クロスバイクやロードバイクのサドルには沼がある

クロスバイクやロードバイクに乗り始めてしばらくすると、多くの人が直面するのが「サドルが合わない問題」です。
サイクリストの間では「サドル沼」などと呼ばれています。
サドル沼とは
サドル沼とは、なかなか自分にフィットするサドルが見つからず、次から次へと新しいサドルを試してしまう状況のことを指します。
最初から違和感を感じてしまったり、我慢をしていればそのうち慣れるかなと思っていてもいつまでも違和感が消えなかったり、長時間乗ってみると痛くなったり、痺れたり、快適なまま乗ることができるサドルに出会う難しさを表現したような言葉です。
いろいろな人の評価やレビューを見たりして「これなら大丈夫だろう」と思って買ったサドルも実際に乗ってみると、痛みがでたり、違和感が解消されなかったりで、また別のサドルを探してしまう。
そんな終わりの見えないループが「サドル沼」です。
サドルとお尻には相性がある
サドルに座って心地よいかどうかは、お尻の形や坐骨の幅、乗車姿勢などの身体的な相性に左右されます。
どれだけ評判の良いサドルでも、自分の体型やポジションに合っていなければ快適にはならないことが多いんですよね。
特にロードバイクのように前傾姿勢が深い上に、クッション性の少ないスポーティーなサドルの場合は、サドルとお尻の相性の問題が現れやすくなります。
そのため、誰かにとっては「このサドルは最高だ」と言われるものでも、別の人にとっては「痛みがでてどうしようもない」なんてことが起きてしまうのです。
高級サドル=快適とは限らない
ロードバイクのパーツは、一般的にグレードが上がるほど軽量化や性能が向上します。
なので、迷った時はグレードの高い高級なパーツを購入しておけば、後々も快適で高い満足感が得られることが多いのですが、サドルに関しては、高級なサドルを購入したからと言って、自分のお尻にフィットするとは限らないのです。
高級モデルは軽量化されていたり、素材の質感も良く、性能も高いものが多いのですが、それと、自分のお尻との相性とはイコールではないのです。
数千円のモデルが快適に感じる人もいれば、数万円のモデルでも痛くて仕方ないという人もいるわけですね。
サドルは人によって「合う」「合わない」が極端に分かれるパーツなので、大手のサイクルショップなどでも、メーカーがサンプルとして提供しているサドルのフィッティングサービスや貸出などを行っているところも少なくありません。
サドル沼から抜け出す方法

ポジションを見直す
サドルが合わない原因として、サドルそのものよりも、ポジションや調整に問題があることも考えられます。
例えば、サドルの角度や前後の位置を少し調整するだけで、圧迫が軽減されたり、乗り心地が変わることもあるので、いろいろと調整を繰り返しながら、痛みが出ない場所を探すというのも一つの方法です。
● ポジションがおかしい
● 慣れていない
● お尻との相性
タイプの違うサドルを試してみる
サドルにはいくつかのタイプがあり、それぞれに特徴が異なるので、合わないなと思ったら、全く異なるタイプのサドルを試してみるのも良いと思います。
座面の違い
● フラットタイプ;座面がフラットになっている。ポジション移動しやすい。
● カーブタイプ;フォームが安定しやすい。
● 穴あきタイプ;圧迫を避けるために中央部に穴が空いていたり、ノーズが二股になっている
形状の違い
● ノーズ部分の長さ違い(ショートノーズ・ロングノーズ)
● 厚み:薄いタイプや厚みのあるタイプなど。
● 男性用、女性用でも形が大きく違います。
素材の違い
● カーボン:レール部分や座面がカーボン製のサドルも増えています。
● メッシュ;メッシュ状になったサドル
とは言え、サドルも有名なメーカーだと数万円してしまうものもあるので、そう簡単に買い替えして試せません。
試乗サービスを利用する
大手のサイクルショップやプロショップなどでは、お試し用のサドルを貸し出していることもあります。
興味のあるサドルや、使ったことがないタイプのサドルであれば、試してみるのも良いでしょう。
実際に自分のバイクに装着して走ってみることで、レビューでは分からない「リアルなフィーリング」を確かめられます。
実際のところで、短時間の試乗では判断が難しい部分もありますが、サドル沼を抜け出すための大きな手がかりになります。
まとめ;気長に探せばいつか最適なサドルに出会う

快適なサドルに出会えなくて、いろいろサドルを買い替えるというサドル沼は、サイクリストなら一度は経験するものかもしれません。
でも、焦らず少しずつ試していけば、きっと自分に合うサドルに出会えると思います。
人の身体は変化しますから、乗っているうちの慣れる、あるいは臀部が鍛えられたりしてえ乗り心地が変わってくる。
サドル自体も乗っているうちに柔軟性がでたりもしますしね。
次から次へ買い替えるのではなく、まずはじっくり乗ってみて、その上でどうしても合わないのであれば、新しいタイプのサドルを探して、自分にとって一番快適なサドルを探すのが良いと思います。





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