
「電動アシスト自転車の後輪のリング錠が開けられなくなったので見て欲しい」と、妻から連絡がありました。
どうせすぐに開けられるだろうと思って確認したところ、リング錠に鍵を差し込んでもまったく鍵が回らない状態。
鍵を抜き差ししたり、レバーを何度も動かそうとしたものの、状況は改善せず、完全に途方に暮れてしまいました
自転車後輪のリング錠が開錠できない状態はよくあるトラブル
リング錠は自転車後輪の鍵として一般的ですが、実は開錠できなくなるトラブルは意外とよくあるようです。
実際のところで、僕自身も開錠できなくなるトラブルは今回で2回目。
しかも同じ自転車です。
リング錠が開錠できなくなる主な原因
リング錠が開錠できなくなる原因は主に下記の三つ。
● 汚れや埃などが鍵穴に詰まってしまう
● 凍結
● 劣化
汚れや埃などが鍵穴に詰まってしまう
鍵穴に汚れや埃が入り込むと、鍵が奥まで入らなかったり、引っ掛かりを感じたりすることがあります。
この場合、CRC5-56などの潤滑剤を少量使用し、鍵穴や可動部の汚れを落とすことで改善するケースがあります。
鍵を最後まで差し込めない、回す際に違和感がある場合は、まずは鍵穴の詰まりを疑ってみるとよいでしょう。
凍結
凍結と聞くと意外な感じもしますが、ブリヂストンのページなどでもアナウンスされているくらいですから、冬場にはよく起きる現象のようです。
鍵は差し込めるのに回らない、寒い時期に突然動かなくなった、という場合は凍結を疑ってみましょう。
後輪錠内部やハンドルロックの連動ワイヤーに、雨、雪あるいは昼夜の温度差で結露した水分が浸入し、凍結することが原因なので、鍵穴部に定期的にグリースを塗布することで、凍結防止になるようです。
推奨はスプレーグリス。
劣化・変形
リング錠や周辺パーツの劣化・変形によって、開錠できなくなるケースも少なくありません。
● 変形によるトラブル
よくあるのが、施錠したままスタンドを外して発進しようとしてしまうケース。
このとき「ガチャン」と強い衝撃が加わり、カンヌキ(ロック棒)が曲がってしまうことがあります。
これを何度も繰り返しているとカンヌキが曲がったり、変形したりして正常に動作しなくなってしまい、鍵を回してもカンヌキが抜けずに動かなくることがあります。
特徴的な症状や状態として、施錠しようとしても、カンヌキが反対側の穴に入りづらくなっている、鍵は回せるけどカンヌキが戻らないなどがあります。
対応策としては、鍵の交換ということになります。
実際問題で、前回リング錠が開錠できなくなった際の原因はこれでした。
● 経年劣化
リング錠内部には、シリンダーやバネなどの部品が使われています。
これらが経年劣化すると、鍵が回らなくなることがあります。
特に、リング錠とハンドルが連動した「一発二錠」と呼ばれるブリヂストンやヤマハの自転車で採用されている鍵で、開かなくなってしまうトラブルはよく起きるようです。
「一発二錠」タイプの鍵は問題が起きやすい

「一発二錠」タイプの鍵の場合、リング錠の施錠と同時にハンドルもロックさせることができます。
後ろの鍵をかけるだけで、ハンドルもロックされるので、持ち去り防止や駐輪している間の転倒を防げるなどのメリットがあります。
この気候のためにワイヤーを使用しているのですが、このワイヤーが劣化してしまうと動きが悪くなり、途中で引っかかるなどで鍵が回せなくなるという症状が出たりするようです。
今回の我が家の自転車のトラブルも
● 鍵は差し込めるけど動かせない
● それほど寒くないので凍結ではない
● 購入してから8年ほど経つ
● ブリヂストンの一発二錠
という条件を考えると、間違いなく劣化が原因で起きたトラブルだと考えられました。
リング錠が開けられなくなった場合の対処法
リング錠が開かないと、つい力任せに鍵を回したり、叩いたりしたくなりますが、基本的にはいずれもダメな方法です。
無理に鍵を回そうとすると、鍵が折れてしまったり、余計な修理費用が発生する可能性があるので、無理をせず自転車店に持ち込むのが最善です。
ハンドルと連動させながらショックを与えたりすると開錠できる・・・かも
いろいろ調べてみた結果、今回のリング錠が開かない原因は「一発二錠の劣化にある」だろうと考えられ、僕もネットの情報などから問題を解決するには自転車屋さんに持ち込むのがベストという判断をしました。、
しかしながら、施錠された状態(しかもハンドルもロックされた状態)で、クソ重たいママチャリを自転車屋さん(自宅から2km程度)まで運ぶのは無理なお話。なんとかして鍵を開けなければどうしようもできません。
そこで、鍵を挿した状態でリング錠のノブを動かしつつ、同時にハンドルも動かしたり、自転車を軽く持ち上げて落としてショックを与えたりすることで、幸運にも「カシャン」という音とともにリング錠が開けることができました。
問題を放置しているとまた再発する可能性がある
今回は、たまたま開錠できましたが、運が良かっただけで、根本解決はしていないので、すぐにまた再発する可能性は十分にあります。
そして今度はいよいよ開錠できなくなってしまうかもしれないので、開錠出来た場合には、早めに自転車店で点検・修理を依頼することをおすすめします。
もし開錠できず、自転車を運べない場合は、自転車あさひなどの出張修理サービスを利用するのも一つの手です。
自転車屋さんでの診断結果
自転車をサイクルベースあさひに持ち込み、症状を説明したところ、「このタイプは後輪とハンドルを同時にロックするので、ワイヤーに負荷がかかると動きが悪くなりやすいんですよ」と即答。
提示された対応策は以下の2つでした。
● 関連するパーツを全て交換してしまう
● ハンドル固定の機能を切ってしまう(ワイヤーをカットする)
ということでした。
ハンドルロックの必要性を感じていなかったため、後者を選択。
結果として、作業は短時間で完了し、費用はグリス塗布込みで330円(税込)で済ませることができました。
もしパーツ交換を選んでいた場合、6,000〜10,000円程度かかり、パーツの取り寄せで1週間以上預ける必要があったと思われます。
作業的にはリング錠の裏側にあるシリンダーを取り外してハンドルと連結しているワイヤーを取りはずという感じでした。特別な工具ではなくドライバー一本ですぐに取り外しできるようなもののようなので、自転車屋さんに持ち込まずに自分自身でもできてしまうかもしれません。
また、終わった後に取り外したパーツを戻してもらいましたが、取り付ければまたハンドルと連動させることができるようです。








