で空気を入れられる便利なポンプもあったりして魅力を感じてしまいますが、この手の格安な中華製品は信頼度が低いというのが問題で、空気圧計もどこまで信用できるものか分から無いというのが実際のところです。
かく言う僕も、今までいくつか格安の中華製品を購入してきたことがありますが、大抵の場合は、不具合がある、すぐに壊れる、チープなど、良い思いをしたことがほとんどありません。
タイヤの空気圧は走行性能だけでなく、安全にも関わる部分なので、よく分からないメーカーの製品を購入するのではなく、信頼できるメーカーの製品を購入した方が良いでしょう。
空気入れ・フロアポンプの定番メーカー
● LEZYNE(レザイン)
● Panaracer(パナレーサー)
● TOPEAK(トピーク)
● GIYO(ジーヨ)
パナレーサー(Panaracer) 空気入れ ポンプ アルミ製04フロアポンプ ゲージ付 米式 仏式 対応オートヘッド ...
スタンダードサイズの空気入れ・フロアポンプを買う
空気入れ・フロアポンプの種類もいろいろですが、上記のメーカーの製品であれば、それなりに品質は担保されているものと思いますので、その中から好きな空気入れ・フロアポンプを購入すれば良いと思います。
サイズ展開も色々あるのですが、標準サイズの空気入れ・フロアポンプを選ぶのが基本です。
空気入れ・フロアポンプの大きさはポンピング一回あたりの空気を入れられる量が違ってきますし、サイズが大きくなれば空気を入れやすくなります。
なので、空気入れ・フロアポンプのサイズは標準サイズのものを選びましょう。
空気圧計が備わった空気入れを選ぶ
ママチャリやシティサイクル用の空気入れ・フロアポンプには空気圧計が無い場合が多いですが、ロードバイクやクロスバイク用の空気入れ・フロアポンプには空気圧計が無いと大変不便です。
空気圧計がないと、どの程度まで空気が入れられたのかが全く分かりません。ロードバイクやクロスバイクでは、体重やタイヤの太さ、走行する道路の条件などで適正な空気圧が変わってきますし、空気圧計が無ければ正しい空気圧で空気を入れることができません。
実際のところは、毎日のように空気を入れているとポンプの手応えでなんとなく空気圧も分かるようになってきますが、それでも空気圧計をで確認するのが基本です。
なのでロードバイクやクロスバイク用の空気入れ・フロアポンプを購入する際には、必ず空気圧計のある空気入れを購入してください。
携帯用のミニポンプは空気圧計が無くても良い
多くの携帯用のミニポンプには空気圧計が備わっていません。
中には空気圧計が備わったミニポンプもありますが、空気圧計が備わった分、ポンプ自体が大きくなって携帯性が悪くなってしまうか、空気圧計が備わっていたとしても、あくまで目安的なもので、正確さについてはあまり信頼出来るものではないと考えた方が良いでしょう。
そもそも携帯用のミニポンプで適正な空気圧まで空気を入れられる性能のあるものは少ないですし、基本的には適正値まで空気を入れるものではなく、応急措置的なものだったりします。
自走的出来る程度に空気を入れることができたら、あとはサイクルショップなどきちんと空気を入れられる場所まで移動してから空気を入れるというような使い方ですね。
なので携帯用のミニポンプの場合は空気圧計の有無はそれほど重要ではありません。
パナレーサー(Panaracer) 空気入れ ポンプ ワンタッチポンプ 空気圧ゲージ付 英式 仏式 バルブ対応 米式ア...
