自転車は道路交通法では軽車両の扱いなので、自動車などの車両の仲間であるため、道路を通行する際には、決められたルールに従わなければいけません。
乗り物に関する法律と言えば「道路交通法」が真っ先に思い浮かびますが、関連する法律として、道路法や道路交通法施行令、道路運送車両法などがあります。
それぞれ、目的が異なるものであったりしますが、内容的に関連している項目もあります。
そのため、今まで正しいと思っていたことが、実は間違いで、ルールを守っているつもりが、違反していたなんてこともよくある話です。
自転車に乗るにあたっても、法律をきちんと理解しておくということはとても大切だなと感じる今日このごろで、その手始めとして、道路関係や交通関係の法律の目的などについて、まとめてみました。
道路交通法
一般的に交通ルールと呼ばれる法律。略称は「道交法」
第一条
この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。
参考 道路交通法|衆議院
道路交通法施行令
内閣は、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)の規定に基づき、及び同法を実施するため、この政令を制定する。
道路交通法施行規則
道路交通法及び道路交通法施行令の規定に基づき、並びにこれらを実施するための道路交通法施行規則。
道路構造令
第一条
この政令は、道路を新設し、又は改築する場合における高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準(都道府県道及び市町村道の構造の一般的技術的基準にあつては、道路法(以下「法」という。)第三十条第一項第一号、第三号及び第十二号に掲げる事項に係るものに限る。)並びに道路管理者である地方公共団体の条例で都道府県道及び市町村道の構造の技術的基準(同項第一号、第三号及び第十二号に掲げる事項に係るものを除く。)を定めるに当たつて参酌すべき一般的技術的基準を定めるものとする。
車両制限令
道路法第47条第1項に基づき、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、通行できる車両の制限を定めた政令。
道路法
道路の居関する一般法で、道路の定義から整備手続き、管理や費用負担、罰則等を定めた道路に関する法律。
第一条
この法律は、道路網の整備を図るため、道路に関して、路線の指定及び認定、管理、構造、保全、費用の負担区分等に関する事項を定め、もつて交通の発達に寄与し、公共の福祉を増進することを目的とする。
道路標識、区画線及び道路標示に関する命令
日本での道路標識、道路標示、区画線の様式や設置基準を規定する、道路法および道路交通法に関する命令。
交通安全対策基本法
第一条
この法律は、交通の安全に関し、国及び地方公共団体、車両、船舶及び航空機の使用者、車両の運転者、船員及び航空機乗組員等の責務を明らかにするとともに、国及び地方公共団体を通じて必要な体制を確立し、並びに交通安全計画の策定その他国及び地方公共団体の施策の基本を定めることにより、交通安全対策の総合的かつ計画的な推進を図り、もつて公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。
高速自動車国道法
高速自動車国道の整備、管理等に関して定めた法律。
第一条
この法律は、高速自動車国道に関して、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)に定めるもののほか、路線の指定、整備計画、管理、構造、保全等に関する事項を定め、もつて高速自動車国道の整備を図り、自動車交通の発達に寄与することを目的とする。
道路運送法
タクシーやバスなどの旅客自動車運送などの事業や、有料道路などの自動車道路事業について定めた法律。
第一条
この法律は、貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)と相まつて、道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとし、並びに道路運送の分野における利用者の需要の多様化及び高度化に的確に対応したサービスの円滑かつ確実な提供を促進することにより、輸送の安全を確保し、道路運送の利用者の利益の保護及びその利便の増進を図るとともに、道路運送の総合的な発達を図り、もつて公共の福祉を増進することを目的とする。
参考 道路運送法|衆議院
道路運送車両法
第一条
この法律は、道路運送車両に関し、所有権についての公証等を行い、並びに安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全並びに整備についての技術の向上を図り、併せて自動車の整備事業の健全な発達に資することにより、公共の福祉を増進することを目的とする。
貨物自動車運送事業法
第一条
この法律は、貨物自動車運送事業の運営を適正かつ合理的なものとするとともに、貨物自動車運送に関するこの法律及びこの法律に基づく措置の遵守等を図るための民間団体等による自主的な活動を促進することにより、輸送の安全を確保するとともに、貨物自動車運送事業の健全な発達を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。
まとめ
交通や道路に関係する法律は、思いの他いろいろとありましたが、自転車に乗っていて関連してくるのは、主に道路交通法ということになります。
道路交通法だけでも、なかなか複雑で分かりづらく、実際問題で警察ですらきちんと理解しているのか怪しいところもあったりしますが、自転車も車両の一種なので、交通安全のためにも、法令を正しく理解しておきたいものだと思います。