毎年のことではありますが11月に入ったあたりから少しずつ気温が下がり、寒くなると自転車に乗るのにも辛い季節がやってきます。
自転車はマラソンと同じく自分の身体を動かすので、走り出してしばらくすれば身体が温まります。なのでオートバイのように凍えてしまうほど寒く感じることはないにしても、さすがに夏のように薄着で走り続けられるわけはなく、冬には冬用の格好をして自転車に乗らなくてはいけません。
ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクに乗るのに適している服装と言えば、ピチピチなサイクルジャージ以上のものは無いと思われるので、快適さだけを考えるのであれば、迷わず冬用のサイクルジャージを着れば良いと思います。
おすすめのサイクルジャージはアソス ASSOSというスイスのメーカーで、価格は少々高いですが、高級なだけにちょっと一目置かれるサイクルジャージです。
もう少し庶民的で定番なのはパールイズミ PEARL IZUMIで日本のメーカーです。それでも少し高いですが、サイクルジャージの代名詞的な存在は上記の2つのメーカーに集約されると思います。
しかし、ピチピチな服装はカジュアルに自転車に乗ろうと思うと少し抵抗がありますし、見た目的にもちょっと勇気が必要になるので、ロードバイクならいざ知らず、クロスバイクに乗る際にはピチピチではない人が多数かと思います。僕自身もクロスバイクに乗る時は、ピチピチではなく、どちらかと言えばカジュアルな服装で乗っています。
春から秋の暖かいシーズンには、ジャージタイプのサイクルパンツにTシャツやポロシャツなどのラフな格好で走っていますが、冬の場合はひと工夫しないと、寒かったり、逆に熱がこもって暑かったりして快適なサイクリングができなくなってしまうということで、ピチピチではない僕のクロスバイクに乗る冬の服装についてまとめてみようと思います。
冬の自転車でもあまり寒くない場所
寒い冬でも、自転車に乗っているとあまり寒さを感じない場所も有ります。寒さをあまり感じないので、基本的に防寒対策は不要な場所だと思って間違いないと思います、
頭は冬でも寒くない
頭は身体の熱が抜けて行く場所でもあるので基本的に頭は寒くありません。通気の悪いヘルメットや帽子なんかを被っていると逆に蒸れてしまうほどです。
ロードバイクやロードバイクに乗る時には基本的にはヘルメットを着用すると思いますし坊主頭などでないかぎりは寒さはそれほど気にならない場所です。
ちなみにヘルメットはチームSKYも採用するKASKが格好良いのですが西洋人向けの頭の形にフィットするようなデザインなので東洋人の頭の形をしていると違和感を感じるかも知れません。そんなわけで僕は日本メーカーのOGKが販売するKOOFUというヘルメットを着用しています。あまりスポーティになりすぎず、価格もそこそこでお気に入りのヘルメットです。
KOOFUについてのレビューは下記の記事でまとめています。興味の有る方はご参考ください。
背中は冬でも寒くない
頭と同じく、身体の熱が抜けて行く場所なのに加えて風を受けないので、背中もそれほど寒くありません。バックパックなどを背負っていると汗でビッチョリとなってしまう場所なので、逆に放熱を考えたいくらいです。
背中が汗でビショビショにならないバックパックは、背中とバッグが密着しない機構があるドイターのレースEXPエアーがおすすめです。
背中が蒸れないドイターのRACE Airのレビューは下記の記事でまとめています。興味の有る方はご参考ください。
脚(主にフトモモ)は寒くない
ロードバイクやクロスバイクに乗っていて一番運動量のある部分なので、熱が一番発生する場所だと思われます。サイクリング前には寒いと感じもすぐに温まって寒いと思わなくなります。
冬の自転車でもあまり寒くない箇所への対処
上記に挙げた箇所は、特に何も対策をしなくても辛いと思うほど寒くはないような箇所なので、防寒対策はほとんど必要ないと思います。
特に、頭や背中は通気性の悪いヘルメットや帽子、上着などを着用していると熱気がこもって暑く感じてしまうくらいです。太ももに関してもサイクルパンツでも履いておけば、すぐに寒さは感じなくなる場所ですから、特に寒さ対策はしなくても充分だと思います。
ジャージのようなサイクルパンツは季節を選ばず通年履き続けられますし、レーパンのようにピチピチモッコリになることないので、気軽にコンビニなどにも立ち寄れるので重宝しています。
冬の自転車で寒さが辛い場所
顔や首元は寒さが辛い
身体の中で唯一冬でもむき出しな場所とも言えるのが顔です。風をまともに受ける場所でもあるのでとても寒いです。
特に、鼻から下、首もとまでは異常に寒く感じる場所です。寒過ぎると顎の関節が痛くなったりして、走りに集中出来なくなることもあるほどです。
冬の自転車乗る時の顔の防寒対策