空気圧計単品もある
どの程度空気を入れられたかを確認する際には、空気圧を計るための専用の空気圧計があります。いろいろなタイプの空気圧計がありますが、アナログタイプのものが使いやすいと思います。(僕自身はパナレーサーのデジタル空気圧計を使用しています(笑))。
携帯用のフロアポンプは、もとから適正値まで空気を入れるのは難しいですが、ボンベタイプのインフレーターで空気を入れる際には適正値まで空気を入れられるので、空気圧計を使用しながら空気圧を調整するというような使い方になると思います。
とは言え、自宅で空気圧を確認するのに使用するには不便だと思いますので、自宅での使用する空気入れ・フロアポンプは空気圧計が備わったものを選ぶのが基本となります。
パナレーサー(Panaracer) 用品 空気圧計 デュアルヘッドデジタルゲージ 米式 仏式 バルブ対応 BTG-PDDL2
気に入った空気入れ・フロアポンプを買う
空気入れ・フロアポンプはおそらくクロスバイクやロードバイクを購入した後に最も使用する道具です。
空気入れ・フロアポンプは人によっては毎日使用するものにもなりますから、自分が気に入った空気入れ・フロアポンプを購入するのが一番良いと思います。
カッコ良い空気入れ・フロアポンプを選ぶと、それだけでモチベーションが上がりますから、乗車前に空気を入れる段階からテンションも上げられるんですよね。
気に入った空気入れ・フロアポンプを選ぶと、大抵の場合は値段が高くなってしまうと思いますが、価格が高い製品ほど長持ちするものですし、使い勝手も良い場合が殆どです。
しつこいようですが、頻繁に使用する道具ですから、気に入った空気入れ・フロアポンプを使用するのが良いでしょう。
ちなみに僕はGIANTストアで店員さんにおすすめされるままに空気入れ・フロアポンプを購入した結果、すぐに空気圧計が駄目になってしまい買い換える必要が出てしまいました。
まさに安物買いの銭失いになってしまい、結果として「もっとちゃんとした空気入れ・フロアポンプを買っておけば良かった」と後悔することとなりました。
SILCA(シリカ)のフロアポンプがカッコ良い
個人的には、SILCA(シリカ)の空気入れ・フロアポンプのデザインがカッコ良いと思っています。
SILCAはイタリアのメーカーらしいスタイリッシュなデザインのフロアポンプで次に購入する際には購入候補として挙げたいなと考えています。
ただ価格がちょっと高いのと米式なのが難点ですけどね(苦笑)
自宅用と携帯用の空気入れを準備する
空気入れ・フロアポンプは自宅で日常的に空気圧を管理するためのものと、出先でパンク修理をするための携帯用のミニポンプの二種類があると便利です。
人によっては空気入れ・フロアポンプを二つも持ちたくないので、携帯用のミニポンプだけで済ませたいと考えるかもしれませんが、携帯用のミニポンプでは、適正な空気圧まで入れられるものがほとんどないことや、入れられたとしてもポンピングで非常に大変な思いをすることになるため、日常的な空気圧の管理のために使用するのは不向きなので、スタンダードサイズの空気入れ・フロアポンプは必須になります。
携帯用ミニポンプの選び方
空気入れ・フロアポンプの空気の入れやすさとポンプ本体の大きさとは比例するので、大きなポンプほど空気を入れやすくなります。
しかしポンプが大きくなると、今度は携帯性が悪くなってしまうので、丁度よい携帯用ミニポンプを探すのは意外と難しかったりするのです。
そんなわけで、各空気入れ・フロアポンプのメーカーからも、大小様々なポンプが発売されているので、自分自身のサイクリングスタイルと併せて検討してみるということになります。
個人的におすすめなair bone
サイクリングは荷物が少なくなればなるほど快適になるので、僕は携帯用ミニポンプもなるべく小さなポンプを使用しています。
数ある携帯用ミニポンプの中でも最小なのはair bone(エアボーン)と呼ばれるものです。
一般的な携帯用ミニポンプが15〜21cm程度であるのに対して、air boneは10cm以下でかなり小型です。
僕はツールケースにパンク修理キットや予備チューブなどを収納して持ち運んでいるのですが、一般的な携帯用ミニポンプだとツールケースに収めることができずに、フレームに添わせるように取り付けるか、別途バッグを用意する必要があります。しかしair boneはツールケースに収められるので持ち運びが楽になるのです。
デメリットとしては本体が小さいので、一回のポンピングで入れられる空気の量が少なくなる点で、ポンピングを何度も繰り返さないと十分な空気圧まで空気を入れることが出来ません。
また、最大7気圧までしか対応していないのでフルに空気を入れられない(実質5気圧くらいが限界)点などがあります。
あくまで緊急事態に対応するためのポンプなので、自走できるレベルまで空気を入れたら後はサイクルショップなどがあるところまでゆっくりと走行するというような感じの応急処置的な使用方法をすることになります。
air boneには上記のような不便な点はありますが、パンク自体がたまにしか起きないものですし、人里離れた山にでも行かない限りはair boneで十分だと思っています。
あと一点、air boneはバルブに直接本体を接続してポンピングを行わなければいけないのが難点ではありますが、この点に関しては補助ツールとして「お助けチューブ」と呼ばれる延長ホースがあると解決できます。
ちなみにair bone(エアボーン) は有名な製品なので中国製のまがい品も出回っています。しかしair bone自体がそれほど高いものでもないですから、中国製の不明なメーカーの製品は買うのはやめた方が良いでしょう。
TRISPORTS(トライスポーツ) お助けチューブ Sサイズ 140mm (米式アダプタ→仏式バルブ延長チューブ) 2701031
インフレーターもおすすめ
携帯する荷物をなるべく少なくしたいのであれば、ボンベ型のインフレーターもおすすめです。専用のバルブアダプターを介せば簡単に空気を入れられます。
ただし、使い切りになってしまうので、万が一失敗してしまうと詰んでしまう状態になるので、その点については割り切る必要があります。
大きさにこだわらないならPanaracerのBFP-AMAS1
出先でもある程度しっかりと空気を入れたいと考える場合には、パナレーサーのミニフロアポンプ BFP-AMAS1がおすすめです。
もちろんそこそこの大きさになってしまいますが、フレームに取り付けられる程度の大きさですし、価格が安いわりに自宅用のフロアポンプとしても使えそうなくらいにしっかりとした携帯ポンプです。
パナレーサー(Panaracer) 空気入れ ポンプ 携帯ミニフロアポンプ 仏式 米式 英式 バルブ対応 フットステッ...
ポンプヘッド が金属製の空気入れ・フロアポンプがおすすめ
空気入れ・フロアポンプで空気の入れやすさのポイントはポンプヘッド部分にあります。
ポンプヘッドは空気入れ・フロアポンプの価格によってグレードが変わる部分なので、空気入れ・フロアポンプ選びでは重要なポイントでもあるのです。
価格が高くなると、金属製のしっかりしたポンプヘッドを備えた空気入れ・フロアポンプになることが多いです。
劣化して壊れてしまうのもポンプヘッド部分なので、この部分が金属製であれば必然的に長く使用できるということになるのだと思います。
なのでポンプヘッドが金属製の空気入れ・フロアポンプを選ぶのがおすすめです。
抜群に空気が入れやすいポンプヘッド KUWAHARA ヒラメ
僕は、金属製のポンプヘッドとして、とても評価の高い桑原インターナショナルの製品であるKUWAHARA HIRAMEというポンプヘッドを使用しています。
いわゆる交換パーツなので、普通に販売している空気入れ・フロアポンプのポンプヘッドを交換して使用することになります。
ポンプヘッドだけでそこそこの空気入れ・フロアポンプが買えてしまうくらいの価格ではありますが、驚くほど使いやすいポンプヘッドでKUWAHARA ヒラメを使い始めると他のポンプヘッドは使いたくないと思ってしまうのです。
例えば一般的なポンプヘッドだと、仏式バルブを曲げてしまう失敗などもあり、毎回気を遣いながら空気を入れる必要があるのですが、KUWAHARA ヒラメだと、そんな心配が全くなくてとても使いやすいのです。
KUWAHARA HIRAMEについては下記の記事でまとめていますので興味のある方は参考にしてください。とてもおすすめです。
空気入れ・フロアポンプの選び方まとめ
ロードバイクやクロスバイクなどのタイヤの空気圧が走行性能に大きく影響を与えるような自転車の場合には、タイヤの空気圧管理は非常に重要なので、空気入れ・フロアポンプは必需品です。
そんな空気入れ・フロアポンプの選び方のポイントをまとめると
● 定評のあるメーカーの製品を選ぶ
● 気に入った製品を選ぶ
● ポンプヘッドが金属製ならなお良し
というような感じかと思います。
空気入れ・フロアポンプを選ぶのにヒントになるような情報は他にもありますので、下記の記事をご確認いただければと思います。