僕はネックウォーマーを愛用しています。首元と襟足あたりが暖かければ、顔の寒さはそれほど辛く感じなくなるため、ネックウォーマーがあるだけで随分違います。
ネックウォーマーの素敵なところは、寒さが厳しい時には、鼻の上や耳の上まで持ち上げたりもできる点で、非常に重宝しています。
他にも首を暖めるものはありますが、タートルネックでは顔まで覆えないですし、マフラーなどは自転車に乗る際には危険ですから絶対NGです。
ネックウォーマーは価格も安く、効果も抜群ですし、暑くなれば着脱も簡単というわけで、冬の自転車には欠かせないアイテムです。
手はサイクルグローブ無しでは寒い
手はハンドルを握っているので、風をまともに受けてしまって寒い場所なので、冬に自転車に乗る時には手袋の役割も兼ねてサイクルグローブを愛用しています。
夏でも滑り止めのためにサイクルグローブを使用していますし、グローブをはめることが習慣付いてしまうとサイクルグローブ無しでは自転車に乗りたくなくなるほどです。
サイクルグローブをしていなかった時は、ちょっとした段差でガタン!とショックがあるとハンドルから手を滑らせてしまいそうな場面も多々あったのですが、サイクルグローブをしているとヒヤリとすることが大幅に減少しますから、寒い時だけでなくサイクルグローブの使用はおすすめです。
胴体は風を受けるので寒いです
意外かもしれませんが胴体は風をまともに受ける場所なので寒いです。しかし寒いからと言ってジャンパーなどを着込むと、今度は汗をかくほど暑くなってしまいます。
冬の自転車の防寒対策で温度調整が一番難しいのが上着です。無難にサイクルジャージとウインドブレーカーを選択するのが間違いないと思います。
サイクリングウェアは大変よく考えられていて、風を受ける胴体部分は風を通さない素材&ゴアテックスで暖かく蒸れないようになっていたりするのですが、背中側からは排熱できるベンチレーション機能が備わっていて、身体が温まって来ても蒸れることも寒くなることもありません。
ウインドウブレーカーならピチピチにもなりませんし、自転車から降りても意外と普通の見た目になるのでおすすめです。
つま先はどうにもこうにも寒いです
太腿やふくらはぎなどの脚部分は寒くないのですが、踵から先の足、特につま先は寒いです。
サイクリングシューズ等は足が蒸れないように通気が良いようにできていてるため、冷たい空気がどんどんと入り込んできます。そのためつま先は異常に寒いのです。なのでビンディングシューズに被せる防寒カバーなども売られているくらいです。
しかしながら、街を走るのに防寒用のカバーは少し目立ち過ぎるのと大げさな感じもしないでもないので、防寒用の靴下の方が目立たなくて良いのかもしれません。
冬の自転車に備えておくと良い便利な防寒対策グッズ
ユニクロのライトダウンジャケット
冬の自転車はとっても寒い印象がありますが、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクに乗っている時には常に身体を動かしているので、歩いている時よりも寒くなかったりします。なので、自転車に乗る時の服装は、普段よりも薄着で十分です。
では何故ダウンジャケットがあれば良いのかと言えば、パンクなどの予期せぬトラブルの際には一気に身体が冷えるのでユニクロなどの小さくまとめられるダウンジャケットを携帯しておくと良いというわけです。
ユニクロのダウンジャケットはものすごく軽い上に、グルグルと絞り込みながら丸めれば、かなり小さくります。ロードバイクやクロスバイクを乗る時に携帯する非常用の防寒着として考えると非常に出来が良いアイテムになるのです。
冬に自転車に乗る時の服装のまとめ
冬にロードバイクやクロスバイクなどの自転車に乗るベストな服装は、自転車のためのウエア、つまりはサイクリングウェアを着るのが一番だと思います。
サイクリングウェアが一番などと言ってしまうと元も子もないのですが、利便性や快適性を突き詰めれば、最終的にはサイクリングウェアに落ち着くのです。
だからこそ、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクに乗りはじめの頃に「ピチピチは嫌だ」「絶対にあんな格好はしない」と思っていたとしても、一度着てしまうとその快適さから必需品になり、気が付くと自分もピチピチな自転車乗りの一人になっていたりするのです。
どうしてもピチピチなやる気モードのサイクリングウェアが嫌だと思う人は、サイクリングウエアの特徴(袖が長くて、背中丈も長い)を持ったカジュアルな服も多くあるのでそちらで検討してみるのも良いかもしれません。
イメージ的には冬は自転車の季節ではないような気もしますが、服装さえきちんとすれば、冬は夏よりも快適にサイクリングできる季節だと思います。冬の間もしっかりと自転車に乗るために寒さ対策を万全にして始まる冬に備えたいものですね。